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2009年 03月 26日

フリーサウンドノベルレビュー 『明日の君へ』

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今日の副題 「危なげなくプレイ可能な短編ノベル」

ジャンル:短編微恋愛風味ノベル(?)
プレイ時間:20分程度。
その他:選択肢なし、一本道。
システム:NScripter

制作年:2009/3/13
容量(圧縮時):12.5MB



道玄斎です、こんばんは。
ここ最近、割と面白そうなゲームが多くて色々ダウンロードしているので、暫く遊ぶゲームには事欠かないかな、と。ご紹介頂いているものも随分ありますしね。
というわけで、今回はその中でもさっくりとプレイ出来そうだったもののご紹介。「Lunaria Project」さんの『明日の君へ』です。
実際の所、20分くらい。ゆっくり読んでも30分くらいの作品なので、気軽にプレイ出来ると思います。
良かった点

・手堅く纏まった短編作品。


気になった点

・もう少しキャラの掘り下げが欲しい。

ストーリーは、サイトの方から引用しておきましょう。
自分が生きているのかすらも曖昧な、空虚な人生。
学校でもロクに勉強せず、空気のようにふらふらと漂うだけ。
同じクラスの人はおろか、事実上唯一の家族である妹とすら顔を合わせない日々。
生きている価値はあるかと自分に問うても、答えは返ってこない。

そんなとき、自分とは正反対の心を持った少女と出会う。
彼女の輝く瞳に映るのは、自分の瞳には映らない美しい世界。

そんな彼女にはあって、自分にはないもの。
それはいったい、なんなのだろうか。
そしてそれは、いつしか自分も手にすることができるのだろうか。

こんな感じのストーリーです。


ストーリーを見て頂ければ分かるように、或る意味で超が付くほど王道的なものになっています。
少し補足しておくと、この「無気力型」の主人公が、夜の街で一人佇む(っていうか座り込んでいるんですが)ちょっと天然系の女の子と出会うわけです。で、主人公は、柄にも無く無防備に座り込む彼女に対して声を掛ける。

女の子の方は少しポヤンとしていながらも、イラストの雰囲気も手伝って可愛らしい感じになっています。
で、案の定、何か問題を抱えている様子。主人公自体もやっぱり、ちょっとやさぐれているわけでして、所謂問題児的な……。って高校生は煙草を吸ってはいけないと思いますw こりゃ、身を以て体験しているから言えるんだけれども、煙草って兎に角一本吸ったら終わりだぜ……。お財布的にも宜しくないし、勿論健康の面でも。って、脱線してしまいましたが、本作をうんと大きな括りで纏めると、この二人のボーイミーツガール的なそういう作品なんじゃないかと。ただ、恋愛的な部分が前面に出るわけでもなくて、寧ろ重点は、主人公の成長とかそっちの方かもしれませんね。

この作者様の作品は実は、一度過去にご紹介した事があります。『水溜まりの向こう側』です。
この『水溜まりの向こう側』は、NaGISA netのNaGISAさんもレビューにてお書きになっていましたが、王道とはいえ、それを一つの「作品」に纏めるというのは、実は難しいんですよね。
本作の場合も同じで、王道ではあるけれども、それでもストーリーに破綻無くちゃんと一本形になっている、というのは単純に凄い事だと思います。
中々ね、こう自分で何か作ろうかな? と思っても作れるものじゃないし、特に私は、なんですが、色々考えた挙げ句八方ふさがりになっちゃうタイプなので、ホントに作品をリリース(しかもフリーで)なさっている、というのは凄いなぁ、と。

やっぱり、本作の良い所はその王道感というか「手堅さ」でしょうか。
危なげなく読んでいけますし、尺の方も気負わず読める短めのもの。王道をキッチリと創り上げている。ここが地味なのかもしれませんが、意外に侮れないポイントではないでしょうか。
ラストも、実は一ひねりあって、ちょっと余韻が残る感じ。ちゃんとタイトルとリンクしているのも好印象です。
なんだかんだ云って、私こういう雰囲気の作品、結構好きなんですよw


対して、気になった点は、もうちょっと人物の掘り下げがあったらな、と。
例えば、主人公のバックグラウンドとかも、一応読み進めていく事で明らかになっていくのですが、彼の持つバックグラウンドこそが、彼の「やさぐれた」生活に影響を与えているんだろう、と思うわけです。
何故、無気力型の少年なのか? とかね、もうちょっとストーリーに絡めるような形で描写してあっても良かったかな。
それはヒロイン、主人公に共通するバックグラウンドでもあるわけで、その設定が少し宙に浮いていたかもしれません。主人公がヒロインに対して特別な感情を抱くようになるきっかけだったり、二人の距離を縮める為に使用されても良かったのかもしれません。そこらへんの伏線的な部分をきっちりストーリーの中で回収する事(消化する)で、作品に厚みが出てくるのではないかと愚案致します。


とはいへ、さっくりと気負わず遊べる手堅い作品だと思います。
気軽に息抜きとしてプレイしてみても良いですね。


それでは、また。
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by s-kuzumi | 2009-03-26 20:49 | サウンドノベル | Comments(0)


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