2009年 05月 22日

フリーサウンドノベルレビュー 番外編 『テオとセァラ』

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道玄斎です、こんばんは。
今日は久々にゲームをプレイ。結構前からダウンロードしてあったヤツなのですが、中々今までのゲームには無いような仕掛けがあって、面白かったです。
というわけで、今回は「言ノ葉迷宮」さんの『テオとセァラ』です。ちょっと画面の大きさが変則的ですね。
そうそう、30分くらい掛かるのかな? と思っていたら10分くらいで読了してしまったので、番外編に。


最近、歳のせいかマルチエンドが苦手です。
苦手っていうのも変だけれども、例えばエンドリストが20くらいあって、しかも作品そのもののボリュームもたっぷりあると、何だかちょっと面倒で……。そもそもマルチエンドで「コンプリートを目指す」というのは、元々苦手なんですよ。『1999Christmas Eve』以来w
短編だったら、まだ何とかなる部分がありますし、選択肢の分岐が分かりやすい作品なんかだと随分プレイし易くなります。バッドエンドを積み重ねてトゥルーエンドに導く作品に『うきうき★ チェリーブロッサム』というものがありましたが、あれはあれで一つの工夫の結果ですよね。

で、本作も「マルチエンドに対する一つの答え」を見せてくれるような、そんな作品でした。
要するに、「セーブ不可」なんです。つまり、選択肢が本当に運命の分かれ道になるわけです。
「んなもん、もっかい起動して最初っからやればいいだろう?」なんて思いますでしょ? けど、それも許してくれない強固な仕様w

ゲーム自体はちょっとファンタジックな中世ヨーロッパテイストの舞台で、伯爵子息の、テオが事情があった田舎にて身分を隠して生活をしていく、というもの。
そこで、セァラという女の子と出会って……。とちょっとしたボーイミーツガール的なテイストがあると思いきや、中々凝った設定なんです。

ゲームを開始すると、先ず「作品の終わり」の場面からスタートする事になるんですよね。
言わば、回想的に「プレイヤーが選択肢で以て過去の出来事を紡いでいく」という事になります。
いくつか選択肢が出てくるものの、どれが良い選択の仕方なのか、非常に悩ましい。。そして勿論、プレイヤーにそうしたジレンマを感じさせる表現もあって……。

一応ラストまでプレイして、「この作品はこういうテイストだけれども、他の選択肢がどうなってるのか、知りたいぜ……」と思ったので、他のディレクトリにzipファイルを解凍し、新たにプレイを開始しようとしたら、そんな事は作者様はお見通しで、「エピローグ」が始まってしまいました。
逆に言うと、そうやってあがく事によって、初めて「エピローグ」を見ることが出来る、という仕掛け。

自分の採った選択肢が正しかったのかどうか、プレイ後も少し考え込んでしまうような、そういう作品ですね。
けど、この手法、アリじゃないかな? と私なんかは思います。
『柵の淵』みたいに(また出た!)、バッドエンドもキチンと(そして親切に)作り込んであり、「よし、じゃあもう一回!」と思わせてくれるマルチエンドが少なくなってきた今現在、こういう作品の「見せ方」は、凄く新しい感じです。

この「選択肢が正しかったのか?」と自問自答する所も含めて、一個の作品、という感じでした。
私が見たエンドは、あんまり良いエンドじゃなかったっぽいのですけれども、それはそれ、仕方ないですよね。多分、研究して行けば、何とか他のエンドを見る方法はあると思いますし、最悪、別のマシンでプレイすればOKでしょう。
けれども、それをやってしまうと、本作の趣旨が変わってきてしまうので、敢えてここで止めておきます。

マルチエンドのあり方に一言持っている方は是非プレイしてみて下さい。
ちょっと新しい作品のあり方、見えてくるかもしれません。


それでは、また。
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by s-kuzumi | 2009-05-22 00:07 | サウンドノベル


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