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2009年 07月 18日

フリーサウンドノベルレビュー 『女子高生ロケット』

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今日の副題 「17歳、たった一度の夏休み」

ジャンル:微恋愛微SFノベルゲーム(?)
プレイ時間:1時間程度
その他:選択肢なし、一本道。
システム:Live Maker

制作年:2009/6/17(?)
容量(圧縮時):45.5MB




道玄斎です、こんばんは。
今日は久々に普通の尺の作品をプレイ。昨晩からちょこちょこっとやっていたものです。
丁度、季節も今(か、もうちょい後)くらいにプレイすると良い感じですので、タイミング的にも良かったかな、っと。
東京では梅雨が最近明けたばかりですけれども、カラリと晴れた夏らしい日というのは中々なくて、どんより曇ってジメジメしている。そんな日々が続いています。そんな中の割と爽やか路線の作品で、良い気分転換になりました。
というわけで、今回は「永遠の文芸部」さんの『女子高生ロケット』です。
良かった点

・ありそうで無い、ちょっと爽やか路線のノベルゲーム。

・ちょっと嬉しいフルボイス(主人公以外)。


気になった点

・やっぱりタイトル画面がもうちょい整備されている方が……。

ストーリーはサイトの方から引用しておきましょう。
夏休み直前、不思議な女が旭岡高校に転校してきた。
そんな漫画やドラマでありそうなベタな展開。でも、だからといってファンタジーや摩訶不思議な事は起きません。
ただ、転校生は部活を作っただけ。それだけの事なんだけど、その転校生を中心に、四人の高校生の夏が始まります。テーマは「夏」、「転校生」、そして「札幌」です。札幌の夏をえっさほいさと駆け巡ります。

こんなストーリーになっています。


ストーリーをお読み頂ければ分かるように、舞台は北海道は札幌です。
所謂北の大地ってヤツです。作中でも、北海道らしさみたいなものを地名だったり、或いはお店の名前だったり、随所に取り込んでいますし、地域賛歌的な面も無きにしもあらず、という感じだったりw

わたしゃ、北海道って多分、一度くらいしか行った事はないんですけれども、何か本作をプレイして、「北海道も意外といいじゃん」なんて思ってしまいました。何と言っても自然が豊かな事、そこに惹かれますね。
何しろ、普段は東京に居るわけで、魚が捕れる川なんて近くにありませんしね。札幌でさえも、ちょっと移動するだけで大自然が広がっている、というのは凄いですね。
一応、私は人里離れた所に居を構えていて、かなり自然が残っていると思っているのですけれども、それでも北海道の自然に比べたら……。

ただ、これも不思議なもので、私の場合、「じゃあ、北海道に住もうか?」ってなったら、きっと厭がると思いますw 何が厭かって、日本って島国なわけですけれども、何となく本州にいないと気持ちが落ち着かないというか……w

っと、早速脱線多めですが、話を戻していきましょう。
主人公鉄平は夏休み初日、部室棟でウロウロしていた転校生の柏木葵(何か名前が『源氏物語』っぽいなぁ……)に出会い、彼女が立ち上げた「ロケット同好会」に成り行きで加入する事に。
後に、クラスメイトの竹河若菜(やっぱり『源氏物語』っぽい……。こっちは巻名だ……)や、栗田修司も「ロケット同好会」に参加して、高校二年の夏休みの思い出を作っていく、というもの。

高校生の男女が集まって「なんかやろうぜ!」的にストーリーが進んでいく作品、他にもありそうですけれども、「ロケット同好会」という事で、例のペットボトルロケットを打ち上げる、という目的が一風変わっていて、夏の爽やかさみたいなものを感じさせてくれるのではないかと。

ヒロインの葵の造型はまぁ、良くあるタイプなんですけれども、私は個人的に「おとなしい子」と表現される竹河さんが好み。大人しいといいつつも、割と今風の女の子な所があったりする子。
本当の事を言えば、もうちょっと控えめ且つ、大人しい子だとストライクなんですが……w

登場人物に関しては、「ロケット同好会」の顧問(?)の大和谷先生は中々いい味出してます。
出番自体は多くないけれども、彼女を通して主人公達は十七歳の夏、という「今」を感じる事が出来るというか。ちょっと綺麗な感じで、ビジュアル的にも結構好き……。


こんな感じで、ちょっと「青春」みたいなものを打ち出した作品だからか、或いはちょっと内省的な主人公鉄平の語りによって、ストーリーが進んでいくからか、微妙に「青臭く」感じる部分はあったりします。
ここらへんは好みの別れる所ですけれども、歳をとってくると微妙に辛いものも。。
で、作者様は、何か学校、若しくは教師に対して思う所があったりするんでしょうか……? 主人公鉄平を通じて語り出される、教師に対する不満なんかは本作の隠れ面白ポイントだったりします。


気になった点の最大の箇所は、やはりタイトル画面の問題でしょうか。
所謂「教室」の写真素材の真ん中に「スタート」があるだけというw もうちょい、手を掛けてせめてタイトルや、「ロード」くらいあっても良かったんじゃ……。
作品自体は、ちゃんとしたものになっていると思うので、そういうガワの部分というか、そういう所に手を掛けると大分印象も違ってくるのではないかと愚案致します。立ち絵の処理の甘さとかよりも、全然そっちの方が気になるのでした。

中身的な気になった部分ってのもいくつかあって、作品のタイトルが示唆するように、本作の主眼の一つは「ペットボトルロケット」を空に打ち上げる事にあるわけですよ。
で、序盤、試作品を作って、改良して、みたいな場面はあるものの、それ以降ぷっつりロケット制作の場面が無くなってしまうんですな。勿論最後には飛ばすわけですけれども。
で、花火大会だとか、バーベキュー的な行事が描かれて、と「ペットボトルロケットはどうなったんじゃ?」とw

ペットボトルロケットを作って打ち上げるという、ちょっと変わった設定が、本作のオイシイ所の一つなので、やっぱりその軸はぶれない方が良かったかな、と個人的に思いました。
又、葵と鉄平のちょっとプレイしているこっちがこっぱずかしくなってしまう恋愛描写も、やや唐突だったかも。いつも色んな作品について書いてますけれども、二人が距離を縮めていく過程ってのは、大事なんじゃないかと思います。特に恋愛的な要素があれば。

ラストに関しては、賛否両論あるんじゃないかと思いますけれども、私はこれはこれでいいじゃん? という感じ。割とぶっ飛んだ設定だった事が明らかになるわけですけれども(途中から微妙に分かっちゃうけれども)、何かこう、青春の残光というか、一夏の夢(そんなタイトルの作品もありました)みたいな、そういう淡くてまぶしくて、ともすれば手のひらから毀れていってしまいそうで。だけれども、ちゃんと思い出は心にあって……そして……みたいな。
割とシンプルなラストシーンが、本作の場合却ってマッチしていたんじゃないかな? 


ちょっと爽やかなSF風味の作品です。
是非、夏休みの気怠い午後にでもプレイしてみて下さい。ちょっと表に出て何かしてみよう、と思えるんじゃないでしょうか?


それでは、また。
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by s-kuzumi | 2009-07-18 18:07 | サウンドノベル | Comments(0)


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