久住女中本舗

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2009年 08月 21日

フリーサウンドノベルレビュー 『恐怖の花子さん』

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今日の副題 「これぞ学校系怪談の直球ホラー」

※吟醸
ジャンル:ホラー
プレイ時間:30分程度(全てのエンドを回収して一時間程度)
その他:選択肢アリ。結構多め。心臓の弱い方や妊娠中の方は注意して下さい。
システム:吉里吉里/KAG

制作年:2003/1/13(初版。本レビューは、Ver.2.00の2006年4月のものをプレイ)
容量(圧縮時):18.7MB



道玄斎です、こんばんは。
やっぱりホラー成分が足りない、と感じたので、今日はここ数年滅多にやらなかった、検索エンジンで「ホラー ノベルゲーム」とか打ち込んで作品を探してみました。今日の気分は何だか「ヒネリのあるホラー」よりも「直球で怖いホラー」をやりたかったんですよね。そしたら昔確かにプレイしてはいたけれども、ラストの記憶が微妙に朧気だった作品を発見。「こりゃ、やり直さないと」と思ってプレイしてみました。
というわけで、今回は「夢鳥-yumedori」さんの『恐怖の花子さん』です。
良かった点

・直球ど真ん中のホラー。心臓の弱い人とかは本当に気をつけてプレイして下さい。

・実は、脇役(?)が意外な程魅力的。


気になった点

・結構、選択肢が多く、全てのエンドを見るのに手間が掛かる。

ストーリーは、ベクターの紹介文から引用しておきましょう。
主人公、叶恵(かなえ)の通う小学校には、「トイレの花子さん」が出るというウワサが流れていた。
その花子さんはとても狂暴で、ヒトを食う、などという話もあった。

そんな中、友達のメメちゃんが、「花子さんに会いに行こう」と誘ってきました。メメちゃんはどうやら、花子さんに会いたくてたまらない様子。しかも花子さんに会う方法を教えてもらった、との話でした。
でも叶恵は誘いを断ります。花子さんなんかに会いに行きたくなかったからです。

その次の日。メメちゃんが、学校のトイレの中で、死体となって発見されたのでした……。

こんなストーリーになっています。


学校の怪談系、その直球ど真ん中のホラー作品でした。
学校の怪談の代名詞と云える「花子さん」に焦点が当てられています。面白いのは、本作に於ける花子さんの位置づけが、一般的な怪談に出てくる花子さんのソレとは大分違う、という事です。

というのは、本作の花子さん、相当「凶暴」ですw
何となく花子さん、と聞いてイメージするのは、女子トイレに居て、扉を所定の回数ノックした上で呼びかけると、ドアがギギギィっと開いて、おかっぱのちょっと可愛らしい女の子が出てくる、みたいな感じですよね?
が、本作の場合、ゲームを起動して最初にお目に掛かるタイトル画面からして、もう怖いわけで、「凶暴性」をむき出しにした花子さんが、描かれています。。

こういう、バイオレンスさみたいなものをむき出しにした「妖怪」というか、そういうモノ、久しく味わっていなかったので、何だか凄く新鮮な気持ちになり、ぐぐぐっと、何年かぶりですけれども、凄く楽しく遊べました。

大体、私は怪談を例によって、「自分基準」で区分けしています。
「この話を聞いた人は○日後に~」みたいな、タイプの怪談は「時限爆弾」と呼び、「私、綺麗?」で有名な、口裂け女のような無差別的な凶行を繰り返すタイプを、「通り魔型」と呼んでいますw
何となく、ですけれども、最近のフリーのサウンドノベル/ノベルゲームの世界では、ミステリー的な要素とのミックスが進んでいて、どちらかと云えば「時限爆弾」式が多く目に付くような気がしています。
そんなわけで、久々の「通り魔型」に出会えてワクワクしてしまいました。しかも花子さん、そういう「通り魔型」の妖怪(若しくは化け物など)の持つ「理不尽なまでの自己中心性」もバッチリ持っていて、化け物としての魅力もたっぷり。

で、恋愛モノと違って、こういうホラーは「一発で狙ったエンド(具体的に云えばトゥルーエンド)」に中々到達出来ないようになっています。本作の場合も、一発でトゥルーエンドを見ることが出来る人は極めてまれだと思いますよ。
合計すると、11個かな? エンドがあるのですが、内8つがバッドエンド。序盤の方でさっくりと回収出来るエンドも多いのですけれど、全部コンプリートしようとすると結構難しい。ただ、まぁこれ、ホラーですから、バッドエンドは「怖い」とか「悲惨」とか、そういうホラーの王道的な展開を見せるので、或る意味でバッドエンド回収が本作の「怖さ」を最大限に楽しめる部分なのかも。
死ぬ程難しい、というわけではないのが救いですが、意外としらみつぶし的に作業しないとコンプリートは難しく、敢えて挙げればそこが少しだけ気になったかな、という感じです。


さてさて、凶暴性をむき出しにした花子さん、そして彼女(?)を軸とする恐怖のストーリー。それが本作の魅力の一つなのですが、実は脇役である所の「ユキコ」さんがかなりイカしてます。
ちゃんとストーリーにも密接に絡んできますし、キャラクターそのものとしても中々魅力的。駄目な大人の見本みたいな部分と、シリアスな部分、その二つを併せ持っていて、彼女のキャラがしっかりと立っていたからこそ、本作はキッチリとエンドを迎えられる、というところがあるのです。
まぁ、ちょっと謎というか、「何かある」と感じさせる意味深な人物でもあるわけですけれども、そこの所は、作者様のサイトの小説にて読むことが出来るようです。私も明日にも読もうと思っていますよ。


大体こんな所でしょうか?
かなり「心臓に悪い」怖がらせ方も多いんですが、そこだけは注意して遊んで欲しいですね。
何だかんだでかなり楽しく(そして怖い思いをしながら)遊べてしまったので、少し甘めですけれども今日は吟醸を。
未プレイの方で、学校系の怪談が好きな方は是非是非。


それでは、また。
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by s-kuzumi | 2009-08-21 01:44 | サウンドノベル


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