2009年 08月 22日

フリーサウンドノベルレビュー 『首がない子の話』

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今日の副題 「これが“時限爆弾”です」

ジャンル:ホラー(?)
プレイ時間:コンプリートで1時間くらい。
その他:選択肢多数。バッドエンド多数。
システム:NScripter

制作年:2004/1/13
容量(圧縮時):4.77MB



道玄斎です、こんばんは。
何だか、ここ何日かホラー強化週間みたいになってますが、今日も今日とてホラー作品です。
これは、多分、未プレイだった作品です。名前は良く界隈の情報サイトとかで見ていたのですけれども、どうやらプレイしていなかった模様。ダウンロードは1年以上前にしてあったみたいなんですが。
というわけで、今回は「じゅえる★ぼっくす」さんの『首がない子の話』です。
良かった点

・気軽にさっくり楽しめる。エンド数は多いものの、割とテンポ良く回収可能。


気になった点

・トゥルーエンドへの道のりは結構険しく、且つ、よほど注意していないと解答が分からないかも。

ストーリーは、今日もベクターの紹介文から引用しておきましょう。
主人公は小学校五年生の女の子、トモちゃん。
トモちゃんと同級生のユキちゃんは、怖がりのくせに怪談が大好き。
いつもどこかから怪談とか聞いてきて、怖いって泣いてる。
そんなユキちゃんがある日聞いてきたお話。
「首がない子の話って、きいたことある…?」

こんな感じ。


最近、ホラーばっかりやってますが、夏の終わりに対する私の微かな抵抗だと思って下さいw
元々ホラーは結構好きなジャンルですし、けれども、今年の夏はあんまりノベルゲームが出来なかったのに加えて、ホラーを殆ど扱わなかったので、最後の悪あがきというヤツ。
本作はそんなに怖いって訳じゃなくて、どちらかと云えば都市伝説系みたいな感じかな。

前々回でしょうかね、所謂「怪談」に対する私の区分けを書いたのは。
要は、口裂け女的に無差別に襲ってくるタイプを「通り魔型」、そして本作のように「この話を聞いた人のもとに○日後、○○が訪れる……」的な「時限爆弾型」の二つがある、という。

大凡、この手の時限爆弾型の「化け物がやってくる日数」というのは固定していて、殆どの場合3日後です。本作もやっぱり3日後でした。
これって、やっぱり或る程度の計算があって3日という事になってるのかな? 四日とか五日とか一週間後とかだと、その怪談を聞いた事すら忘れてしまうし、かといって「次の日」だとしたら、話が伝播していかない事になっちゃいますよね? 「私」にその話をしてくれる「誰か」というのが当然存在している訳ですから、「この話を聞いた人は次の日に○○に襲われて死ぬ」なんて事を云われても、「じゃあ、私にその話しをしてくれているお前さんは、何で今普通に生きてるんだよ?」ってな事になっちゃいます。
適度なリアリティだったり、「伝播していく時間」だったり、或いは「人間の記憶の限界」の時間が三日というリミットなのかもしれません。

それはそうと、その時限爆弾型の怪談を聞かされたのは、主人公のトモちゃん。
その話をトモちゃんにしたのは、お友達のユキちゃん。で、案の定ユキちゃんは、死んでしまって……。というのが作品の始発部分。

三日後に迫り来る「首がない子」からどうやって逃れるのか? その手段の模索が作品の中心になります。
ですので、「三日間」という期限が付いているんですよね。そういう意味で「終わりが分かる」のでプレイしやすい印象はありますね。
延々といつ抜けるのか分からない、ホラーとミステリーが混ざった世界に放り出されてしまうと、流石にちょっと疲れてしまう部分があったりするので、さっくりプレイ出来るホラーに「期限」が設けられていると、凄くプレイしやすく感じます。

作品の展開としては三日間という期限こそあれ、意外と小さいも又素直な印象です。別にそれは悪い意味、じゃなくてね。
主人公があこれれ三日後に迫る危機に対して、動き回り対策を練っていく、というものではあるのですけれども、そんなにアクティブでないというかw まぁ、小学生ですしね。
寧ろ、選択肢の多さ、が本作の特徴でしょう。本当に正解のルートだけを辿っていけば20分も掛からないハズなんですが、選択肢が大量にあり、エンド数も全部で何と20個も。

ただ、作品の展開が小さいせいか、意外な程サクサクとエンドを回収していく事が可能なんですよね。
20個の内の10個くらいは本当にあっさり見ることが出来ます。その後、色々と選択肢を試していけば17個までは比較的容易にさっくり見る事が出来、そういう部分でテンポは良いかも。

でも、比較的容易に見ることが出来る17個のエンドは所謂バッドエンドです。
残りの三つの内1つがトゥルーエンド(=グッドエンド)、もう二つは番外編エンドという事になっています。トゥルーエンドまでは何とか見れたとしても、残り二つを地力で見るのは相当困難というか、不可能に近いかも。特にエンドナンバー20のヤツとかw
私は、トゥルーエンドを含めて18個までは地力で見ましたが、残り二つは、攻略サイトを見つけてちょっとズルしてしまいました。まぁ、ちょっとお遊び的要素の強いエンドだったのですけれども。

本作に於いて一番気になったのは、「トゥルーエンド」に行くための方法なんですよね。
本編だけをさらっとプレイしているだけじゃ、「あれしかない!」という選択を選ぶ事は実は相当難しいのでは? バッドエンドのタイトルだったりその内容だったりに微かなヒントはあるので、「あれかな……?」という感じでやってみたら正解だったという。
作品を読み解いた上での「正解」の選択ではなくて、半分偶然性に頼らないと到達出来ない、というような所もあって(私だけですかね?)。「ある単語」に騙されない事が大事。

要するに、本作のキモである「首がない子の話」という怪談の中身が実は分かりにくいんですよ(特に「首がない子」の目的とか)。そこらへんは、コンプリート後にタイトル画面に出てくる「はじまりのはなし」を読むことで納得する事が出来るんですけれども、実は、この「はじまりのはなし」の方が本編より怖かったりしてw ああいう日常と非日常のあわいというか、その二つが溶けて交わってしまう瞬間とか、そういうのは物凄くゾッとしますよね。


ちょっとトゥルーエンドへの到達部分で疑問は残るんですけれども、割とさっくりやり込みつつも遊べる作品だったんじゃないかな、と思います。
暫く、ホラー作品が多めになるような気はしていますが、どうぞ宜しく。


それでは、また。
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by s-kuzumi | 2009-08-22 22:28 | サウンドノベル | Comments(0)


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