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久住女中本舗

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2009年 09月 09日

フリーサウンドノベルレビュー 『新月の夜に晩餐を』

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今日の副題 「西洋が舞台だけども侘び寂び感」

ジャンル:西洋伝承系ノベル
プレイ時間:一時間程度
その他:選択肢アリ。複数エンドとトゥルーエンド。
システム:Live Maker

制作年:2009/7/9
容量(圧縮時):29.6MB




道玄斎です、こんばんは。
今日は久々に、普通にノベルゲームをプレイ。やっぱりノベルゲームって面白いよなぁ……と改めて思いましたよ? 連続して色々な作品をプレイしていると、結構食べ過ぎの胃もたれ感があったりするのですけれども、少し時間を置いて、又気になる作品をプレイしてみると、「ああ、これだから止められない……」と感じてしまうのでした。
というわけで、今日は「空色天体博物館」さんの『新月の夜に晩餐を』です。
良かった点

・想像していたよりも、もの悲しくてジワッとくる作品。


気になった点

・カニバリズム的な要素や、残酷な描写が少しあるので、ニガテな人は注意。

大体、こんな所でしょうか?
ストーリーは、サイトの方にリンクを張っておきましょう。こちらからどうぞ。


久々に(という程久々じゃないか)、或る程度の尺のある作品をプレイしました。
「気になった点」として一応挙げたんですけれども、流血表現とか、カニバリズムとか、そういう描写は、思ったよりもマイルドで、そこまで神経質になって心配する程じゃないかな? というのが個人的な印象です。まぁ、そういう部分で、ちょっと気になってダウンロードしてきた、という部分もあるわけでして。。 今回の「気になった点」は注意書きの延長みたいな感じですね。

で、作品自体も、残酷な描写やカニバリズムが核になっている、という感じではありません。
それは、表現の手段であって目的ではない、というか。ですから、意外な程ラストは感動的……というと語弊がありそうですけれども、ジワッと来るものがあったりします。

主な登場人物は、ジャックとコレット。
コレットは、森に住む魔女という事ですが、怪しげな魔術を使うとか、そういうタイプの魔女ではなくて、史実の「魔女狩り」の魔女みたいな、そういうタイプ。薬草を集めて薬を作る的な。作中での魔女というのは、やっぱり一般社会から迫害されて、一般人と交わる事無く、「魔女として生きる事を余儀なくされた」というようなそういう、ちょっと悲しい属性なんですよね。

で、そんなコレットが、ある日ボロボロになって倒れていたジャックを拾い看病して……とストーリーが進んでいきます。そんなコレット、そしてジャックの過去や罪みたいなものが作品の焦点に。ジャックに関しては兎も角(プレイすれば、すぐに分かっちゃいますから)、コレットについてはあまり語らない方が面白いと思うので、この位に止めておきます。

そうそう、プレイしていると、割と中途半端な所で終わってしまうのですが、実は続きがあります。
もう一度タイトル画面からスタートを押して、既読スキップで読み進めると、先に進む事が可能に。いや、別に既読スキップ使わなくてもいいんですけれども。。

所々に選択肢はあるのですが、数自体が少ないですし、ちゃんと既読スキップも使えますから、全てのルートを読むのも楽々です。いくつかのバッドエンド的なエンド、そしてトゥルーエンドを見る事で、やはりタイトル画面からエクストラのアナザーストーリーを読むことが可能に。
個人的には、やっぱりトゥルーエンドが一番良い終わり方かなぁ? と思います。

西洋風で、ほんの少しファンタジックな雰囲気がありつつも、物悲しいエンドは、何となく和風というか、侘び寂びに通じるような気がしますね。
トゥルーエンドは所謂ハッピーエンドとは違うのですけれども、何か私は、この手の少し悲しげなエンドってヤツが好きでして……。鬱展開、なんてサイトの方には書かれていますけれども、そこまでそういう感じは無かったですねぇ。多分、作者様が想定していらっしゃる以上に、万人向けな気がしますよ。

「気になった点」では挙げませんでしたが、今ちょっと思い出した事が。
どうやら、月の満ち欠けと、ジャックのアレは何か相関関係がありそうで、前半から中盤に掛けては割とそうした言及があったりする訳ですが、決定的には分からないんですよね。少しその辺りの説明があっても良かったのかもしれません。
ただ、これも人に拠るかな? という気がしないでもない。作品として綺麗に纏まっていますから、意外な程気にならないのも確かです。話の焦点……という訳でもないと思いますし。


今日はちょっと短くなってしまいましたが、こんな所でしょうか? 音楽の選定も、雰囲気に合っていて良かったと思います。
ちょっと、カニバリズムとか、そういう単語でビビってしまう部分があったりするかもしれませんが、そんなにハードルは高くないと思います。興味を持たれたら是非プレイしてみて下さい。

それでは、また。

by s-kuzumi | 2009-09-09 19:12 | サウンドノベル | Comments(0)
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