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2009年 09月 28日

フリーサウンドノベルレビュー 『CRIMSON RING』

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今日の副題 「やっぱりこれも隠れた名作」

※吟醸
ジャンル:ホラーあり、恋愛あり、ミステリーありの盛り沢山。
プレイ時間:1ルート1.5時間くらい
その他:選択肢アリ。ノーマル、トゥルー、ハッピーの各エンドの他、バッドエンドも多数。尚、本レビューは、「完全版」にてプレイ。
システム:NScripter

制作年:?/9/10
容量(圧縮時):3.11MB




道玄斎です、こんばんは。
こっそり、プレイしていた作品が何とかコンプリート出来ました。これも又、目立たないけれども名作と呼ぶに相応しい作品なんじゃないかと思います。
というわけで、今回は「phylector」さんの『CRIMSON RING』です。
良かった点

・バッドエンドまで丁寧に作り込まれており、各エンドが相互補完的な機能も有している。

・色々なジャンルの要素が一つの作品の中に織り込まれており、広くお勧め出来る。


気になった点

・グラフィック面が厳しい感じ。既読スキップ時、画面切り替わりのエフェクトがダルい。

ストーリーは、ベクターの方の紹介文を引用しておきましょう。
高校三年生の市田亮介とクラスメートで幼なじみの安里胡桃は平穏な毎日を送っていた。
亮介は、胡桃の想いを受け入れられずにいる自分に、もどかしさを感じていた。
そんな折、学校でとんでもない事件が発生する。
胡桃が……狙われている!?
二人は無事、生き残る事が出来るのか?
そして、二人の恋の行方は?

15万文字越の驚きのボリュームと13個エンディングが君を待っている。

君は最後のエンディング、ハッピーエンドに辿り着けるのか……

と、こんな感じのストーリーに。
昔、プレイした作品を再度プレイしたのですが、結構前にプレイしていて、且つ「トゥルーエンド」に到達出来なかったようです。ですので、実はコンプリートは今回が初になります。
確か……昔は、ストーリー紹介みたいな文章に「今世紀最大の感動ストーリー」みたいな結構、壮大な煽り文句が付いていた記憶がありますw

本当に最大だったのかどうかは分かりませんが、本作が「名作」に相応しい、良く練り込まれた作品である事は確か。
Succession of the Life』と同じ作者様の作品ですね。
どちらの作品もパッと見てみると、グラフィックが垢抜けていない事に気がつくハズ。よく言えば素朴、悪く言えば垢抜けていないグラフィックなのですが、人物の立ち絵に関しては、まぁ良いとしても、背景なんかは、ちょっっっとどうなのかなぁ? と思わないでもないw
よくよく見てみると、結構緻密に書き込もうとしている形跡なんかがあって、頑張っているのは分かるんですが、直線であるべきところがガタガタだったりして。何となくですけれども、Windows付属のペイント製みたいな匂いがしますw

ただ、グラフィックは作品の中で、飽くまで一要素であって全てではありません。
私の好きな作品には、立ち絵が存在しない作品も結構ありますし、何より、そうした「ガワ」で判断して、本作をプレイしないのは、ちょっと勿体な過ぎます。

微妙に伝奇っぽい要素があったり、ホラー、ミステリーはたまた恋愛まで様々な要素が入っているのですが、「読んでいてダレる」という事が無いんです。何て云うか「普通に面白い」作品。

恋愛っぽい要素だけ抜き出して考えてみても、甘酸っぱさや切なさがヒシヒシ伝わってきますし、ホラー的な要素もそんなに怖くは無いけれども、適度に作品に緊張感を与えてくれます。
何より、特筆に値するのが、「エンドの処理」です。

大体、ホラーの要素が強い作品ってのは、エンド数が多い傾向にあるのですが、「あまり意味の感じられないバッドエンド」が多いと、作品の流れが悪くなってしまいます。それでも「あまり意味のないバッドエンド」そのものが面白かったりり、はたまた苦難の果てに到達する唯一のエンド、なんてのがあれば、又話は違ってくるんですが。

プレイ時間自体は、ノーマルエンドを見るには、1時間~1.5時間くらいでしょうか。
加えて、バッドエンドの回収、トゥルーエンド、そしてシメのハッピーエンドまで見て、3~5時間くらいかな?
正直、全てのエンドを見るのは結構大変なんですが、「バッドエンド」が作品の背景を相互補完的にプレイヤーに教えてくれる訳で、こういうエンドの処理だと、複数回のプレイも苦になりません。
しかも、選択肢を間違えてから10クリックくらいで死亡する、なんてエンドは無くて、バッドエンドはバッドエンドとしてちゃんとストーリーになっています。
私は、バッドエンドの中では「偽りの愛」なんて好きなんですが……。

今回は、一ルートが割と短めの作品だという事、そしてネタバレ的な話をする面白さが激減してしまうので、なるべくそうしたものを回避しつつ、攻略情報みたいな所に焦点を当てていきましょう。


今回プレイした際、何故か一発でノーマルエンドまで見ることが出来ました。
ノーマルエンドを見る、という事それ自体は、そんなに難しい訳ではありません。歴戦のノベルゲーマーだったら、選択肢の勘どころっていうんでしょうか? 「こっちだな……」ってのが何となく分かると思うんですよw そうした直観に素直に進んでいけば、ノーマルエンドは意外と簡単。
そして、選択肢が出てくる度にセーブスロットにセーブをするハズですから、セーブポイントまで戻って、今度は「逆」の選択をしていくと、8個くらいまではかなりサクサクエンドも回収出来ます。

問題はトゥルーエンド。
トゥルーエンドを見れば、ハッピーエンドも見れる事になるわけなので、実質的に最後の砦はトゥルーエンドとなります。
コメント欄で教えて頂いた情報を元に、プレイしてみたら拍子抜けする程あっさりとトゥルーエンドにたどり着きました。NaGISAさん、有り難う御座いました。

・実は、かなり早い段階の選択肢で、ノーマルルートとトゥルールートに分岐している。

・よって、セーブポイントからやり直していくという方法では、トゥルーエンドに到達出来ない可能性がある(既にノーマルのルートに入り込んでいる恐れがある為)。

・詰まったら、セーブポイントからではなく、本当に最初っからプレイするとグー。

という事になります。
んが、ちょいと腑に落ちない所があるのも事実なんですよね。
というのは、実は、全く同じルートを辿っても、昨日プレイした時は袋小路で、今日やり直してみたら何故かトゥルーエンドに到達出来た、という差異が生じていたのです。
勿論、最初っからプレイしていましたよ? んで、全く同じ選択肢を採ったのに、昨日と今日では結果が違う。

もしかすると、「全く同じ」と云いながら、実は違うルートを選んでいたなんて、凄くありそうですけれども、一端、NScripterを終了させて再度やらないと駄目な感じがしないでもないんですよねぇ。いや、別に根拠があるわけじゃなくて、何となく。
何で、こんな不確かな事を云うのかってーと、公式サイトのBBSにも全く同じ事を書いている人が既にいるのです。曰く、

「攻略サイトを見て、チャート通りにやったんだけれども、チャートに出てくる選択肢が出てこずトゥルーエンドに到達出来ない」

と。
大凡、こんな事が書いてあり、私のそれと全く同じです。
どうやら、質問をBBSに書き込んだ方は自己解決なさったようで、「どうしたらトゥルーエンドに行けたか」という情報は秘密のヴェールに包まれております。
で、昨日と今日の違いを考えてみると、「一度NScripterを落としてゲームを終了している」という点以外、違いが思い浮かばないんですよ。だから、ひょっとしたらそういう所で、何か判定があるのかもしれませんねぇ。

それは兎も角、トゥルーエンドを見るとハッピーエンドも見ることが可能になります。
独立したエンド、というよりも、トゥルーエンドを踏まえた「続き」が展開する、という感じかしら? これはもう一本道の感動的なシメなので、思う存分楽しんで下さい。
で、やっぱり私の大好きな小道具、出てきましたねえ。それは、手紙。手紙っていうと形態的な面で違いはありそうですけれども、実質は手紙って事で。
いや、もうあの手の演出、滅茶苦茶好きなんですよ。結構、演出のやり方もニクい感じで、「うわっ……」とか一人で叫んでしまいましたw


大凡、こんな所かな?
今回は、珍しく攻略情報的な部分がメインになってしまいました。
まぁ、中々難しい作品だと思いますから、たまにはこういうのも。

所で、本作のタイトルである所の『CRIMSON RING』、日本語に訳せば「深紅の指輪」とかその辺りでしょうかね。作品をプレイすれば分かるのですが、指輪ってのは結構、怖いものがありますよね。『指輪物語』に出てくる指輪だって怖いし、ね。
肌身離さず身につける、装身具ってのは、人の念みたいのが宿る感じがヒシヒシと。

それは兎も角、深紅の指輪って、それは指輪に付いている石が赤いんでしょうか? それとも、指輪の材質そのものが赤いのでしょうか? どうでも良い所なんですが、何だか気になってしまって。
ご存じの通り、指輪って、石付きのものだったら立て爪ブリリアントカットのダイヤが載っていたり、石が載っていなければ、普通に銀や金、はたまたプラチナなんかがその素材となります。

今、机の奥を探して、自分の持っている指輪を取り出してみたのですが(昔むかし、とある事情があって買ったんだ……)、材質は銀と金が組み合わさったものですね。んでもって、指輪の指に接触する方に小さなダイヤモンドが入っていました。
まぁ、安物なんで18金とかだったりするんですが、基本的に高級なものでも、その金が24金になったり、はたまた銀がプラチナになったりするわけで、赤いってのは何なんだろうなぁ、と。石が赤いのならばルビーとかね、思いつくんだけれども。

って、現実の尺度で考えても駄目よね。
或る意味でファンタジックな要素もあるから、深紅の指輪は深紅の指輪という、一種のマジックアイテム的なものなんだろうね。


そんな訳で、又例によって後半がグダグダになってしまいましたが、ちょっとコンプリートまでの道のりが険しかったり、グラフィックがアレだったりw はたまた既読スキップを使っても画面が切り替わる時のエフェクトが意外とダルかったりするわけですが、内容の面白さ、各種エンドの練り込みは大したものです。
結構有名な作品だとは思うのですが、まだプレイした事のない方は、是非是非プレイしてみて下さい。


それでは、また。
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by s-kuzumi | 2009-09-28 23:48 | サウンドノベル | Comments(0)


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