2009年 11月 21日

フリーサウンドノベルレビュー 番外編 『花咲く庭のディスコ』

b0110969_0551441.jpg

道玄斎です、こんばんは。
今日は番外編。短くてさっくりと遊べる作品のご紹介。大凡10~13分くらいでオマケまで含めて読了可能な作品でした。
というわけで、今回は「nino」さんの『花咲く庭のディスコ』です。


本作は、最近、良く目にする「作品コンテスト」の一つ、Girls Partyに参加した作品、という事になります。
何だか、ここ最近、本当に良くこの手のコンテスト見かけますよね。プレイヤーとしては、コンテストが開かれる事で作品が探しやすくなったりと色々なメリットがあるんですけど、私個人としては、積極的にコンテストをチェックしていく、というよりも、やっぱりその時々で「プレイしてみようかな?」と思えるような作品が見つかればそれでいいので、そんなにチェックしたりって事は無いんですよね。
とはいへ、今回みたいに、ちょっと引っかかりのある作品に出会えたりもするので、コンテストの恩恵はちゃんと与っている事になりますw

さて、本作がGirls Partyなるコンテストの出展作という事をご存じの方は、Girls Partyが百合をテーマとしたコンテストだったわけで、プレイする前から本作に於いても百合的な要素がある、とお気付きになられたと思います。

実際、そこまで、百合全開! って感じでもなくて、寧ろ黒ウサギであるディスコの視点から飼い主DJとその恋人カボチャ女、或いはカボチャ女の飼っている豚のブーケを見ていくような、少しだけ絵本チックな柔らかい手触りがありました。イラストなんかも、そうした雰囲気を十分後押ししてくれるものとなってますね。

で、てっきり「ほのぼの童話系」のお話かと思っていたら、意外な程「無常」とか「寂しさ」みたいなものがラストで出てきて、何だか切ない気持ちになってしまいました。
実は、選択肢が一箇所あって、エンドが二つに分岐するのですが、どのエンドを見ても、やっぱり切ない感じ。
そのプレイ後の余韻というか、タイトル画面に戻った時の余韻が本作を印象づけているように思えます。今もタイトル画面を付けっぱなしにして、そこで流れる音楽をBGMにしながら是を書いています。

少し、しんみりとしてしまうような、ジワリと染みこんでくるようなエンドで、私は気に入ってしまいました。
ん……気に入るっていうとちょっと変な云い方ですけれども、何か「引っかかる」というか、この作品をそっと胸の奥にしまっておきたくなるような、そういう独特の感慨です。

ちなみに、主人公のディスコは「ですわ」言葉を話す、気位の高いウサギのメス。
多分……作者様はウサギを飼われた経験があるのではないでしょうか? 私も以前ウサギを二羽飼っていた事があるんですが、ディスコの描写に共感してしまう部分がありました。
ウサギって多分、一般的にはネコだったり犬だったりよりも、頭が悪いハズなんですが、ずっと一緒に暮らしていると、妙に悟り澄ました部分があるというか、意外な程知能が高い動物に見えてきます。
感情表現も実は豊かですし、こっちが沈んでいると妙に気を遣ったりとか、そういう事をしてくれる動物なんですよね。
で、そんなウサギのディスコと、子豚のブーケの恋愛ギリギリ一歩手前くらいの関係が描かれたりします。作者様サイトの現在トップに出てくるイラストなんてかなりイカすものですよね。子豚のブーケも可愛い感じ。


ちょっぴりエンドがブラックな感じだったりもするわけですが、何だか妙に心に残る、そんな作品だったように思います。個人的に百合っぽさはあまり感じなかったのですが、少し優しくてどこか切ない短編を探している方は是非、プレイしてみて下さい。
何とも言えない、ちょっと切ない読後感を味わう事が出来ると思いますよ。


それでは、また。
[PR]

by s-kuzumi | 2009-11-21 00:55 | サウンドノベル | Comments(0)


<< フリーサウンドノベル関係の雑記...      フリーサウンドノベルレビュー ... >>