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2010年 05月 09日

フリーサウンドノベルレビュー 『2.5次元 ~ピンクの髪のエイプリル~』

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今日の副題 「グイグイ動いてテンポ良し」

ジャンル:ご都合主義と戦うラブコメADV
プレイ時間:コンプリートまで1.5時間~2時間程度。
その他:選択肢一箇所アリ、エンドが二つに分岐。
システム:らのべえ

制作年:2010/5/?
容量(圧縮時):109MB




道玄斎です、こんにちは。
今日は、久々の明朗学園ラブコメディかな? と思ったら実は、結構アニメっぽいというか、メタっぽいというか、そういう要素が入った作品のご紹介。
というわけで「プロット プロット ストーリー」さんの『2.5次元 ~ピンクの髪のエイプリル~』です。兄妹で結成なさっているサークルなのかな?
良かった点

・テンポよく気軽にプレイ出来る。

・カメラ(位置)がグイグイ動いて、プレイヤーを退屈させない。


気になった点

・ラストでもうちょっとシメ感があっても良かったかも。

ストーリーは、100%ふりげストアから引用しておきましょう。
隠れオタクとして学園生活をおくる主人公・錦 宗光(にしき むねみつ)。
彼は、自分がオタクであると他人に気付かれないように細心の注意を払って日々を過ごしていた……。
だが、ある日、学園内に昔から存在する秘密クラブ「にぶんのごじげん」に強制加入させられる。
その秘密クラブは、宗光にとっての理想郷=隠れオタク倶楽部だったのだ!

放課後、クラブ活動にいそしむ宗光たちの裏でうごめく大きな「陰謀」……。
「陰謀」に巻き込まれた宗光は大きな決断を求められていく……。

「アニメの神よ……。俺はアンタをうらむぜ?」

襲いかかる数々の「ご都合主義たち」を前に、
宗光は「孤高のオタク道」を貫き通すことができるのだろうか!?

こんな感じのストーリーになっています。

最初にツールについて述べておくと「らのべえ」を使用しています。
私も本作を含めて、過去に二回ほどらのべえにて作られたゲームをプレイした事がありますが、NScripterや吉里吉里/KAG、はたまた新興勢力のYU-RISと比較しても遜色のない、ストレスフリーなプレイが実現出来ています。
制作側、からすればお金を払って購入するツール、なのですが(定価10000円くらい)、作りやすいみたいですねぇ……。
操作、に関しても、特に迷ったりする事もなく、普通にNScripterや吉里吉里/KAGを使う感覚で使用出来ます。これから、ちらほらとらのべえ製のゲームが出てきそうな気がしますね。


さて、中身の方に入っていきましょう。
オタクである事を隠し、学内にある(オタクのための)秘密クラブ「にぶんのごじげん」に参加している主人公。そんな主人公が愛してるのは、『ポイズン・シスターズ』なる一般的評価が極めて低いアニメ。そしてその主人公の一人である如月エイプリル。
彼の『ポイズン・シスターズ』の溺愛振りは、学ランの裏に縫いつけられた「刺繍」からも分かりますw

昔……素行のあまり宜しくない学生は、学ランの裏地に色々刺繍を付けていました。
龍とか、虎とか……酷いのになるとそのものズバリの唐獅子牡丹だったりしてw ところが、本作の主人公錦は、アニメキャラを刺繍しているという凄まじさ。
加えて、隠れオタクなわけですから、その刺繍を人に見られじと気を張って生活しています。

そんなオタクライフを送っていた彼の元に、「転校生」として、何故かアニメキャラのはずの『ポイズン・シスターズ』の如月エイプリルがやってきて……。

というのが、ストーリーの補足になりますかね。

サイトの方、拝見させていただくと「ご都合主義と戦うラブコメADV」というのが本作のジャンルみたいです。この前プレイした『Merry X'mas you, for your closed world, and you...』にも、ちょっぴりそういう感触がありましたが、あちらはホラー色(?)が強くて、こちらは明るいコメディに徹している、という大きな違いがあります。

プレイして気がつくのは、画面……というかカメラの動きです。
カメラの焦点が、グイグイと移動します。ある人物に焦点を当てて大きく表示したり、「動いてる」感じがヒシヒシと。それが、不思議と五月蠅くなく、作品や作風に合っていたと思います。
ありそうで無かった演出、でとっても面白かったです。
演出、という事で云えば、ボイスなどは付いていませんが、「ガヤ」の効果音とか凄くリアルでいい感じでしたねぇ。

テキストもテンポ良く進みますし、難解で頭が痛くなっちゃうような部分は無し。
主人公の友人も、ついて行けないようなギャグを連発する……わけでもなく、一貫して「いいヤツ」としての造型だったのも、好印象でした。
彼もまた「にぶんのごじげん」の部員で、ちゃんと存在感がありましたし、主人公を陰に日向に支えてくれる好漢。

で、本作は二つのルートがあり、一個の選択肢でそれが分岐するわけですが、「片方のルートの不足をもう片方のルートがちゃんと補足してくれる」という基本であり、実際は中々難しい事をキチンとやってくれています。
最初は「エイプリルエンド」を見たのですが、それだけ見ると「あいつは何者だったんだ?」とか、ちょっと謎が出てきます。
その後、もう一個のルートを見ると、ちゃんと消化不良だった部分が語られていい感じに。


一つ……気になった点を挙げるとすれば、ラストの「シメ感」の問題でしょうか。
もう少し、「終わりだぜ!」ってな強いインパクトがあってお良かったかな? と個人的に思う所。
あるいは、折角「秘密の部活動」をやっている、という世界観の枠組みがあるわけですから、そこの所と絡めたエンドがあっても良かったかな、と。


大体、こんなところかな?
テンポ良く、気持ちよく遊べる中編ノベルゲームでした。
カメラ位置がグルグル動いたりと楽しいギミックも利いていて、取っつきやすいんじゃないでしょうか。
気になった方は是非どうぞ。



それでは、また。
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by s-kuzumi | 2010-05-09 15:12 | サウンドノベル | Comments(2)
Commented by at 2010-05-10 20:01 x
はじめまして、『2.5次元 ~ピンクの髪のエイプリル~』を制作した「兄妹そろって脚本家」の妹です。
この度はレビューしていただき、ありがとうございました。

配布してすぐにレビューしていただけるとは思ってもいなかったので……。驚きましたけど、すごく嬉しかったです。

私たちのサイトから、「久住女中本舗」様のレビューをリンクすることがあるかもしれません。
その時はよろしくお願いします。

それでは。
Commented by s-kuzumi at 2010-05-12 20:10
>>妹様

こちらこそ、楽しんでプレイさせていただきました。
気軽に、楽しんで遊ぶ事が出来たので、「いいもの見つけたなぁ」とちょっと得した気分ですw

こちらへのリンクは本当に、自由にやって下さいませ。
わざわざ、書き込み下さり本当に有り難う御座います。それでは、失礼致します。


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