2011年 02月 13日

フリーサウンドノベル関係の雑記 箸休めvol.46

道玄斎です、こんばんは。
今日は「DTM」の方にしようか、「箸休め」の方にしようか迷ったのですが、どちらかと云えば実践して頂きたい――そして願わくは読んで頂きたい――と思ったので、箸休めの方で。



■Novelers' Materialの素材を使い倒す方法

NMも公開して2ヶ月くらいでしょうか? 経ちました。
幸いな事に、順調に稼働しており、運営メンバーによる企画なんかも行われて、先ずは上々、といった感じですね。

で、NMは、素材を登録して下さる方は勿論、「素材を利用したい」と思う制作者さんにもガシガシ使い倒して頂きたいのです。

そこで、今回は、その一助となるべく、ちょっとした小ネタを出していこうかな? なんて考えています。
特に、SE(=効果音)の利用の仕方、に焦点を当てながら。


さて、“音”が“波”である、というのは中学校の理科で習うレベルのお話です。
よって、制作された楽曲、或いは効果音なんかは「波形ファイル」、と呼ばれたりもします。

ところで、NMには素材投稿時にいくつかのプルダウンメニューがあり、そこでの選択に応じてタグが付与されます。で、楽曲や効果音といった波形素材に対して「加工OK」というタグが付いている事も屡々。
という事は、これら波形素材は「加工する事が可能」というわけで、今日はそんな波形の加工/編集のお話をしていこうと思います。

DAW(簡単に云うとオーディオファイルを扱える音楽制作ソフト)をお持ちの方は、そうした波形編集がDAWで可能になっていますが、ゲーム制作者さんの中には「そんなもん持ってない!」って方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?
実際の所、どうなんでしょうかね? ボイス付きの作品なんかを作られているとやっぱり、波形編集のソフトが欲しくなるし、必要な場面も出てくるわけで、私が想像している以上に、皆さん何かしらのソフトをお持ちなのかもしれませんね。

フリーの波形編集ソフトはいくつもあるのですが、今回は安心の國産、という事でCycle of 5thさんのSound Engine Freeを使用しながら話を進めていきましょう。
ちなみに、ダウンロードとかインストールとかはご自身でやって下さいw 既にインストールしてある、というのを前提にいきますよ?

っと、その前に、NMから、今回のサンプル素材として、あいはらまひろさんが制作し、ご投稿なさった「不正解音」を使用させて頂く事、最初にお断りさせて頂きます。
この素材、ダウンロードしてみれば分かるように、ファイル名は「buzzer.wav」です。
それでは、今日の本編に入っていきましょう!



・起動して、読み込んでみる

先ずは何はともあれ、Sound Engine Freeを起動してみましょう。
きっと、細かいヴァージョンの違いはあれど、こんな画面が出てくるハズです。
b0110969_21372783.jpg

アレコレと機能が多そうだ……って事は分かりますが、一方で普通の音楽プレイヤーに似た部分もあるとお気づきになられるのではないかと。

で、先ほどダウンロードしておいた「buzzer.wav」をSound Engine Freeに読み込ませます。
画面左上の「ファイル」から読み込んでもOKですし、直接Sound Engine Freeにドラッグ&ドロップしても大丈夫。
そして、読み込んでみた画面がこちら。
b0110969_21374968.jpg

何やら奇妙な絵? が出てきましたが、これがこの「不正解音=buzzer.wav」の波形です。
注目して頂きたいのは、二つの波形が、上と下にまるで鏡写しのように、2個存在している、という点です。これは、この素材が「ステレオ」だからです。



・ステレオからモノラルへ

別にステレオでも構わないっちゃ構わないんですが、作品を制作する時に「容量的に出来る限りコンパクトに」と考える方も多いのでは? ステレオでなくちゃ困る効果音もありますが、このbuzzer.wavはステレオであっても無くても良いような気がします。
単純に、ステレオ→モノラルにすると、容量が凡そ半分になります。元のbuzzer.wavは229KBの容量でした。それを、先ずはモノラルにしてみましょう。

いじるべき設定項目はここ。
b0110969_2138189.jpg

汚い字で申し訳ない……。
で、これを見ると、「周波数」「ビット」「チャンネル」なんて項目が並んでいます。そしてこの「チャンネル」の数値が2になっている事からも、この素材がステレオ素材である事が分かるわけです。

試しに、「チャンネル」の所をクリックして、それを2から1に変更してあげると、こういう画面が出てきます。
b0110969_21385245.jpg

ちゃんとチャンネルの所が「1」になってますよね? サンプリング周波数とビット数に関しては取り敢えずスルーしちゃいましょう。そして、OKボタンを押してやると、画面がこう変わります。
b0110969_21392473.jpg

上下二つの鏡写しの波形が、一つの波形と変化しました。これで「ステレオ→モノラル」の変換はお終いです。試しに再生ボタンを押して、どんな音になっているか確認してみましょう。どうでしょうか? 音の左右への広がり……は無くなりはしましたが、そこまで音的な変化はないんじゃないかな? 

ここまで作業したら、取り敢えず、ファイルを書き出してみましょうか?
画面左上の「ファイル」から「名前を付けて保存」を選択し、「buzzer2.wav」と名前を変えて保存してみました。一応、ちゃんと音も確認してみて下さいよ。
で、プロパティから容量を見てます。すると、最初229KBあった容量が、buzzer2.wavでは114KBと凡そ半分になっています!



・もう少し容量を下げてみる?

容量が半分になれば十分! って方もいらっしゃるとは思いますが、更に容量を小さくする方法も存在しています。けれども、容量を下げる、というのは取りも直さず「音質が下がる」わけですから、ちょっとそこは注意が必要。

何はともあれ、先ずはやってみましょう。
取り敢えず、先ほどのように、元のbuzzer.wavをSound Engine Freeに読み込んで、もう一度、「チャンネル」を1にしてあげましょう。

しかし、今度は先ほどスルーした「サンプリング周波数」の値も変更します。
デフォルトでは44100になっているハズですが、その半分、つまり「22050」にしてやります。
b0110969_2140745.jpg

そして、先ほど同様書き出してあげましょう。今度はbuzzer3.wavという名前にでもしてやりますかね。

又してもプロパティで容量を見てみると……57.5KB、つまりbuzzer2.wavから更に半分の容量になっています! 元々のbuzzer.wavから比較すれば1/4まで容量が削減出来た事になります。


どうでしょう? 
ここまで容量を削減してやれば、やはり音質の劣化は免れないものの、「不正解音」としては、これはこれで良いような気もしませんか?w

これも素材によってマチマチなんですけれども、ここまで容量を削減してやると、「明らかに意図した音じゃない音」になってしまう事もあります。けど、大凡の場合、このくらいまで容量を削減してやると、制作者さんにとって(容量的に)優しい素材が作れるんじゃないでしょうか?
そして、制作者さんも、「もうちょっと容量を削りたい……」なんて時に、「加工OK」という事であれば、この手法を用いて容量を削る事が可能になります。

但し、一応、云っておきますが、BGMを「容量削減の為だけ」に劣化するのは止めて欲しいなぁw
飽くまでこれは、「効果音=SE」向けのテクニック、という事で一つ宜しくお願いしますw
けど、効果音であったとしても、「モノラルにしないほうが良い素材」なんかもあります。例えば、波の音とかは左右からさぁっっと音が流れてくるそのステレオ感がキモだったりするわけですよね。そこらへんは、加工する元素材との兼ね合いで臨機応変に。

あとは、声優さんにボイスをお願いした場合なんかも、ボイスがステレオである必然性がなければモノラルにしてしまっても良いのでは? ただ、この場合はサンプリング周波数は44100で、なるべく劣化させない方向で、ね。
実際の所、歌のレコーディングの際も、モノラルで録音するみたいですし、ボイス素材、という事ならばモノラルでも全然OKだと私は個人的に思います。
ま、多分……ファイルが送られてきた段階で既にモノラルになっている、とは思うんですけれどもねw


っと、容量削減、という所に的を絞って解説してみましたが、如何でしたでしょうか?
Sound Engine Freeには、まだまだ多くの機能が搭載されています。エフェクトを掛けたり、フェードイン/フェードアウトが出来たり……。
どれもこれも、その素材が「加工OK」であれば、素材を作品の中に活かす為に「使える」機能ばかりです。是非色々いじくって試してみて下さい。

本記事がその入り口になれたのならば……それに勝る喜びはありません。



それでは、また。
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by s-kuzumi | 2011-02-13 21:40 | サウンドノベル | Comments(2)
Commented by sorayuki at 2011-02-16 17:54 x
記事読みました。
量子化点数を下げることで、できる音って結構、
古い感じの表現をしたい場合や、真新しい感じのしない
ノベルゲームには合ってますよね。

私も以前は、レート下げることで、工夫していた時期があります。
容量を下げることで、パソコンのメモリ負荷も下げることができて、ロースペックPCで対応するためにも
重要なことかと思います。
Commented by s-kuzumi at 2011-02-17 01:18
>>sorayukiさん

こんばんは。
敢えてのロービットサウンドは、意外と新鮮で、そのザラっとした質感が良かったり……って事がありますよね!

最終的に波形編集であれこれ、っていうよりも、EQでハイとローをバサッと切っちゃうっていうのでも、レトロな感じのサウンドが出来ますので、色々工夫のしがいがありますよねー。

確かに容量が下がると、マシンの負荷も下がりますよね……意外と重要な部分なのかも……。

どこか少しでもご参考になる部分があれば……いいなぁ……なんておもいつつw


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