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2011年 02月 21日

フリーサウンドノベルレビュー 『Colorless Day』

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今日の副題 「洋モノだって短編集!」

ジャンル:色のない世界での短編集。
プレイ時間:一話凡そ10分ほど。三話あるので合計30分程度。
その他:選択肢なし、一本道。
システム:Ren'Py

制作年:?/?/?
容量(圧縮時):11.7MB




道玄斎です、こんばんは。
先日、『ウィンドチャイムに連れられて』という優れた短編集のご紹介をしたばかりなんですが、今日は、洋モノのゲームの短編集。
というわけで、今回は「denzil」さんの『Colorless Day』です。リンクは、例によってRen'Ai Archiveの方に張っておきます。
良かった点

・どの作品も割と平易な英語で読みやすい。

・“物語の中のワンシーン”を切り取ったような作品、國産では珍しいのでは?


気になった点

・基本の舞台設定が暗めなので、少し憂鬱になるかもw

ストーリーは、Ren'Ai Archive(良く考えれば、これも凄いネーミングだw)から引用しておきましょう。
Everything faded into grey. Everyone continues their lives without the ability to change them. And the sun cannot break through clouds with its light...

こんな感じ。

というか、これが基本の舞台設定であり、且つ一話目である所の「in silence」の説明になっている、という感じでしょうか?

変わり映えの無い日常、ひたすら続く毎日。生きている……というよりは生かされているような日々。
そんな冒頭の描写は、ノベルゲーム……ではある種おなじみではあるのですが、本作のそれは「本当にそういう異質な世界」になっています。

ですので、最初っから最後まで、画面が「モノトーン」以外になる事はありませんw
常に、白・黒・灰色で構成されてますので、少し気が滅入ってしまいますねw あっ、真っ暗な画面と云えば、國産の作品でも『A Story of Black』というものがありましたね。あれは、実はその後「ヒロイン視点」から作品を読み直す事が可能だったのですけれども、一風変わった演出で印象に残っています。

「in silence」は、そんな世界の異質さを自覚してしまった、少年が主人公です。
で、これまたルーチンの様に本をめくるだけだったハズの女の子(ちょっと長門有希似)も、その異質さに気付き二人でその状況に抗おうとする……という感じでしょうか。

Merry X'mas you, for your closed world, and you...』にも、少し近いような……そういう感触はありましたね。奇妙な世界の中に気がついたら居て、そこからあがいていく……みたいな部分で通底する部分、やっぱり感じます。


私は二本目の「last dance」が一番好みでしたね。
最後の一曲をバンドが演奏する間、「私」は「貴女」と一緒に踊り、二人の過去を回想していく……みたいな、そういう趣でした。
何て云うか、もっと大きな枠組みのストーリーがあって、その中のワンシーンを焦点化して見せてくれる感じで、國産の作品にこういうタイプのものって少なくないですか? 思い起こせば、ちらほらと「アレは、そうかな?」という作品は出てくるんですけれどもねw

最後の一曲を踊っている間……という時間的なリミットの中に、ギュッと回想で以てストーリーを詰め込んでおり、密度があったなぁ、という感じ。

ただ、これも、やっぱり「色の無い世界」という舞台設定だそうで、最初は「おや? 別の舞台になったのかな?」と思いきや、やっぱり画面はモノトーンでした、というw
そうは云っても、少しこの「last dance」は毛色が違う作品、という印象はありましたね。


で、最後が「unkept promise」。
タイトルが内容を如実に表している……というかw
これは、一話目の「in silence」に近い印象がありますね。プレイしていてもある種の息苦しさを感じるような、そういう感じですね。まぁ、舞台設定は三作品とも共通という訳ですから、どうしたって、この舞台設定では息苦しさ、は出てきてしまいますよねw

で、割と引っ張っておいて、ラストはストン、というタイプ。
ちょっと憂鬱になる展開、ですよねぇ……。


全部プレイしても、エンドロールが流れたりとかは無かったです。
割と、愛想無く始まり、愛想無く終わっていく……みたいな、そういう雰囲気でしょうか? ちなみに、本作、どうやら……元々はチェコ語……っぽいですねぇ。
で、どなたかに手伝って貰って英語にしたヴァージョンもプレイ出来るようにしたらしい。普通に起動してやって「English」と書いてある方をプレイすればOK。

分からない単語、細かい部分で訳せない所はチラホラ出てきますが、あまり気にせず読み進められますね。洋物ノベルゲームをやっていて、超頻出なのは「as if~」という文章でしょうw 本作もまたその例に漏れません。
これは、「まるで~のよう」と高等学校で習ったので、そのまま適用してやれば大丈夫だと思います。

何だろう、洋物のゲームをプレイしていると、「自分が習った英語ってどういう種類の英語なんだ?」とちょっと疑問を感じたりしますねぇ……。
何て云うか、今まで習ってきたものって「英語学習の為の英語」という気がしてくるんですよ……。ノベルゲームという、もう少しカジュアルな文体と明らかに位相は異なりますよね。
倒置が頻繁に起きたりとか、中学・高校で習わなかったような、そういう文章なので、少しは「現場に近い」感じなのかな? と思って勉強ついでにちゃっかりノベルゲームも楽しむ、というスタンスでやっていますw

いや、ほんと、凄く勉強になると思うので、英語学習にも是非どうぞ。
高校生くらいだったら、読めちゃえると思うんですよ。中学生……だとちょっと厳しいかも。
ま、なんにせよ、ゲームは楽しむ為のものですから、気軽に、ね。


というわけで、今日はこのへんで。



それでは、また。
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by s-kuzumi | 2011-02-21 20:16 | Comments(0)


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