人気ブログランキング | 話題のタグを見る

久住女中本舗

kuzumi.exblog.jp
ブログトップ
2011年 02月 27日

フリーサウンドノベルレビュー 番外編 『2度目の恋』

フリーサウンドノベルレビュー 番外編 『2度目の恋』_b0110969_1643312.jpg

道玄斎です、こんばんは。
昨晩、私達が運営しているNMの素材を多く使って下さっている作品がある、との報告を受けて、さっくりダウンロードしてプレイしてみました。大凡、プレイ時間は20分という所なので、今回は番外編で。
というわけで、今回は「青鷺旅館」さんの『2度目の恋』です。



割と、オーソドックスな明朗学園ストーリーかと思いきや、新味もあって、内容的にも十分楽しめるものでした。BGMなどは(私にとっては?)おなじみの曲が多かったですねw ラストシーン~エンドロールで流れる曲も、先日行った「神風史テーマ曲選手権」で、とくむさんがお作りになられた曲でした。あの曲はタイトルが「出会うということ」というわけで、作中の場面と曲のタイトルも(勿論曲そのものもね)、凄いマッチしていて良かったです。
まさか、あそこで「墓場の陰からごきげんよう」をチョイスするわけないですから、グッドチョイスと云わざるを得ませんねw 

で、私が作った効果音……も入っているらしいのですが、自分で作っておきながらどれか分かりませんでしたw
多分……何度か出てくる海辺のシーンでの波の音かな? という気はするんですが……。


っと、早速脱線風味ですね。
本筋に戻していきましょう。高校二年生になり、新たなクラスメイトとの出会いがあって、何か楽しいことが起きそうな、そんな季節、高嶺理沙なる、可愛いけれども、超弩級の悪口の女子と出会う主人公良。
初対面で、変態・痴漢呼ばわりされて、二人の仲は険悪になるのだけれども……。

という感じでストーリーが進んでいきます。
ヒロイン理沙は、所謂「ツンデレ」とは一味違います。本当に口が悪いw しかも妙に慇懃な口の悪さですw けれども、主人公、ヒロインの蝶番として登場する春名と圭介が、裏で手を回して二人をくっつけようとします。

ちょっとした伏線がちゃんと回収されており、「ああ! なるほど!」と思えるような、そういう仕掛けもあるので、処女作、という事ですが、しっかりと楽しめる作品になっていたと思いますよ。

あと、ちょっと嬉しいのは「プレイ時間測定機能」が付いている事ですw
これがあると、プレイ時間の参考になるんですよw 極々まれに、この機能が付いている作品があるんですが、レビューを書く時に、大いに楽になりますw 


さて、気になった点、としては文章の固さ……とか、そういう所かな?
例えば、ヒロイン理沙の発話で「私と二人きりになるために二人きりになるようにし向けたんですか」というものがあるのですが、ここなんかは「私と二人きりになるようにし向けたんですか」でOKですよね?
そうした部分で、少し固さが残っているところがありました。誰が喋っているのか、一読してすぐに分かりづらかったり、とかね。

あと、所謂「地の文」が気になりましたね。
というのは、この手のゲームって、所謂三人称の語り、だったり、或いは主人公の内なる声にて物語が語られる一人称の語りである事が多いのですが(後者の方が圧倒的に多い)、本作、その地の文での語りが、かなり場面場面で変化します。

ある場面では、主人公の心中思惟と同化する形での語りがあるかと思えば、次には、三人称の語りになったりするんです。
勿論、場面が変わって、主人公以外の人物がフィーチャーされてくる時は、その人物に語りが委ねられてもいいわけですが、連続する場面での語り手の移動、はちょっと気になりましたね。
あとは、本当に細かい所なんですが、ラストで何故、主人公が理沙を好きになったのか……って部分が少し不明瞭かも……。理沙が良に惚れる理由、は明確なんですけれどもね。
前半、というか初っぱなで出てくる「あの伏線」をずっと主人公が気にしていて、彼女の事は何か気になる……みたいな運び方でも良かったかなぁ、なんて個人的には思います。


大体、こんな所でしょうか?
タイトルワークもちょっと凝っていて、ラストまでプレイすると、「なるほどなぁ……」とちょっとニヤリと出来るんじゃないでしょうか。タイトルとラストシーンの相乗効果はかなりのものでしたよ。
また、今後が楽しみな作者さんが出てきましたね。第二弾作品がリリースされたら、また是非読ませて頂きたいな、と思います。



それでは、また。

by s-kuzumi | 2011-02-27 16:45 | サウンドノベル | Comments(2)
Commented by あおサギ at 2011-02-27 22:45 x
レビューありがとうございます。
いろいろと参考になりました。
ありがとうございます。
ちなみに使わせていただいた道玄斎さんの効果音は波の音と打撃音です。
Commented by s-kuzumi at 2011-02-27 23:37
>>あおサギさん

こんばんは、初めまして。
例によって、言いたい放題で恐縮です。

ああー、打撃音も使って頂いたんですね! いや、本当に嬉しいような、妙にこそばゆいような……不思議な感覚で、ご利用頂き、本当に有り難う御座いました!

又、NaGISAさんもレビュー掲載なさってましたが、同じ所をスクリーンショットで切り取っていて、ちょっと笑っちゃいましたw
名前
URL
削除用パスワード


<< フリーサウンドノベルレビュー ...      なんてことない日々之雑記vol... >>