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2011年 05月 21日

フリーサウンドノベルレビュー 『魔法使いカラオケにゆく』

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今日の副題 「何となく、魔法使いは住んでます」


ジャンル:ゆるーい魔法使いノベル(?)
プレイ時間:30分程度。
その他:選択肢なし、一本道。
システム:YU-RIS

制作年:2011/5??
容量(圧縮時):60.2MB




道玄斎です、こんばんは。
所謂フツーのレビューを書くのは結構久しぶりかも? という感じ。何だかこの土日は色々と忙しいのですが、気分転換とか、そういうのを兼ねてゲームをプレイしてみました。
というわけで、今回は「枕三つ」さんの『魔法使いカラオケにゆく』です。
良かった点

・ちょっぴりユルい雰囲気が中々楽しい。

・意外と笑える要素もあったりして。


気になった点

・肝心な所がスポッと抜けてしまっているような……。

ストーリーは、作者さんのページにリンクを張っておきましょう。こちらからどうぞ。



というわけで『だいだいsnow』の作者さんの新作です。
『だいだいsnow』は完結したらプレイしよう、と思っていたら、いつの間にか完結していたようで……これも近々プレイしたい作品の一つですね。

で、まぁプレイしてみたら……聞き覚えのある曲が、結構チラホラ出てきます。
私が作ってNMに投稿してある曲の中で……割と汎用性の高い曲、が結構使われていて、思わず嬉しくなりました。「篠ノ井高等女学校の朝」なんて誰も使わないだろうなー、なんて思っていたので、「おおおおっ!」と妙にテンションが高くなってしまったのは、ここだけの秘密。

個人的にも、「こういうシーンで使って貰えたら……」みたいな事を考えて、曲を作ったりするんですけれども、その作者である所の私の意図にかなり近い形で、音楽素材使用して下さって、これは本当に作者冥利に尽きますね……。

折角、色々曲を使って頂いたので、微妙に脱線してますが、裏話といきましょう
本作で使って頂いた曲の中に「Tear To Drop」なる拙作があるのですが、この「Tear」は涙の「ティアー」じゃなくて、動詞の方の「テア」です。
って、どうでもいい話ですなw


っと、ここらへんで、作品に話を戻して……。
UFOを確認する為に裏山に行く事になった主人公、その裏山の天辺に待っていたのはUFOではなく、自称「魔法使い」が設置した落とし穴だった……。

みたいな、感じで話が進んでいきます。
ちょっと面白いな、と思ったのは、「魔法使い」という存在を、割と主人公はあっさり認識しちゃうんですよ。ちょっぴり冷めた……っていう印象も無い訳じゃないんですが、そういう主人公のスタンス、が中々面白いですね。

私、割とそういうキャラ造型が好きみたいで、以前、ご紹介した事のある『I can fry』という作品の主人公も、天使だ幽霊だって出てきても、絶対に自分の路線を変えないってタイプで、そういう所に、面白さを見いだしてしまいますw

本作の場合、割とすんなり「魔法使い」という存在を認めちゃえる主人公の特質が、後半部活きてくるわけですが、そういう作りもいい感じですよね。


そんなこんなで、なし崩し的に魔法使いの女子校生と、二日間だけ同居する事になった主人公。
彼女のたっての頼みで「カラオケ」に行く事になります。
この辺り、ユルい雰囲気がいい感じです。強烈な引き込む力はないけれども、丁寧に描かれた日常の何てことない描写、そこが魅力的でしたね。
そこには、過度なウケ狙い的文章も無く、かと云って、何だか内輪だけで完結してしまっているような寒さ、もありません。

ふんわりと、優しい手触りで描かれる独特なユルさは、人を選ぶかもしれませんけれども、私は好きですねぇ……。

後半、ヒロイン(?)華子を、吹っ飛ばした、お母さんがやってきたりして、緊迫するシーンもあります。
30分、という枠の中ではあるものの、密度は高め。
性急過ぎる事もなく、かといってダラダラするわけでもない、絶妙なバランスで作品が成り立っているような。


さて、一方気になった点、なんですが、凡そラストやその近辺が気になりました。
確かに、後半、思わぬ展開があったりして(そこで、結構笑えるのも事実、あのオレンジ色のアレとかw)、楽しい作品になっている、のは確かなんですが、エンドロールの後にポンと提示される、短い文章、あれがなんとなーく座りが悪かったような……。

何か、後半で華子とその母の家庭の問題(?)がフィーチャーされるんですけれども、多分……華子が自分の夢を貫き通す為の「過程」が重要なハズで、そこがすぽんと抜けてしまっています。
そして、最後に、その「夢の第一歩」を無事、踏み出せた事が示されて、作品は幕を閉じるわけです。

……となると、そこに主人公が介在しないのは、どうにも座りが悪い気がしませんか?
主人公は、華子の思いを或る程度汲んでやっている訳ですから、主人公がちょっと男気を見せて、その家庭の問題に堂々と立ち入るような、そういう熱いシーンがちょっとあっても良かったかな? というのが率直な感想だったりします。


ともあれ、魔法使いなる属性を持つ人間が、何気なく住んでいる世界観。
そこで紡がれる、ユルくて、手触りの優しい雰囲気が、本作の最大の魅力でしょう。

尺も30分程度、なので、是非気軽にプレイしてみて下さい。
あっ、あと、「BGMが悪い!」というクレームは受け付けておりません、あしからずw



それでは、また。
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by s-kuzumi | 2011-05-21 18:30 | サウンドノベル


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