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2012年 06月 21日

フリーサウンドノベルレビュー 『My little B』

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今日の副題 「僕と彼女の楽しい時間」

ジャンル:恋愛アドベンチャー(?)
プレイ時間:1ルート一時間ほど。コンプリートは2時間程度。
その他:選択肢アリ、6エンド。
システム:Live Maker

制作年:2011/12/4
容量(圧縮時):992MB




道玄斎です、こんばんは。
二日続けてのノベルゲームレビュー。オーソドックスな恋愛もの。少しホッと出来るような、そんな作品なんじゃないかと思います。
というわけで、今回は「TBBNProject」さんの『My little B』です。
良かった点

・奇を衒わないオーソドックスな恋愛モノ。安心してプレイ出来ます。

・良く目にする造型のヒロイン達だが、フルボイスで可愛らしく演出されている。


気になった点

・作品を貫く背骨が、今ひとつ活きてこなかった。

・作品の尺、内容に対して容量が大きすぎる。

ストーリーは、サイトの方から引用しておきましょう。
この春、幼い頃住んでいたこの土地に、俺は12年振りに帰り、野田波高校に転入することとなった。
テンションの高いクラスメイトやおかしな生徒会長、不思議な図書委員。
楽しい生活が送れそうだ。
そんな中、なかなか思い出せない幼い日の記憶。
あの時の彼女は、一体誰だったんだろうか―――。

こんな感じ。



ストーリーを読んで頂ければ分かるように、非常にオーソドックスな恋愛ノベルゲームです。
設定や、キャラ造型はお馴染みのものばかり。舌の肥えたプレイヤーは思わず面食らってしまうはずです。しかし、オーソドックスな楽しみというのも、絶対にあるわけで、本作の場合、とことん期待を裏切らない或る意味で安心感のある作品に仕上がっている、という印象がありました。

ちなみに、主人公以外フルボイス。
若干、音質の違いが気になる所ですけれども、女の子達の演技は上々で、可愛らしいキャラクターを上手く演出していたと思います。


さて、本作は、各ヒロイン毎に一本のストーリーのラインがある、というよりは、主人公とヒロイン達との「個々の場面/やり取り」を切り取るような形で作品が進行していきます。
ですので、何かを承けて次の展開が進行し、またそれを承けて……という、直線的な物語、というよりは、作中時間、作中イベントによる制限の中で、「美味しい場面」を描いていく、というタイプ。

これは、割と頻繁に入るアイキャッチとも関係があると思われます。或るヒロインとのやり取りを承けて、次の場面が展開されていくのではなく、「一個一個のやり取り」がフィーチャーされる為に、アイキャッチで場面を変える事で、そのやり取りを完結させ、別のやり取りを描いていくんですよね。
共通ルートに特に顕著なのですが、個別ルートに入っても、やっぱり、ゆるやかでもストーリーの流れがある、というよりは、場面場面を描く、という感じです。

それが良いか悪いか、で問われたら、ちょっと悩みます。
一つ一つのエピソードをテンポ良く切り替えていく、と考えれば、決して悪い演出ではないと思いますし(それでも、少しブツ切り感はあるかな?)、何かシッカリとしたストーリーを求めている人には、物足りなさやブツ切り感を感じてしまう部分です。
ただ、作品の背骨として、「忘れてしまった幼なじみ」という存在があるはずで、そこをもっと表に押し出せば、作品全体にもっと統一感が出たんじゃないか、と取り敢えず云えそうです。


この手のノベルゲームで、「忘れてしまった幼なじみ」というのは、大体比重が重く、グッと、(主にメインの)一人のヒロインを焦点化していくものですが、そこが、本作の足りない点だったのではないかと。
いざ、プレイを開始すると、その「忘れてしまった幼なじみ」の存在は、主人公が求めるわけでもなく、個々のエピソードの中に埋没してしまうわけです。

本作のヒロイン達は、最初から主人公の事が大好きで、二人が恋仲になる事に疑いの余地はないんですよねw 勿論、それっぽい選択肢を選んでいかないといけないわけですけれども。
なので、枠組みとしては、恋仲になるまでの、甘酸っぱいやり取りを切り取って見せていく、という形。
が、それ故に、物語の背骨としての「忘れてしまった幼なじみ」の存在が希薄になってしまっている点、本作の一番気になる所でした。
大体、こうしたパターンだと、途中で何度か回想シーンが入って、少しづつ記憶が回復していくものなのですがw


こう、最初っから主人公の事が大好き、っていうヒロイン達も、時には悪くないものですよねぇ……。
正直、どの女の子も魅力的でした。それがありふれた造型だとしても。声優さんの演技も良かったですしね。

物静かで、読書が好きなほのか、元気系で僕ッ娘の玖苑、おっとりしつつも完璧超人の先輩優子。どれも甲乙付けがたいです。
ただ、やっぱり各ルートで、もう一押し欲しかった所。例えばほのかだったら、いつも持っているぬいぐるみ、という小道具があるわけですが、それが「キャラクターを特徴付ける為だけ」のものになってしまっていたり、或いは、玖苑のシスコンの弟の存在とかね。
そういう、ストーリーの中で活かせそうな素材はまだまだ残っていたように感じます。逆にバッドエンドなんかは不要だったのでは?

あと……この作品はなんで、こんなに容量が大きいんでしょうね……?
解凍してみると、1G超えてしまっています……。も少しスリムにしてやっても良かったですね。



大体こんな所でしょうか?
超オーソドックスですが、沢山の甘酸っぱいやり取りが楽しめる作品です。
青春恋愛モノが好きな方は、プレイしてみる価値があると思いますよ。



それでは、また。
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by s-kuzumi | 2012-06-21 19:32 | サウンドノベル | Comments(0)


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