2012年 06月 30日

フリーサウンドノベルレビュー 『Ribbon of Green』

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今日の副題 「これが洋ゲーの今」

ジャンル:女の子同士の友情ノベルゲーム(?)
プレイ時間:45分ほど(私が読んで)
その他:選択肢アリ。エンド数2つ。
システム:Ren'Py

制作年:2012/4/28
容量(圧縮時):58.1MB




道玄斎です、こんにちは。
今日は、久しぶりに洋物ゲームのご紹介。需要があるのかないのか、さっぱり分からないのですが、時々、こうやって洋物のノベルゲームをプレイしていたりします。
というわけで、今回は「Soyasushi Productions」さんの『Ribbon of Green』です。
良かった点

・日本人にも受け入れやすいイラスト

・洋ゲーには珍しく、キチンとしたストーリーが存在し、キッチリ読ませてくれる。

・ちゃんと起動するw


気になった点

・割と目にするストーリー展開。

・バッドエンドの意味があるのか、疑問。

ストーリーは、Ren'Ai Archiveから引用しておきましょう。
"I'm sorry for everything." Ribbon of Green focuses on hope, strength and friendship within this competitive world of nothing but survival of the fittest and elitism. In a society like this, if you lose hope, nobody would help you. It will be all over. This is the story of two female students who strived to survive in such a system. The system where the 'elite' students are treasured and well-maintained, while the rest are simply left behind, with no hope to the world...

こんな感じ。
競争社会の中にある、希望とか強さとか、友情とかに焦点を置いた作品、という事みたいです。最初の一文らへんを適当に訳しただけですが……。

さて、今回、評価基準が随分甘めな気がしますねw
「起動する」が、良かった点に入っている事からも、それが分かるわけですが、この「起動するかしないか」は、洋ゲーをプレイする時に、物凄く重要な点になってきます。

実際の所、「おっ! これは面白そうな作品だな」と思ってダウンロードはしたものの、実際に起動して遊べる作品はかなり少ないです。Ren'Pyの仕様とも関わってきそうな問題ですが、プレイ出来ない作品が多い、というのは致命的。
そんな中で、キッチリとしたストーリーを持ちつつ、尚かつ日本人の我々が受け入れやすい(というか、全然OKな)イラストを完備した作品がプレイ出来た事は僥倖でしょう。


ストーリーの大まかな流れは、日本で云う所の短大に通っている女の子二人の、公園でのやりとりを描く作品、と、まぁ、取り敢えずは云う事が出来そうです。
ただし、主人公のClarisseは、未来に絶望し、希望を無くし、学校にいかなくなってしまっています。一方で、そんな彼女を諫めるのがHanyuanです。どうも名前から察するに(ラストネームがLiである事も後に明かされるので)中華系の女の子みたいですね。

かつては親友であった二人が、夜の公園で出会い、互いの主張をぶつけていきます。
学校に戻るよう諫めるHanyuanに対し、Clarisseの心は頑なで、彼女に反発をするわけです。で、運命云々云いだしたClarisseに、Hanyuanはコインゲームで「私が勝ったら学校に戻って」と賭けを持ちかけます。
この賭けのシーン、中々いい場面で、作品の一つの見所になっています。この賭の結果……そしてラストは……ネタバレになるので伏せておきましょう。


と、まぁ、こんな風にちゃんと説明出来るストーリーを持っている点も、評価対象ですw
洋ゲーを漁っていると(デーティングシミュレーションというらしいですが)女の子とデートするだけ、みたいな、ストーリー性が極めて希薄な作品を多々目にします。
そうした作品(群)と比べてみると、やっぱりプレイしごたえがありますし、内容的にもちゃんと締まるので、満足度は高いです。
多分、ですけれども、これが2012年現在の洋ゲーの一つの到達点なんじゃないかな、という気がします。勿論、もっと「濃い」作品もあるのでしょうが、管見の及ぶ限り、本作ほど練り込まれた作品は洋ゲーでは見たことがありません。

内容……としては、所謂感動系に分類されると思うのですが、最大のトリックの部分は、割とありがちというか、どこかで目にした事のある、そんなものになっています。
私は、やはり日本人ですから、日本のゲームを基準として、洋ゲーを見てしまいます。なので、ちょっと上から目線ですけれども、大分、洋ゲーが日本の水準に近づいてきたな、と、そんな感触を感じました。
洋ゲーは、日本のゲームやアニメのキャラクターを使って、二次創作的な作品を作る、という段階を脱して、私達にとってはどこかで目にしたものであったとしても、自分のキャラ、自分のストーリーで勝負をかけてくる時代になってきたんだなぁ、と。


ちなみに、洋ゲーの一つの特徴と云うべき「選択肢」は、本作でもちゃんと存在します。
プレイしていけば、「正解」の選択肢はすぐに分かります。なのでトゥルーエンドはすぐに見れるんです。だからこそ、選択肢に意味はあったのか? と感じてしまう部分もあります。本作の場合も、一本道でいいんじゃないかなぁ……と思いましたね。
何故か、向こうの作品って、一本道を嫌うんですよねぇ……。これもノベルゲームを取り巻く謎の一つかもしれません。

ちょっと脱線しますが、一本道を嫌う、という事では、日本の女性向けの作品もそういう傾向がありますよね。
「このバッドエンドを見せる事って、そんなに重要かなぁ?」と思えるような、そういう分岐の仕方をする事もあったり。
女性向けのゲームは、主人公の名前変更が可能だと喜ばれるとか、主人公のタイプとして「無個性」というものが人気があったりするそうです。これは取りも直さず、作中の主人公に、自己を投影する為のシステムですから、また男性のプレイヤーとはちょっと違った視点で作品を見る、という事が女性の場合あるみたいです。


さて、脱線してしまいましたが、そろそろシメに入りましょう。
英語自体は、比較的ストーリーを追っていきやすい、読みやすいものだったと思いました。それでも分からない単語や文章とか出てくるんですが、ストーリーを楽しむのであれば、そういう場所を無視しても、全然イケるはずです(誤読してなければいいのですが……w)。
2012年の洋ゲーの一つの達成点、英語に尻込みせず、体験してみて下さい。



それでは、また。
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by s-kuzumi | 2012-06-30 15:11 | サウンドノベル | Comments(0)


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