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2012年 10月 30日

フリーサウンドノベル関係の雑記 箸休めvol.57 ノベルゲーム制作入門其の3

道玄斎です、こんばんは。
今日も今日とて、ノベルゲーム制作入門です。



■前回の補講

前回の記事に沢山コメントを頂き、本当に有り難うございました。
全部にレスを付けるのが困難なので、この場を借りて、私の立ち位置を改めて表明しようと思います。
つまり、画面のサイズ、解像度に関係なく、「演出の上で、さして意味のないワイド画面は不必要」だと私は思っています。
例えば、ミステリー作品があって、ワイド画面の端っこにチラリと写った何かが、伏線になって追々活きていく……なんてタイプであれば、ワイド画面の使用もOKだと思います。要は、「ワイドにする意味があるか/ないか」の問題ですね。ワイド画面が手軽に出来るようになったから、取り敢えずやってみる、というのは、以上の理由からあまりお勧め出来ないのです。
あと、この一連の記事がちゃんと完結したら(するのかな?)、何かしらの形でまとめたいですね。ブログというのは、情報を発信するのには向いてるんですが、整理したりするのには向いてないので、追々それは考えていく事にしましょう。

それはさておき、前回、ドラムループのようなBGMを作るのは比較的簡単、だとお話しました。
折角なので、私もちょっとお手本……というのには拙いですけれども、一曲(?)作ってみました。こちらから視聴出来ると思います。

これは単純にドラムループだけじゃなくて色々足して、曲っぽくしていますけれどもね。
けど、ここは一つ大胆に「不器用な私でも出来るのだから、このくらいは誰でも出来る!」と言い切っちゃいましょう。

ちなみに、フリーのDAWならReaperなんかが有名ですよね。
それにフリーのドラム音源(vsti)、例えば、DR-Fusion、或いはDSK mini DRUMZ 2なんかを組み込んで、ドラムのループを作れば、それだけで、ちょっと使えるBGMが出来るはずです。是非おためし下さい。もっと良いフリーのドラム音源もあるかもしれません。そういうのを探すのを含めて楽しんで色々やってみて下さい。





■ゲームを作る前に

さて、課題作品としておいた『Ghost Write』ですが、皆さまお読み下さいましたでしょうか?
この作品、実際のストーリーを書く前に、いくつかの目論みがあったようです。


・極めてオーソドックスな恋愛ノベルゲームを作りたい。

・具体的には、ノベルゲームの標準偏差値的な作品にしたい。

・とはいへ、「ガワ」の部分の設定をヒネる事で、多作品との差異化も同時に図りたい。

・どちらかと云えば、小説寄りの文体にして、「読んで」もらいたい。


この辺りが、作者の課題だったようです。
プレイして下さった方はお気づきでしょうけれども、この作品「640×480」ではなく「800×600」で制作されています。
別に立ち絵が出てくるとか、一枚絵が入るとかでもないのに、800×600にしてあります。しかも、メッセージウインドウは設けず、画面全体に文章が流れる(狭義の)ヴィジュアルノベル形式を採っています。これは、最後に挙げた項目、「小説っぽくして、プレイする、というよりは、読んでもらいたい」という狙いから、そのような体裁にしてあるのです。


飽くまで一例ではあるのですが、最初に「どんな狙いを定めるか」が、重要になってきます。
「立ち絵が付いて、テンポの良い会話主体」にするのであれば、文字表示領域(メッセージウインドウ)を画面下1/3くらいに配置して、三~四行ほどで改ページにする、とかね。

なので、先ず、自分の作りたい作品のイメージに合わせて、「体裁」から決めちゃうのはどうでしょう?
画面サイズは? 何行何字書きにするのか? そこらへんを自分が作る作品と相談しながらエンジン側で設定していくわけです。最初はちょっとめんどくさいかもしれませんが、こういう設定類は使い回しが利きますしね。


え? 自分の作りたい作品がまだ漠然としている、って?
じゃあ、『Ghost Write』を構想段階から説明する事で、問題の所在を明らかにしていきましょう。



■どうやってネタを膨らませるか

『Ghost Write』は、先にも挙げました通り、超オーソドックスな作品を作ろう、という意図のもとで生み出された作品です。プレイしてみて如何でしたか? 「こんなもんか……」ってガッカリした声も聞こえてきそうですけれどもw
けど、「こんなもん」でも、一応作品として完成しているわけで、全くの初心者には或る程度指針を与えられるのではないか、と。

で、恋愛モノで更にオーソドックスっていったら、「男の子と女の子がなんやかんやあって、結局くっつく」というのが、超基本パターンでしょう。実際、プレイしてみてもそうだったでしょう?

別に恋愛で無くても、例えばミステリーなら「何か事件が起きて、主人公(達)がなんやかんやで謎を解く」とか、伝奇モノなら「異能を持つもの同士が、何かしらの理由でバトルを繰り広げる」とかね。
大体、「ジャンルにはある種のパターン」が付きまといます。勿論、ジャンルの枠に捕らわれないものもありますけれどもね。
ともあれ、自分が作りたいジャンルが、どういうものなのか、ハッキリさせると、多分、方向性が少しだけ見えてくるのではないでしょうか?

けど、大事な点は、そういうストーリーの型、というよりもその型の中に内包されている「なんやかんや」、「何かしらの理由」の方です。どういう事情で、恋愛感情を持つに至るのか? どういう理由で戦い合わないといけないのか? そこが作者のオリジナリティの見せ所です。

ちょっと話が飛躍しましたね。
兎にも角にも、ストーリーには型があって、その型を上手く使えば自分でもそれなりのストーリー(良いかどうかは別として、ですが)が書けるようになる、というのが重要です。

『Ghost Write』の場合は、主人公とヒロインの年齢差を少し広めに取ってあります。それだけで、高校生同士の恋愛、とは一味違うものになっているはずです。主人公は(一応)社会人ですしね。
更に、主人公とヒロインに味付け、をしてあります。主人公は「ゴーストライターをやっている」という属性を付け、ヒロインは「文章を書くのが致命的にニガテな中学生」という味付けです。

これは、作者が実際にゴーストライターとして、生活していた事がある、事を利用した設定になっています。
自分の持っている特殊な体験、経験を作品に折り込むと、何しろ自分が体験しているわけですから、描写にリアリティが出てきますし、ストーリーの良いアクセント(最大の盛り上がりが作れるかも!)になるわけです。
何もゴーストライターをやっていた、なんて経験がなくても、誰しも自分だけのちょっと特別な経験の一つや二つ、あるんじゃないでしょうか? そういうのを作品に上手く取り込むとリアリティと深みが出ます。

……と、ここまで設定が出来上がれば、二人は必然的に「文章」を通じて、仲良くなるなりしていくんじゃないかな? という予想は立ちますよね。
そこで、この二人が会話をするんだったら、どんな会話をするのか? 或いはどんな出会い方があるのか、二人の関係はどうなっていくのか? 色々と想像が出来そうです。
この想像の段階、って結構大事だと思うんですよ。

想像していくなかで、実際に使えるエピソードが生まれてくる事もありましょうし、まだ固まりきらなかった設定が固まってきたり、或いは、二人を色んな形で支えるサブキャラのイメージが湧いてきたり……。
あれこれ想像を巡らしていく中で、ナチュラルにキャラクター達が脳内でやりとりをするようになれば、しめたものです。


大体、大まかではありますが、ストーリーの輪郭は見えてきたんじゃないでしょうか?
まだまだカチッとしたものになっていなくても、キャラクターが脳内で元気に動き回っていれば、きっと大丈夫。


と言う辺りで、今回はこの辺で。
次回は、実際の執筆……の一歩手前のお話をしようかと思っています。まだまだ『Ghost Write』をそんなに貶してませんけど、多分、次回以降、急速にケチを付けていくと思いますのでお楽しみにw



それでは、また。
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by s-kuzumi | 2012-10-30 19:03 | サウンドノベル


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