2012年 11月 03日

フリーサウンドノベル関係の雑記 箸休めvol.58 ノベルゲーム制作入門其の4

道玄斎です、こんばんは。
今日もノベルゲーム制作入門の続きをやっていきましょう。
ワイド画面の問題については、もう言及しません。色々な意見があるので、コメント欄を含めて記事を読んでみて下されば、と思います。


■前回の補講

意外と、(単純な)BGMを作るのは簡単だって、話はしましたね。
拙いものですが、サンプルを示してもみました。あの後もサンプルを一個作ってみたのですが、ちょっと今、環境的にアップロードが出来ないので、それはいづれお目に掛ける、という事でw

さらに、ネタの出し方の第一歩みたいな話もしましたね。
ジャンルを決定する事、キャラクターにオリジナリティを与える事、そして、そのキャラクターが脳内で自然と会話出来るくらいに、あれこれと想像をめぐらす事。
そんな話をしたと思います。けど、これは(これから書くものも)飽くまで一例であって、必ずしもその通りに作る必要はないんです。んもう、強烈にグーなストーリーを思いついているのならば、ガンガン書いちゃえばいいですし、魅力的なキャラクターが既にいるのなら、そいつらが自然に、しかも楽しく動いてくれるようなシチュエーション(ストーリー)を考えて、やっぱり書いちゃう。

こういう講座(?)とは矛盾するみたいですけれども、一番経験値がアップする方法は「兎にも角にも作っちゃう」という事だと思っています。
今日、30秒で終わる、という触れ込みのノベルゲームをプレイしたのですけれども(あまりにも短すぎるので、内容に関してはノーコメントという事でw)、その中にだって、「選択肢による分岐」はありますし、一番基本かもしれませんが、「テキストの表示」「BGMを流す」という、ノベルゲーム制作の重要要素が含まれているのです。

兎にも角にも一本作ってみると、ノベルゲーム制作の勘所が大分つかめるんじゃないかな? と思います。BGM制作もそうですよね。とにかく一発音を鳴らしてみる。鳴らし方が分かったらあれこれ試行錯誤出来ますから。



■作品を貫く軸を作ろう

私は、割と何本も色々なタイプのノベルゲームをプレイしている方だと思うのですけれども、シンプルだけれども印象に残っている作品、普通に面白かった作品、好みの作品、色々あります。
みなさんも、きっとお気に入りの作品、ありますよね?

で、ここでちょっと考えてみて欲しいんですが、そういう作品って、ストーリーを「一言」、或いは「短いセンテンス」で言える場合が多くないですか? 「下半身不随になった女の子が新たな生き方を模索していく」とか、「悪の組織から脱走して、その組織壊滅の為に相棒とともに戦っていく」とか、ね。
課題作品としている『Ghost Write』の場合だと「ゴーストライター業で身を立てている青年と、作文が苦手な中学生女子が出会い、恋仲になる」になります。

これ、結構大事な事だと思うんですよ。
何故か? それは、「内容がぶれない」からです。
作品を作る時に、こうした作品の軸を作っておけば、途中で面白いけど、ちょっと脇道にそれるエピソードを描いても多分、話の本筋への修正が容易です。
伝奇バトルだからって、ちゃんちゃんバラバラやってるだけじゃつまらないですよね。そこに、本筋とは違うけど恋愛のエピソードが入り込む。だけれども、たとえば「異能者同士の命をかけたバトル」なんて軸があれば、話はぶれずに、ナチュラルに恋愛のエピソードを組み込んでいく事が出来たりするわけです。

どうでしょう?
みなさんのお好きな作品も、大体、一言で内容を言い表せるんじゃないでしょうか?
そして、その軸がなんだかんだのエピソードがあっても、一本通っているんじゃないでしょうか?
なので、作品を貫く、テーマ(軸)を一本、通してやろう、というのが私の考えです。もちろん、繰り返しますけれども(予防線かな?)、その通りじゃなくてもいいんです。作れるところから作れる人は作っちゃっていいんです。ここでのお話は飽くまで一例ですよ。



■起承転結

大体のストーリーのタイプが出来て、キャラクターの味付けも出来て、テーマ(軸)が出来れば、もう物語は書き出せますね。
じっくりと頭の中で練りこんでから書いた方が良いタイプと、とにかく書いていく中でストーリーを紡ぐタイプ、色々あると思います。私は後者寄りですかね。。

ただ、このストーリーのタイプやキャラクター、テーマ(軸)はとっても重要なので、納得できるようなものをやっぱり作った方がいいと思いますよ。
もちろんね、勢いというか、初期衝動でガツンと作ってみるのもいいんですが、それなりの尺を持った作品を作ろうとする場合、ある程度の見通しが立っていた方が色々と都合が良いですよね。

『Ghost Write』の場合は、オーソドックスな恋愛もの、という形がまずあって、ゴーストライターをやっている青年が主人公。そしてヒロインは隣に住んでる作文が苦手な中学生、というキャラクターは出来ています。
で、話のテーマ(軸)も、ほとんどそのまま「ゴーストライター業をやっている青年と、中学生少女の恋愛」というものになっています。

もう少し、詳しいディティールを詰めていくのも良いのですが、『Ghost Write』の場合は、この段階で実際の執筆に移ってしまったようです。なにしろ、「手っ取り早く、そこそこオイシイ物語を作る」というのも、作品制作に当たっての作者側のテーマで、結局、シナリオそのものは7日で書き上げています。
だからこそ、アラが多いんですよねー。もうちょっと、なんとかしてやれば良いのに……と、宙ぶらりんになっている設定やエピソードがあったりします。

なので、テーマ(軸)を作り上げた後も、やっぱり、頭の中でキャラクターを動かしたりして、エピソードを固めていったり、ストーリーの構成を練っていったりした方が無難ですよね。延々に脳内だけに存在する、っていうのは考えものですがw


話を『Ghost Write』に戻しましょう。
上の話を読むと、かなり行き当たりばったりに作ってるように思われますが、実際、そうですw この制作入門講座は、副題をつけるとしたら「失敗から学ぶノベルゲーム制作」ですからねw
けれども、いくつか指針は立てていたみたいですよ。例えば、2時間ぽっきりで読了出来る長さにする、とか。

そう、大体自分の物語がどのくらいの尺になるのか、これは把握しておいた方がいいですね。それこそ2時間ぽっきりで読めるサイズにする、と、サイズから決めてもいいですよね。30分で一本さわやかな恋愛作品を作ってみるとか。
逆に、「俺の作品の構想から考えると3時間くらいは必要だろうな……」なんて人もいるでしょう。

え? どうやって尺の長さを知るのかって?
それは、テキストファイルの容量です。大凡100kbのテキスト分量で一時間のプレイ時間、と言われています。なので、例えば、一時間の作品であれば、100kbの中で、ストーリーを書きあげればいいわけですよね。

で、『Ghost Write』は二時間で、という事を最初に考えていたので、話は早かったんです。
なぜなら、オーソドックスに「起承転結」スタイルを採る、とも決めていたからなのです。二時間ですから、200kbを起承転結に割り振っていけばいいんですよね。

イメージとしては、イントロ20kb、起=40kb、承=60kb、転=40kb、結=20kbくらいな感じでした。合計すると180kbですから、200kbにはちょっと足りないのですが、大凡、このくらいの割り振りのイメージです。
起承転結って言ったのに、「イントロ」なんてなぞの項目があるじゃないか、と言われるかもしれませんが、「物語が本格的に始まる前の、主人公の身辺事情――新しい町に引っ越してくる――を説明したり、舞台となっている下町のイメージを喚起させておく」なんて意味があって、イントロを付け足してるだけです
多分、もっと上手な人ならば、1.5時間くらいの尺で(150kbくらいで!)、もっと引き締まった『Ghost Write』が書けたんじゃないかな? と思ってます。

結果的には……色々な要素が膨れたりして、200kbの作品になってしまいました。結果オーライというところなんですけれども、もうちょっとスマートに出来たかもしれません。
で、この起承転結の割り振りのイメージも、結構大事なんじゃないかなぁ? と私は思うわけです。例えば、100kbで書く物語があって、起=50、承=10、転=10.結=40なんて割り振りがあったら、ちょっとバランス悪いと思いません?

これは飽くまで私のイメージですけど、一時間くらいの作品だったら…起=20kb、承=40、転=25、結=15くらいの方がバランスとして、良いと思いませんか?
こういう比率のバランスを意識しながら書いた方が、書きやすいんじゃないかと思うのですよ。

ちなみに長くなりがちな承なんかは、エピソードを複数詰めちゃってOKですよ。
『Ghost Write』も小さなエピソードを複数個詰め込む事で、66kbになってます。というか、複数エピソードをいれていかないとそれだけ長く書けなかったようです。これは筆力の問題かなw



今日は大体、こんなところでしょうか?
作品を貫くテーマ(軸)を明確にする事、と起承転結の分量的なバランスを取る事、なんかを中心に書いてみました。

一応、この記事を書くに当たって、私も『Ghost Write』を読み直しています。
いろんな裏話も聞いているので、次回はそういうのを含めて、お話が出来たらいいな、なんて思っています。



それでは、また。
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by s-kuzumi | 2012-11-03 17:09 | サウンドノベル


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