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2013年 06月 20日

フリーサウンドノベルレビュー 『ぎゃるちぇん』

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今日の副題 「バレないように、デートしろ!」

ジャンル:三又恋愛アドベンチャー(?)
プレイ時間:エンディングまで1時間半程度。コンプリートして二時間くらい。
その他:選択肢有り、バッドエンド多数。
システム:吉里吉里/KAG

制作年:2013/6/17
容量(圧縮時):108MB




道玄斎です、こんばんは。
今日は、昨晩、或る人からお勧め頂いた作品のご紹介。何故勧められたのか……あまり追求しない事にしましょう。
というわけで、今回は「Kawaz」さんの『ぎゃるちぇん』です。
良かった点

・一般的な恋愛モノの真逆を行くシナリオ。こういうのも楽しいです。

・サクサクとテンポが良く、気楽に遊べる。


気になった点

・システムに若干難アリ。

・物足りなさが残るラスト。

ストーリーはふりーむ!の方から引用しておきましょう。
浮気症の主人公・浮気流 誠一(うきながし せいいち)が、3人の女性と同時にデートするというものです。

はたして彼女たちにお互いの存在(交際しているということ)を悟られず、無事に一日をやり過ごすことができるのか!?



この『ぎゃるちぇん』は、シナリオを読んでいき時折現れる選択肢を選んでいく、というオーソドックスなノベルゲーム形式です。

プレイヤーは浮気流 誠一となって、彼女たちと半日を過ごし、バレないようにうまく受け答えをしていきます。

彼女たちの誘導や受け答えの時に出てくる選択肢のチョイスを間違えたりすると、バッドエンドになってしまいます。そんなバッドエンドを回避しつつ、三人とうまく収まるエンディングを目指してください。



吉里吉里2/KAG3を使用しています。
WindowsXP~8の環境で動くかとは思いますが、動作環境によってはその限りでない場合もあります。

こんな感じです。


いやぁ、こんなゲームが出るとは、全く驚きました。
恋愛ノベルゲームって、一人のヒロインに焦点が当たっていったり、或いは、複数の女の子の中から、一人を選んで、恋仲になる事を目指すスタイルが殆どです。稀に、既に恋仲である事を前提とするような、そういう作品もありますけれども、やはりそれは少数派。しかも、その場合もやはり、そのヒロインと主人公の関係をより強固なものにしていくような、ヒロインと主人公の一対一の関係がフィーチャーされています。

しかし、本作の主人公は、何と「三又」を掛けていますw
まぁ、正確に云うと、彼女(けど、先日ナンパしたばかり)と、ナンパで知り合った女の子と、幼なじみのお姉さんという布陣ですから、全員が全員「彼女」なわけではありません。

けれども、主人公としては、ナンパで知り合った女の子(玲於奈)との仲も進展させたいし、幼なじみのお姉さん(イザベル)との心証も良い物に保っておきたい。更に、彼女(茉莉)とも楽しくデートしたい、と全く以て怪しからん事を考えています。
それが、ひょんな事から、同じ時間同じ場所で、上記の三人とデートする事になってなってしまいます。
上手いこと選択肢を捌き、三人の女の子と同時並行でデートを成立させる……というのが本作の目的(?)です。一人の女の子と親密になっていく事を目的とした、一般的な恋愛ノベルゲームとは、真逆の方向性と云えるでしょうw

ちなみに、主人公は音大に通っており、ピアノを弾くらしい。一方で、彼女である所の茉莉はギターをやっていて、且つ、校内で(ナンパで)知り合った玲於奈はヴァイオリン、イザベルはプロのピアニストという設定です。
女の子達のタイプも、綺麗に分かれていますし、キャラクターメイキングに関してはオーソドックスな恋愛ノベルゲームのそれをイメージして貰えばいいと思います。


いざ、ストーリーを読んでいくと、主人公がナンパ野郎でしかもナルシストと来ているもんですから、ちょっとだけイラッとしますw 
が、実際にデート当日になると、緊張感が出てきて、主人公の鼻持ちならない属性もそこまで気にならなくなるから不思議です。
緊張感とは何かと云えば、一つの建物に三人の女の子が集まる事になるわけですから、主人公は女の子の配置(二階に行けとか、一階に居ろとか)をしたり、不自然にならない程度に、それぞれの女の子達と接触していかないといけないとか、その辺りですw

こうした女の子の配置やら、他の女の子を見に行くタイミングは、選択肢で制御します。
何といいますか、この三又を掛けているドキドキ感が、モロに感じられて、私なんかはかなり緊張しながら選択肢を選んでいきましたw 
そういえば、選択肢が上手く機能していない箇所もありましたね。ちゃんと「一階に」いるように選択したにも関わらず、二階にいる事になっていて、あえなくバッドエンドになったり。
で、選択肢が多い、という事は、それだけバッドエンドがある、という事でもあります。バッドエンドの数は全部で12個。結構大目ですが、エンドリストがある事と、ストーリーに直接関わるような重要なバッドエンドの場合は、ヒントが読める親切設計ですから、グッドエンドにたどり着くのは、そこまで難しくないハズ。

あと、気付いたのは、既読スキップが機能しない箇所がある、という事。バッドエンドの№3~№6に当たる部分を何度も行ったり来たりしていたのですが、その都度、既読スキップが効かない箇所が出てきて、もうちょっと何とかならんかな、と。
バッドエンドの回収について、一言言及しておくと、バッドエンド№4は、№3以前の選択肢で見る事が出来、バッドエンド№5は、その№4よりも前の選択肢で見る事が出来ます。ここは、ちょっとややこしいかもしれませんね。

ついでに、気になった点にも言及しておくと、これは、私の環境だけ、かもしれませんが、システムがやや不安定でした。というのも、吉里吉里/KAGのエラーメッセージが出てきて止まっちゃった事が二回、何だか分からないけどフリーズしてしまった事が一回ありました。
私のマシンも、もう結構古いですからね……。そうしたマシンに拠る部分なのかもしれませんね。


ともあれ、上手く選択肢を捌いて、三又をやっていく、というのは、非常に面白い趣向ですし(現実じゃ、出来ないもんね!)、前述の通り緊張感もあったりして、中々楽しく遊べちゃいます。三又っていうと、ちょっと後ろ暗いイメージがあったりしますが、本作の場合、「悪い事をしている感」を実はあまり感じさせない軽妙な作りになっていた点も、評価したい所です。

そして、後半に行くにつれ、思わぬ事実が明らかになったりと、ストーリー的な起伏は一応あるのですが、若干そこは弱めかもしれません。又、ラストは、そうしたストーリーの起伏を承けて展開されるものではあるものの、ちょっと押しが弱いというか、物足りなさを感じさせるものとなってしまっています。
逆に、本作の基本は、三又のドタバタ系のストーリーですから、感動の方向に持っていったり、というやり方よりは、もっと突き抜けた楽しさ、みたいなものを見せてくれるラストでも良かったかな? と。


現実世界で、三又なんて掛けられるのは、本当に極々一部の人達だけ。
私達は、ゲームの中で安全に三又を掛けようじゃありませんかw 普通の恋愛ノベルゲームの常識を覆すような、軽快なテンポの意欲作です。人を選ばないでもないような気がしますが、興味を持った方は是非どうぞ。



という事で、今日はこの辺で。
それでは、また。
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by s-kuzumi | 2013-06-20 20:27 | サウンドノベル | Comments(0)


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