2014年 09月 15日

フリーサウンドノベルレビュー 『Unknown』

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今日の副題 「服を着たまま5キロ川で泳いでも、優しくしてくれる彼女が欲しい」

※吟醸
ジャンル:実は爽やか、ハイスクールグラフィティ。
プレイ時間:合計で3時間程度。
その他:二篇のストーリーを収録。選択肢なし、一本道。
システム:WOLF RPGエディター

制作年:2014/7/4
容量(圧縮時):22.9MB




道玄斎です、こんばんは。
三連休もお終いですね……。私は、最後の休日、という事で、気になっていた作品をプレイしてみました。タイトルが意味深で、かなり気になっていたんですよね。で、プレイしてみたら、かなり面白かったので、こうして取り上げる事に。
というわけで、今回は「今門 楽々」さんの『Unknown』です。ダウンロードはこちらからどうぞ。
良かった点

・少しづつ読みやすく、テンポ良くなっていく文章。

・等身大の高校生を活き活きと描いている(特に「超レ欲ス」)。

・各篇共に、冒頭部の伏線などがちゃんと回収される丁寧な作り。


気になった点

・「無意確認生命体」の方は、ラストがちょっと消化不良だったかも。

ストーリーは……うーん、ふりーむの方にも、サイトの方にも詳しい記述がないので、今回は変則的に、Youtubeの紹介動画を張っておきましょう。こちらからどうぞ。



久々に、少し長目の尺のものをプレイしました。
感動した! とか、泣ける! とかではないけれども、地味に良いお話が詰まった、とても素敵な作品だったと思います。

本作の体裁について、先に述べておくと、二本立てになっており、それぞれ「無意確認生命体」、「超レ欲ス」というタイトルが付いています。

これら二つのストーリーには、連続性があって、「無意確認生命体」での結末を承けて、「超レ欲ス」のストーリーが進展していきます。ですので、特に理由がなければ、「無意確認生命体」の方から読んでいった方がいいでしょうね。

どちらかと云えば、「無意確認~」の方が、少しシリアスな印象です。
ちょっと冷めた……というか、達観した16歳の女の子が主役の話なのですが、彼女には、どうも秘密があるらしい……。
そんな彼女が巻き込まれる事件と、その後の生活や、彼女の変化を丁寧に追っていくストーリー、と、ひとまず纏める事は出来そうです。

確かにショッキングな事件は起きたりするのですが、よくあるタイプの、「ラスト付近で物凄い事件が起こって、それをヒロイン、主人公の二人三脚で乗り越える」みたいな、感じとは違うんですよね。
事件そのものは、冒頭部で示されていますし、プレイしていても、比較的早くその事件に到達しちゃいます。

寧ろ、事件後の方に焦点があって、凄いバカだけど、何だか妙にホッとする志田君の登場により、主人公しぶき(雌舞希)が、少しづつ変化していく様子や、彼女の持つ秘密に焦点が移行していきます。


一方で、「超レ欲ス」の方は、主人公が男の子。
過去に、「無意確認~」の主人公しぶきを泣かした事があって……。けど、実は彼女に惚れている……という、複雑な立場の少年が主人公となりますw

こちらは、明るい、男子高校生の明朗ストーリーと云った感じで、「あー、このくらいの年頃の男って、こんな感じだよねぇ!」と、思わず、「うんうん」と頷いてしまうような、楽しい作風です。

結構、この男の子の心情っていうか、そういうのがリアルというか、活き活きと描けているというか、まぁ、兎に角、そこが凄く個人的にグッとくるポイントでした。

ド派手な事件が起こるわけじゃない。けど、本当に些細な事で悩んでしまったり、或いは個人的なレベルでは、それが「大事件」に思えてきたり……。皆さんも身に覚えの一つや二つ、あるんじゃないでしょうか? 特に、男性は、女の子絡みで、そういう気持ちになる事、多かったですよね?


と、まぁ、大凡、二つのストーリーはこんな感じなんですが、秀逸なのは「伏線」を綺麗に活かし、綺麗に回収してくれる、という所。

どのストーリーも、ちょっと意味深な感じの冒頭部を持っているんですけど、ストーリーが進むにつれ、文章もこなれてきて、ドンドンテンポが良くなっていきます。そして、最後には、その意味深な冒頭部の謎もスッキリ解ける、というわけです。

そして、「ああ、ここであれを持ってくるのか!」と云うような、テクニックも巧み。
読後感も爽やかですし、派手な事件やクライマックスが無い、という意味で、地味…な方に入るとは思うのですが(女の子のビジュアルは凄い可愛いです)、本当に素敵なお話になっていました。


気になった……という程でもないのですが、「無意確認~」のラストが、ちょっぴり消化不良っぽく感じたなぁ、というのはありました。
勿論、ああいう形で、物語を終える事で、読者(プレイヤー)へ想像の余地を残して、独特な余韻を漂わせる、みたいな手法であろう事、想像に難くないのですが、「え? 結局、これはどうなったの?」と、ちょっぴり困惑してしまったのも、又偽らざる所だったりしますw
その結末のあやふやさは、「超レ~」の方を読む事で、解消されましたけどもね。



本作も亦、WOLF RPGエディター製の作品です。
けど、必要な事は全て設定出来ますし、全く不自由さを感じさせません。しっかりと「ノベル向け」にカスタマイズされている印象でした。

地味かもしれないけども、何だか心に染みてくるような作品で、しかも読後感が凄く爽やかなものですから、今回は吟醸で。

私の録ったスクリーンショット、或いはふりーむ記載のスクリーンショットは少し暗めの内容を想像させてしまうのですが、全体を通して、本作の印象を云うなら、繰り返しになりますが「爽やか」です。
是非、プレイしてみて下さいね。



それでは、また。



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by s-kuzumi | 2014-09-15 19:07 | サウンドノベル | Comments(3)
Commented by Low at 2014-09-16 19:46 x
気になってることが この前からひとつあります。

「硝子の月」のアイリスといいここのシブキといい  あんな高いとこから落下して  なぜ  生きてる!!!    いや 死んだら話しにならないんですけどね・・・

アイリスかあ 屋上から何も見ないで飛んだのかな でなければ 木に引っかからないよね^^; おそらく 木の枝の高いとこの股に一回嵌って あと 他にも引っかかりながら 幹に沿って落下かな・・・ 大怪我と言うことだったから こんな感じか。

シブキは3階からか 2階の屋根くらいの高さから・・・
・・・
・・・
うん 下にびーきの園芸部がいたんだね。ということは 花壇を 執拗に深く掘って ふわふわにして しかも上にもふわっと土盛って畝を造ってたとか・・・ たぶんチャンとした記述はなかったけど 落ちてきて ずぼっと花壇に嵌ったんだろう・・・ これなら 打ち身程度で・・・

ああああ なんで 俺が 辻褄合わせなきゃいけないんだあああ!
Commented by s-kuzumi at 2014-09-16 22:44
>>Lowさん

確かに……三階から降りたら(落ちたら?)、相当ヤバい事になりそうですよねぇ。普通に、心の準備をして、クッション性の高い靴を履けば……何とかなりそうだけど、作品を読むと、「落ちて」ますよねぇw

ただ、敢えて無防備で、脱力して落ちたのが良かったのかもしれませんw
まぁ、あまり突っ込む所ではないのかもですけどw
Commented by Low at 2014-09-16 23:45 x
いや 突っ込みたくなるんです。気に入ってる作品だけに!! ^^;


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