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2015年 08月 12日

フリーサウンドノベルレビュー 番外編 『かげぼうし』

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道玄斎です、こんばんは。
今日は短編作品のご紹介。10分くらいの尺ですが、温かい雰囲気が活きている作品だったと思います。
というわけで、今回は「現屋」さんの『かげぼうし』です。



現屋さんと言えば、ここでもレビューした『喉の渇くその前に』、あるいは『よんひくいちは』といった作品がありまして、プレイヤーに考えさせるというか、少しヒネリの効いたストーリーが魅力でした。

ですが、本作は、それらの作品と比べるとかなりストレート。
男子小学生アカリとクラスメイトのアザミ、その二人の交流譚とまとめてしまうことも可能です。


物語の中に「ここが一番の見せ場だな」というような場面が設定してあり、その場面こそがタイトルである「かげぼうし」になっている、ということなのですが、これは、「焦点化」という手法だと言えましょう。

その場面、その瞬間を描くために物語がある、というようなタイプです。


ですから、アカリがアザミに好意を抱くようになったきっかけ、或いは、アザミを取り巻く環境の謎みたいなものは作中では明らかにされないのです。

これは一見すると、いかにも不自然なようですが、焦点化がシッカリと出来ている為、実はそこまで気になりませんでした。


ここ数年、こうした非常に短い作品のリリースが、フリーのノベルゲームの世界で目立つのですが、個人的な感触としては、最初はそうでもなかったものが、段々と「見せたいもの」「描きたいもの」「伝えたいもの」が分からなくなり、ただただリリースされる、というようなものが増えてきていた時期があったように思います。

作品をリリースする、ということ自体、凄いことではあるのですが、「作品を出すこと」そのものが目的となってしまっていたケースというのも、あるのではないでしょうか?


そうした作品と比べた時、本作は、放置されている謎などはあれど、やはり頭一つ抜けている印象を受けるのです。

また、その「描きたい部分」」をより印象付けるような演出も巧みでした。
全体的に柔らかく、温かみのある雰囲気、そしてそれを後押ししてくれるようなイラストが、作品の魅力を最大限に押し上げていたように思います。


10分程度ではありますが、密度の高い作品でした。
ちょっと温かい気持ちになれる、素敵な短編作品です。
是非、プレイしてみて下さい。



それでは、また。


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by s-kuzumi | 2015-08-12 18:51 | サウンドノベル


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