2007年 07月 25日

フリーサウンドノベルレビュー 『天使屋』

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今日の副題 「帰るべき場所を探して」

お勧め指数(五段階評価):四
ジャンル:幼なじみの女の子との再会や宗教戦争(?)
プレイ時間:30~1時間程度。



道玄斎です、こんばんは。
今日もレビューをぶちかまします。

本日は、「あずき」さんの『天使屋』です。



良かった点

・天使屋というネーミングが良い。思わず興味をそそられる。
・短いながらも良くまとまっており、読後の消化不良感が少ない。複数のエンディングを見る事で、より物語のリンクやそれぞれのキャラの思惑などが分かる仕組み。マルチエンディングが活かされている。
・おまけシナリオの充実w


気になった点

・こういうマルチエンディングでエンディング数がそれなりの数のものだと、エンディングリストが欲しい。


というわけで、特に粗がないんですよね。
マルチエンディングだからこそ、リストが欲しいなぁ、と思いはしたのですが特に問題が無く、素直に楽しめる作品です。
ですので、評価を四と致しました。まぁ、正直、俺の好みに近い作品なんですよ。

この作品をプレイしてみると、ある作品を思い出します。
言わずと知れたあの名作『TRUE REMEMBRANCE』です。ちなみに『TRUE REMEMBRANCE』はリメイクが作られましたね。唯一の欠点、と言っても良かったコミックメーカー製ではなくなり、プレイのしやすさが格段に向上していますし、追加シナリオや、ムービーも付いているという。

話を戻しましょう。
本作はどこか、『TRUE REMEMBRANCE』を彷彿とさせるような感じです。
作品全体を覆う雰囲気や、トゥルーエンド(だと個人的には思う。エンディングno.4)の終わり方など、ストーリーは全く違うのに、どこか同じような世界観や手触りがします。
「今日の副題」は最初は、

「もう一つの『TRUE REMEMBRANCE』」

にしちゃおうかな、とか思っていたくらいですが、それだとあまりに『TRUE REMEMBRANCE』を基礎に置いているので、止めました。

良かった点でも書きましたが、そこまで長い作品では無いのにも関わらず、とても纏まりのある作品です。
ストーリーラインは、男性主人公が「喪服」と「天使屋」という二つの宗教団体の抗争に巻き込まれ、「天使屋」の高位聖職者にかつて施設で一緒だった女の子と再会して……。
という感じで、フリーのサウンドノベルを沢山プレイしていらっしゃるかたは一度や二度くらいは、似たようなストーリーを見た事があるのではないでしょうか。
しかし、やはり丁寧で無駄のない描写やエピソードは、作品の纏まりを良くし、全体的な魅力を大きく引き上げます。

どうやら、テキストを書いていらっしゃる方は、普段は落語などの同人誌を作っていらっしゃるそうで、その幅の広さに驚かされます。コミティアなどに出店していらっしゃるようなので、そちらに興味のある方は、チェックしてみてもいいですね。最近だと文学フリマなんかにも出店しているのかな?

シンプルで無駄の無い文章。
それでいて尚、必要なモノは必要なだけ詰まっている(エンディングを複数見る事で明かになるモノもある)という作品です。
水彩タッチの絵柄も可愛らしくて『天使屋』という、ネーミングに合っていると思います。
そうそう、オマケシナリオは本編で感動した後に、絶対に見てみましょう。かなりトバしてますw


『TRUE REMEMBRANCE』(の作風や手触り)がお好きだという方は、是非プレイしてみて下さい。勿論、そうでない方もプレイしてみて下さい。自信を持ってお勧め出来る作品です。


※追記
最後のオマケをみたりすると、やっぱり、『TRUE REMEMBRANCE』風味がするなぁ。
特に男性主人公の洋服の感じとか。影響受けてるんですかねぇ?
あっ、けど、それでもこの作品は名作だと思いますよ?
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by s-kuzumi | 2007-07-25 20:00 | サウンドノベル | Comments(2)
Commented by 日向梓 at 2007-08-23 00:05 x
レビューありがとうございました。
作品、楽しんでいただけたようで本当に嬉しいです。
(あまり万人受けする作品ではなかったので…;)
おまけも楽しく作ったので、そう言っていただけると励みになります。

私もシナリオの人も「TRUE REMEMBRANCE」は未プレイです。
なので影響を受けてるってことはなくて偶然なのだと思うのですが、
色々なレビューを読むといい作品らしいので、
そういう作品と近いものだと言っていただけるのはなんだか嬉しいです。
これを機会にプレイしてみたいと思います。

いろいろな作品を丁寧にレビューしていて、
とても参考になります。これからも頑張ってください。
Commented by s-kuzumi at 2007-08-23 21:25
>>日向梓さん

コメントありがとうございました。
実際にそのゲームを創った方からコメントを貰うのは、非常に光栄な事です。しかも自分が気に入った作品であれば尚更の事であります。

「TRUE REMEMBRANCE」は未プレイだったんですね。
作品世界の雰囲気がちょっと似ていたりして、相互に影響関係があるのかな、と思っていたので少し意外でした。

本当にまだまだ拙いレビューばかりでお目汚しになってしまうのですが、これからも頂いたコメントを励みに、頑張っていこうと思います。
本当に、有り難う御座いました。


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