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2007年 09月 04日

フリーサウンドノベルレビュー 『彩りはじめた季節』

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今日の副題 「過去との対峙」

お勧め指数(五段階評価):三
ジャンル:喪失と再生(?)
プレイ時間:一時間半くらい



道玄斎です、こんばんは。
昨日(というか今朝)は変な時間にレビューを書いたので、今日は割とまっとうな時間に……。
というわけで、今回は「2ch発の同人サークルをつくりませんか? // Project-YUKA」さんの『彩りはじめた季節』を紹介したいと思います。

2ch発のゲームも随分、増えました。
NETANNAD』や『しぇいむおん』とか、『そこに幸せある限り』なんかが有名ですかね。
ゲーム制作に携わりたい方は、「ステフ」のプロジェクトに参加してみると良いかもしれません。

では、またいつものように……。
良かった点

・美麗なイラスト。絵師さんは複数居るが、互いの絵に違和感が生じないのは高評価。

・習作、という事らしいのだが、テーマが明確なので危なげなくプレイ出来る。

・音楽も、手あかにまみれていない良質の音楽が使用されている。


気になった点

・どこかで見たような、ストーリー。

・或る意味、予定調和的にエンディングを迎える為に少し物足りなさを感じるかも。

・主人公は、亮介じゃなくて、友人の浩一なんじゃないか?w

では、ストーリーを見ておきましょう。
何もない日常をなんとなく過ごす主人公の前に突然現れた少女。一変する日常。
そんな日々に疲れ、元の平穏な日常を求める主人公。
しかし、元に戻ったと思われた日常は、平穏でも何でもないただの空虚だった。

こんな感じです。
これだけじゃ、分かりづらいかもしれませんね。
好きだった女の子、碧が死亡し、空虚に生活する主人公の亮介の前に、碧に良く似た女の子が現れ……、という例のアレです。
やっぱり『ぼたんゆき』テイストな作品なわけで、新鮮みという意味ではちょっと弱い作品です。

どこかで見た事のあるストーリーで、尚かつ予定調和的に終了してしまうので、作品としては破綻もなく纏まっているのですが、やはり既読感と、物足りなさを覚えます。

そうはいっても、美麗なイラストやくどくないさっぱりとした文章は、読みやすく好感を持てます。寒い単なるウケ狙い的なギャグもないですしね。
登場人物では、友人役の浩一が、良い味を出してました。
こういう脇役にちゃんとした性格付けが為されている所も評価出来るポイントです。

ただ、あまりに主人公亮介と、ヒロイン結花がステレオタイプというか。
もう少し、本作独自の味付けが欲しいと思いました。
そういうわけで、実は物語を動かしているのは、友人の浩一だったりします。一見ちゃらちゃらしたシスコン兄貴に見えますが、決めるべき所、ばっちし決めてくれます。なんだか、主人公が浩一の方が良かったんじゃないか?と思えるくらいに、物語の要を担ったキャラでした。

ちょっと厳しい評価を付けているのですが、本作は飽くまで「習作」だという点を失念してはいけないだろう、と。
「習作」。つまり「練習作」なわけで、そうした視点から見るとなかなか将来性のある制作チームなんじゃないかと思います。習作の為に敢えて、ベタベタで或る意味でマンネリ化している作品を創ったのかもしれません。

ちなみに、どうでもいいことなんですが、制作者の方達はお若いのでしょうかね?
「昭和人間」なるフレーズが出てきて、昭和生まれはもう「古い」世代なんでしょうか……。私自身は昭和生まれですが、祖父なんて明治生まれですよ……。
そういえば、若いタレントさんとかに平成生まれなんていうのも、ちらほら見かけるようになりましたもんねぇ。

それはともかく、本作は、こうしたノベルゲームをやり慣れている方にとっては、ちょっとストーリーにマンネリ感を覚えるかもしれませんが、初心者の方にはお勧め出来ると思います。
イラストも良いですし、音楽や背景も手抜きせずに作られた「良習作」だと思います。

次回作『Digital Sorcerer(仮)』で制作チームの本当の実力を見るのを、楽しみにしています。

/* さて、今日はまだ時間も早いですし、刀の手入れでもしてきますか…… */

※追記 9/4 22:20分頃、ストーリーの引用部分などのスタイルを弄る。
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by s-kuzumi | 2007-09-04 21:51 | サウンドノベル


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