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2007年 09月 15日

フリーサウンドノベルレビュー 『マホウツカイ』

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今日の副題 「ライトノベルなサウンドノベル」


お勧め指数:今評価制度を見直しています。今度三段階評価に為るかと思われます。今までの指数で敢えて示すと一応「四」という事で。
ジャンル:魔法学院アドベンチャー(?)
プレイ時間:二時間半~三時間程度
その他:フリー版、ver.1.00にてプレイ


道玄斎です、こんばんは。
結局、まだ風邪が快方に向かわず、結構苦しいです。ちょっと胃がむかむかするんですよね、気を抜いたら吐きそうな……。
けど、元気を出して、今日もレビューを書きましょう。
今日は「天夏屋」さんの『マホウツカイ』です。元々はフリーではなかったのですが、今はフリーで公開して下さっている作品です。
良かった点

・魔法あり、友情あり、バトルあり(そしてちょっぴり恋愛あり)の盛りだくさんの内容。

・かなり多くの音楽が場面ごとに使われていて、作品を盛り上げてくれる。

・バトルモードなど面白い工夫も。


気になった点

・ツヅキがちょっと地味だったかも。気に入ったキャラだっただけに少し残念。

・何故、サヤは最初から全力を出さなかったんだ、という疑問がw

それでは、ストーリーの方をサイトから引用しておきましょう。
主人公は魔法学院に通う1人の男子生徒
コウ・アマノ。

ある日、暴走する箒(ほうき)に乗ったサヤという少女を助けた。 彼女は転校生で、偶然にも一緒のクラスになる。 サヤを中心に友人たちと共に、コウはそれなりに楽しい時間を過ごす。

しかし学院で一人の生徒が失踪したのをキッカケとして、周囲では妙な事件が起こり始めた。 何かを隠している様子の学院サイド。不穏な動きを見せる魔法省の役人たち。 そしてついには主人公の仲間までもが行方不明になってしまう。

事件の解決に挑む主人公たち。失踪した友人を無事救い出すことができるのか・・・?

こんな感じのストーリーです。
そうそう、あまり本作のレビューとは関係ないのですが、たまたま今朝方プレイしていた時に、近所迷惑を考えてヘッドフォンを付けてプレイしていたんですね。
そうしたら、音楽の聞こえ方が普段とかなり違って聞こえました。より深い音、普段ならさらっと聞き流してしまう音が聞けるっていうのかな?本作の場合、かなり沢山の音楽が使われてたので、そういう音楽の部分に注目するっていうのもアリかな?なんて思いました。


さて、魔法使いが箒に乗って、なんて設定だと、『ハリーポッター』を想起しますよね。
作品の中に『ハリーポッター』と思しき作品が出てきたりと、かなり確信犯的に意識していたような気がします。
逆に言えば、本作も『ハリーポッター』みたいに、多くの層の方に楽しんで貰えるような作品なんじゃないか、とも。

蛇足ですが、私も結構『ハリーポッター』好きでした。
原書(ペーパーバックですな)で、『アズカバンの囚人』まで読んだのですが(つまり三巻目まで)、巻を重ねるにつれぐんぐんとページ数が増えていって、三巻目にして厚めの辞書くらいの分量でした。やっぱり母国語じゃないから、読みにくさはあるんですよ。しかも纏めて時間のある時に一気読みしないとなかなか内容が頭に残らなかったり。
んで、纏まった時間が取れず、私の中では『アズカバンの囚人』までで内容はストップしています。映画もそれまでは、原書を読んだ上で見に行く、という感じだったので(そして、「あのシーンをカットしちゃ駄目だろう!」とかいちゃもんを付けたり……)、最近の映画も見ていません。

敢えて言わせて貰うと、本作は映画版じゃなくて、原作小説のハリーポッターに近い手触りがあるように思えました。上手く言えないのですが、原作に存在する雰囲気に似てる所があるかな?っと。映画は映画の、原作は原作の独特な雰囲気ってのがありますからね。尤もそれはとても主観的な印象でしかないのですが。

で、本作が『ハリーポッター』か?って言ったら当然、それは違うわけです。
日本の「ライトな小説」(特に伝奇モノ)の美味しい所をそれにプラスして、独自の世界が出てきている感じなわけです。
無理を承知で示してみると、「伝奇モノ」+「ハリーポッター」=『マホウツカイ』みたいな印象です。
この「伝奇っぽさ」と「魔法学園モノ」を組み合わせることで生まれる世界。とても新鮮で良い意味で「Made in Japan」的な作品になっていたのではないかと思うわけです。

ライトなノベルに詳しい方は、本作の、

「ピンクの髪で性格がキツイ魔法使い」
「眼鏡を掛けていて青い髪でちょっとおとなしめの魔法使い」
「強力な魔法詠唱の為に強い男の子が時間を稼がないといけない」

なんて設定を見ると『ゼロの使い魔』を想起するかもしれませんね。
私も、すぐに類似点に気が付きました。

が。
ちょっと調べてみたんですが、『ゼロの使い魔』より、本作『マホウツカイ』の方が早くリリースされていたんですね。どっちがどっちの影響を受けたなんてのは、確かめようもないし何より不毛ですから語りませんが、本作にはかなりのポテンシャルがあるんじゃないかなぁ?と思うわけです。
『ゼロの使い魔』の方は、アニメで二期目が今放送されていますし、順調に原作小説の方もリリースされています。
こうした所謂「人気作品」の持っている設定を、既に体現していた作品があったという事で、興味深く思いました。

本作をプレイして思ったのは、「ライトノベルっぽいな」と。
クリア後に現れる「おまけ」を見ると、作者様も「ライトノベル」という語で以て本作を語っていましたしね。
本当に、素直な感想を述べればライトノベルっぽい作品なんです。
けれども、それは「ライト」なノベルだから価値が低いとか、そういう事ではなくて、先程書きましたように、『ゼロの使い魔』のような多くの支持を得る「人気作品」の感触があるんです。

この『マホウツカイ』は、ライトノベルに置き換えて考えてみると、「第一巻目」に相当するイメージです。世界観の説明や、登場人物達の紹介、そして彼らの初の冒険。
本作のエンドは「第二巻目」に向けて、のりしろを残した終わり方だった気がします。
サヤの力の詳しい説明や、三人娘とコウの恋愛、或いはコウやレイナ先生の関係などなど、まだ「次に見せるもの」がある終わり方に思えます。
つまり、「続編」が出ても何ら不思議はないような、寧ろ「続編」を想定しているような、敢えて言えば「広がる世界」が存在しているわけです。
かといって、本作に消化不良感があったとか、そういう事ではなくて「第一巻目」として纏まった作品でありつつも、次の巻を期待させるような、そうした感触でした。


気になった点は、少しツヅキが地味だったかな?と。
結構、最後で美味しい場面があるものの、ちょっと三人娘に圧倒されて少し存在感が薄くなってしまった印象でした。ちなみにどうでもいい事なんですが、私は三人娘の中ではユズキが好きですねぇ。大人しい印象でありながらも妙にコケットな魅力が……。
もう一点は、サヤの力に関してです。最初っから全力でいけよ。というw
先程からつらつら書いているように本作を「一巻目」と見れば、実はそれほど気にならないものの、もう少しサヤの持つ力に関しての説明があっても良かったのかな、と思いました。


なんだかんだと書いてきましたが、魔法学園という西洋っぽい舞台でありつつも、非常に日本人好みの作品なんじゃないかと思いましたね。
洋物の美味しい所と、国産の美味しい所をミックスしてそれらを止揚する事で更なる高みに到達する、みたいな。一般的に日本人はそういうのが得意と言われているわけですが、その説を証明してくれるような作品だと思います。

ライトノベル好きなら、迷わずプレイする事をお勧めします。
そうでなくとも、『ハリーポッター』なんかが好きな人もばっちりハマれるのではないでしょうか?


/* 今日は熱が出ているから、訳の分からない指数が上がっていそうで恐いです。少しまだ頭が朦朧としているので、一寝入りしてきます…… */
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by s-kuzumi | 2007-09-15 17:30 | サウンドノベル


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