2007年 09月 18日

フリーサウンドノベルレビュー 『Midnight Celebration』

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今日の副題 「マル秘部活動」


※お勧め指数の付け方を検討しており、もう暫くしたら全面的に切り替える予定です。それまでは従来通りのお勧め指数を付けていきます。

お勧め指数:三
ジャンル:学園伝奇(?)
プレイ時間:一時間半程度
その他:選択肢アリ。基本的には一本道だがラストが分岐する。


道玄斎です、おはようございます。
何だか、まだ体が本調子ではないので、毎日ここを覗いて下さる皆様には申し訳ないのですが、暫くのんびりと更新していこうかな、と思っております。あっ、いやそうはいいつつも、こまめに更新はするつもりですよ?

さて、今日は結構前にリリースされていながらも、何故か未プレイだった「K-Factory」さんの『Midnight Celebration』です。
良かった点

・伝奇モノでありながら学園モノでもあり、「非公式部活動」として化け物を退治する、という設定が面白い。部活動のワクワク感を感じさせてくれる。

・選択肢は多すぎず少なすぎず、適度なゲーム性を確保している。

・既読スキップなどの基本的なシステムが備わっており、安心してプレイ可能。


気になった点

・音楽などはおなじみの素材だったので、もう少し差異を出しても良かった。

・後半でも「部活動らしさ」みたいなものがより強く出ていたら、良かったと思う。

・後半、誰が主語なのか分からなくなる所が。

ストーリーは、作者様のページに気合いの入ったFlashで紹介が行われているので、URLを張っておきます。

http://www.geocities.jp/katti_factory/gaiyou.htm

私が、こうしたフリーのサウンドノベルゲームをやり始めた頃のゲームに割と見られた「手作り感」が存在していて、興味深くプレイしました。
本作が古くさい、っていう訳ではなくて、そういう懐かしい古き良き時代のものを持っているなぁ、という事ですね。ストーリーなんかは、今から見てみると大分ありふれた感じではあるのですが、発表当時(2004年?)から考えてみると、意外と新鮮だったんじゃないかな?と思いました。

時代が変われば評価も変動するわけですが、それでも作品としての「ウリ」みたいな所は、不変ですので、そういう固有の「美味しさ」みたいな部分をレビューで示していけたら、と思います。

先ず、何と言っても「部活動」として化け物退治をする、という設定が独自性があっていいですよね。
学園+伝奇なんて作品は割と多くあるわけですが、「部活動」としてあっちの世界と関わりを持っていく、というのは珍しいと思います。
そういえば、『地獄探偵団』なんてそれっぽいですが、そっちはベースがギャグですからねぇ。

選択肢によって、好感度が上下しラストが変化する、というシステムはオーソドックスながらも、ノベルタイプのゲームに兎角不足しがちな「ゲーム性」を付与してくれます。
トゥルーエンドは一つ。その他のエンドは「OUT」という形でちゃんとした結末を迎えるものの、完全にめでたしめでたしで終わるものではないので、少し物足りなさが。
選択肢によるエンドの変化は、この「OUT」に現れます。
それはそれでアリなのかな、とも思うのですが、「トゥルーとそれ以外」ではなくて、それぞれが独立したエンドを持っていた方がより、選択肢の多さを活かす事が出来たのかもしれません。

ちなみに、トゥルーエンドに到達する為には二周しないと駄目なのかな?
私がプレイした時は、二週目のある所で選択肢が増えて、それを選ぶとトゥルーエンド、という感じでした。
一度クリアすると、他のエンドを見たくなって何周もプレイしたくなるような、面白さを持った作品だと思いますので、エンド回収も楽しんでやれると個人的には思います。いや、私はまだ四つくらいしか見れてないんですけれどもね。

キャラクターも、皆魅力的でした。
ちょっとオカルト系な先輩に、人の良い同性同級生とその妹、そして幼なじみの剣術少女。こうした登場人物は、かなり良かったのですが、一方で主役を担う七岐のキャラが微妙に(性格的に?)破綻していたような気もw とはいえ、「陽気な仮面を被ってる」と明記されているので、気にならない人は気にならないポイントですかね。

前半はちょっとテンポが悪いものの、後半になると一気にテンポが良くなり、読者を物語に引きづり込んでいきます。
ただ、後半では、「誰のセリフなのか」「誰の心中表現なのか」が分かりにくい所がありました。こういう所が「勿体ない」所でしたね。

あとは、「部活動」としての化け物退治が作品のウリの一つだと思うので、そこをもうちょっと活かしても良かったのかな?と(いや、随所に部活動である事が活きているのですが、もうちょっと、という意味で)。
例えば、容量は大きくなってしまうけれども、小さい事件をちょこちょこっとみんなで解決していく、みたいなそういう「部活のノリ」みたいなエピソードがもう少し挿入されていても良かったかもしれません。

兎にも角にも伝奇作品を多くプレイしている方に、特にお勧めしたい作品です。
今の伝奇の礎となっているような、そうした描写や設定が結構見受けられますので、そういうのを探りながらプレイしてみるのも又一興です。
そうそう、七岐の異能の発現は、ちょっと『紅刻の唄』に似てますね。世界が紅くなって異能を発揮出来るって所が、非常に近い印象です。
『紅刻の唄』ファンの方も是非プレイしてみて下さいね。
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by s-kuzumi | 2007-09-18 12:18 | サウンドノベル | Comments(0)


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