久住女中本舗

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2007年 11月 08日

フリーサウンドノベルレビュー 『EmpreLance(エンプルランス)』

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今日の副題 「"あいしてる"は……」


※吟醸
プレイ時間:一週目は四時間~五時間くらい。二週目は二時間~三時間くらい(前半ショートカットにより)。
ジャンル:異世界ファンタジックSFアドベンチャー(?)
その他:選択肢によって配属される部隊が変わる。基本的には一本道。二週目になるとある場所で選択肢が増える。



道玄斎です、こんばんは。
むちゃくちゃ忙しくて、以前の更新から少し時間を空けてしまいました。
ちょっと、面白そうな作品を見つけたらそれがまたかなりの長編作品で……。
というわけで、今回は「波動深海」さん(でいいのかな?)の『EmpreLance(エンプルランス)』です。

今まで、他の方がお書きになったレビューや紹介文で見たことの無い作品だったのですが、壮大な物語で、かなり面白かったです。

それでは、いつものように。
良かった点

・後半から判明する意外な設定のインパクトが凄い。

・それぞれの女の子がみんな魅力的で良い感じ。女の子同士のやりとりや友情などもグー。

・途中に「ミッション」なるちょっとコミカルなものがあって、ミニゲームようなものを楽しめ、ちょっとした息抜きにもなっている。


気になった点

・音楽がいつものおなじみのものだったので、もう一工夫あって欲しかった。

・割とゆるいテイストの前半で少しダレてしまう人がいるかも。

・Yuuki!NOVELなので、操作性が……。

では、ストーリーです。サイトの方から引用しておきます。
主人公「早坂ミサキ」が
仮面をつけた男達に誘拐されるところから、物語は始まります。
読み進めていくと、重要な分岐点に差し掛かった際に「選択肢」が出現します。
貴方が選んだ選択肢によって、展開が変化、展開していくのです。
また、時として運や実力に左右される場合もあります。
その結果、物語の結末が常にハッピーエンドで終わるとは限りません。
貴方の力を借りて、ようやく「早坂ミサキ」は、幸せな日常を取り戻すのです。

こんな感じ。
これだけ読むと、なんだか違う作品みたいですね。
物語の中盤~後半くらいから、実はいっきにテイストが変わります。
最初ずっと読んでいた時には、「ファンタジー」かと思っていたんですが、単純なファンタジーに止まらない作品だったのです。サスペンスとか、SFとか色んな要素が入った後半部分、本当に楽しませて貰いました。

肝心の中盤~後半に至るまで、実に三時間~四時間くらい掛かります。
本当に不意打ちみたいな形で(実はちゃんと冒頭部で伏線が張ってある)、いっきに物語が全貌を表すというか、急展開を示すようになってきますので、先ず三時間乃至四時間。プレイしてみて欲しいです。

個人的な感想を言えば、最初の三時間くらいは、ただのファンタジーな作品だと思っていたので、「こんなもんかなぁ?」という割と冷めた見方をしていたんです。
異世界にとばされたミサキことトップ。彼女が、その国のエンプルランスというヴァルキリーというかそういう女性だけの軍隊(?)に入るわけですが、まぁ、ファンタジーな感じだよねぇ、とそんな風に考えていました。
けれども、後半から怒濤のように明かされる驚愕の真実(?)にもう目が離せなくなってしまって……。テキストもどんどん良くなって読みやすく、テンポが上がっていきます。


ミサキことトップのキャラが立っている、というよりも実は、エンプルランスのみんなの魅力が、キャラクター的な面での魅力を支えていたと思います。
どの子も非常に個性的で魅力的。トップの親友マタータは言うに及ばず、総指揮官様やカイナさん、マリー/エリー、ケイアニア……。
これらの魅力的なキャラとトップの掛け合いのようなものが、非常に楽しくて、良いアクセントになっていました。キャラクターが多すぎると、混乱したりするわけですが、そうしたものも無く素直に色んなキャラクターを楽しめるようになっていたかと思います。
私のお気に入りですか?そりゃ総指揮官様と、マリー/エリーと、アレルドです……。
ちなみに、サイトの方のキャラクター紹介を見ると、イラストが見れます。ゲーム自体は背景のみでした。


エンプルランスに入隊する為の試験を、トップは受ける事になるわけですが、試験では選択肢があります。
それ以前に色んなエンプルランス所属の女の子から試験対策を教えて貰っているので、狙った舞台に配属されるように頑張ってみて下さいw
ただ、どの舞台に配属されても、ストーリーそのものに大きな変化はありませんし、配属後の「ミッション」が変化するくらいです。三種類のミッションを成功させると、「おまけシナリオ」の三番を読むことが出来ます。ですので、まぁ希望の隊に入れなくてもそこまで気にしなくてもいいかな、と。

ミニゲームはちょっとだけ解説が不親切だったかもしれません。
城外援護攻撃隊に入隊した場合は、特にミニゲームはありません。
他の舞台に配属された際に、「カビ退治」・「坑道脱出」のミニゲームがあり、カビ退治の場合、恐らく「最後にカビが表示された領域にいる人物に指令を下す」事で、カビを対処出来るかと。
坑道脱出は、最初に自分たちの居る位置がどこだか分からないので、ちょっと難しいかもしれません。これは答えを暴露してしまうと面白くないので、適当に試してみて下さい。


途中からここまで「化ける」作品も本当に珍しいんじゃないでしょうか。
何度も書いてますが、後半からが必見です。
少し、『NETANNAD』に似てる所があるかな?丁度原作(?)の『Clannad』もテレビで放送してますねw 
これまた蛇足ですが、私は、『Clannad』原作PCゲームの方もプレイしていて、自分の好みとしては「ことみ」ちゃんがいいですなぁ。「渚」ちゃんか「ことみ」ちゃん。この二人で決まりです。


一方で気になった点は、これだけの壮大なストーリーがあるので、BGMなんかももうちょっとこだわっても良かったのかな、と思います。
まぁ、いつものおなじみの音楽が流れるわけで、安心感はあるものの新味は少ないんですよね。そういう意味で少し勿体ないなぁ、と。

あとはYuuki!NOVELの操作性の問題でしょうか。
クリアーしたデータを、「しおり」にはさんで、そのデータから新しくプレイし直さないと、ショートカットやおまけシナリオが見れないんですよね。
解凍したフォルダの中には「物語の流れ・おまけについて」と題されたテキストファイルが入っており、手引きはついているんですが、Yuuki!NOVELに慣れていないと少しとまどうかもしれません。

あまり、知られている作品ではないような気がするのですが(今チェックしてみたら、フリーソフト超激辛ゲームレビューさんの方でレビューがありました。そちらの方も併せてどうぞ)、是非プレイして貰いたい作品です。これほどの作品が埋もれているのは勿体ないです。

先ずは最初の三時間~四時間。頑張って読んでみて下さい。
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by s-kuzumi | 2007-11-08 21:33 | サウンドノベル


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