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2007年 11月 26日

フリーサウンドノベルレビュー 『似たもの同士』

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今日の副題 「やられたぜ……」


ジャンル:学園アドベンチャー(?)
プレイ時間:一時間くらい
その他:選択肢無し、一本道。



道玄斎です、こんばんは。
今日は、例によって例の如く「あおぞら幼稚園」さんの新作『似たもの同士』です。
一番目にプレイした、なんて事はないと思うけれども、それでもかなり早くプレイしていると思いますよ?
良かった点

・音楽のチョイスがなかなか良い。

・今までの作品よりもテキストが嫌み無く、読みやすくなっている印象

・途中で、かなり意表を突く場面があって、思わず「やられたぜ……」とw


気になって点

・恋愛に至るまでの描写が欲しかった。

・タイトルである「似たもの同士」というキーワードがあまり活きておらず、又ラストがあっさりしすぎたものだったと思う。

ストーリーは、サイトの方から引用しておきましょう。
 
毎日をのんびりと暮らしながらも、友人のパシリとして過ごしていく。
 イジメられたり、いつまでも続くそんな生活に嫌気が差す。
 三学期が始まって数日後、クラスには一人の転入生がやってくる。

「遠野珠乃です……よろしくお願いします」

 その子は前日に公園で出会った女の子だった。
 それから一緒にいるようになるが、それを見ていたイジメっ子は……。

こんな感じです。
あおぞら幼稚園さんの作品はずっとプレイしていますが、主人公の立ち位置が今までに無い新鮮さがありますね。
従来ですと、やたらと熱血の主人公がそのパワーで、あれこれの難題に立ち向かっていく、みたいな感じだったのですが、本作では、主人公はいじめられっ子です。

しかも、主人公が自分の弱さを自覚し、少しづつ成長していくような、そういう描写で今までの熱血路線とは違います。これはこれでなかなかいいですね。勿論、あおぞら幼稚園さんの持ち味みたいなものもちゃんとそこには活きているのです。

今回、プレイしていて音楽のチョイスがなかなか良いな、と思いました。
全体的に、わりと穏やかで優しい曲が多くプレイしていて心地よかったです。あと、どこがとは言えないのですが、テキストがちょっと良くなっていたように感じました(前は悪かったっていう意味じゃないよ)。
以前の作品よりも、何となく読みやすく、嫌みの無い文章になっていて洗練されたきた印象ですね。一つだけ、気になったのは「後で後悔するなよ」という文章があったという点でしょうかね。「後悔」自体が「後に悔いる」ですから、「後で後悔」と書いてしまうと意味が重複してしまうんですよね。ちょっと調べてみたら最近そういう使い方もされているみたいで、それはそれでいいんでしょうかね?言葉っていうのは変質していくものですから、あんまりそういう所を気にしてもしょうがないのかもしれませんが。

さて、本作の大きなテーマは、「いじめ」と「恋愛」という事になりましょうか。
可愛い転校生がやってきたぞ!ってな、言わばありきたりすぎる展開なのですが、その転校生と恋人同士になった事をきっかけに、主人公はいじめに立ち向かうようになります。
こうしたストーリーの運びはなかなか良いですね。
ただ、珠ちゃん(例の美少女転校生)と付き合うまでの恋愛描写みたいなものが、殆ど描かれない為に、珠ちゃんからの告白にちょっと唐突な印象が。この辺り、いじめの描写と併せて、少しづつ珠ちゃんと主人公が近づいていく様子が描かれても良かったかもしれません。

多分、タイトルの「似たもの同士」という文言は、珠ちゃんも過去にいじめられていた、というエピソードから採っているかと思うのですが、なんだかそれもさらりと語られるだけで、ちょっと印象として薄かったかなぁ、と思います。タイトルと内容の密着度みたいなものがあまり濃厚で無かった感じですね。
ラストも結構あっさりしているんじゃないかなぁ、と。ラストでぐわぁっと盛り上げても良かったんじゃないかと個人的に思いました。


ちょっと気になる点を挙げすぎたきらいがあるのですが、一箇所完全に「やられたぜ……」と思う所がありました。ネタバレになってしまうので実際にプレイして確かめて欲しいのですが、「えええ??マジかよ!」と本気で思ってしまいましたw 完全に一本とられてしまいましたね。
あおぞら幼稚園さんは、割と直球な作風なのですが、本作ではそういうわけで一箇所ひねりが利かせてある所がありました。勿論、良い意味での直球さみたいなものはちゃんと本作でも保持されていますよ?

今までの作品とは、ひと味違う印象です。
テキストも良くなっていると思いますし、ひねりも持たせてある。
そろそろ、二時間~くらいの中~長編も読んでみたくなりましたね。
本作まで異例のハイペースで作品をリリースしてきたあおぞら幼稚園。そろそろ今までの集大成のマイルストーン的長編作品が読んでみたいですね。

そういえば、18禁作品も手がけられるとか……。
凄い創作意欲にはいつも頭が下がります。今後もこのハイペースリリースが続きそうで、まだまだ目が離せません。
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by s-kuzumi | 2007-11-26 20:35 | サウンドノベル | Comments(4)
Commented by 吾妹木綿 at 2007-11-26 22:13 x
早いですねー、公開されたばっかりですよね?
私はプレイする時はどっとプレイするんですがプレイしない時は全くしなくなり今は体調悪いのもあってしなくなってる状態でまだ未プレイです(^^;
文章がおかしいところとかはセリフであれば気にしなくていいんじゃないでしょうか。
そのキャラが間違った引用をしているわけでそれは作品として文章がおかしいとは言い切れないのではないかと。汚名挽回とかテレビ見てても時折聞かれますし全く間違えない人間ばかりではないということで。
セリフだとやはりその場の雰囲気であったり感情の起伏で正しい言葉を選んで喋るというのが必ずしも正しいとは限らないのではないでしょうか?「後で後悔するな」というのはその場の勢いで口にしてしまうという類のものとも受け取れますしね。
ただ三人称視点で地の文だと文章がおかしいのはマズイと思いますが。
なんて誤字脱字を100%無くすことはまず無理と逃げてしまっている一製作者の戯言でした(^^;
Commented by s-kuzumi at 2007-11-27 12:52
>>吾妹木綿さん

多分、公開されてから数時間以内にプレイしていますw ずっと虎視眈々と狙っていた訳じゃなくて、たまたまタイミングが良かっただけなんですよ?

確かに落ち着いてプレイ出来る時とそうでない時はありますよね。
私の場合、忙しいと中々集中してプレイ出来ないような気がしています。本来なら忙しい最中の息抜きとして上手く利用出来たら一番なんですけれども。

誤字脱字は本当にやっかいで、私自身もかなり酷いのを良くやってはこっそり直したりしていますw 「後で後悔」っていうのは、もうかなり一般的な表現になっているような気もしてるんですよね。「後悔」なる語を私なんかは「後に悔いる」と開いて理解してしまうのですが、「後悔」は「後悔」という一つの言葉として感覚的に使っている人が多そうです。そうすると「後に」の意味が脱落して「後悔」は単純に「悔いる」みたいになっているのかな、と。
こういう風にぐだぐだと考えてしまうのが私の悪いクセですねw もっとあっさりと流せればそれはそれでいいのですが。。
Commented by Low at 2014-10-07 20:16 x
ここにレビューされてるのに 途中で気付きましたが。 読む前にフリームに書きこしてきました。つたないにしても まずは 自分の感覚で 感想を^^

・・・・・

あ~ 恋愛描写というか なぜ たまちゃんが そんなに彼に! とは 確かに思いましたが・・・  まあ そんなこともあるかもしてない・・・
Commented by Low at 2014-10-07 20:18 x
  ↑ あるかもしれない   ね^^;


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