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2007年 12月 26日

フリーサウンドノベルレビュー 『あっち向いて、ホイ』

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今日の副題 「隠れた名作」

※吟醸
ジャンル:ほんわか淡い恋愛もの(?)
プレイ時間:一時間ちょいくらい。
その他:一本道だが、選択肢はある。ただし、それが機能しているのかちと怪しいw 
システム:IMAGE



道玄斎です、こんばんは。
今日も今日とて昔にプレイした作品を掘り起こしてきました。
あまり知られていないとは思うのですが、隠れた名作ではないかと思っています。
というわけで、今回は「kuma story」さん(でいいのかな?)の『あっち向いて、ホイ』です。
良かった点

・優しいほんわかとしたストーリーが魅力的。

・イラストや背景もオリジナルのものを使用。作品の雰囲気に合うような、ふんわり優しげなイラストや背景で好印象。


気になった点

・システムに難がある。

・選択肢は、機能しているのか?w

ストーリーは、私が手早く纏めておきましょう。
高校生のハンチョとヤヤは小学生の時からの幼なじみ。
いつも二人で登校するが、「あっち向いてほい」で負けた方が鞄を持つという遊びをずっと続けている。
そんな風にじゃれ合う二人だったが、バレンタインの日が近づいてきて……。

と、まぁこんな感じ。

あまり知られていない作品だと思うのですが、これは名作だなぁ、と思います。
ストーリーだけを追えば、或る意味でベタなんですが、なんと言っても、恋愛未満といっても良いくらいの淡い雰囲気がたまりません。ベタな素材を飴細工を掛けたみたいに美しく加工したといった感じでしょうか。
本当に、「ほんわか」という形容が似合う作品です。

キャラクターメイキングという面で言えば、主人公のハンチョはそんなに新味があるわけじゃない。結構意味不明な言動を繰り返す良くあるタイプのキャラ。
ですが、ヒロインのヤヤが凄い魅力的。所謂天然系の女の子なんですが、彼女のほんわかとした立ち振る舞いが、作品世界の雰囲気と繋がっていて好感が持てます。
今時、こんな娘はいないよなぁ、と思えてしまうくらいピュアな女の子。

イラストや背景も魅力的でしたね。
味があるイラストで、あまり類を見ないタイプの独自の世界が垣間見えます。絵本と漫画の中間くらいの雰囲気のイラスト、といった印象。
背景も手書きの風合いが出ているもので、作品に綺麗にとけ込んでいます。
ただ、少し気になった点もあります。
それは、ヤヤの髪の毛がボリュームがありすぎるというw 横向きとかではそんなに気にならないのですが、正面を向いた時、或いは後ろ姿を見るとなんだか二つに縛った髪の毛がやったら大きく見えます。この髪の毛が良い意味でちょっと「野暮ったい」感じのヤヤというキャラを、演出しているのは確かです。だけれども少し大きすぎやしないか?w


プレイしていると、顔がにやにやしてしまってどうしようもないくらい、淡い、それでいて甘酸っぱい雰囲気を楽しむ事が出来ます。
「あっち向いてほい」という遊びがやはり作品の一つのキモになっています。割とプレイ時間が短い作品でしたので、こういうギミックを一貫して使っていくと話の焦点がぶれずに良いですね。

この「淡さ」が作品の大きな魅力です。
正面切って「恋愛」みたいなものを描いた作品はともすれば、そして、特にこういう作品をプレイした後だと妙に「生々しく」思えてしまうんですよね。
「こんな男の子と女の子なんていないだろう」というレベルでの、もう絶滅危惧種みたいな二人が織り成す淡い恋の物語。本作はそういった趣のお話です。

まぁ、主人公の馬鹿っぷりみたいな「お約束」が随所随所にあるわけですが、ギャグセンスも上々なんじゃないでしょうか?私は結構笑えましたよ?


さて、気になった点はやはりシステムでしょう。
IMAGEというシステムを使って作られているのですが、あまり使い勝手が良いとは思えない。特に「ロード」に問題がありました。
私の環境が今はVistaになったせいなのかもしれないのですが、セーブは出来る。けれどもそのデータからロードしようとすると失敗する(一番最初から始まってしまう)ので、その点ちょっと不便だなと思いました。
まぁ、一時間ちょいの作品ですから一気プレイを推奨しますw

あとは、作品のキモである「あっち向いてほい」です。
ストーリーの中では巧みに使われていたこの遊びですが、プレイしていると選択肢が出てきます。具体的にはこの遊びに沿って最初は「じゃんけん」のグー・チョキ・パー。これでヤヤに勝つと次は右・左を選択出来る事になります。

今回のプレイでは、何と一度もヤヤに勝つことが出来ませんでした!
じゃんけんまでなら何とか勝てる。けれども「ほい」の部分でいつも違う方向を選択してしまう。
けれども、文章を追っていくと「もしかしたらデフォルトで勝てないようになっているのでは?」という疑問が頭を擡げてきました。勝てない事が前提となって話しが進んでいるような気がしないでもないんですよね。
前回プレイした時はどうだったか覚えていないのですが、もしかしたら「勝てない」仕様なのかもしれません。

兎にも角にも、淡い雰囲気が魅力の隠れた名作です。
良くある学園モノとは一線を画した、ほんの少しだけノスタルジックでやさしい物語を楽しんでみて下さい。
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by s-kuzumi | 2007-12-26 20:53 | サウンドノベル | Comments(2)
Commented by ひろひら at 2007-12-30 21:29 x
今回レビューされた「あっち向いて、ホイ」ですが、
「kuma story」さんのところにあるアーカイブファイルは
破損してるようで正常に解凍できませんでした。
・・・作者に連絡できる方法がわからないので、
とりあえず報告しておきます。
Commented by s-kuzumi at 2007-12-31 20:14
>>ひろひらさん

はじめまして。
情報、ありがとうございました。

私も「kuma story」さんの所からファイルを落として解凍してみたのですが、やっぱりエラーが出てしまいました。
良い作品なので、出来たら修正して頂きたいと思うのですが、ご指摘の通りで連絡先がサイトに載っていないんですよね……。


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