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2008年 02月 02日

フリーサウンドノベルレビュー 『空を渡るツバサ』

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今日の副題 「あの空の向こうに」

※吟醸
ジャンル:ファンタジックロマン(?)
プレイ時間:二時間~
その他:選択肢有り。三つのエンドがある。本レビューはフルボイス版にてプレイ。
システム:吉里吉里/KAG(?)


道玄斎です、こんばんは。
すっごく眠たかったのですが、ゲームを開始したら面白さのあまり眠気が吹っ飛びました。
独特の世界観と、魅力的な登場人物、そしてドラマ。全ての面でかなりのクオリティを持った作品でした。
というわけで、今回は「LEVEL-ZERO」さんの『空を渡るツバサ』です。
良かった点

・世界観やキャラクター、そこに描かれるドラマなど全てがハイクオリティ。

・立ち絵、一枚絵共に美麗。

・音楽のチョイスも上々。


気になった点

・ラストにエンディングが欲しかった。

ストーリーは100%ふりげストアさんに載っている紹介文を引用しておきましょう。
ウィングと呼ばれる空を飛ぶ乗り物が発明され、人々はそれを使ったレースを行うようになった。
トップレーサーと呼ばれる人々は富と栄誉を欲しいままに手に入れていた。
ワタルもそんなトップレーサーに憧れている一人だったが、そんな彼が廃棄寸前のウィングを手に入れたところから物語りは始まる。

こんな感じ。

良い作品でした。
前半部の、爽やかな大空を巡るロマンみたいな、そういう語り出しで、一気に物語に引き込まれてしまいました。
凄いワクワク感があるんですよ。
初めての自分のウィングを得て、レースに初出場するワタルの姿や、ジャンクパーツを寄せ集めて、高性能の機体を作ってしまうとか、そういうメカニカルな部分での男のロマンみたいなものもひしひしと感じさせてくれます。

前半部は、ウィングという飛行機(?)のレースを巡るロマン的なストーリーが、後半部からは戦争などが絡んだドラマが進行していくわけですが、前半部と後半部のつなぎも滑らかだし、全体を通して違和感無く、非常にクオリティの高い作品になっていたと思います。

先ず、世界観やキャラクターが魅力的です。
主人公ワタルも奇を衒った造型ではなく、嫌みのない好感が持てる男性主人公です。
意外と、こうしたタイプの男性主人公って貴重な存在ですよね。
ワタルの幼なじみの女の子二人、クレアとレナもその美麗なイラストもあって魅力的に描かれています。敢えてヒロインなるものを選ぶとすればそれはクレアになると思うのですが、全体が恋愛を目的としたゲームではないのにも関わらず存在感はばっちりと。

脇役も光っていました。
リサイクルショップの親父ジャックや、その息子で一流のウィングレーサーのレイ。女医のナンシーなど割と沢山の脇役が出てきます。
しかし、どのキャラもしっかりとストーリーに絡み合い、脇役としての必然性があり、尚かつ一定以上の存在感を以て物語をまさに支えているキャラ達だったと思います。

又、作品に相応しいファンタジックな世界もしっかりと描かれており大満足です。
ファンタジックとはいへ、飛行機は飛んでいるし、微妙に科学が発達した世界なんですよね。似たような雰囲気としては、そうですねぇ。『天空の城ラピュタ』とかに少し似てるかな?


ただ、少し気になった点もありました。
これは感じ方の問題だと思うのですが、脇役の一人アイザックの存在です。
なにやらミステリアスな美形のウィング乗り。あるルートではこのアイザックの行動原理というか、戦争中に何をしようとしていたのかがうっすら分かるのですが、結局アイザックなるキャラは何者なんだ?と私は少し感じてしまいました。多少ミステリアスな部分を残して描く、という手法だと思えば(というか多分そう)全然気にならないんですけれどもね。

もう一つ、挙げさせて貰うとラストにエンディングが欲しかったなぁ、と。
思いっきり盛り上がって、さぁラストだぜ、って所でぷつんと切れてしまうような印象があるんですよね。
普段はクリックで飛ばせないスタッフロール画面に文句を言ったりするわけですがw、本作の場合は是非、本編の最後に繋がるような画像などを見せてくれるエンディング画面があったらなぁ、と思ってしまいました。この点、とっても惜しいです。


全三種類のエンディングがあるのですが、選択肢の数がそこまで多くないので、どのエンドも比較的見やすい。こういう所も私個人としては評価したいところ。
バッドエンドなるものも無く、どのエンドも爽快さを魅せてくれるわけで、そういう所も私好みです。
本作のように、爽快さというか爽やかさみたいなものを魅せてくれる作品は、あまり数が多くないと思いますからねぇ。


お勧めの作品です。
男の子なら誰でも持っていたであろう(?)、大空への夢を是非本作で体験して欲しいと思います。
そうそう、フルボイス版と、ボイスレス版があるのでお好みの方をダウンロードしてみて下さい。
声優さんも好演だったと思いますので、回線やHDDの容量に余裕のある方は是非フルボイス版を。
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by s-kuzumi | 2008-02-02 01:56 | サウンドノベル | Comments(0)


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