2008年 02月 06日

フリーサウンドノベルレビュー 『Jigsaw』

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今日の副題 「壮大なファンタジー」

※吟醸
ジャンル:ファンタジー(?)
プレイ時間:二時間~三時間くらい。
その他:選択肢有り。三種類のエンドが用意されている。16歳以上推奨みたいですが、有害な描写があったりするわけじゃない(と思う)ので、自己責任でどうぞ。
システム:吉里吉里/KAG


道玄斎です、こんばんは。
昨日は、エキサイトブログの障害に託けて更新をさぼってしまいました。
最近、寄る年波のせいか、あんまり夜中遅くまで起きていられないようになってしまいました。

それはさておき、昨日の予告通り更新です。
というわけで今回は、「さより文芸図書館」さんの『Jigsaw』です。スケールの大きなファンタジー作品で、じっくりと腰を据えて読むのが正解、な作品だと思います。
良かった点

・舞台設定など、壮大でスケールの大きさを感じる。

・多彩なキャラクターが五月蠅くなく存在している。

・多少難解な部分があるものの、話自体が面白く引き込まれる。


気になった点

・背景画像など、もう少しこだわっても良かったかも。

・ラストが少し性急になってしまっていたような気が。

ストーリーは、サイトの方から引用しておきましょう。
海上を自由に行き交う島々
これら島国は船と港の如く
たがいに接岸離岸して徒歩で渡ることができる

もしも その接岸を永遠のものとしたいのならば
王の首ひとつ
あるいは領民全員の命を人柱として捧げよ

――これは そんな世界に生まれた蛇女と
廃太子と盗賊王子と毒舌執事たちのお話

こんな感じ。

オープニングからして、壮大さを感じさせてくれる作品だったと思います。
上手く説明出来ないんだけれども、神話を描いた壁画みたいな、そういう画像が表示されて、一気に物語の中に読者を引き込んでくれます。

こうした独特なテイストのイラストは、アイキャッチ的に場面が変わる時などに、使用されていく事になりますが、どのイラストも魅力的です。イラストの巧さとは関係なく、その雰囲気が独自のもので非常に良かったですね。ちょっと幻想的でちょっと耽美的な感じ。

そんなわけで、立ち絵が付いて回るとか、一枚絵が要所要所で出てくるとか、そういうイラストの見せ方とはちょっと異なっているのです。
その辺り、実は背景画像を場面ごとに変えていくような方法で、変化を付ければ申し分無かったと思うのですが、実際の所背景は一応画像が入っているものの、殆ど真っ暗に近いものだったので、多少閉塞感みたいなものを感じないでもない。
ただ、作品の雰囲気ってものを考えると、どっちのタイプがいいのかって一概には言えないのだけれども。

舞台設定なのですが、ファンタジー作品ではあるのですが、なんて言いますか所謂「剣と魔法」的な感じとは違うわけです。そりゃ、剣も魔法に等しいものも出てくるわけだけれども、手触りは全然違います。
敢えて似た雰囲気のものを探そうとすれば、『十二国記』シリーズに近いかな?
これは余談ですが、もう私が初めて『十二国記』を読み出してからもう15,6年くらい経ってますね……。月日が経つのは早すぎる。この『十二国記』はかなり周礼(しゅらい)の影響が強くって、古代中国に関心のある人はどっぷりはまれること請け合いです。

ちょっと脱線しましたが、まぁ、なんて言えばいいのかね、オリエンタルなファンタジーっていうのかな?「西洋ファンタジー」とは一線を画している作品です。
個人的にこういう雰囲気も大好きです。

キャラクターもなかなか魅力的でしたね。
ヒロインのティファレトは言うに及ばず、シェンナ、レイシア、ユーグ等々。
男性主人公は、レイシアって事になるのでしょうか。
いや、魅力的なキャラだと思うのですよ?けれども、なんというか、あんまりレイシアに読者が感情を込めてプレイしていけないというか、あんまりヒーローっぽさを感じられない所が私にはありました。
一つには、本作は、プレイヤーが感情移入をそれぞれのキャラにしながら、読み進めていくタイプのゲームというよりも、それこそ、神話の壁画を見ていくような、或る程度読者から距離を取るような、そういう見せ方をしている為でしょう。

この辺りもやっぱり好みの問題だとは思うのですが、レイシアに感情移入がしづらいとラストに少し盛り上がりが欠けて思えてしまって。その点が少し気になっていました。
そもそもヒロインのティファレトが、そこまでレイシアに思い入れがないというか、そういう印象を受けるのです。
ラスト~エンディングへの流れの中で、もう少しヒロインとヒーローの関係を丁寧に追っていってくれれば、最後の最後で今以上に盛り上がったのではないでしょうか。


兎に角、先ずはプレイしてみて貰いたい作品ですね。
ファンタジー作品の新機軸になりうる、ポテンシャルを秘めた作品ではないかと。
特にファンタジー好きの方は、本作をどう感じるのか、是非知りたいです。
多少、難解な所はあるのですが、じっくりと腰を据えて読んで(プレイして)欲しいと思います。

そうそう、エンドは三つだけれども、特に凝った選択肢などはないので、誰でもすんなりと三つのエンドを見ることが出来ます。 結構何とも言えないエンドもあったりしてw

それでは、今日はこのへんで。
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by s-kuzumi | 2008-02-06 22:10 | サウンドノベル | Comments(0)


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