久住女中本舗

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2008年 02月 14日

フリーサウンドノベルレビュー 『どっきどき★デート大作戦』

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今日の副題 「愉快痛快恋愛モノ」

ジャンル:サバイバルデート恋愛アドベンチャー(?)
プレイ時間:全てのルートをプレイして20~30分くらい。
その他:選択肢あり。バッドエンド多数。
システム:NScripter


道玄斎です、こんばんは。
もう、ご存じの方も多いでしょうが、私はくりすますいう゛、くりすます、或いは今日の様にばれんたいんと、まぁそういう行事があると、瞋恚の炎で以てテンションが劇的に高まります。

あらかじめ宣告しておくと、今日は前半部がいつものように作品の紹介。
後半部は、「道玄斎と恋愛」と題して色々無駄口を叩いてみようかなっとw 実はもうアルコールが入っているのですよ。日本酒が切れていて、不覚にも今日買い忘れてしまったので、またしても洋酒を。GLENFIDDICHの21年モノです。バレンタインの日くらい、洋酒を呑んでもいいぢゃないか。

ということで、今回は「風花の工房」さんの『どっきどき★デート大作戦』です。
こんな日にぴったりの(?)愉快痛快の恋愛モノでした。
良かった点

・バッドエンドが作品の楽しさに結びついている。

・コミカルでテンポの良い展開。


気になった点

・NScripterと思しいものの、操作性に難あり。

ストーリーはサイトの方から引用しておきましょう。
今日は憧れのあの子とデート!
無事に一日デートを終わらせて、彼女のハートをゲットしよう!
現れる敵や思わぬハプニングに負けないように頑張れ!

こんな感じ。

タイトルと、このストーリー紹介にだまされる事勿れ。
オーソドックスな恋愛モノだと思ってプレイしたら痛い目を見ますw
常識的な選択肢をとっていくと、開始後三分で早くもバッドエンドに……。

要するに、愛しのせりあちゃんと頑張って、無事にデートを終えてお付き合いする、というのがこのゲームの目的という事になります。

まぁ、このせりあちゃんというヒロインがぶっとんでいまして、ハバネロ入りのクッキーを主人公に食わせるわ、食塩水を飲ませるわで酷い酷いw
そう、このゲームでの「敵」はヒロインであるせりあちゃんなのです。

兎に角、プレイしていると死にまくる死にまくる。
けれども、それが単純に悲惨さを伴ったバッドエンドではない所に、本作の大きな特徴と良さがあるのです。
全体的にコメディというかギャグテイスト。イラストの可愛らしさも本作の雰囲気作りに貢献していると思います。
バッドエンドを迎えても「なんじゃこりゃー!」と叫びながらも、次の選択肢を試したくなる「楽しさ」が詰まっています。そうですねぇ、敢えて近い手触りの作品を挙げるならば『奥様は惨殺少女』が少し似てるかな?

本当に面白くて、ついつい夢中でプレイしてしまいました。
先ず、デートの目的地である遊園地に着くまでが一苦労。そして遊園地に着いたら着いたで、バッドエンド地獄w 何度か色んな選択肢を試して「おっ、ちょっといい雰囲気になったぞ?」と思ったら甲殻類アレルギーで死亡するとか、兎に角テンションの高いギャグ(?)が目白押し。
一つエンドを迎える度に、タイトル画面から行くことが出来る「おまけ」に項目が追加されていきます。是非、全てのエンドを確認して「おまけ」の解説もコンプリートしてみて下さい。

ただ、実はしっかりと好感度などの隠しパラメータが存在するようで、そうしたものがエンドを分岐させています。特に無事デートを終えた後に、このパラメータが重要になってきます。
そういえば、システム面で一言。
というのは、NScripterを使用していると思しいのですが、セーブ・ロードが上手く出来ません。上手く出来ないっていと語弊がありますね。右クリックから設定画面に入ってセーブ、という一連の流れではなく、画面の会話ウインドウ内に「save」「load」など表示されるタイプのものです。
私のWindowsVistaという環境のせいなのかもしれないのですが、この「save」或いは「load」などが表示される時とされない時があったりしたので、その点少し注意が必要。

とはいえ、短いゲームですし、実際プレイしてみるとさほどセーブ・ロードが機能しなくても問題なく楽しめるんですけれどもね。

現実のデートって、きっとこんな殺伐とはしてないんでしょうけれどもw まぁ、こういう人もいるんだろうな、と思いながらプレイすると今日という日も許せるような気がするから不思議ですね。
ちょっと笑いながらさっくりとプレイ出来る作品です。是非ちょっとした空き時間なんかにプレイして貰いたいです。
そうそう、衝撃のラスト(Happy End)は必見ですよw




// ここから以下、戯れ言。

というわけで、折角今日がバレンタインで、しかも今日取り上げた作品が(一応)「恋愛」モノだったので、まぁグダグダといつもの調子で恋愛について語ってみますか。

実際、本日取り上げた作品じゃないけれども、デートって難しいよね。
私なんて物凄い優柔不断で、男として致命的なグダグダ感を持っているので、本当にそういうのは苦手。

女性「何食べる?」

道玄斎「なんでもいいよ」

女性「リクエストは?」

道玄斎「なんでもいい」

女性「……」

こんな感じですもん、私の経験って。好き嫌いとかないし。
だから、

女性「この後、どこにいく?」

道玄斎「どうしようかねぇ?」

女性「リクエストは?」

道玄斎「どうしようかねぇ?」

女性「……」

みたいなw
だから、多分或る程度自分を引っ張ってくれるような人じゃないと、私は駄目ですな。


兎に角、今日言いたいのはですね。「もう止せ、バレンタインなんて馬鹿な行事は」(←今日の俺の名言1)と。そういう事です。正直さ、「義理チョコです~」なんて言われて近くのデパートの地下で500円で売っていたチョコレートを渡されても全然嬉しくないのよ。
で、一ヶ月後には最低でも2000円くらいのブツを要求されたりするわけで、溜まったもんじゃねぇよ、と。律儀にこっちも500円のものを渡したりすると即座に「ケチ」なんて評判が立ったりするんだ……。
君たちは俺に「義理チョコ」は渡さなくていい。だから俺も君たちには3/14には何もやらん、と。

なんて言うのかな、バレンタインになると「チョコの授受を行わなければいけない」的な、そういう空気がもう嫌いです。バレンタインという日に「日頃の感謝を込めて」っていうのなら又話しは別だけども、そういう空気じゃないでしょ。
いっつもいっつも思うんだけども、雑誌を見てもテレビを見ても、下手すればネットを見ても「恋愛しなきゃいけない」的な空気に日本は毒され過ぎている。

ちょっぴりカミングアウトすると、もう私はアレですよ、女性という生き物に対して一種の恐れというか、怖さを抱いているわけで。あっ、けど私は別に男色家ってわけじゃないからね。

最近じゃ、少女マンガを見ても(いい歳こいてこれも恥ずかしいんだけど、私は少女マンガが好きです)、「失恋しても次の恋を探そうよ」的なメッセージを発信していて、なんだかやりきれないものを感じてしまいます。
ある人の事を好きだったという気持ち。こういうのを大切にしたいのですよ、私は。
勿論、気持ちが吹っ切れて違う人と恋愛する、或いは結婚するなんて事を否定したいわけじゃなくて、何となく自分の実感としてメディアに「恋愛をせかされている」ような気がしてならない。
「あなたとわたしは一緒になれなかったけれども、死ぬまでわたしはあなたが好き」みたいな、そういうモノが無いんだなぁ。まぁ、尤も私の恋愛観って、物凄く前近代的だと自覚していますよ?
今日の私の名台詞第二弾いきますよ?「この世界、愛、だけがない」。←最近、私が彼方此方で好んで使っているフレーズです……w


で、今日少女マンガを買って帰ってきたんです。
いっつも描いている谷川史子さんの『東京マーブルチョコレート』。
谷川史子作っていうと語弊があって、本当はプロダクションIG原作の『東京マーブルチョコレート』です。

プロダクションIGは『攻殻機動隊』で有名ですね。
この本を読んでびっくりしたのは、東京在住でありながら新東京タワーなるものがいつの間にか出来ていた、という事ではなくて、上手く言えないんだけども失恋が即座に「次の恋への布石」になっているというか、そういう作品の作り方です。

んで、更にのけぞったのは、

「私はマンガの中で、ああすればよかったこうすればよかったと思うより、行動しておこうよ、ということを何度も繰り返し描いている(以下略)」

という谷川師の巻末での対談の発言。
近年の谷川マンガの主流の考え方ですよね。そこには恐らく「次の恋」なるものが想定されている。
けれども、『りぼん』の付録やら連載やらで谷川史子を知った私としてはですね、どうもそこが納得出来ないw

初期の谷川マンガってのは、

行動する

振られる、若しくは両思いでも関係が成り立たない。

それでもあなたの事はきっと一生わすれない。或いは、今は思いっきり悲しもう。或いは、それでも少しでも可能性があるのならあなたの事をあきらめられない。

みたいな。そういうのが谷川マンガの良さであり、最大の魅力だったように思えるのです。
ふんわりとした優しい絵柄、そしてどこかノスタルジックな空気感、そこに載せられる「一つの恋」。この三位一体からすさまじい感動が出ていたのです。
正直、自分の恋愛観みたいなものは、こうした初期の谷川史子のマンガに「教育」されてしまった側面があって、それはいまだ自分の中に息づいているのです。

「月が出なくてよかった 星が出てなくてよかった お願い 今だけは私を照らさないで」

ってなセリフが初期の傑作の中にありまして、もう号泣ですよ、私は。
或いは、

「朝だ さよならを言われてから一年目の朝だ」

ってなセリフも直球でぐさっと来ます。うろ覚えだから、正確なセリフじゃないかもしれないけれども、大体こんな感じという事で。

それが、いつの間にやら、「失恋しても、次があるよ」的なメッセージになってしまって、何となく「この恋に全てを掛ける」みたいな、そういう衝動が無くなってしまったんですよね。
それが凄い残念。多分、私みたいな主張をしていると、女性の側からとってみればかなりウザイと思いますw 

けれども、例えばクリスマスになったから、或いはバレンタインだから「恋愛しようよ」ってんじゃなくて、もっと一つ一つの恋、(たとえそれが実らなかったとしても)自分自身の想いに忠実に誠実に向き合うような、そんな恋がしたいと思います。

『東京マーブルチョコレート』をちょっとあしざまに言ってしまったような側面はあるんだけども、本当に原作がプロダクションIGなのかよ、と首をかしげたくなるくらい谷川節が炸裂していて、オススメですよ?往年のファンも、ちょっと此を読んで興味を持った人も、どうぞお手にとってみて下さい。


まぁ、実は結構寂しいんですよ。
身の回りにあまり谷川史子を知っている人がいなくて。
私は彼女の著作をコンプリートしているくらい好きなので、是非語り合う人もがな、と。
布教しておくと、集英社コミック文庫で初期の傑作を纏めた『きみのことすきなんだ』と『君と僕の街で』ってのが出ています。入門用に是非どうぞ。
ただ、これだと隠れた名作を見逃してしまうので、興味のある方は、是非是非、ブックオフの『りぼん』のコーナーにて、

『花いちもんめ』
『きみのことすきなんだ』
『きもち満月(フルムーン)』
『各駅停車』
『くじら日和』

あたりの作品を買ってみて下さい。今は大体一冊100円くらいですからお財布にも優しいですよ?もし、購入された方がいらっしゃったら(或いは既に持ってるよ、って人がいらっしゃたら)是非、感想なんかも聞かせて下さいね。

ここまでお付き合いいただき有り難う御座いました。
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by s-kuzumi | 2008-02-14 20:19 | サウンドノベル


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