久住女中本舗

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2008年 03月 20日

フリーサウンドノベルレビュー 『おためし、かのじょ』

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今日の副題 「つきあうってすげぇ……」

ジャンル:恋愛RPG(?)
プレイ時間:小一時間くらい。
その他:選択肢アリ、レベルシステム採用。ライフポイントがレベルによって上がったりする。
システム:吉里吉里/KAG

制作年:2008/03/08
容量(圧縮時):4.93MB


道玄斎です、こんばんは。
いやぁ、月・火・水と滅茶苦茶忙しくて死にそうでした。今日は、気がついたら午後六時という。一体何時間寝てるんだよ……。
今日は、そんなちょっとくさくさした気分を和ませてくれるような、作品を発見したのでご紹介いたします。
というわけで「純情旅館」さんの『おためし、かのじょ』です。
良かった点

・RPGっぽい作り込みが楽しい。

・ふんわりとしたイラストが作風にマッチ。


気になった点

・システム面で難がある。

・ラストがちょっと尻切れトンボに。

ストーリーは、サイトから引用しておきましょう。
「そうねぇ……一週間、彼氏彼女として『 おためし 』で付き合ってみるの。カップルごっこね」
高校2年の初夏、クラスメートの女の子から、突然こんな提案をされたトラウマ持ちの主人公。
ためされてるのは、君かオレか。友達でもない恋人でもない、『 おためし 』カップルのお話。

こんな感じになっています。

普通に面白かったです。
意外と笑えるギャグみたいなものがさりげなく挿入されていたり(カウンセラーの先生の話とかw)、「楽しさ」を感じる作品でしたね。
一応、ノベルゲーム、サウンドノベルという括りではあるのですが、本作は割とRPGっぽい要素があるんですよね。先ず最初に主人公の名前を決定する際に、なつかしのドラクエの「なまえをきめてください」画面みたいのが出てきてw

スクリーンショットを見て貰えれば分かるかと思いますが、画面右上に主人公のステータスが表示されています。LPってのはLife Pointの略でしょうかね。そのほかにはレベルや経験値などが見えます。
ゲームの内容としては、「おためしかのじょ」になってくれた友香とラブラブな事(?)をして、女の子への耐性を上げていく、といった感じです。
そう、主人公は女性恐怖症みたいなもので、女の子に触れたりすると鼻血を吹いて倒れてしまうという、そういう病気(トラウマ?)を抱えています。
ですから、友香が、近づいてきたりと、或いは彼女が作ってくれたお弁当を食べたりと、そういう事をするとライフポイントが減っていきます。

ライフポイントがゼロになるとゲームオーバー。
ただし、頑張って友香と接触していくと「レベル」が上がり、ライフポイントの上限が増えるので、ゲームオーバーに為らない程度に友香と仲良くしていきましょう。
ちなみに、「おためし彼女」の期間は月曜~金曜までです。一日が終わるとライフポイントが回復しますよ。

今回、気になったのはシステム面での問題です。
私の環境がVistaだから、という可能性は否定しきれないものの、ちょっと困った事になりました。先ず、鼻血を吹いてゲームオーバーになった場合、自動的にタイトル画面に戻らず、「システム」→「終了」を選択するか、或いはウインドウの「×」を押してゲームを終了します。
だから、ゲームオーバーになると、いちいちゲームを再起動しなければならないんですね。
で、再起動しようとすると「既に起動されています」的なメッセージが。しょうがないからタスクマネージャーを起動してプロセスをkillしてやらないといけません。
合計3回くらいゲームオーバーを経験したのですが、毎回この作業をしなければならないので、ちょっとだけめんどくさく感じました。


ストーリー的なものとしては、中々面白かったですし、ちょっとだけ淡い恋愛模様みたいな感じが堪らなかったです。結構、リアルな感じもあるんですよねぇ。そういえば、昔はこういう感じの恋愛ってあったよねぇ、みたいな。
「おためし」で「彼女」になってくれる、なんて最初の導入部は非常に面白いですし、ツカミはばっちしでしょう。既に「オチ」みたいなものは見えている気がしないでもないのですが、「~って事なんだろうな?」なんて読者が「想像」して物語を「楽しんでいく」のりしろを提示してくれているようで、私はこういうの大好きです。

普通の「おためし」で「彼女」になってくれる、ってのは、きっとこういう状況だと思います。
つまり、男が女の子に告白したけれども、即答して貰えず「じゃあ、取り敢えずお試し期間って事でどうかな?」みたいな、ね。
こういうのはもう王道なんですけれども、大抵の場合、ろくな結果にならないw
本作の場合、「おためし」とはいえ、上記のタイプとは違い、「鼻血体質を直す為に、彼女になってあげるよ!」と、女の子が実にカラッとしていて、王道タイプとはちょっとズレがあるところが魅力でした。

さて、作品のリアルさみたいなものを支えているのは、やっぱり脇役です。主人公の友人みたいなものは言うに及ばず、クラスの人気者男子三木君やその彼女とか、「本当にありそうな高校生活」が描写されていて、リアリティが確保されていました。これがそうした脇役を描かずに、主人公と友香だけがフィーチャーされてしまうと、作品がペラペラになってしまったのではないでしょうか。
「厚み」の部分で脇役が果たす役割は本当に大きいと改めて思いました。
他にも細かい演出が効いていて、授業中に回ってくる「女の子折り」をした手紙とか、あれはなんか凄い懐かしいですねぇ。いまだにああいうのってやってるのかしら?

そうそう、彼女役を買って出てくれる友香ちゃんは所謂ちょっと「不思議系」の女の子なのですが、まぁ、このくらいの不思議さだったら全然OKですよね。
イラストがいい雰囲気でしたね。
水彩画みたいな淡いタッチで、ふんわりとした雰囲気が良く出ていて好感が持てるイラストだったと思います。

もう一点、気になった点がありまして、それはラストです。
ネタバレになってしまうので、最小限の発話に留めますが、なんだか落ち着かない終わり方というか。最後の最後に出てくる線画みたいなものは、作品のほんわかとした雰囲気を良く表していて良かったものの、もうちょっとしっかりとした「オチ」みたいなものが付いていたら、と感じます。
そうですねぇ、オチが不在で、宙ぶらりんのまま終わってしまったという印象があったので、惜しい所です。
又、やっぱり自動でスタート画面に戻るわけじゃないので、自分で終了ボタンを押してやる必要があったり。


全体的に見ると、とても面白くて色んな試みが楽しい作品だったと思います。
恋愛アドベンチャーというよりは、「恋愛RPG」っていったほうが近いかも?
意外と、こうしたゲームは稀少なものだと思います。大体一時間もあればプレイ出来てしまいますから、さっくりと楽しんでみて下さいね。
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by s-kuzumi | 2008-03-20 22:55 | サウンドノベル | Comments(2)
Commented by NaGISA at 2008-03-20 23:32 x
私がレビューを書いた直後に、こちらでもアップされているので驚きました。この作品、個人的には結構好きです。

ちなみに、私のXPマシンでも終了してもタイトルには戻りませんでした。そういうものなのでしょう。ちなみに私のMacでは……動作しねえよ!(当たり前)

手軽にプレイでき、心に残るこういう作品に、また出会いたいですね。
Commented by s-kuzumi at 2008-03-21 00:07
>>NaGISAさん

こんばんは。
私も全く同じで、「NaGISAさんが書いてる!」とびっくりしました。嬉し恥ずかしのシンクロにティですw

私もやはり、この手の作品は好きですね。
手軽に遊べますし、ストーリーもしっかりしていてソツがない(少しベタな所があるというのは認めるにしても)。一時間ほどでしたが、どっぷりと楽しむ事が出来ました。

この手の作品がもっと増えるといいですよね。

/* 余談ですが、せめてMacにも対応しているエンジンが出たらいいなぁ、と昨日寝しなに考えていました。うんと単純に考えて、Mac50%、Windows50%のシェアがあるとしたら、両方で使えるものがあったら今までの倍売れるんだけどもなぁ?なんて考えてみたり……w */


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