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2008年 04月 06日

フリーサウンドノベルレビュー 『ファインダードアイズ』

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今日の副題 「ドラマチックなSFストーリー」

※吟醸
ジャンル:近未来SFアドベンチャー
プレイ時間:一周、1時間半~2時間くらい
その他:選択肢アリ。三種類のエンドに分岐。本レビューは2008年四月の限定配布版をプレイ。
システム:吉里吉里/KAG(限定版のみ。元々はYuuki!NOVEL?)

制作年:2004年頃? 
容量(圧縮時):57.0MB



道玄斎です、こんばんは。
ずっと忙しくてここのところ中々ゲームが出来ませんでした。午前様に帰宅するなんて事もしばしばありましたし。とはいへ、少しゆっくりとゲームと付き合っていく、というあり方には逆にこのくらいのペースの方が良いのかもしれませんね。
今日は、かなりハイクオリティな作品を紹介いたします。「礼門屋」(でいいのかな?)さんの『ファインダードアイズ』です。まるで映画を見ているような、そういう手触りの作品でした。
良かった点

・全ての要素がかなり高いレベルのクオリティを確保している。

・テンポの良いストーリー展開。


気になった点

・ラストの盛り上がりがもう少し欲しかった。

・意外と一枚絵が少なかった?

ストーリーは、公式サイトのURLを張っておきます。こちらからどうぞ。


ということで、意外と久々のレビューですね。
年度初めという事で、少しはのんびり出来るかと思いきや、全くのんびり出来ず忙しい日々を送っていました。今日はお昼過ぎまでずっと眠っていたくらいで。。
けれども、少し「のんびりゲームと向き合う」というのが今年の目標なので、その分一個一個のプレイ、そしてレビューの密度を高めていけたらな、と思います。

さて、今回はとてもクオリティの高い作品でした。
本作は、意外と知られていない感じがしますね。私も初見です。けれども「どうして見逃していたんだ?」と自問してしまうくらいの高いレベルの作品でした。

先ず、大きな特徴は、物語の視点が固定していない、という点。
センチネル側と、ファインダー側それぞれの側からそれぞれの物語が紡がれ、最終的に一つの物語になっていく為、視点の固定がありません。こいつが主人公!みたいな単一の主人公制じゃないですしね。敢えて言うならば、センチネル・ファインダー側それぞれ一人づつ、主人公が居るっていう感じでしょうか?

キャラクターメイキングにもこだわっていたと思います。
主人公クラスの人間は言うに及ばず、脇役もしっかりと存在感を示していました。
脇役が「その世界を生きている」という空気感みたいなものをばっちりと演出してくれましたし、場面によっては脇役が主役レベルの活躍をする、なんて所もあって。

ちなみに本作、ボイスが付いています。
ボイスって言っても、フルボイスじゃなくて作中の戦闘機などに取り付けられているOSのシステムボイスという感じでしょうか。しかも声優は計名さや香。プロの声優さんですね。私の購入した商業ゲームにも声を当てていらっしゃいました。今度の活躍が益々期待される声優さんです。新進気鋭の声優さんを起用している事からも、作者様が本作へ、如何に力を入れたかが分かる気がします。ボイス、やっぱり凄い上手な演技でしたよ。

さて、本作は近未来SFというジャンルに一応なるのでしょうか。
ちょっと『火の鳥』「未来編」みたいな感じの世界です。
第三次世界大戦によって荒廃した地上を避けて、地下に都市を築き、コンピュータの管理下のもと人々が生活している世界。そんな舞台となっています。
そんな世界には、世界の秩序を護らんとするセンチネルという組織、そしてそれに反発し、自由に生きる事を願うファインダーと呼ばれる組織が対立している、という。

対立は、実際の戦闘を伴う対立です。
この世界では、戦闘機による空中戦がメインとなっています。なかなかリアルで熱い戦闘シーンも体感出来ますよ。戦闘時は割と登場人物がコードネームで呼ばれたりします。中にはどう考えても『ロードス島戦記』から採っただろう?なんてネーミングもw

敢えて、主人公を挙げるならば、リュウキ・ヤマトと、ユーリア・ラグ・フォンの二人でしょうか?
先の大戦で最後の最後まで抵抗し、その後コールドスリープによって現代に蘇ったリュウキ・ヤマトと、特殊な血液により常人を遙かに超える能力を持つユーリア・ラグ・フォン。この二人を軸にして大体のストーリーは進む事に。
リュウキはファインダー、ユーリアはセンチネルと立場は違うのですが、二人の物語は交差していきます。
その辺りの事情は、実際にプレイして確かめて頂きたいですね。

最初に、視点が固定しない、と述べましたがプレイヤーが望めば、上記の主役の物語を交互に見ていく事も可能ですし、リュウキ絡みのストーリーを全て見たあと、ユーリアのストーリーを見ていく、というような事も可能。
一話一話が、丁度良い区切りで、テンポも良いので(抜群のテンポのよさです)色んなプレイの楽しみ方が出来るんじゃないかな、と感じます。

ただ、惜しむらくは、もうちょっと一枚絵があっても良かったかなぁ?という点、そしてラストが割とあっさりしすぎているという辺りでしょうか。
一枚絵は兎も角として、最終話の辺りから少し展開が急になってしまって、十分にそれまで積み上げてきたストーリーをラストやエンディングで爆発させられなかった印象です。まぁ、或る意味映画的ではあるのですが、もうちょっとラスト~エンディングに掛けてじっくりと描写して欲しかったです。もう少しラスト、エンディングに盛り上がりがあったら、文句なしに大吟醸の評価にしてたと思います。実は今回評価を付ける際、相当迷いました。一応吟醸としていますが、人によっては最高にグーな評価になるかもしれません。

ちなみに、私は「礼門屋」さんのサイトで期間限定で公開されていた、吉里吉里ヴァージョン(Yuuki!Novelを夕霧を使い変換した、テスト版)で以てプレイしました。
もう、ダウンロード出来ないハズですので、本作をプレイしてみよう、と思う方は、公式サイトの方からダウンロードしてみて下さい。


本作もあんまり解説めいた事を言うよりも、実際にプレイしてみた方が早い作品です。
テンポの良い、近未来のそして戦闘機乗りのストーリーを楽しんでみて下さい。全体を貫くハイクオリティにびっくりすること請け合いです。

それでは、また。


※4/6 午前11:15分頃、少し修正
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by s-kuzumi | 2008-04-06 03:16 | サウンドノベル


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