久住女中本舗

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2008年 04月 09日

フリーサウンドノベルレビュー 『空色姉妹』

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今日の副題 「言わば、正統です」

ジャンル:三姉妹+お兄ちゃんアドベンチャー(?)
プレイ時間:20分くらい
その他:選択肢無し、一本道。
システム:NScripter

制作年:2008/4/9
容量(圧縮時):17.7MB



道玄斎です、こんばんは。
なんだか今日になると関節が痛むようになりました。こりゃ完全に風邪ですな。
けれども、明日も休めない……。
最近の裏技を紹介します。本当なら八時間くらいじっくりと眠りたい。だけれども、どうしても四時間くらいしか眠ることの出来る時間がない、って私みたいな方にオススメの裏技です。
名付けて「秘技時計返し」。
結局、机の上に常に時計があって「あぁ、今から寝ても4時間しか眠れない……」と自ら刷り込んでしまうのが良くないのではないかと思った私は、目覚ましだけさっさとセットして時計を裏返しにして、時間の推移が見えないようにしてみました。
勿論、パソコンには時刻が表示されたりしているのですが、極力見ない方向でw
そうやった上で、「今日は8時間も眠れるぞ」と自己暗示に掛けて眠る。すると実際には4時間しか寝ていないはずなのに、意外と疲れが取れているのです。
って、私が単純なだけでしょうか……?w

さて、前置きが長くなってしまいました。
本日も「あおぞら幼稚園」さんの新作をご紹介。タイトルは『空色姉妹』。
今までの作品とはちょっと毛色の違う作品で、全体的なムードはどこかしんみりしっとりとした感じの作品でした。
良かった点

・新機軸を打ち出そうとしている。

・しかも、「お兄ちゃんと妹」という大テーマは保持w


気になった点

・例の事件の時の描写がもうちょっと丁寧にじっくりとおこなわれても良かった。

ストーリーはサイトから引用しておきましょう。
主人公には、三姉妹の妹がいた。
三人とは苦労しながらも、日々を楽しく過ごしていく。

そんなある日、学校の帰りに皆でデパートにでも行こうかと誘う。
喜んで行くと言ってくれた妹達。
幸せはずっと続くと思っていた。

しかしその帰り道、青信号を無視した車が襲い掛かる。

「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

そして、悲鳴が響き渡った。

と、こんな感じになっています。

「今までとは違った」「新しい」作品を作りだそうとしているのが分かる、意欲的な作品だったと思いました。
いつもと違って、アップテンポなBGMも無く、全体的にしっとりしんみりとした音楽となっていました。ただ、初期の「あおぞら幼稚園」さんのファンはお気づきの事かと思いますが、「妹」と「お兄ちゃん」というのが、あおぞら作品の一つの大きなテーマでした。
本作は、或る意味では原点回帰のような、そういう感触を感じるものにもなっているのです。

基本的にしろ、ゆき、ひめの三姉妹+お兄ちゃんのラブラブな日常+事件という形式でゲーム全体は進んでいきます。
面白いな、と思ったのは、妹達とお兄ちゃんの描写です。「おにぃちゃ~ん♪」とか「おにいちゃんと結婚するのぉ~!」みたいな感じではなくてw、ブラコン全開なのが分かりつつも少し抑えめの描写となっており、好感が持てました。
この辺りのバランスが凄く良くなりましたね。

敢えて言ってしまえば、「淡々としている」という感じを受けなくもない。
けれども、私は個人的にこのくらいのさじ加減の方が好きですね。
「日常(女の子の出会い含む)+事件」といういつものスタイルではあるのですが、随所に新しい試みがなされていました。
あんまり語るとネタバレになってしまうのですが、「まじかよ」とつぶやいてしまうくらいの意外な事件が起きたりします。この辺りから、「新しい部分」をみせようとしてくれている、作者様の研究熱心な姿勢が伺えるのではないでしょうか。
予め、言っておくと本作はちゃんとハッピーエンドです。バッドエンド全開の妙に後味の悪いエンドにはならないのでご安心召されよ。

気になった点としては、妹の紹介のパートがもう少しじっくりとあってもよかったのかな、と。
結局、三姉妹はお兄ちゃんの側からみて、「一歳年下の三つ子三姉妹」になると思しいのですが、三つ子の部分の説明が無かったような。内容を追っていけば自ずと分かるっちゃ分かるんですが、是非物語の導入部でちょっと「三つ子です」的な説明を入れて欲しかったです。
又、三つ子そのものに対する描写の不足も否めません。それぞれがどういう性格付けがされており、どういったキャラなのか?というあたりですか。
実際、姉妹のうちの一人は、例の「交際を迫られる」系のミニ事件に遭遇するわけですがw それも姉妹のアイデンティティを確保する、というよりもお兄ちゃんの熱血的な側面が分かる、という事例になってしまっていました。何か、こう三姉妹それぞれの性質が分かるようなエピソードが挿入されていてもよかったですね。

もう一点は、やっぱり事件の絡みでしょうか。
事件が起きて、お兄ちゃんは苦悩の日々を過ごす事になるわけですが、事件そのものの描写、或いは事件後のお兄ちゃんの描写なんかが、もっとじっくりと丁寧に描写されていれば良かったと思います。
一応、作品のキモの部分ですから、あと五分くらい丁寧に登場人物の心情を追いつつ、描写する事で、あのラストが活きてくると思うのですよ。
ラストの意外性や、感動を演出する為にも事件絡みの描写をもう少ししても良かったな、と。

と、気になった点を二点ほど挙げてみましたが、なんだか今も不思議な気持ちです。
やっぱり、アップテンポでぐいぐい押し込んでいくような、そういう作品が今まで「あおぞら幼稚園」さんの作風というか、特徴の一つにあったわけですが、ここ最近、例の超短編などでその片鱗が見えていた「しっとりとした雰囲気」が、本作に結実しています。
今までの全ての作品を追ってきているだけに、違和感とはいいませんが、「こういう作品も出るようになったのかぁ」という感慨深さがありますねぇ。
正直、最近のリリースの中では、一番好みです。作品の持つポテンシャル的なものも群を抜いているように感じます。だからこそ、もう少しだけじっくりと描写をして欲しかったな、という。


「妹」(とお兄ちゃん)にこだわり続けてきた「あおぞら幼稚園」さんの、或る意味で「正統あおぞら幼稚園」的な作品ですw
おにあい』(いや、私『おにあい』大好きなんですが……w)にあった、超ハイテンションの勢い系の姿はなりを潜め、しっとりとした全く異なる世界が垣間見えるはずです。
是非、作品の進化を見てみて下さい。

/* そうそう。全く蛇足なんだけども、「うちの図書館の本には番号が振られていて、整理しやすい」みたいなお兄ちゃんに即した地の文があったのですが、基本、図書館の本には番号が振られていまして、それもランダムに付けているわけじゃなくて、一定の分類規格の元でナンバリングがされているのです。例えば日本文学の本だったら「J910」番台とか、ね。そういう分類方法を知っていると、格段に図書館は利用しやすくなります。目的の本をすぐに見つけられるようになると、凄く楽しいですし、スキルとしても意外と良いものなんじゃないでしょうか?是非機会があれば、ちょっと調べてみて下さいね */
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by s-kuzumi | 2008-04-09 23:10 | サウンドノベル


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