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久住女中本舗

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2008年 05月 26日

フリーサウンドノベルレビュー 『あの夏祭りで誰が死ぬ?』

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今日の副題 「家族って大切だよね」

ジャンル:ちょっぴりホラーとサスペンス風味のドラマ(?)
プレイ時間:30分程度
その他:選択肢なし、一本道。
システム:NScripter

制作年:?
容量(圧縮時):3.24MB


道玄斎です、こんばんは。
なんだか、色々と厭な事があって、現実逃避をする為にゲームに逃げていますw
少し、精神的に疲れてしまった、という感じでしょうか?まぁ、そういう時にはゲームをプレイするのが一番、というわけですね。

はっきりいって、このブログは他のレビューサイトさんとかに比べると、アクセス数は全然大した事はないんですが、意外とホラー作品の紹介なんかをすると、反応が良かったりするんですよね。メールを頂いたりする事も屡々。
私自身は、恐いのニガテなんですが、「ホラー作品」をプレイするのは大好きです。それでもなるべく真夜中にプレイするのは控えますがw

今回ご紹介する作品は、ホラーというよりも、人間ドラマみたいな所が結構ある感じですね。怖さみたいなものは殆どありませんし、ラストは良い締め方で好感が持てるものだったと思います。
というわけで今回は「河童ボーナス」さんの『あの夏祭りで誰が死ぬ?』です。
作者様のサイトが分からなかった為、ベクターへリンクを張っておきます。
良かった点

・正面切って家族愛を衒いなく描いており、好印象。

・後味の良いラスト。


気になった点

・一気に文章が表示されたりするので、少し読みにくい所が。

ストーリーは、今回は私が簡潔に纏めておきましょう。
真由美は、五年前の夏祭りの日に弟翔太を見失ってしまい、翔太は何者かによって殺害されてしまう。
真由美はその事を後悔し続けていたのだが……。

このくらいで止めておきましょう。
割と短い作品ですからね。

さてさて、家族愛を正面切って描く作品は久々です。
意外とありそうでなかった感じかもしれませんね。

ストーリー紹介では、書かなかったのですが、真由美と翔太の家は凄い貧乏らしく、500円が一人の三日分の食費になったりと、相当凄まじい生活をしています。そんな中で起きた、そんな中で弟を喜ばせようと真由美のとった行動が、結果として彼を死に追いやってしまうんです。

で、中盤くらいから、いきなり舞台は、謎の世界に突入しますw
死神が出てくる世界です。そこには何故か死んだはずの翔太も存在しています。
死神は「翔太が死ぬ世界」と「真由美の死ぬ世界」という二つのパラレルな世界を提示するのですが、この二つの世界は両立し得ないので「どちらか一つを選べ」と突きつけきます。
五年前のあの日、死んだ「誰か」の足に先に触れた方が、死ぬ、というルールで。

この辺り、なかなかドキドキしましたね。
緊張感みたいなものが良く表現されていたと思います。
だけれども、それだけで終わらず、高校生の真由美、高校生の翔太がそれぞれ出てきて「自分を生かす為」に相手を殺そうと醜い争いを繰り広げます。

ここで緊張感が台無しになってしまうんですが、私は、昔見たドラえもんを思い出してしまいましたw
ほら、ドラえもんでこんな話ありませんでした?
のび太の元に、中学生ののび太が出てきて「お前がこの時期にしっかり勉強しなかったから俺が今苦労してるんだ!」と怒る。なんだけども、次に高校生ののび太が出てきて中学生ののび太にやっぱり、同じ事を。そして大学生ののび太が……と、そんなお話です。オチとしては「今」ののび太は「結局、ボクは大学まで通えているって分かったから、いつもどおり怠けます」というw
全然切迫感が違うんですけれども、不覚にもドラえもんを思い出してしまいましたねw
これは、全くの余談なんですが、小学生くらいの私はそのドラえもんを見て「のび太も大學にいけるなら、俺も大丈夫だな……」とw

話を元に戻しましょう。
それで、結局、それぞれの年代の真由美が三人、翔太が三人そろう事になるわけですが、果たして、誰が生き残るのか?という辺りで解説はやめておきましょう。
ラストで明かされていく真実なんかは意外性があっても面白かったですね。
貧乏と家族愛みたいなものが一つの大きなテーマのなっているようです。

恒例の気になった点ですが、少し文字が読みにくいんですよ。
ばぁっと表示される、っていうのもそうなんですが、適度に段落を変えたり、スペースを空けたりしてもう少し読みやすいと良かったな、と。
気になったのはそのくらいでしょうか?


ちょっと暗めながらも、読後感はとても良い感動的な作品です。
さらっとプレイ出来ますので、是非どうぞ。

by s-kuzumi | 2008-05-26 01:03 | サウンドノベル | Comments(2)
Commented by 夜明け at 2008-05-26 20:18 x
管理人様、こんばんは。

このお話最後泣きました。オネエなどくろがいいキャラしてます。
同作者様の「ミノカワリ」も面白かったです。

ホラーに見せかけて実は…、な作品だと「雨と猿」もおすすめです。
演出が凝っています。

失礼しました。
Commented by s-kuzumi at 2008-05-26 23:30
>>夜明けさん

こんばんは。
粋でいなせなドクロの死神、良い味出してましたね。
ああいうキャラクターが出てくると、プレイしていてもほっとしますねw

さてさて、ご紹介頂いた『雨と猿』ですが、プレイしてみて面白かったので、一気にプレイした上で、レビューを書かせて頂きました。
良い作品、ご紹介有り難う御座います!
又、是非、お勧めの作品などをお教え頂ければ、と思います。
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