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2008年 06月 27日

フリーサウンドノベルレビュー 『怪光写真』

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今日の副題 「紙とペンとで謎解きだ」

※吟醸
ジャンル:謎解き系ホラー(?)
プレイ時間:2時間半くらい?
その他:選択肢や謎解きはあるが、基本的に一本道。
システム:吉里吉里/KAG

制作年:2007/?/?
容量(圧縮時):18.2MB



道玄斎です、こんばんは。
『あやかしよりまし』効果か、アクセスが凄い事になってますが、いつも通りゲームをやっていきます。マイペースが一番ですね。
「もう、当分やらない」と言っていたホラーものです。ホラーというよりも謎解きというかパズル的な部分が面白い作品だったと思います。
というわけで今回は「MENCHAN SPOT」さんの『怪光写真』です。
良かった点

・ほど良いバランスの謎解き。

・怖さを倍増させる演出の妙。


気になった点

・ラストがあっさりと終わりすぎたかも。

ストーリーは、ベクターの紹介文から引用しておきましょう。
一緒に写った者は必ず死ぬ。

謎の「怪光写真」を巡る、3日間の恐怖ストーリー。

謎解き要素を多く含む作品となっています。

テックウィンコンパク2007年秋、銀賞受賞。

本作はツクールモバイル@アドベンチャーのサンプルゲーム「怪光写真」のリメイクです

こんな感じのストーリーです。

賞をおとりになっている作品ですね。
流石の面白さがあったように思えます。

なんと言っても、王道的なホラーにありがちな「謎解き」の部分が楽しいので、そこが本作を引き立てていたのかな、と。
フリーのサウンドノベル/ノベルゲームの揺籃期にはホラー作品が割と主流だったように記憶しているのですが、その謎解きの部分が冗長だったり、超難解だったり、はたまた総当たり的な事をしないと先に進めない(全てのエンドを見ることが出来ない)ようなものがあったりと、そういう部分で私はちょっとニガテでした。

ですので、本作のように、謎解きそのものが楽しいと、ちょっと嬉しいな、と感じるのです。
謎解きのレベルは、全体的に見るとそんなに難しくはないと思います。とはいへ、中には結構難しいものもあって歯ごたえがありました。
勿論、謎を解く為のヒントは作中にちゃんと示されるので、あとは実際に紙とペンで、メモをしてみたり、という事をやってやれば、意外と簡単にいけそうです。
少しだけ、私からヒントを。
文字の並び替えが何カ所かあるのですが、ちゃんと「意味が通るような文章」を想定しながら、あれこれ試行錯誤すると、割といいんじゃないかな? ちなみに私はメモ用紙型の付箋で4枚使ってしまいました。

今述べたように、確かにちょっと歯ごたえのあるものはあれども、基本的に「解く楽しみ」や「解き方が分かった時の爽快感」なんかが味わえるので、謎解きの問題のバランスとかが凄く良かったかな、と感じました。

あと、演出が巧みですね。
特に明示されないのですが、本作は三部構成になっています。それぞれ視点人物が違うのですが、各章ともいうべきチャプターの始めに、結構カッコいい文字による演出があったりして(で、加えて表題と絡める形で、シャッターを切る音が聞こえてきたり)、ワクワクしちゃいます。

又、恐怖演出にこだわっているなぁ、と思いました。
一つには、例えば電話が切れた時の「ツーツー……」という音、こういうちょっと特殊な効果音は音量が高めになっていて、妙に怖さを感じるようになっていますし、「メールの受信」に結構時間が掛かっていて、その後「どんな恐い事が待ってるんだ?」と読者を考えさせてしまう、そういう装置になっていたように思いました。
こういう恐怖モノって、「読者を考えさせたら」勝ちですよね。プレイヤーの頭の中を「恐い想像」で一杯にさせてしまう、巧みな演出だったのではないでしょうか? 更に随所随所に直球で恐い演出もあったりして……。
そもそも、心霊写真から始まるストーリーなので、やっぱり恐いですよ?

そうそう、少しだけ脱線しちゃうのだけれど、昨日、微妙に恐怖体験をしてしまったので、明日にでもお話しましょうか?w


ストーリー的な面でも、序盤からぐいぐいと読者を引っ張っていく、興味深い設定を持った作品でした。基本的な時間的な舞台は「夜」ですし、場所的な意味での舞台も「廃倉庫」だったり、「深夜の森の中」「深夜の神社」と雰囲気はばっちりです。
やっぱり、雰囲気の怖さって重要ですよね。当分私、夜とか出歩きたく無くなってしまいましたw


さて、気になった点ですが、ラストが少し拍子抜けしてしまいました。
とってもあっさり風味というか、「ありゃりゃ?」という感じで、エンド画面になってしまうので、もう少し本作を纏めるようなそういう、エンディングが作ってあったら良かったですね。
美月さんと跡部君の関係も、なんだか微妙にあっさりと終わってしまって、何かその後の二人のあり方とか、関係みたいなものも示してくれると個人的には嬉しかったです。

あと、これは人それぞれなので、気になったというほどでもないのですが、本作は謎解きが多いわけで、それは先ほどからあれこれ書いている通りです。
で、表題になっている「怪光写真」の正体というか、物語の真相の部分はキャラクターが纏めてしまうので、そこも謎解きとしてあっても良かったかな、と。


謎解きとは別に、選択肢があるのですが、結局進むべき道は一つしかないので、実は一本道です。選択肢が意味を持つのは「謎解き」の部分ですね。結構破天荒な選択肢を選べたりするのですが、期待(?)するような事はおきませんw


謎解きの楽しさを全面に押し出した、レベルの高いホラー作品だと思いました。
謎解きがニガテな私が楽しめたのですから、きっと皆様がプレイなさったら、滅茶苦茶楽しめるのではないでしょうか? 今まで色々な謎解き型のホラーをプレイしましたが、本作はその中の白眉ですね。
謎解き、という事で敬遠せず、先ずはプレイしてみて下さい。紙とペンは必須、ですよ?

それでは。
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by s-kuzumi | 2008-06-27 23:05 | サウンドノベル | Comments(0)


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