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2008年 07月 16日

フリーサウンドノベルレビュー 『奇形児』

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今日の副題 「突っ切る鬱展開」

ジャンル:鬱系ノベルゲーム(?)
プレイ時間:小一時間くらい。
その他:選択肢無し。一応15禁。
システム:吉里吉里/KAG

制作年:2008/6/10
容量(圧縮時):12.7MB



道玄斎です、こんばんは。
今日も暑くて厭になってしまいますね。明日も忙しいので、今日は少し早めに眠る予定です。
さて、今回はさっくり遊べるゲームを、という事でそれっぽいものを探してきたのですが、全編に渉る鬱な展開で、なんだか寝付きが悪くなりそうですw 
というわけで「ALIBI」さんの『奇形児』です。
良かった点

・「どうしようもなさ」みたいなものはしっかりと表現出来ている。

・テンポの良い展開と、意外にも読みやすい文章。


気になった点

・全編に渉る鬱展開。救いが何もないという。ニガテな人は要注意。

ストーリーは軽く私が纏めておきましょう。
母子家庭となってしまった女の子。
母親は男を連れ込み、その男は女の子に暴行を加えても見て見ぬふりの日々。
学校でもイジメられ、居場所の無くなった女の子が公園で一人佇んでいると、一人の青年がやってきて……

というような感じ。


兎に角、救いも何もない鬱ノベルです。
昔、これはツクール製品のRPGで『鬱夫の恋』というこれまたどうしようもない程の、鬱作品があったのを思い出してしまいましたw 『鬱夫の恋』は兎に角「自己嫌悪」が続いたり、ちらっと幸福になれる契機が存在していても、やっぱり最終的に救いも何もない作品なんですが、それでも妙な魅力があったのは確かなんですよ。なんだか文学的でもあるし、妙に哲学的な部分もある。それに妙におかしみを感じてしまうような所もあったりして、最大級の鬱ゲームである事に異論はないものの、その中でもどこか光るものがあった作品でした。

本作は、ひたすら鬱……というw
あっ、鬱レベルは多分、本作より『鬱夫の恋』の方が上だと思います。鬱ゲームに興味があって、RPG形式のゲームに抵抗の無い方は、是非プレイしてみて下さい。

結局、女の子の前に現れた青年も、一言で纏めると「極度のいじめられっ子」なわけです。19歳という設定ですから、いじめられっ子という表現が適切であるのか分かりませんが。
人と上手くコミュニケーションを取ることの出来ないタイプ。で、やることやること裏目に出て、少しの事で期待して、その期待が外れると物凄く落ち込んでしまう。何か私みたい……w
で、女の子も強烈な家庭環境に加えて、学校でもひたすら虐められ続けるタイプの子ですが、イラストを見るとおとなしめで、可愛らしい女の子なんですよね。


昔の記憶を辿ってみると、小学生とか中学生って女の子で「大人しいタイプ」の子は割と迫害されていたような記憶が。必ずクラスでは「最大派閥」みたいな女の子の集まりと、二番手の派閥があって、それ意外は、「いつも二人で一つ」みたいなタイプの女の子が何組か存在して、みたいな感じでした。
個人的な話でアレなんだけども、私は大人しいタイプの子の方が好きですねぇ……。まぁ、そういう子って意外と何年か経って同窓会とかで会うと、あっと驚く派手派手の子になっていたりしてw

まぁ、これは蛇足ですね。
ともあれ、結構誰しもその原型に心当たりがあるようなタイプの女の子キャラなんですが、やっぱり家庭環境がねぇ……。
ちなみに、青年の方は殆ど感情移入出来ませんでしたw

正直、言っている事、は或る意味でとても正しいんだけれども、その現実の受け止め方がやっぱりちょっと異常だよな、と。
そりゃ、生きていくって事はそれだけで辛い事なんですから、毎日神経磨り減らして、厭な事だって目一杯でも、それでも何とかその中でやっていくしかないんですよ。
勿論、時には休んだっていいし、戦線から一時離脱を図ってもいい。けれども少なくとも生きている以上、直面せざるを得ない問題ってのもやっぱりありますからねぇ。

更に、青年に対して「これは……ちょっとねぇ……」と思ったのは、やっぱり女の子に対して下心を持っていて、という辺りでしょうか。もしかして、あのままお互いがお互いの境遇を思いやって、何とか心を交流させていけば、もしかしたらハッピーではないのかもしれないけれども、ベターな結末を向かえる事が出来たのではないかなぁ、と考えてしまいました。
まぁ、そこを敢えて「鬱展開」で突っ切ってしまう辺りに本作の特徴というか、キモの部分があるわけですがw


万人にお勧め、ってわけではないけれども、こういうゲームがあってもいいと思いますし、少しこう、色んなものを見つめ直すきっかけになるようなゲームだったんじゃないかと思います。
性的な描写とかもあったりするので、ニガテな人は注意。


それでは、今日はこのへんで。
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by s-kuzumi | 2008-07-16 22:56 | サウンドノベル


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