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2008年 08月 02日

フリーサウンドノベルレビュー 『Sian』

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今日の副題「“好き”って言われたら、どうしますか?」

ジャンル:ファンタジック恋愛ノベル(?)
プレイ時間:20~30分程度。
その他:選択肢無し、一本道。
システム:自作エンジン使用(?)

制作年:2008/7/30
容量(圧縮時):4.47MB




道玄斎です、おはようございます。
昨日は日付が変わる前にすっかり眠りこけてしまいました。まだ微妙に頭が重いのですが、目覚めの一発というわけで、ゲームをプレイ。
シンプルなお話ですが、懐かしい手作り感がありますし、ラストはやっぱりちょっぴりじんわり来る良いお話だったと思います。というわけで今回は、「タロウーの部屋」さんの『Sian』です。
良かった点

・何と自作エンジン。使い勝手はちょっとアレだけれども、そこまで制作しているのは凄い。

・中々可愛らしいイラストで、作品の雰囲気は出ていた。


気になった点

・もうちょい、ストーリーを拡げられる余地があったようにも思える。

ストーリーは、フリーゲーム総合サイトさんに載っている紹介文から引用しておきましょう。
某高校に通う割と普通な高校生「八島ユウ」の下に突然現れた外国人の留学生「シアン アンヴィル」
無口無表情無愛想の3つが揃った同居人に戸惑いつつも惹かれていくユウ。
しかし、彼女にはある秘密が……。

こんな感じのストーリーです。


システムまで自作の作品は非常に珍しいですね。最近発覚したのですが、例の『柵の淵』も自作のエンジンでした。
ちなみに本作は、プレイする為に必須な動作環境があります。WindowsMediaPlayer9以降で且つ.Net Frameworks2.0以降がマシンに入っている事が条件となりますが、今現在、Windowsマシンをぶんまわしていて、これらが入ってないって事は恐らくないでしょうから、そんなに気にしなくても大丈夫。

画面サイズの比率も一般的なゲームエンジンのものと少し異なっていますね。
エンジンの使い勝手と言えば、まぁ、ちょっとアレなんですが、取り敢えず動作不良を起こすことなく使用する事は出来ました。左クリックでも右クリックでもクリックすれば文字が送られていきます。エンターキーを押して話しを進めようとすると例のウインドウズの「ポ~ン!」という効果音が何故か鳴りますw ほら、アレですよ。「クリック出来ませんぜ!」とか「先ずはダイアログに答えてからだぜ!」って場面でお馴染みの効果音です。


さてさて、中身の解説に入りますが、基本的には短編恋愛ノベルという事になりましょうか。
案の定、両親不在の家に独りで住んでいる男の子が主人公で、そこに父親からの口利きで短期留学の女の子シアンがやってくる、という王道設定。

無口を通り越して無愛想ですらあるシアンの態度に、悩む主人公は結構面白いです。わたしゃ、個人的にこんな感じの女の子結構好きだなぁ。
学校に行けば、主人公に絡んでくる活発系の女子生徒が居たりするわけですが、彼女の名前はなんとスセリ。思わずプレイしながら「あんたは、素戔嗚尊の娘さんかよ……w」と笑ってしまいました。

物語はそんな日常を描きつつ、ある日突然急展開を迎えます。
本作で一番美味しい所なので、そこはネタバレしないように頑張りますよ。

この辺りちょっと唐突な感じがしないでもないのですが、実はちゃんと伏線が張ってあるので、歴戦のプレイヤー達(皆さんの事ですよ)は既に「これは何か有るぞ……」と気付いているはず。
で、まぁ紆余曲折を経て、メデタシメデタシのハッピーエンドで終わります。
正直、警戒していた鬱的なエンドに成らずにほっとしています。

シンプルでありながらも、意外と楽しめる作品になっていました。
私のヒロインに対する好みで補正されている可能性も無きにしも非ず、なんですが、やっぱり魅力があるヒロインだったと思いますよ。少しあっさり風味ではあるので、もうちょっとオイシサを引き出してやったら文句なしですね。


さて、気になった点ですが、もっと世界というか物語を拡げる事が出来たのではないかな、と。個人的な話になるのですが、シアンと主人公のなんてことない日常のシーン、それをもう少し読んでみたかったですね。日常シーンをもう少し入れて、その中で少しづつシアンと主人公の距離を縮めていく、みたいな描写があったほうが後半~ラストに掛けての説得力が出る気がします。
魅力のあるヒロインと言いましたが、その魅力をもっと引き出してやる為には、やはり描写の数が少し足りなかったかな、と。

それと同じで、もうちょい先に述べた「伏線」部分で、時間を掛けて少しづつ描写していくと、よりスマートに纏まったのではないでしょうか。まぁ、そんな事をやってると一時間くらいの作品になってしまいそうですが。
とはいへ、やっぱりラストのびっくり設定は少し異質な感じがしないでもないので、じっくりとシアンと主人公の日常を描きつつ、且つじわりじわりと伏線を張って、その幸せに影が差してくるような、そんな描写があると、全体的にもっと締まって、奥行きが出たのではないかと愚案する次第。


こういう作品、結構好きです。
上手く言えないけれども、どこか懐かしさを覚えるような、そんなゲームだったと思います。
さっくりとプレイ出来ますので、気軽に遊んでみて下さい。

それでは、また。
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by s-kuzumi | 2008-08-02 08:29 | サウンドノベル | Comments(0)


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