2008年 08月 29日

フリーサウンドノベルレビュー 『天使の呪い歌』

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今日の副題 「どこか不思議な場末感」

※吟醸
ジャンル:
プレイ時間:30~40分くらい
その他:選択肢なし、一本道。ついでにBGMもなし。15歳以上推奨。
システム:NScripter

制作年:2008/8/18
容量(圧縮時):6.90 MB




道玄斎です、こんばんは。
今日はお勧めして頂いた作品の中で、気になるタイトルを見つけてプレイしてみました。
タイトルはちょっとアレですけれども(最初はホラーかと思ってたw)、ヒューマニズム溢れる感じで、独特の存在感を放つレアな作品だったと思います。
というわけで、今回は「回転寿司の萩本」さんの『天使の呪い歌』です。
良かった点

・不思議な場末感漂う作品の雰囲気(良い意味で)

・結構エピソードを見ていくとダーティなのに、テンポ良く読めてあまり暗さや重さを感じない。


気になった点

・もしかしたらBGMが一曲くらいあっても良かったかも。

ストーリーはサイトの方から引用しておきましょう。
平凡でこれといった夢も無い若者の昭吾は、
春に高校を卒業したばかりの新大学生。
一人暮らしを始めたばかりで、不要な物を片付けて
大量にゴミ捨て場に出していた所、突然捨てたゴミの上に
女が落下して来た。

こんな感じになっています。


私、このストーリーの概略を見た時についつい『ちょびっツ』を思い出してしまいましたw
知ってる人、あんまりいないよね……。
まぁ、兎に角とっても珍しいタイプの作品で、個人的に物凄く楽しませて貰いました。
どうしようか迷った挙げ句の吟醸にしてみました。

イラストも背景も終わりから最後までモノクロ。
そしてBGM無し、という或る意味凄い冒険作なわけですが、不思議と作品の雰囲気にあっていましたね。
本作の中で出てくるエピソードは不思議と場末感漂う感じで、ダーティではあるけれども、嫌悪感を催すようなものとは違います。寧ろ、どうしようもないやるせなさのような、もはや「切なさ」と言い換えてもいいくらいのものなのです。

昭吾という或る意味で冷めた若者が、ちょっとぶっ飛んでる智子(さとこ)さんと謎の同棲生活をなし崩し的に開始してしまうわけで、この二人の関係、そして昭吾、智子それぞれの過去がそれに交差してストーリーが展開していきます。
テンポの良いストーリーの進行で、BGMが無くてもそんなに気にならないのが不思議ですよね。あっ、そうは言っても「効果音」なんかは入っています。

正直な所、作中に出てくる昭吾、或いは智子の過去は結構ダークで、暗いものがあります。しかし、今書きましたようにテンポのよさ、或いは独特の場末感が漂うようなものなので、プレイしていても、不愉快に思うとか、「もう、駄目だ、俺……」とか暗い気分にならずに済みますw

エピソード自体も、グイグイと読者を引き込んでいくようなものでして、それに付随して起きる事件(?)もやっぱりとっても面白い。強烈な派手さとか、演出こそないものの、これはこれで完成度は高いですし、ツウ好みの作品になっていたんじゃないかな、と。

そう言えば、イラストもあまりこういうノベルゲームではお目にかかれないタイプの絵柄でしたね。割とリアル指向で、結構上手いというか味のある絵で、私は好みでした。
あと、立ち絵、「まばたき」するんですよ。こういうのも珍しいですね。


気になった点としては、正直、これで“完成”しちゃってる作品ですから、中々挙げづらい所はあるのですが、強いて言えば、最初っから最後までBGMが無いので若干寂しかったかな、と。
或いは、ラストのあそこで一曲、入れると又ちょっと印象が変わったかもしれません。



短めの作品であるという事、そしてあまりネタバレ的な事を書かない方が楽しめる為、今日は短めに。ちょっと新しいタイプの作品で、お勧め出来ます。
少しでも気になった方は是非プレイを。

それでは、また。
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by s-kuzumi | 2008-08-29 19:02 | サウンドノベル | Comments(0)


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