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2008年 10月 31日

フリーサウンドノベルレビュー 『書いてある』

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今日の副題 「抜群のテンポのホラー作品」

※吟醸
ジャンル:ホラー
プレイ時間:一時間くらい。
その他:選択肢あり、バッドエンドも。
システム:Yuuki! Novel

制作年:2008/10/8(?)
容量(圧縮時):36.0MB



道玄斎です、こんばんjは。
今日は久々のホラー作品のご紹介。ついでに久々の「吟醸」です。
夏の時期は、ホラーばかりやっていましたけれども、こういう寒くなる季節にだってホラーは合いますよね。秋の夜長にぴったりなホラー作品を発見したので早速プレイしてみました。
というわけで、今回は「土塊」さんの『書いてある』です。
良かった点

・抜群のテンポの良さ。すいすいと読み進めていける。

・要所要所に出てくる「怖い絵」は本当に怖いw


気になった点

・Yuuki! Novelなので操作性がイマイチ。又、起動時にフルスクリーンに。

こんな所でしょうか。
ちなみに本編では良く分からないのですが、作品紹介ページなどを見てみると、キャラのイラストが美麗な事に気がつきます。所謂アニメ絵/アニメ塗りとかではなく、もっと味わいのあるタイプの画で、とっても美味しいです。イラストの方ではプロフェッショナルの方の作品ですから、そこの部分のクオリティはぬかりはありません。
ただ、本編だと怖さを盛り上げる為か、すこしぼんやりと表示されていて、美麗なイラストの全貌が見れないのが少し残念。

さて、ストーリーですが、紹介ページをご覧下さい。こちらからどうぞ。


というわけで、久々のホラー作品でした。
ここ最近、日々巡回していた情報サイト巡りがストップしていたのですが、昨夜ふと思い立って色々見ていた所、発見した作品です。
最初引っかかったのは、そのタイトルでした。『書いてある』というとってもシンプルでありながら、妙に力強いタイトルに惹かれてプレイしたのですが、アタリでしたね。

プレイしてみて、先ず気がつくのはその抜群のテンポの良さです。
すいすいと心地よく読み進めていく事が可能。リズミカルにクリックして文章を送っていく事が出来ました。
このテンポの良さは、恐らく、ゲーム冒頭で「四日後に死ぬ」というゲームの終着点がきちんと示されていることに拠るものでしょう。ちゃんとゲームの区切りが明確になっていますからね。
これが「近い内にお前は死ぬ」とか漠然としたものだと、何となくプレイヤーとしてもだらけてしまうというか、そういう部分があるんじゃないかと。
本作のように、予め到達点が見えていると、目指すべきポイントが分かるので、プレイしやすく、また総じてテンポが良くなるように思います。

四日というタイムリミットの中で、一日一日の長さもバランスがとれていましたし、とってもプレイしやすかったです。
ただ、選択肢があり、且つバッドエンドもある作品ですから、Yuuki! Novelだと少し操作性が良くないと感じる部分はありました。吉里吉里/KAG若しくはNScripterだったら文句なしですね。
又、起動するとフルスクリーンで表示されてしまうので、このあたりは好みにも拠るかと思いますが、個人的には普通のウインドウ表示の方が良かったかな、と。


さて、中身の方ですが、ホラー作品ですから当然、怖いですw
要所要所に、ぐわっと一枚絵で怖い絵が出てくるんですが、あれは本当に怖かったですねぇ。しかもすっごい力の入った妙にリアルなイラストだったので、怖さ倍増。
勿論、日常のちょっぴりホッとした部分を演出してくれる脇役もいます。菜月ちゃんというセクハラ親父系のクラスメイトなんですが、彼女がいなかったら少し無味乾燥としたものとなっていたハズなので、そういう意味で良いキャラクターでした。

で、主人公の都は夢の中で、そして現実に榊森一という少年と出会い、「死の呪い」についてレクチャーを受け、自分自身で真相を暴く事でしか、「死の呪い」から逃れる術はない事を知ります。その「死の呪い」から逃れる為の四日間の調査、それが本作の基本的なストーリーとなっています。
この榊森一なる少年は何者なんだ? という疑問が出てくるわけですが、彼自身がヒントをいくつかくれるので、多分、勘の良い方なら割と簡単に彼の正体にたどり着くのではないでしょうか?

で、謎の霊媒師(?)のクール・クールも結構美味しいキャラでした。
彼も都を助けてくれるキーパーソンの一人なのですが、ちょっと怪しい外国人口調で、陽気で楽しいヤツですw 敢えて気になった点を述べれば、彼が都を助ける事で一体何のメリットがあったのか? とか、何故彼女を助けようと思ったのか? とかそういう部分でもう少し肉付けがあってもよかったかな。

そうそう、短い作品でしたが、緩急の付け方というか盛り上がり方も良かったですね。
少しホッとするシーンが出てきたと思ったら、がらりと怖さを出してみたり。
ラストは、ちょっと感動しちゃうような、そういう暖かいストーリーが展開されて、後味も悪くありませんでした。


大体、こんな所でしょうか?
久々に、気持ちの良いテンポで読み進めていけるホラーのゲームを堪能しました。
「死ぬ程怖い話を寄越せ!」って方には少し物足りないかもしれませんが、全体を通して、とっても良いお話に仕上がっていたと思います。

ホラーファンは勿論の事、是非興味を持ったらプレイしてみて欲しい作品です。
秋の夜長のお供に、どうぞ。
私も、他の作品も是非プレイしてまたご紹介したいな、と思っております。

それでは、また。
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by s-kuzumi | 2008-10-31 21:22 | サウンドノベル | Comments(2)
Commented by 夜明け at 2008-11-02 15:24 x
管理人様こんにちは。

このお話面白いですね。幽霊の画像、確かに怖いのですが、おどろおどろしいよりも、なぜか「気合いだ!根性だ!」なイメージが湧いて笑えました。むしろ初プレイでぶち当たった菜月、母親死亡、主人公自殺エンドがかなり精神的にぐさっときました。同じ方制作の『死の霊園』も面白かったです。やっぱり幽霊が殺る気満々で。

最近、『探し屋トーコPartI&II』という作品を少しずつプレイしています。最初は探偵に夢見過ぎな男の子に笑いながら読んでいたんですが、二話のどしっと重い話に引き込まれました。ちょっと長めの作品ですがお勧めです。

失礼しました。
Commented by s-kuzumi at 2008-11-03 11:26
>>夜明けさん

こんにちは。
幽霊の画像、笑えました?w 私は恐がりなので「うわっ、これは怖すぎる……」と思ったのですがw
ともあれ、凄くテンポがよくて、上質のホラー作品でしたね。
『死の霊園』は本作の前段階みたいなお話になっていると思しいのですが、起動したら「ポケモンフラッシュ」みたいになっちゃって、まともに起動出来なかったんですよ。久々にWindows2000が入ってるマシンでも持ってきてそっちでやってみようかと思ったりしています。

『探し屋トーコ』チェックしてみました。
ちょっとオムニバス的な探偵モノで凄く面白そうですね。近い内に是非遊んでみようと思います。


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