<   2007年 10月 ( 36 )   > この月の画像一覧


2007年 10月 31日

フリーサウンドノベルレビュー 『シリアルコーン DAYs +172』

b0110969_2031630.jpg

今日の副題 「踏み出していく世界」


ジャンル:終末モノ(?)
プレイ時間:30分~40分程度
その他:選択肢あり。一カ所バッドエンドに分岐する選択がある。それ以外の選択肢はCGのヴァリエーション。ちなみにグロいイラスト、描写が若干ながらある。苦手な人は注意。



道玄斎です、こんばんは。
今日も頑張って更新しましょう。昨日ちょっと話題にした本は、まだ読んでいます。何とか今日中には読みたいところです。
さて、今回は「グリーンティミルク。」さんの『シリアルコーン DAYs +172』です。
どうやら「すろ~ふ~ど」さんという所の、吉里吉里関係の企画で制作された作品のようです。

非常におおざっぱに言ってしまうと、終末モノという事になります。だけれども伝奇っぽい要素(ヨモツヒラサカとかそっち系)も入っている作品ですね。
終末モノではあるのですが、読後感はなかなかのもので興味深くプレイ致しました。
良かった点

・良くまとまった短編。シリアルコーンを良い小道具にしている。

・終末モノにありがちな暗い読後感は無く、前向きなエンドを迎える事が出来る。

・ストーリーのテンポも良く、テキストも読みやすい。


気になった点

・ヒロイン、キリエ絡みで色々な設定(伝奇っぽい設定)が出ているのだが、それらが回収されなかったのが気になるといえば気になる。

・ちょっとグロいイラストや描写がある。苦手な人は注意。

ストーリーはサイトの方から引用しておきましょう。
引きこもり生活をしていた「僕」は、毎日シリアルコーンをつまみながらマンションのベランダから望遠鏡で外を覗いていた。
食料も、文鳥のピィの餌も尽きようとしているけど、外に出ようとは思わない。
なぜなら、死んだはずの者たちが起きあがり、生者を襲うバケモノ……ゾンビとなって闊歩しているからだ。
世界はめちゃくちゃになり、僕はマンションに引きこもり続けている。
そんなある日、僕はゾンビに襲われている女の子を見つけて……。

こんな感じです。

面白かったです。
短編作品の良さが出ている作品でしたね。
引きこもりの主人公が、最終的に「外に出て行く」事を選択する、という前向きなテーマがとかく暗くなりがちな終末モノに、明るさと爽やかな読後感を与えてくれています。

作中世界では、ゾンビがうろうろしているわけですが、主人公自体も引きこもりを続ける「生ける屍」となっているんですよね。そういう化け物としてのゾンビと、活きる屍的な意味でのゾンビをリンクさせながら描写している点も上手だと思いました。

ちょびっと伝奇的な要素があって、日本刀を持った女の子が出てくるという点は、もうお約束でしょうw なんで女の子に日本刀ってあんなに合うんでしょうね?日本刀自体が優美な女性的な姿をしているからなんでしょうかね。

どうでもいいんですが、日本刀を買おうとしても中々良いサイズのものってないんですよね。特にお手頃価格のものだと。私は身長が割と高めなので刃渡り80センチオーバーくらいのものが望ましいのですが、なかなか見つかりません。
80センチ以上のものでなくとも構わないので、誰か日本刀をお持ちの方で譲って下さる方いらっしゃいません?w 

本題に戻りましょう。
全体的に見ると、テンポも良く非常にプレイしやすい作品だと思います。
先に述べた通りにテーマみたいなものも上手く描けていて、短編としてかなり良いレベルにあるんじゃないかなと感じました。
はシリアルコーンなどの設定を巧みに使っている点も評価出来る所です。

謎を残したままの終わり方、というのは短編作品の一つの手法だと思いますので、そこまで実際は気にならないのですが、やはりキリエ絡みの設定が少しだけ気になりますね。
敢えていうならば、本作は連作の第一話みたいな、そういう印象です。古事記・日本書紀的な伝奇部分が少し浮いていたかもしれませんね。或いはそういう伝奇っぽい設定を取り払っても良かったのかも。

その後、キリエと主人公はどうやってこの世を渡っていくのか?この世の終わりを食い止める事が出来るのか?そういう部分が未処理のまま作品が終了してしまうので、「もっと読みたい」という好奇心を刺激されます。敢えて未処理のまま物語を終える、という手法、なかなかいいですねぇ。

あと、これも先に述べているのですが、ちょっとだけグロいイラストや描写が出てきます。
そこまでリアリティのあるイラストとかではないので、多分、どなたでもプレイ出来ると思うのですが、そういうのが苦手な方はちょっとだけ警戒しつつプレイしてみて下さい。

たまにはこういう作品もいいな、と思いました。
テンポが良く、プレイ時間も短いですから、ちょっとした時間の合間にプレイしてみて下さい。
[PR]

by s-kuzumi | 2007-10-31 20:32 | サウンドノベル | Comments(0)
2007年 10月 30日

なんてことない日々之雑記vol.21

道玄斎です、こんばんは。

ずっと、この日々之雑記ばかり更新していたような気がしたので、ここ一週間ほど、ちょっと頑張って(多少無理をしつつ)ゲームをプレイして、連続でレビューを挙げてみました。

無理して、なんていいつつも、ゲームはやはり楽しいのです。
逆に言えば、楽しくなくちゃゲームをする意味がないわけです。ノベルタイプのゲームをプレイする事は自分の趣味でもあるわけですからね。趣味=遊びなわけで、遊びこそ真剣にやらなければならない、と私は考えます。

とはいへ、忙しいのも又事実。
暇を見つけつつ、頑張って更新を続けていくつもりです。

たまには、昔の調子で読書体験などを書いてみましょうか。

昨夜、寝しなに『太平廣記』なる中国の読み物風百科事典(?)を読んでいました。全500巻。
中華書局という、中国の出版社からリリースされたものを利用して読んでいます。現代中国語ではなく、古典中国語=漢文ですので、まぁ、それなりに読めたりします。字面だけを追っていっても読めるのは、漢字の良い所です。

で、「夢」という項目の所をちらちら読んでいたのですが、以下のような話があったのです。

ある日、役人が山でスッポンを十匹ほど発見。「旨そうだから、食っちまおう」ってんで、この十匹をゲットして帰宅する。
その日、役人が眠りに付くと、威儀を正した人々十人が夢の中に現れて「勘弁してください……」と泣きつく。目が覚めてもどうにも合点がいかない役人は、さっそく二匹スッポンを調理して食べてしまいました。
さらにその夜、またもや眠りに就くと夢の中で、今度は八人謎の人々が現れ「もう、許して頂戴」と。目が覚めてやっと合点の行く役人(早く気付けよって話ですがw)。残った八匹のスッポンを逃がしてあげました。そうしたらまた夢に八人衆が出てきて「ありがとう」とお礼を述べた。

まぁ、こんな話です。良くあるパターンですよね。
こんな話を読んだからかどうかは分からないのですが、今日の私の夢見は最悪でしたw
もう、思い出したくない事を夢の中でリピートして……。


それはともかく、今、例の「日本最古の百合描写が出てくる小説」を読んでいます。
まだ作品名は伏せておきますよ?大体、今から700年ちょい前くらいに出来たと思しき作品です。一応、原文で読んでいるのですが、かなり難しくて難儀です。
けど、抜群に面白い。勿論百合描写を無視しても、という意味ですよ。本当に面白くてたまらないので、専門の学術書も何冊か取り寄せてしまいました。出費が嵩みます……。
明日あたりには読み終える事が出来るかな?


まことや、今日は異常にアクセス数がのびています。
ここ数日、頑張って更新を続けた功徳でしょうかw アクセス数自体はあまり興味はないのですが、大きな変動があればやはり気になってしまいます。

それでは、今日はこの辺で。




秋の野に 人まつむしの 我身なら
         なきても待たむ きみがたよりを


道玄斎
[PR]

by s-kuzumi | 2007-10-30 23:33 | 日々之雑記 | Comments(0)
2007年 10月 30日

フリーサウンドノベルレビュー番外編 『夢十夜』

b0110969_14572568.jpg

――――百年待ったら百合の花

道玄斎です、こんにちは。
ちょっと開いた時間に、是非とも紹介した作品があったのでプレイしてみる事にしました。
まぁ、五分もあれば読み終わってしまいます。だからこうしてこんな時間に更新が可能なのでした。

今回の番外編は、「路地裏の茶屋」さんの『夢十屋』です。
より正確に言うならば、「路地裏の茶屋」さんがサウンドノベル形式にして発表して下さった、夏目漱石の『夢十夜』です。

例によって、番外編では良かった点・気になった点など特に挙げていくような事は致しません。ご了承下さい。


さて、『夢十夜』。皆さんご存じですか?
『吾輩は猫である』『坊ちゃん』とか、或いは『三四郎』『それから』『門』、はたまた『彼岸過迄』『行人』『こころ』なんかは聞いた事があるかと思います(全くの余談ですが、高校生の時分に、『こころ』の例の「お嬢さんを下さい!」の下りを朗読せよと言われ、情感たっぷりに読み上げたら、冷笑されたという悲しい記憶があります)。
そんな、日本を代表する作家の一人である夏目漱石の中でも異彩を放つ作品、それが『夢十夜』です。

要するに、「こんな夢をみた」と書き出される短編が十本集まった作品です。本作ではその「一夜」目をプレイする事が出来ます。
普段の「レビュー」でも又「番外編」でも基本的に「シリーズモノ」みたいのは扱わないつもりだったのですが、これは紹介しなきゃ駄目だろう、と一人で思ってしまったので、こうして紹介させて頂いております。

本作の嬉しい機能の一つとして、「旧仮名遣い」を選択する事が出来るのです!
やっぱり旧仮名遣いでしょう!私は現代仮名遣いよりも、寧ろ旧仮名遣いの方が読み慣れているわけですが(たま私も変な仮名遣いしてますよね?)、こういう作品はやっぱり旧仮名遣いで読むと楽しいし、雰囲気が出ますよ。
勿論、現代仮名遣いでプレイも可能。読者に優しいこだわりが嬉しいですね。

さて、もう太古の昔にこの『夢十夜』を大学の授業で扱った事がありました。
近代作家の短編を沢山読んで論評していく、みたいなそういう形式でした。
まず、先生がご高説を垂れてくれるわけですが、この『夢十夜』の中で、女は「百年待ってくれ」と言うんですよね。んで、実際百年待ってみると、「百合の花」が咲く。
ここで「百」という字が掛かっている、なんて説明を聞いて、「なるほどなぁ……」と妙に感心した記憶がありますねぇ。
本作では、原作の雰囲気を損ねない雰囲気たっぷりの背景・音楽がついています。好みの問題はあれど、巧みな演出だと思いました。

名作ですから、私が四の五の言う必要はなくて、「何はさておき、読んでみて下さい」と。
高校生は勿論、大人にも是非是非読んで貰いたい名作です。
是非プレイしてみて下さい。

今後、二夜、三夜と追加されていくでしょうから、今から楽しみですね。
豚を杖で叩くなんて、謎の「夢」もあったりして、面白いですよ?

/* ちなみに作者様は、同人ゲームレビューなどもお書きになられているので、そちらの方も是非どうぞ */
[PR]

by s-kuzumi | 2007-10-30 15:01 | サウンドノベル | Comments(0)
2007年 10月 30日

フリーサウンドノベルレビュー 『夏夢海詩』

b0110969_0303513.jpg

今日の副題 「八年前の約束」

※吟醸
ジャンル:郷愁アドベンチャー
プレイ時間:四時間くらい
その他:選択肢多数。トゥルーエンドには「TrueEnd」の文字が表示される。「オマケ」からエンディングリストを見ることが出来る。


道玄斎です、こんばんは。
今日は、ちょっとプリンタを新調してきました。どうせならスキャナー機能を搭載したものにしようかと思っていたのですが、値段が数倍に跳ね上がったので、結局普通の書類用のプリンターにしてしまいました。多分、スキャナーは別に買った方が安く済む……。
それにしても、最近はプリンタポートに繋ぐ形式のものって無くなってるんですね。みんなUSBで繋ぐみたいです。帰宅して自分のマシンを見てみたら、そもそもプリンタポート自体が搭載されていないという。

さて、今回はちょっと季節がずれるのですが、夏を描いた作品です。
ノスタルジックな雰囲気と、ちょっとファンタジックな雰囲気の「AFTER CARNIVAL」(作者様活動停止の為、ベクターのリンクを張っておきます)さんの『夏夢海詩』を紹介します。昔プレイした事があるのですが、何故かフォルダに入っていなかった為、今回改めてダウンロードしなおしてプレイしてみました。
良かった点

・幼い日の思い出を辿っていく、ノスタルジックな雰囲気が良い。

・脇役も存在感があり魅力的。

・トゥルーエンドの読後感は爽やかで、余情あるエンド。


気になった点

・前半部~中盤にかけてやや冗長な所も。

・主人公の才介が、ヒロイン瑠衣を殴りすぎw

大体、こんなところでしょうか。
ストーリーは作者様HPが閉鎖した為、私が軽く纏めておきましょう。
夏、才介の元に一通の手紙が届く。
八年前住んでいた土地に住む、幼なじみの瑠衣からの手紙。会いたいというそのメッセージに才介は両親の死をきっかけに離れる事になった故郷を訪れる事に……。

こんな感じです。

今回、割と選択肢が多く、またエンドの数も多いので途中で攻略情報などを参照しようと、検索を掛けてみました。実際、あまりピンポイントで攻略に役立つような情報は無かったのですが(ざっと見てみただけだしね)、あんまり評価が高くなかったような。
けれども、私はこういう作品、結構好きです。そうですねぇ。敢えて言うならば『おもひでぽろぽろ』とかに近い感触かな。
本作の持つファンタジックな面を抜かせば、何となく初期の谷川史子の漫画に通じるようなちょっとどこか懐かしい雰囲気を持っていて、そういう所が非常に魅力的だったと思います。

立ち絵は存在しません。が、一枚絵が時たま、ちょろちょろっと出てきます。
絵に関しては、洗練されている、というわけではなくてやはり好みに合う合わないの問題があるかと思うのですが、やっぱり私はこの作品にはこの絵がふさわしい、と感じてしまうのです。

脇役である、瑠衣の執事を務める山本さん、やはり瑠衣の家で働く湊さん、或いは才介のお姉ちゃんなどが、かなり存在感があって、良い味を出していました。
ただ、一方であまり意味の無い脇役みたいのが居て(瑠衣の同級生や先輩です)、少し彼らが絡む話でテンポが悪くなっているような所があったように思えます。

全体的な内容で言えば、瑠衣と一緒に子供の頃の思い出を辿る、或いは八年間の時間を埋め合わせていくというような要素に加えて『ひとかた』みたいな、そういうテーマも内包している作品です。

才介の持つ異能が作品のキモの一つです。
封印破壊という、「結界を再構築する能力」なのですがこれが後半で利いてきます。
前半部では、なんだこいつ?みたいな所があったのですが、意外と自然な形でこの異能を作品の中で活かしていったかなとプレイ後に思いました。
才介の持つ、この異能とはなんぞや?と思わないわけでもないのですが、そういう細かい説明が無くても消化不良感を持たせる事なく、プレイ出来、この異能が作中で妙に浮くような事もなく構成としては中々のものがあると思いました。

テキストも読みやすいですね。
結構、ギャグが利いています。なんて言うか意外と言葉遊び的なギャグが多いかな?私は言葉遊びが大好きなので、この手のギャグは大歓迎です。割とセンスを感じさせる文章とギャグだったので、作品の中の良いアクセントになっていたと思いました。
一方で、シリアスな選択肢の中に「ギャグ的な選択肢」が紛れ込んでいるのはちょっとどうなのかな?と思わないでもなかったりw

前半部に関しては、割と好き勝手な選択肢を選んでも物語は順調に進行していくのですが、中盤くらいから、選択肢選びが重要になってきます。一見すると普通にエンドを迎えたような形に自然に移行してしまうので注意が必要。
トゥルーエンドの時にはちゃんと「True End」と表示されますからね。エンディングは何種類あるのかしら?今回のプレイではトゥルーエンドを含めて五個のエンドを確認しています。
ただ、途中の選択肢で「これはバッドエンドかな?」というのをいくつか排除していますから、恐らく五個よりも多い数のエンドがあるハズです。気になった方は是非全部のエンドを回収してみましょう。


さて、一方で気になって点ですが、先にも述べましたがあまり意味のない脇役ですかね。
もっと物語に積極的に介入するならば良いのですが、なんだかあまり物語そのものに関わってこないんですよね。しかも、この脇役達絡みのイベントは(物語そのものに関わらないだけに)妙に冗長になってしまっていたように思えます。
もしかするとすっぱり切り取ってしまうと、より一層すっきりとした形になるのかもしれません。

あと、才介が瑠衣を殴りすぎですw
瑠衣とのコミュニケーション。二人の八年分の時間を埋め合わせていくようなやりとりが、本作で重要なパートなわけですが、んもう、ポカポカと殴りすぎてます。
ドライで直情的な性格という才介のキャラクターもあるんですが、あまりにこれはやり過ぎだろう、とw いや別に殴るな、とは言っていないんですよ。効果的に要所要所で殴るようにした方が良かったかな、と。才介は瑠衣と会話する度にポカポカやってますから、大事な所でのポカポカの印象が薄れてしまう気がしました。


本作の魅力はやっぱり、ノスタルジックな空気感です。
故郷での再会、出会いが上質な空気感の中で描写されており、そこが秀逸でしたね。
トゥルーエンドに限らず、各エンドもしっかりとしていて、「これでおしまいでもまぁありだよね」と思えるくらいのレベルです。
だけれども、是非トゥルーエンドを見て頂きたい。爽やかな余韻を残したエンドは必見だと思います。

実力のある作者様でしたので、サークルの活動停止(?)は本当に残念です。
又、何かしらの形で作品を発表して欲しいですね。
[PR]

by s-kuzumi | 2007-10-30 00:35 | サウンドノベル | Comments(0)
2007年 10月 29日

フリーサウンドノベルレビュー 『悪の業務日誌』

b0110969_2403232.jpg

今日の副題 「ゴレ○ジャー?」


ジャンル:若者達が謎の「力」に目覚めて社会に変革をもたらす為に活動を……(?)
プレイ時間:1ルート20~30分くらい。
その他:全部で4ルートあるが基本的に一本道。選択肢直後の会話が変化するだけ。


道玄斎です、こんばんは。
ここ数日ちょっとシリアスなものばかりプレイしていたので、今回はちょっと軽めの作品を。
タイトルは前々から知っていて興味はあったのですが、今回初プレイです。

蛇足ですが、100%ふりげストアさんで見つけて落としてきました。
ここの「ノベル」コーナーは、タイトル・日時・評価・ヒット数という項目で作品をチェック出来るので重宝します。大体、「日時」から新作をチェックする事が多いのですが、下向き三角(▽←表示出来てます?機種依存はしないハズ)を押すと、最新のものが見れます。評価・ヒット数なども同じ操作です。

ただ、少し注意したいのは、「評価」の所です。「投票数」に関係なく、評価点の平均で作品が出てくるので、そこの所は注意が必要。一人だけが評価点を付け尚かつ、満点の10点を付ければその作品は最上位に表示されてしまうのです。
個人的な意見なのですが、評価点がそこまで高くなくとも、投票数が多いものには名作が多いようです。やはり手間を惜しまず投票する価値がそこにはある、というわけで、評価点よりも、寧ろ投票数の多い作品をチェックしてみると良いかもしれません。
あくまで個人的な目安なんですが、投票者数が5以上のものはやっぱり良い作品が多い気がします。

前置きが長くなりました。
というわけで、今回は「スイセン」さんの『悪の業務日誌』です。
良かった点

・珍しい男性もコミのフルボイス。

・前半のシリアスさと、後半のギャグっぽい要素の落差が意外と笑える。


気になった点

・一応四つのルート(?)があるので、その後の展開も独自のルートを用意して欲しかった。

ストーリーは、サイトのURLを張っておきましょう。こちらからどうぞ。


さてさて、ジャンル分けみたいなものは難しいのですが、全体的に見ればコミカルな感じでしたね。最初、読み進めた時には「力を手に入れた我々がこの国を変革する……」なんて、いきなりアレな感じのテーマが出てきてちょっと引いたのですがw 後半からそういうのが意外とギャグっぽさに彩られたものだという事が明らかになってきます。
いや、みんな凄く真面目なんですよ?だけれどもどこかコミカル。この落差みたいなものが魅力ですね。

それはそうと、フルボイスを謳った作品は結構フリーでも増えてきていますが、男性にまで声を当てている作品は意外と珍しいんじゃないでしょうか。しかも、なかなか好演だったのでは?
タイトル画面もなかなかカッコいいし、細部までこだわって創られたのが分かります。
どうも、私はこういう割と小粒なのにしっかりこだわって作り込まれた作品が好きみたいです。

前半の妙に重たい政治の話みたいのはちょっとアレなんですが、途中で四つのルートに分岐します。まぁ、「誰と話すか?」を選択するだけなんですが、それぞれの会話の内容が結構面白い。

「この国を変革する」なんて大層な目的で以て活動を繰り広げようとしている割には、一枚岩というわけでもなくて、それぞれの「変革」の意味する所が微妙に違うんですよね。勿論バリバリのタカ派みたいのが居ないわけでもないのですが、読者が納得出来るような理由でこの「悪の組織」に入っているようなヤツもいたりと、ヴァリエーションに富んでいます。

で、実際は何をしているのか、というのがラスト付近で明らかになるのですが……。

まぁ、ゴレ○ジャーだよね、とw
正直、コスチュームを用意したりする辺りで、不覚にも笑ってしまいましたw 前半部との落差がいい味出してます。いやぁ、これはもしかすると完全な「ギャグ作品」なのかもしれませんねぇ。

ただ、惜しむらくは各ルートは「話す相手」が違うというだけしか差異が出てこないという点です。
勿論、話す相手が違いますから、会話の内容は変化します。だけれどもその後はどのルートも共通。
もう少し、各ルートを独立させて、独自の「悪の活動」を見せてくれても良かったのかな、なんて思いました。そういう意味でギャグが少し薄く感じるかもしれません。
各ルート特有のギャグみたいのを、搭載していればもっと笑えたのに、と少し残念。

それぞれのキャラの「力」なるものの設定は意外と面白いんですよ。
力には制約があったり、それぞれ出来る事が違ったりとちゃんとしっかりとした設定が付いている。だからこそそういう所も作中で活かして欲しかったですね。

さっくり遊べるショートギャグって事で、気軽にプレイして欲しい作品です。
前半部だけ読んで「ついていけねぇ……」なんて言わずに、とにかく終わりまでプレイしてみて下さい。結構面白いですよ?

そういえば、サイトの方では「電脳戦隊マケレンジャーの番外編」なんて説明が付いていたのですが、果たして、「電脳戦隊マケレンジャー」とは何なのか?それすら自明ではないというw
[PR]

by s-kuzumi | 2007-10-29 02:44 | サウンドノベル | Comments(0)
2007年 10月 28日

フリーサウンドノベルレビュー 『聖夜ニ銃ヲ持ツ者』

b0110969_17224852.jpg

今日の副題 「独り者はクリスマスに集まって何かやろうか?」


ジャンル:現代ファンタジー(?)
プレイ時間:一時間~一時間半くらい
その他:二種類のエンディングあり。一週目をクリア後にもう一度プレイすると選択肢が増える。


道玄斎です、こんばんは。
休日なので、頑張ってプレイを。といっても最近では過去にプレイしたものをもう一度やり直す方が圧倒的に多いんですけれどもね。
というわけで、今回は「Magicair/Air」さんの『聖夜ニ銃ヲ持ツ者』です。
良かった点

・後半からの盛り上がりが凄い。

・既存サンタ(?)の設定をひっくり返すようなオリジナリティのある設定。

・ラスト、泣かせてくれます。


気になった点

・もう少し、背景画像にこだわっても良かったかも。

・立ち絵、一枚絵が無いというのも、ちょっと寂しい。

こんな感じです。ストーリーは今回は私が手短に纏めておきましょう。
クリスマスイブの夜。高校生三太の元に、今年もサンタがやってくる。
二丁拳銃の美しい女の子のサンタ。
三太とサンタ。ふたりの「さんた」は夜を翔る。サンタを消す為に……。

文章が拙いのはご容赦下さい。

さて、ぼちぼち冬ですね。
クリスマスまでにはちょっと早いかと思ったのですが、フォルダを漁っていてピンとくるものがあったので、今回はこの作品を。
今日の副題は、あまり作品内容と関係がありません。いや、全く関係がありませんw たまにはこういう変則的なのもいいかなと。駄目ですか……?

まぁ、言いたい事はいっぱいあるわけですが、広告代理店の戦略に謀られて、クリスマスには綺麗なお姉ちゃんと話題のスポットに行って、予約が取れればロブションだかで食事をして、タイミングを見てはクリスマスキャンペーンで販売している宝飾品を渡したりして、やっぱり予約してあったちょっとリッチなホテルに一泊、なんてクリスマスを過ごす人には全く無縁の話ですので、割愛しますよw 

すみません、今日は少し僻みモードですw
大体、日本人なんだから異教の祭りをわざわざやらなくてもいいじゃないか、と。
それもちゃんとした信仰を伴っての祭りならともかく、スタイル的な感覚でやるのはどうもねぇ?わたしゃそんな暇があるなら新年に向けてお酒を買ったり、お餅を搗いたりしたいですな。
まだ、これを書いている時点では日本の神様は出雲大社にお出かけ中なので、余計に異教の進入を防ごうとw

以上、全くの蛇足ですね。

さて、本題に入りましょう。
なかなか魅せてくれた、良い短編(と言ってもいいくらいの長さかな?)でした。
オリジナリティのあるサンタの設定がキモでしたね。三太なる少年との掛け合いも良い感じです。BGMにピアノ曲が多かったのも雰囲気に合っていたと思います。

さて、そのサンタなのですが、美人の女の子なのです。更にS&WのM500を二丁拳銃にして持っているという……。M500知ってますか?アメリカでは「大きな銃」というのが大人気でして、そうした流れで名門S&Wが製造・販売した超大口径ハンドガンです。

こうしたちょっと異質な設定をもったサンタなわけですが、彼女の目的は「自分を消すこと」。人々の思念がサンタの存在を創っていて、人々から「サンタの記憶」を銃で撃ち抜く事で消滅させる事が出来る。その為に協力者である三太と、毎年クリスマスイブとクリスマスには夜な夜な、記憶を消すために空を翔るという。
何故、サンタは自分を消したいのか?その辺りは実際にプレイしてみて確かめて下さい。かなりエンディングに近い部分になってしまいますしね。

割と短い作品、という事は先に述べた通りなんですが、後半からの盛り上がりが結構凄いですね。しかも脈絡なく盛り上がる、っていうんじゃなくてそれ以前で語られる内容がしっかりと踏まえられた上での盛り上がりですから、本当に一気にぐわっと盛り上がってきます。
しかも、かなり感動出来てしまう。不覚にも目頭が熱くなってしまったんですが……。

エンドは二種類。一週目をクリアすると、選択肢が増えてもう一つのエンドを見ることが出来ます。「あとがき」を読むと、一週目のエンドは「トゥルーエンド」で二週目で見ることが出来るエンドは「ハッピーエンド」という事です。
どっちが好みか、これは完全に趣味の問題でしょうね。
ちなみに私は、一週目の「トゥルーエンド」が有る意味でベタなのかもしれないのですが、良かったです。

ちょっとした淡い恋愛の要素もあるんですが、そういう要素が浮くこともなく、上手に物語の中にとけ込んでいて好印象。
年の瀬の雰囲気も随所に出ているかと思いますので、やはり十二月に読んで(プレイして)欲しい作品ですね。

さて、気になった点ですが、背景がもう少しこだわりがあっても良かったのかな、と思いました。
いや、良い作品なんですよ。だからこそ、もう少し魅せる背景がついていても、と。
例えば、三太の部屋の背景は、もうおなじみ(?)のあの背広が掛かっているあの部屋ですw
背広ってああいう所に掛けておくものなのか、という疑問はさておき、やっぱりもう少し作品世界にマッチした背景をチョイスして欲しかったですね。
背景画像がきっちりしていたならば、下手をするとイラスト不要なんて事もあるわけで、惜しいです。

あとはイラストでしょうか。
背景がばっちりだったら、ひょっとするとイラストが無くても全然OK(「全然」に肯定語を付けると、必ず「間違った日本語だ」と言う人がいるのですが、夏目漱石や柳田国男もやってますよ?)なのかもしれませんねぇ。
ただ、現行のスタイルだったらちょっとした立ち絵くらい付いていても良かったかもしれませんね。少しだけ文字の後ろに見えるの画面が寂しいんですよ。


少しだけ季節を先取りして、レビューをお届けしました。
何度も述べていますが、もう少し寒くなってからプレイして欲しい作品です。

「Magicair/Air」さんの作品も今まで、随分取り上げましたね。今の所四作リリースされているわけですが、内三作品レビューで取り上げさせて頂いております。
興味のある方はサイトにて、或いは(参考になるか分からないけれども)本ブログのレビューをご参照下さい。

/* 今日はちょっとした散歩をしてきました。いつもは電車で行く酒屋に歩いて行って又一本……。今日のお酒は「明鏡止水」なる長野の酒です。普通の吟醸酒を購入。一口呑んだのですが、旨い。ふっくらとした酒の旨味が出ていました。私の定番の酒にしようかと思っております。 
これは蛇足ですが、ゲーム制作のプロジェクトが密かに進行しています。原案を今練っている最中です。実は既にして40*40で50枚くらいシナリオを書いたのですが、全部気に入らなくて破棄するという憂き目を見ながら頑張っております。なまじあれこれいろんな作品をプレイしていると、「アレと似ている気がする……」とかそういうのが多くて困りますw イメージは「日本風」です。まぁ、期待せずに待っていて下されば幸いです */
[PR]

by s-kuzumi | 2007-10-28 17:24 | サウンドノベル | Comments(0)
2007年 10月 27日

フリーサウンドノベルレビュー 『Dreaming again  ~翼の少女』

b0110969_10584480.jpg

今日の副題 「空の飛び方」


※吟醸
ジャンル:ほんのり優しいファンタジー(?)
プレイ時間:一ルート30~40分くらい。
その他:選択肢による分岐あり。エンドは三種類+バッドエンド四種類。本レビューはnet editionにてプレイ。


道玄斎です、おはようございます。
最近、「日々之雑記」ばかり書いている気がしないでもないので、頑張って更新していこうかと思います。
というわけで、今回は「CSL Software」さんの『Dreaming Again ~翼の少女』です。
そこまで長い作品ではなく、又優しいファンタジックな世界も魅力的な作品だったと思います。
さて、いつものように。
良かった点

・気合いの入ったムービーが四種類も入っている。

・優しい手触りのファンタジックな世界が描かれる。イラストも雰囲気に合っていた。背景画像にもこだわりが。

・音楽のチョイスと使いどころは中々のもの。


気になった点

・後半~ラストに向かう流れが少し簡略化され過ぎてる気が。もう少しじっくりと描写してもよかったかも。

・マウスホイールにて、文章を送ろうとしたらバックログに。私の環境の問題か、それともバグの一種か?

こんな感じです。システム的な面で一言書いてますが、既読スキップも完備されていますし、プレイするにあたって支障を来すような事はない、と付け加えておきます。

ストーリーというか、プロローグ部分が書いてあるURLを示しておきましょう。
こちらからどうぞ。


良い作品でしたね。
嫌みがなくって、素直でのびのびとした作品だったと思います。

メインキャラは、絵描きのクウ。そして有翼人のウィミン。この二人の交流がメインとなり話が進んでいきます。
絵に関しては、多分好みが分かれると思うのですが、私は本作にこの絵は合っているな、と感じました。作品の持つ優しく暖かい手触りがイラストにも活きていると感じるのです。イラストの趣味でゲームを選ぶなんて事を日常的に私自身やってしまう事もあるのですが、もったいない。寧ろストーリーなどを紹介文などで見極めた上でプレイしないと、と改めて思いました。

ムービーが四種類あったりと、なかなか気合いの入った作りです。背景画像にもこだわりがあって丁寧に作られた作品であることが分かります。
けど、それ以上にやっぱり、作品の雰囲気が非常に良かったですねぇ。優しくて暖かみがある、という表現がぴったりでしょう。

有翼人嫌いで絵描きのクウと、飛べない有翼人のウィミン。
この二人のメインキャラの立ち位置も良かったと思います。前半部分、重力を緩和する石とか、飛べなくなった少女なんて設定で、私はスタジオジブリを思い出してしまったんですが、まぁどうでもいい事ですねw 全くの蛇足ですが、劇場で『ラピュタ』を見て以来私はずぅっとジブリファンですw

明確なトゥルーエンドがあるわけじゃないのですが、恐らく二つほどそれっぽいエンドがあります(この二つのエンドのみEDムービーが見れる)。この二つ、結末は全然違うのですが「一緒に空を飛ぶ」というテーマみたいなものは共通しています。
このように、「一緒に空を飛ぼう」みたいな前向きなテーマなので、さわやかなプレイが可能かと思います。妙なひねりもなく素直にプレイを楽しめるハズです。


さて、一方で気になった点なんですが、後半~ラストがちょっと性急だったかな、と感じました。クウがウィミンと仲良くし、「一緒に空を飛ぶ」為には、乗り越えるべき障害がいくつか存在しているわけですが、割りとそれを軽々とクリアーしてしまっているような印象を受けました。

もう少しクウの葛藤や、それを含めたウィミンとの関わりみたいなものを丁寧に追っていく事で、エンディングがもっと良くなったのではないでしょうか。
そういう二人の距離が変化していく様子みたいなものをしっかり描くことが出来れば、例えば「空エンド」での「一人じゃ飛べないけれど、二人なら飛べる」みたいなメッセージをもっと強く押し出せたんじゃないかな、と思いました。

とはいえ、全体的にみれば本当に良い雰囲気の作品で、私の好みの作風です。
プレイ時間も短いですし、ムービーを削った軽量版もリリースされていますので、是非皆様の環境に合わせたエディションを落としてプレイして貰いたいと思います。
[PR]

by s-kuzumi | 2007-10-27 11:03 | サウンドノベル | Comments(2)
2007年 10月 25日

フリーサウンドノベルレビュー 『夜蝶綺譚』

b0110969_13151343.jpg

今日の副題 「Bullet With Butterfly Wings 」


ジャンル:ゴシック短編ビジュアルノベル(公式サイトから)
プレイ時間:一時間~
その他:後半一カ所だけ分岐あり。15歳以上推奨。


道玄斎です、こんにちは。
お昼の時間を使って、こっそり更新で御座います。

さて、日常生活が結構忙しくなってきている今日この頃、1プレイに4時間とか掛かるような長編はなかなかプレイしづらいので、短編作品を探しています。
1時間~なら、何とか何とか。

というわけで、今回は「ZIGZAG」さんの『夜蝶綺譚』です。
ジャンルは「ゴシック短編」という事だったんですが、完全にゴシックというよりは、舞台がゴシック調みたいな感じですかね。オートバイがあったりとどうやら設定は現代らしい。
良かった点

・雰囲気作りが巧み。現代(と思しい)世界でありつつも、そこから切り取られたゴシック調の世界が現出。音楽や背景・イラストも雰囲気作りに一役買っている。

・「チョウ」のキャラが中々魅力的。人によっては「夜」の方が好きかもしれないけれども。


気になった点

・幻想的で美しい世界なんだけれども、終わり方がちょっとすっきりしないかも。

・文章の読み返しが利かない所があった。

こんな所ですね。
ストーリーを引用しておきましょう。
記憶を失った世良薫は、森の中に佇む奇妙な洋館を訪れる。
館の管理者である黒服の少年に案内され、長い螺旋階段を下りた地下室。
そこに真っ白な子供がいた。
紅い瞳に白い肌―――息が止まるほど美しい【少女】
彼女の退屈を紛らわせる事が世良の仕事だという。
その場で童話を読み聞かせ、無事に仕事を終えた世良に、黒服の少年は告げた。
彼女は【蝶憑き】であり、世良は蝶憑きに捧げるために館に招かれた【贄】であると。

今、こうやってストーリーを見直して初めて分かる所もあったりして……。
ちょっとミステリーのような要素も入っていて、単純に読めばいいっていう感じでもない。
少しづつ考えながら読んでいかないといけない側面もなきにしもあらず。

そうですね、暗くて「綺麗」(グロテスクなものを内包する)な世界が好きだって人にはお勧めです。分量もそんなに多くない。けれども一つの作品としての纏まりはありますし、なかなか手堅い作品なんじゃないかなと。ちょっと実験的な要素もあるような気がしますね。


プレイ画面が綺麗ですね。
雰囲気に合うような背景が付いていますし、ちょっとした小技みたいなものも利いています。
こういう雰囲気が「ゴシック調」ですね。いや、結構好きなんですよ、ゴシック調のものって。見てるだけならゴスロリとかも結構好きだしw

現世から隔離された、ゴシックな空間。それが本作の舞台です。
地下に幽閉(?)されしチョウちゃんは、アルビノで、蝶憑きという設定。「蝶」は本作で随所に出てくるキーワードです。
このチョウちゃんが、結構猟奇的な設定を持っているんですが、なかなかかわいらしくて魅力的です。主人公世良が作ったドーナツを喜んで食べたりとか、そういうシーンがあるからこそ、キャラの魅力が活きてきているように思えます。
全体的なトーンは、やっぱり暗め。だけれども世良とチョウちゃんの交流はほのぼのとするものがあったりして、良いアクセントになっていました。

これが全部が全部ダークな世界だとさすがに疲れちゃいますからね。
ちなみに、チョウちゃんが地下に幽閉されていてしかもアルビノで……なんて設定を見た時に、私は商業の某ゲームを思い出しました。

WHITE CLARITY』というゲームです。アクトレスというメーカーが作っているゲームなわけですが、某ショップにて格安で入手してプレイした記憶があります。
この『WHITE CLARITY』は舞台が中世ヨーロッパ的な世界でメインヒロインのリノはやっぱりアルビノで地下で幽閉されて過ごしている、と。

直接的な関係は恐らく無いのでしょうけれども、ちょっとなんて言うか隠微で中世的な雰囲気が似ているなぁ、と感じましたね。いや、だから何だって話なんですがw

本作は、「一般的」に受け入れられる作品、とはちょっと違うかな、というのも又正直な所です(まぁゲームは結局は趣味のものなんだから、一般なんて議論は意味はないんだけどもね)。寧ろ、こういう雰囲気の作品を好むコアなユーザーに熱烈に支持されていくような、そういう感じがしました。私自身は結構好きな感じですねぇ。

サイトの方を閲覧させて貰うと、ダークな雰囲気の作品を多数フリーで公開してくださっています。もしかしたら掘り出し物かもしれませんねぇ。
ちょこちょことダウンロードして遊ばせて貰おうかと思っています。

気になった方は、まずサイトの方に行ってみると良いでしょう。

※タイトルがへんてこな事になってました。10/25日午後八時四十分頃修正
[PR]

by s-kuzumi | 2007-10-25 13:16 | サウンドノベル | Comments(0)
2007年 10月 24日

フリーサウンドノベルレビュー 『Liar!(鈴菜編)』

b0110969_21223484.jpg

今日の副題 「真実と嘘」


ジャンル:裏家業の男と女子中学生との交流記録(?)
プレイ時間:二時間半くらい
その他:選択肢なし、一本道。



道玄斎です、こんばんは。
いい加減、ゲームをプレイしながら煙草を吸うのをやめようと思います。
いや、煙草自体を止めようと考えているのですが、気がつくと吸っている自分に嫌悪感すら覚えてきます。
ちなみに、好みの銘柄は大体二種類。こっちの方限定で売っている「さくら」という煙草と、KENTのウルトラメンソール。ウルトラメンソールの方は1mmなんで、まだ健康には良い気がするのですが、本当にいい加減禁煙を実行したいです。
特に何もない時には、ある程度我慢する事は出来ます。けれども、何か作業をしているとか、忙しい時とかにはついつい煙草に手を出してしまうという。

さて、データも新マシンに移し替えて、ばっちしゲームがプレイ出来る環境が整ってきました。
今日は、「タイトルは忘れていたけれども、妙に気に掛かっていた作品」をプレイする事に。
いや、タイトルを忘れちゃうと、どのフォルダを開けていいのか分からず難儀しました。十分くらいあれこれのフォルダを開いて.exeを実行して中身を確かめる、という作業を繰り返して……。

というわけで、今回は「川蝉の戯言」さんの『Liar!』です。
良かった点

・キャラクターが魅力的。特に鈴菜、詩亜の中学二年生コンビがいい味出してます。詩亜の設定も興味深い(重要な所なので、敢えて述べませんよ?)。

・ストーリーの流れは中々のものが。


気になった点

・やっぱり、どんな形であれBGMや背景画像は欲しい。

・少し文章が読みにくい(後半になると大分読みやすくなるけれども)。

・ラストでもう少し何かしらの決着を付けて欲しかったなぁ、と。

ストーリーは、例によってサイトのURLを張っておきましょう。こちらからどうぞ。

恐らく、本作は「鈴菜編」となっていた事から、本来ならば完全版がリリースされる予定だったと思しいのですが、今現在、その他のシナリオはリリースされる予定はないようです。

一言で、私の感想を述べるならば、本作は「フックのある作品」とでもいいましょうか。
BGMも背景画像もそして一枚絵も無い(立ち絵はある)わけでして、ある意味で取っつきにくい作品である事も確かです。

けれども、妙に引っかかりがあるというか、どこか読者を引きつける魅力のある作品に思えます。一つには、詩亜のキャラクターとその設定がオリジナリティがあって、読む者に「どういう事よ?」と期待させていくようなものがあるからなんでしょう。
又、この詩亜と鈴菜の中学二年生コンビが、かなり魅力的なんですよね。

詩亜は18歳。だけれども中学二年生。鈴菜は生粋(?)の中学二年生。
一応、今回は「鈴菜編」という事なので、鈴菜がヒロインという事になるのかな?鈴菜の年齢を中学二年生にしたのは正解ですね。

中学二年生っていうのは不思議な時期でして、子供でもないし大人でもない。そういう境界線上の年齢です。男子中学生だとまだまだ子供って感じなんですが、女の子の場合、子供でもないし、一人前の「女」でもない、不思議な年齢だと思います。敢えて属性を与えるとしたらそれこそ「少女」なるものなんでしょうかね。
ストーリーと併せて供されるこの鈴菜の「少女の魅力」みたいなものが、作品の中の良いスパイスになっています。

19歳で、なにやら怪しげな裏家業を営んでいる男性主人公と、その幼なじみのお医者様(何故かグロックを所持)なんて、ちょっとアレな設定なんですが、あんまりそっち絡みの話は出てこずにこの中学生コンビとの交流がメインに描かれていく為に、意外とすんなりと受け入れて読んでいく事が出来ます。
そういう、「裏世界」みたいなものは少なくとも「鈴菜編」に於いてはスパイスみたいな感じで使われているって感じですかね。

そうは言っても、グロック22(だったっけ?)とか、ナイフの話とかは個人的には面白かったですね。どうでもいい事ですが、グロックはグリップの角度が不自然だから、とっさに目標にねらいを定めて撃つ事が難しい、なんて聞いたことがありますね。
ちなみに、本作で登場したナイフ二種類、「タイガーシャーク」と「ドラゴンロード」に関しては、こちらこちらをご参照下さいw

一種のファンタジーナイフですね。
実用品というより、コレクション向きの。私も結構刃物の類は好きで、コレクションしているのですがさすがにこれは持っていません。勿論スローイングナイフもね(棒手裏剣は多数所持。目下練習中)。
ちなみに私が良く使うナイフ(山歩きとかでたまに使用)は、ColdSteel社の「SRK」というものです。サイズ的にこのくらいが一番使いやすい。今は生産されていないCarbonⅤスチール製ですな。

っと、話がそれましたね。
とにかく、女性(少女)キャラの魅力が作品を支えているという印象です。
最初は、てっきり詩亜がヒロインで彼女の謎に迫る形でストーリーが進行していくのかと思いきや、タイトル通り鈴菜ちゃんをヒロインにした結末となっていました。

メインルートが少しそういう意味でブレているような印象はありますね。
これが例えば、他のヒロインも居て(或いは詩亜だけでもいいけれども)、選択肢次第でルートが分岐していく、みたいな形だったらこれはこれで良いと思います。
ただ、鈴菜編という名の示すとおり、鈴菜がヒロインとなっているわけですので、もう少し「鈴菜ルート」みたいなものを意識させてくれたら良かったかな、と。
少し詩亜に寄りかかりすぎているみたいな所があるんですよね。もう少し言うと詩亜ルートも存在していないと、消化不良を起こしてしまったりします。

ストーリーの運び方みたいなものは中々良いので、そういう意味で少し惜しい。
又、ラストがどうにも消化不良。もう少し何かしらの決着なりを付けて欲しかったなぁと思います。

とはいえ、妙に気に掛かる作品なのも確か。
随所随所に、読者を引きつける装置があるんですよね。文章もお世辞にも読みやすいとは言えないのですが、結構光るものがあって、思わず笑ってしまったり。

是非、「完全版」をプレイしてみたいんですが、無理ですかねぇ。
作者様には、是非是非、続編というか完全版の制作をやって欲しいですね。

そうそう、イラストなんですが、なかなか魅力的。少女らしさみたいなものが出ていて私はこの手のイラストは結構好きです。
作者様のページを見ると、すっげぇハイクオリティの絵が公開されていているわけで、本作リリース時よりも数段画力がアップしているのが分かります。

本当に、光るモノを持っていた作品だったので、又何かしらの形でゲームをリリースして欲しいです。もし可能なら、本作のリメイクなんかもいいかもしれませんね。
イラストも差し替えて、BGMや背景も付けて、シナリオも完全に「鈴菜」だけに限定するような形でリライトしたり、ね。

まぁ、今回はいつにもましてまとまりの無い文章だったわけですが、どこか引っかかるものを感じた方は是非プレイしてみて欲しいと思います。
[PR]

by s-kuzumi | 2007-10-24 21:23 | サウンドノベル | Comments(5)
2007年 10月 23日

なんてことない日々之雑記vol.20

道玄斎です、こんばんは。

ついに、マシンをLANで繋ぐことが出来ました。
というのは、マニュアルを買ってきてしまったのです。2000円も出して……。

いや、もっと安いネットワーク絡みの本があったんです。それも沢山。
けれども、みんなみんなXPとVistaを繋ぐって奴だけ載っていて、2000についての記載が無い。まぁ2000とXPは殆ど変わらない訳ですが、それでも微妙に細部が異なるわけで、そういうちょっとした所で、出来る/出来ないという差が生まれてくるのです。

そういえば、iTunesが「アップデートしてくれ」って言うから、ファイルを落としてきて実行しようとしたら「XP以上のOSにして出直してきな」って言われてしまってしょんぼりしたのも記憶に新しい。

で、結局、何が原因でLANが出来なかったか、っていうと……。
単純に「ローカルのアドレスを打ち間違えていた」という。

そりゃ繋がらないわ……。まぁ、本を見ながらやったお陰でちゃんと繋がって良かったです。
10Gにも及ぶ「サウンドノベル」なるフォルダもちゃんとコピー出来ました。
そんなに回数は多くないのですが、OSを変える度にネットワーク関係の本を買っているような気がします。今回買った本では、MacOSとの接続についても記載されているので、まぁ今後役に立つ事もありましょうよ。

しかし、アドレスの打ち間違いだったとはびっくりです。
192.168.1.*ってなあれです。
こいつを192.169.1.*にしていたのです。単純なキーの打ち間違いって奴でしょうかね。

昨日、床に就いてから「もう最終手段としてSoftEtherとかでトンネリングしちゃおうかしら?」と一人で悶々と考えていたのが馬鹿みたいです。


そういえば、本を買う際にDTM関連の本も見てみようと思って、書店をうろうろ。
音楽関係の雑誌コーナーでは、元XのTaiji(知ってる?)が表紙の雑誌があってついぱらぱらとめくってしまいました。
その後、雑誌じゃなくて普通の音楽書の類のコーナーに行ってみると何故か「現代農業」なる雑誌が置いてあって、妙に気持ちが萎える。一渡りその棚を見渡すと、ギター関係ばっかり。
そりゃ、若い子はバンドやってギター弾きたいもんね。
けど、私が作りたいのは、ギターとかの生演奏を取り込んだりってんじゃなくて、デスクトップで完結出来るモノなのでした。完全にコンピュータミュージックにする予定です。

ただ、ピアノを数年間やっただけ(それはやっていないとも言う)の素人を、的確に導いてくれる書物は中々無い。
要件は、

・別に機材を購入しないで済むなら、是非そうしたい。

・けれども、キーボード(ちっちゃい1万円くらいのでいい)くらいは欲しい。

・出来たらデスクトップの中で完結出来るシステムにしたい。

・作曲ってどーやるの?必要なソフトは?(プロユースじゃなくてもいい) 必要な知識は?

こういう事を懇切丁寧に解説してくれる本はないんですよねぇ。
ネットで探しても、外れ情報ばかりで、いらいらしてきます。
詳しい方、是非ご教授くださいませ。

それはそうと、コンピュータミュージックにするわけですが、音の表現みたいな事を考えると、絶対にコンピュータで出す音は、生音には敵いません。
クラヴィノーバなるヤマハの電子ピアノを所持している私が言うんだから、間違いないでしょう。電子ピアノはキータッチも悪いしね。
おそらく、譜面を記入して、コンピュータに演奏させれば「完璧なタイミングで完璧に」弾いてくれることは間違いないのです。けれども、だからといってそれが「表現力のある音」かっていうとそれは又別問題。チェロとかやっていた友人が言うには、オケでもなんでもみんな同じタイミングで同じ音で弾き出すけれども、やっぱり数ヘルツのずれがある。だからこそ生の演奏は素晴らしい。と。
まぁ、単純に「音そのもの」も生の楽器で弾くのとじゃ全然違いますしね。

だけれども、私は敢えてコンピュータミュージックです。
それは、生音でしか表現出来ないものがあるのと同時に、コンピュータでなければ表現出来ない音というのも確かにあるわけで、現実には無い音を出せたり出来るのが最大の魅力ですな。
そういう所を突き詰めたいなぁ、と最近考えています。
それに、そもそも私自身が、日本の古典文学とかが非常に好きなので、コンピュータまでアナログにしちゃうと自分の中でバランスが取れないんですよ。
古典的なものとデジタルなものへの指向が私の二本柱で、そういうバランスを保ってやっていきたい、という気持ちがあります。

大言甚だしくて、恥ずかしい限りですが、まぁそんな感じでやろうかなぁ、と。
これはまだ全然未定で、やっぱり妄想甚だしいんですが、何か創作物を作る時にゃぁ、インタープリタに読み込ませるタイプのものはやめて、ちゃんとコンパイル済のバイナリファイルを提供したいな、とか考えたり……。
んー、考えれば考えるほど、難しく、又厳しい道でありますな。


まぁ、難しい事はまた今度考える事にして、今宵はちゃんとマシンが繋がった記念に、お酒でも呑みましょうかね。「梅乃宿」という酒造の「吟」なる酒なのですが酒の旨味が生きていておいしいです。日本酒ですから二日酔いにならない程度に……。
[PR]

by s-kuzumi | 2007-10-23 17:31 | 日々之雑記 | Comments(11)