久住女中本舗

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2008年 06月 30日

なんてことない日々之雑記vol.89

道玄斎です、こんばんは。

この間、試しにドラムトラックだけ打ち込んだ謎の「テクノっぽいもの」放置しておくわけにもいかんので、ちょこっとコードとメロディとかを入れてみました。非常に基本に忠実……のハズ……。
「偽TMNetwork」を狙っていたのに、いつの間にか、全然別物になっているという。
本当ならば、何かこうノリの良いテクノポップというか、そういう感じになるハズだったのに。。
ちなみに「まだ」ACIDの出番はありませんw ヤツが必要になるのは取り敢えずそれっぽく全体像が見えてきてから、になります。ひとまず、ちょこちょこと一音一音打ち込んで作りました。

20秒ほど、さわりの部分だけですが、ファイルを上げておきます。
こんな感じ


さて……。
何かいつもの調子で書くときっと、訳の分からない事になりそうなので、少しだけ真面目に(いつもが不真面目ってんじゃないよ?)。


/////////////////

“終わりよければ全てよし”というが、その“終わり”が悪かった場合は、それはもう目も当てられない状態になる。

例えば、俺と彼女の関係とか。

若気の至りといってしまえば、それはその通りなのだが、半分だけ大人で半分だけ子供だったあの頃、大人を遙かに超える、あの年頃特有の残酷さや狡猾さで、相手を傷つけたり、あるいは傷つけられたりしたものだ。

自己弁護みたいに思われたくないのだが、多分、俺に落ち度はなかっったと思う。
強いて言えば、俺は彼女にかなり依存していた事は確かで、それが一つのトリガーになっていたのかもしれない。
これも、当事者である故、客観的に見ることは出来ないが、それ相応の依存関係はあったように思える。
ただ、俺は両方の手で彼女の片手をつかみ、彼女は片方の手をいつでも他の「何か」をつかむ事の出来るように空けておいただけなのだ。

のめり込みやすくて、馬鹿をみるのは男、と古来から相場は決まっていて、多くの先輩達同様に、俺もまんまとしてやられてしまったというわけ。

まだ20世紀だったある年の年末。
“あの日”を始発点とした約三ヶ月の間の事はもう思い出したくもない。

それから、何年も何年も経って、彼女は記憶の片隅にしかいなくなっても、なにか事が起きるたびにあの日の事が頭をよぎり、いつも恐らく最悪の選択をしてしまう。
一つ、確実に言えることは、あの日を境に俺は限りなく臆病になってしまった、ということだろう。なるべく傷つかないようにガードを固めて、来るべき未来に備えて予防線を幾重にも張り巡らせて。それは一時的に自分にとって良い方向に働くこともまま、ある。が、最終的にはそういう自分の姿勢がいつも裏目に出てしまうのだ。

良くも悪くも俺を変えてしまった彼女。
その彼女から、連絡が、来た。


////////////////


あんまり細かい注釈を付けてもしょーがないから、さらっとね。

まぁ、困りましたな、と。
私、携帯電話の電場番号とか、新規で買ったりする事はないからずぅっと同じ番号を使っているのです。そういう或る意味でのものぐさなところが裏目に出てしまいましたねぇ。
けど、まさか今更連絡が来るとはねぇ?

兎にも角にも、厄介ごとに巻き込まれないように、それだけを注意しようと思います……。
女性の方がいらしたら、相談にのって下さい……。
kazenitsurenaki あっとまーく gmail.com までw




さて、じめじめっとした話題はここらで打ち切って。
今更なんですが、大発見をしました。

オーディオインターフェイスってありますよね。
あれを付けている時はパソコン本体のオーディオデバイスのドライバをオフにしないと、音が劇的に悪くなる!!

………………。
あっ、そうですよね……。みなさん知ってますよね……。
大体、昔っから「ドライバで競合しそうなものがあれば、片方はオフにする」という常識があったのですが、ここ最近、そういう事を意識しなくてもそれなりに使えちゃうという、テクノロジーの恩恵のせいで、すっかり忘れていたのです。
んで、何気なくデバイスマネージャーとか開いて「ん……?」と気付いたというわけです。
本体のデバイスをオフにしたら、今まで音割れしていた高音域がちゃんと再生されるようになりました。良かった良かった。

意外と、こういうのってマニュアルに書いてないのよね。常識、だからかもしれないけど。


そんなこんなでオチもなにもないのだけれども、今日はこのへんで。。
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by s-kuzumi | 2008-06-30 20:08 | 日々之雑記
2008年 06月 29日

フリーサウンドノベルレビュー 『一籠の眼』

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今日の副題 「不思議な纏まり感と良質の余韻」

ジャンル:微伝奇風ノベル
プレイ時間:30~40分程度
その他:選択肢あり。エンドも何種類か。
システム:NScripter

制作年:2004/1/24
容量(圧縮時):9.72MB




道玄斎です、こんにちは。
今日は少し昔の作品を。と言っても、実は過去にプレイした作品ではなく、今回新たに発掘してきたものです。シンプルでありながら、中々楽しめる作品だったと思います。
というわけで、今回は「MARK ZERO」さんの『一籠の眼』です。
良かった点

・尺こそ短いが、満足感のある作品。

・トゥルーエンドの余韻に良質なものが。


気になった点

・ワクラバ(悪役)の出自に対して、もう少し説明があっても良かったのかも。

ストーリーはベクターの紹介文から引用しておきましょう。
ワンダーフォーゲル部に所属する主人公・長坂巡。
山の下見の最中に彼は遭難してしまう。
右も左もわからない状況で迷い込んだ場所は、全く人気を感じさせない、小さな村だった…。

最後の方に少しだけ選択肢がありますが、ほぼ一本道の短編ビジュアルノベルです。

こんな感じです。


伝奇っぽい作品も実は久々ですね。
ただ、そんなに伝奇伝奇している、というよりも「微伝奇風味」くらいの印象です。

舞台は600年程前から生活様式を殆ど変えぬままに、存続する山間の村となります。
言わば隠れ里的な場所でして、現代の生活は流入していないし、この村の存在は外界には全く知られていない。そんな場所に主人公長崎巡が迷い込んで、一人の少女四咲、そしてワクラバと名乗る怪人(実は神様)と出会い……、といった感じ。

600年前っていうと、室町時代ですね。
当時から変わらぬ生活をしている人間と、会話が可能かどうかって野暮な事は考えない方が吉。土間で飯を炊いたりとか、それっぽい雰囲気はちゃんと確保されていますし、刀だって室町時代にはちゃんと今の形で(大体、現行の打刀が室町時代あたりから出てきています)存在しますから、違和感みたいなものは殆どないですね。

ちなみに、『暴れん坊将軍』とか『三匹が斬る』とか、『御家人斬九郎』とか所謂時代劇で使われている刀は、「打刀」と呼びます。一方、源平の合戦とか、或いは戦国時代の合戦で使うような刀は「太刀」と呼び、これらを区別します。
どこがどう違うのか、と言うと、まぁ、装着の仕方ですね。打刀は「刃の部分が上を向くように帯に差す」。太刀は「刃の部分が下を向くように腰に佩く」。とこんな違いがあるわけです。

実は形態も微妙に異なっていて、太刀は鍔もとから大きく反っているのですが、打刀は全体的に緩やかに反っていたりね。
こういう違いはあるのですが、先に述べましたように現行の打刀や脇差の形は室町時代から出てきていまして、ネットで刀剣屋のサイトとかを見てみると、意外と室町時代の刀、脇差を見つける事が出来ますよ。興味のある方は是非。


っと、また脱線してしまいました。
兎にも角にも、主人公は、そうした室町時代の生活様式のままで生活する村に遭難してしまう訳です。村人は全滅しており、唯一の生き残りが四咲という少女。
そして、その村の「神」であるワクラバ。この二人(?)と主人公の三人が登場人物です。

ワクラバは、どうやら遙か昔に村の人間によって召還された神らしく、その異能で村を守っていたハズなのですが、千里眼みたいな能力があり、外界を見ることで段々と外界への興味を覚え、ついに村人を殺し、外界に出て行こうとするのでした。
微妙に『送電塔のミメイ』っぽさがあるように思えるのですが、如何でしょうか……?

そうそう、結構ワクラバのビジュアル笑えますw 確か「わくらば」って「病葉」なわけで、万葉語だった気がしますね。『万葉集』って実は私ニガテで、全部読んだことないんですよ。恥ずかしい事に。ですので、語源やらそういう事に関しては、あまり踏み込まずこのへんで切り上げますw 興味のある方は辞書を引いてみたり、あれこれしてみると楽しいですよ。

それはさておき、そういうタイミングで遭難してしまった主人公は、四咲と共にワクラバと対峙していく、というのが全体を通してのストーリーラインです。
登場人物がこれだけなので、ストーリー的な広がりというかノリしろの部分は少ないんですよね。ですが、意外にすっきりと綺麗に纏まって、不思議とプレイ後の満足感のある作品に仕上がっていました。
ストーリーの流れが単純だったからこそ、焦点がぶれなかったのかもしれません。消化不良感みたいなものは無いし、まぁ、敢えて言えばワクラバって結局なんだったんだ? という疑問があるくらいで。

で、お約束通り、微妙にボーイミーツガール的な、微恋愛模様みたいなのも入っていて好印象。選択肢が後半でちょこちょこっと出てくるのですが、常識的な選択をすれば、一発でトゥルーエンドに到達出来ます。トゥルーエンドはちゃんとしたスタッフロールが流れるので、それで判別しましょう。
トゥルーエンドの最後の最後「了」と出てくるところで、背景写真が出てくるのですが、それがとってもオイシイ。作品そのものを統括するような、とっても良い写真で余韻もばっちり。
最後の最後で、「あぁ、良かったなぁ」と思える終わり方でした。

こういうエンド好きなんですよね。
「余韻型」であっても「結論型」であっても、やっぱりラストが良いとそれ以前の粗が気にならなくなったりするので、ラストは大事。
ここで紹介したものや、或いは紹介していなものを含め、いつものようにあれこれプレイしているのですが、最近ラストが妙に軽い作品が多い気がしています。軽いっていうとちょっとアレだけども、ラストの扱いが飽くまで「物語の終着点」というそれだけになってしまっているというか、或る意味で、ラストが物語のクライマックスというかそういう方が私的には好みなんですよ。
ここらへんは感覚的なものなんですけれどもね。

例によって、脱線しまくってしまいましたが。中々良い作品だったように思います。無印にはしているんですが、結構気に入っています。
尺も短いですし、是非気軽にプレイしてみて下さい。
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by s-kuzumi | 2008-06-29 15:36 | サウンドノベル
2008年 06月 28日

フリーサウンドノベル関係の雑記 箸休めvol.21

道玄斎です、こんにちは。
最近、日々之雑記とこの箸休めとのあわいが大分曖昧になってきてしまったので、ここにきて、もうちょっとちゃんと中身を分けないと、と思い始めています。
それもこれも、私の脱線癖が良くないんですけれどもね。



■『あやかしよりまし―逢魔―』と愉快な仲間達(?)のお話

先週、ついにリリースされましたね。
もう、プレイされた方も多いのではないでしょうか? やはりサイトが落ちるなんてリアルレジェンドが出来たりと、凄い作品でした。

伝奇とも違うし、学園モノでもない。本当に「少年漫画」全開で珍しい作品ですよね。
続編もので、ここまでインパクトのある作品は珍しいですね。続編モノでここまで盛り上がりを見せる作品って、ちょっと考えてみても思いつかないですもの。

んで、続編である『~逢魔』の盛り上がりによって、無印の『あやかしよりまし』の需要が一気に拡大しているようです。だけども、今、本家のサーバーからはダウンロードが出来ない状態になってるんですよね。
その代わり、「ももいろかんづめ」さんからダウンロードが可能になっています。まぁ、本家からダウンロードしようとしても、「ももいろかんづめ」さんの方に繋がって落ちてくるのですが。
そういや、ベクターとかに登録しないのかしら?
多分、登録されてない……よね? 意外とそういう宣伝を含めた戦略って重要だったりするので、情報サイトに登録したりしても良いのかもね。ダウンロードの負荷も減りそうだし。

兎にも角にも、無印をプレイしたい、と思う方は、是非「ももいろかんづめ」さんのサイトに行ってみて下さい。ゲームのレビューもあるので、そういうのも楽しみつつ、ね。


私は割と雑食なんですが、「ももいろかんづめ」さんのレビューは結構方向性が見えるというか、そういう感じですね。
レビューページを見てみると、さっくり遊べるバカゲー(?)とか、18禁のゲームとか、何とも言えない不思議なゲームとかのレビューが多い印象です。18禁作品では『雪花-きら-』を抑えてあるのは流石ですね。

そういえば、私がこのブログを始めて、かなり初期の頃にリンクを張って頂いたという思い出もあったりします。今では随分と色々な方にリンクを張って頂いて、本当に感謝しております。

で、「ももいろかんづめ」さん、『あやかしよりまし―逢魔―』のスクリプターとしても参加なさっているんですよね。凄いなぁ、偉いなぁ。
そういう繋がりの中から、私も『あやかし~』の作者様「冒険野郎のトムソーヤ」の葉来緑さんとお会いするという僥倖に恵まれまして、ただただ感謝するのみでございます。最高に美麗なサインまで頂いてしまったりして。

一つ、自分で自慢出来る事があるとしたら、こういうノベルゲームのレビューをやってきて、恐らく私ほど、その界隈のトップクリエーターさんとお会いしている人は居ないだろうな、とw 慎ましやかにやってきている積もりなのですが、こういう出会いがあるという事、大変嬉しく、又大変貴重な事だと思っております。



■恐怖体験

昨日、軽くお約束していた恐怖体験の記録です。
私、一応どちらかと言えば「神道」なんですよ。お寺よりも神社が好きだしね。けれども、平均的日本人そのもので(それがどんなものか自明ではないけれども、便宜上そういう言葉を遣わせてちょーだい)、お寺にも行けば神社にも行く、必要があれば教会にまで行ってしまうわけで、宗教的世界とか、もっと言ってしまえば「神秘の世界」とかには割に懐疑的です。
勿論、そういうのを調べたり、あれこれ妄想するのは凄く楽しいですし、自分が懐疑的だからと言って他人の信仰なりを否定したりする気は一切ありません。

だから、恐い話を聞いたり、「お前には何か女のよくないモノが憑いている。それが女難の原因である」とか言われてもw はたまた「俺は……神を見たんだ……」とかそういうねぇ? ありますよねぇ? けど、「ああ、そうっすか」と割とドライに受け止める事が出来ます。
まぁ、女難の原因は多少引っかかるものがあったけどさ。

何しろ、「神を見た」とか言われても、私はそれを見ていないので、信じようがないんですよ。そういう意味では私は体験主義者的なところがあるのかもしれません。
もう少し「自分でアクセス出来る」ようなものだったら、話は違うんですけれどもね。例えば「あのお経面白いから読んでみたら?」って言われたら、本屋さんとかで購入して実際読んでみればいいわけですし、「イスラム圏の文化って面白いよ」って言われたらやっぱり本を読んで調べる事が出来る。

けれども、「神秘体験」ってやろうと思って体験できないでしょ? 「入信すればキミも神様が見えるようになる」って言われても、それはそれで胡散臭いし。

で、案の定脱線しまくってるわけなんですが、兎も角、私は怪奇現象とか滅茶苦茶好きなくせに、どこか「ファンタジー」として受け止めている部分があったという事です。


さて、こっからが恐い話です。
二日前かな、先にお話した『あやかしよりまし―逢魔―』のレビューを書くべく、書庫から妖怪やら幽霊やらの資料を取ってきて、机に置いて、更にネットでも軽く調べ物をしていたのです。

キーワードはピンポイントで妖怪の名前を入れてみたり、或いは「妖怪」とか「あやかし」とか、まぁ、恐いワードを入れてあれこれと。
で、ちょこっとエディタを立ち上げてメモをとりつつ、作業していたら、ふと画面右下の「時間表示」が目に付きました。その時「1:59」です。
「あぁ、もう2時かぁ……」なんて思いながら、一旦手をキーボードから離して、伸びとかしたんですね。んで、時間は「2:00」に。

そのタイミングで、画面が微妙に揺らいで(というか接触不良みたいな感じ)、立ち上げたエディタに文字が自動的に表示されました……。
何度も言いますが、手はキーボードからとっくに離していますよ。
入力された文字は、意味の無い、

「nnnnnnnnnnnんんんlkjっっっっっっっぇろ^^^-え0」

とか、そういう感じ。
で、時間は丑三つ時でしょ……? 流石に気味悪く感じました。正直に告白すれば「うぎゃっ」と叫んでいました……w 冷水を浴びせられたようにゾワゾワっとして鳥肌が……。

そっから恐い事ばっかり考えてしまって、

・丁度、丑三つ時に突入したタイミングだった

・お化けとか妖怪とか「恐い」「アッチ側」について調べていた

という条件が重なっているので、「悪魔を語ると悪魔がやってくるっていうから、妖怪とかお化けを調べていたから、今俺の部屋に何か良からぬモノが……」とか、考えちゃいますよね。
兎にも角にも、刃物を持ってきて、抜き身で机の上に置いて気を紛らわせました。。

で、少し落ち着いてから何事も無かったようにレビューを書いたというわけです。
まぁ、そうね、冷静に考えれば、時刻が変更するタイミングでコンピュータが何かの処理を始めて、ちょっとたまたまそういう不具合が出たんだと信じたい……。



■コメントを頂いたり、リンクを張って頂いたりのお話。

不思議なもので、コメントを頂いたり、或いはリンクを張って頂いたりという事はどうも重なるみたいです。わざわざリンクを張った旨、メールにてご報告して下さる方もいるのですが、そういう時ってメーラーを開くと、二通三通と色んな方から同じ用件でメールを頂いていたりします。

このブログのコメントも何となくそんな感じがしますよね。
コメントを沢山頂く時期があって、その後、コメント無し状態が続いて、またあるタイミングでコメントを沢山頂いて、とそういうサイクルがあるようです。

アクセス数そのものよりも、一通でもコメントなりメールなりを頂けると、やっぱりそれが一番嬉しいですね。今のところ炎上したり「お前、死ねよ」みたいなメールが来る気配もないのでw 

リンクの報告であっても、やはりメールは嬉しいものです。
とはいえ、実際リンクは本当に好きに張って、好きに剥がしてくれれば、と思っています。私の考えとしては「いちいち許可なんて取る必要ないよ」という感じです。

昔のネットって、割とそういう序列というか、慣習みたいなものがハバを効かせていて、あるサイトなり掲示板なり、或いはIRCなりメーリングリストなりで何かしようと思っても(それは単純に発言だけであっても)、すぐには出来ないような雰囲気がありました。尤も私だけが感じていたものなのかもしれないけれども。

大体、お決まりのプロセスみたいのがあって、

・最初は常連やマスターのやりとりには口を挟まず、傍観している。

・新参者がやってきて、不用意に何かした際に、そいつを糾弾、若しくは常連/マスターに不心得者の報告をする。

とかね。そうやって丁稚奉公よろしく働いて、徐々に存在感と知名度を高めて、やっと発言権が与えられる、みたいな、そういうのがあったのよ。今もどっかであるのかもしれないけれども。いや、もしかすると私が出入りしていたところが、良くない場所だっただけなのかも?w

で、そういうのを見ていると、「何か違うよねぇ」と思うわけです。
リンクを張ったりっていうのも、自由に出来ないんじゃ(報告義務があるとか)インターネットとしてどうかなぁ? と思うので、少なくとも自分の管轄であるブログなりサイトなりは「もう、許可なんて取らなくてもいいから、好きにやってよ!」と、そういう事ですね。

皆様から頂いたメール、コメントは必ずちゃんと読ませて頂いた上で、お返事を書いています。一日に100通とか来たら全部にお返事は出来なくなっちゃうけれども、今のところは前々大丈夫。たまにスパムに紛れてしまう事もあったりするので、「メールだしたけど返事がこねぇ」とかあったらコメント欄に書き込むなり、再度メールを送ったりしてみて下さい。


では、折角の休日なので、本でも読みつつ昼寝してきますわ。
それでは、また。
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by s-kuzumi | 2008-06-28 14:52 | サウンドノベル
2008年 06月 27日

フリーサウンドノベルレビュー 『怪光写真』

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今日の副題 「紙とペンとで謎解きだ」

※吟醸
ジャンル:謎解き系ホラー(?)
プレイ時間:2時間半くらい?
その他:選択肢や謎解きはあるが、基本的に一本道。
システム:吉里吉里/KAG

制作年:2007/?/?
容量(圧縮時):18.2MB



道玄斎です、こんばんは。
『あやかしよりまし』効果か、アクセスが凄い事になってますが、いつも通りゲームをやっていきます。マイペースが一番ですね。
「もう、当分やらない」と言っていたホラーものです。ホラーというよりも謎解きというかパズル的な部分が面白い作品だったと思います。
というわけで今回は「MENCHAN SPOT」さんの『怪光写真』です。
良かった点

・ほど良いバランスの謎解き。

・怖さを倍増させる演出の妙。


気になった点

・ラストがあっさりと終わりすぎたかも。

ストーリーは、ベクターの紹介文から引用しておきましょう。
一緒に写った者は必ず死ぬ。

謎の「怪光写真」を巡る、3日間の恐怖ストーリー。

謎解き要素を多く含む作品となっています。

テックウィンコンパク2007年秋、銀賞受賞。

本作はツクールモバイル@アドベンチャーのサンプルゲーム「怪光写真」のリメイクです

こんな感じのストーリーです。

賞をおとりになっている作品ですね。
流石の面白さがあったように思えます。

なんと言っても、王道的なホラーにありがちな「謎解き」の部分が楽しいので、そこが本作を引き立てていたのかな、と。
フリーのサウンドノベル/ノベルゲームの揺籃期にはホラー作品が割と主流だったように記憶しているのですが、その謎解きの部分が冗長だったり、超難解だったり、はたまた総当たり的な事をしないと先に進めない(全てのエンドを見ることが出来ない)ようなものがあったりと、そういう部分で私はちょっとニガテでした。

ですので、本作のように、謎解きそのものが楽しいと、ちょっと嬉しいな、と感じるのです。
謎解きのレベルは、全体的に見るとそんなに難しくはないと思います。とはいへ、中には結構難しいものもあって歯ごたえがありました。
勿論、謎を解く為のヒントは作中にちゃんと示されるので、あとは実際に紙とペンで、メモをしてみたり、という事をやってやれば、意外と簡単にいけそうです。
少しだけ、私からヒントを。
文字の並び替えが何カ所かあるのですが、ちゃんと「意味が通るような文章」を想定しながら、あれこれ試行錯誤すると、割といいんじゃないかな? ちなみに私はメモ用紙型の付箋で4枚使ってしまいました。

今述べたように、確かにちょっと歯ごたえのあるものはあれども、基本的に「解く楽しみ」や「解き方が分かった時の爽快感」なんかが味わえるので、謎解きの問題のバランスとかが凄く良かったかな、と感じました。

あと、演出が巧みですね。
特に明示されないのですが、本作は三部構成になっています。それぞれ視点人物が違うのですが、各章ともいうべきチャプターの始めに、結構カッコいい文字による演出があったりして(で、加えて表題と絡める形で、シャッターを切る音が聞こえてきたり)、ワクワクしちゃいます。

又、恐怖演出にこだわっているなぁ、と思いました。
一つには、例えば電話が切れた時の「ツーツー……」という音、こういうちょっと特殊な効果音は音量が高めになっていて、妙に怖さを感じるようになっていますし、「メールの受信」に結構時間が掛かっていて、その後「どんな恐い事が待ってるんだ?」と読者を考えさせてしまう、そういう装置になっていたように思いました。
こういう恐怖モノって、「読者を考えさせたら」勝ちですよね。プレイヤーの頭の中を「恐い想像」で一杯にさせてしまう、巧みな演出だったのではないでしょうか? 更に随所随所に直球で恐い演出もあったりして……。
そもそも、心霊写真から始まるストーリーなので、やっぱり恐いですよ?

そうそう、少しだけ脱線しちゃうのだけれど、昨日、微妙に恐怖体験をしてしまったので、明日にでもお話しましょうか?w


ストーリー的な面でも、序盤からぐいぐいと読者を引っ張っていく、興味深い設定を持った作品でした。基本的な時間的な舞台は「夜」ですし、場所的な意味での舞台も「廃倉庫」だったり、「深夜の森の中」「深夜の神社」と雰囲気はばっちりです。
やっぱり、雰囲気の怖さって重要ですよね。当分私、夜とか出歩きたく無くなってしまいましたw


さて、気になった点ですが、ラストが少し拍子抜けしてしまいました。
とってもあっさり風味というか、「ありゃりゃ?」という感じで、エンド画面になってしまうので、もう少し本作を纏めるようなそういう、エンディングが作ってあったら良かったですね。
美月さんと跡部君の関係も、なんだか微妙にあっさりと終わってしまって、何かその後の二人のあり方とか、関係みたいなものも示してくれると個人的には嬉しかったです。

あと、これは人それぞれなので、気になったというほどでもないのですが、本作は謎解きが多いわけで、それは先ほどからあれこれ書いている通りです。
で、表題になっている「怪光写真」の正体というか、物語の真相の部分はキャラクターが纏めてしまうので、そこも謎解きとしてあっても良かったかな、と。


謎解きとは別に、選択肢があるのですが、結局進むべき道は一つしかないので、実は一本道です。選択肢が意味を持つのは「謎解き」の部分ですね。結構破天荒な選択肢を選べたりするのですが、期待(?)するような事はおきませんw


謎解きの楽しさを全面に押し出した、レベルの高いホラー作品だと思いました。
謎解きがニガテな私が楽しめたのですから、きっと皆様がプレイなさったら、滅茶苦茶楽しめるのではないでしょうか? 今まで色々な謎解き型のホラーをプレイしましたが、本作はその中の白眉ですね。
謎解き、という事で敬遠せず、先ずはプレイしてみて下さい。紙とペンは必須、ですよ?

それでは。
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by s-kuzumi | 2008-06-27 23:05 | サウンドノベル
2008年 06月 27日

フリーサウンドノベルレビュー 『あやかしよりまし―逢魔―』

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今日の副題 「進化して深化する“少年漫画”」

※吟醸
ジャンル:少年漫画風妖怪活劇(?)
プレイ時間:6時間くらい
その他:選択肢なし、一本道
システム:吉里吉里/KAG

制作年:2008/6/24
容量(圧縮時):229MB




道玄斎です、こんばんは。
今回は、2008年度上半期の最大の期待作の一つと言っても良い作品ですね。
多くの方がこの作品が出る事を待っていたわけで、それはサイトのサーバーがダウンしてしまったというリアルレジェンドを今回作ってしまった事からも伺えます。今はミラーサイトでファイルがミラーリングされているので、サイトの方はちゃんと表示出来るみたいです。
というわけで、「冒険野郎のトムソーヤ」さんの『あやかしよりまし―逢魔―』です。
良かった点

・前作を遙かに超えるスケールを持った作品に仕上がっている。

・滅茶苦茶細かいところにまでこだわり抜かれた作品。

・巧みなストーリーの運び。


気になった点

・文字の表示に関して、ちょっと問題が……。

・ラストでもう少し爆発感があっても良かったかも。

ストーリーは、サイトの方から引用しておきましょう。
座敷わらし・紅葉との一件より、数週間の時が流れた。
稲生修一郎は時折、過去の出来事を鮮明になぞらえた夢を見るようになる。
少年時代の友人であるイサミは、修一郎を天狗の弟子と思い込み、近付くが……。

こんなストーリーになっています。

ストーリーを見て頂ければ分かるように、『あやかしよりまし』、そして携帯用のアプリとして配信されている『あやかしよりまし祓』を予めプレイしておいた方が、より本作を楽しむことが出来ます。というか、やっぱり最低限『あやかしよりまし』をプレイしていないと、話が分からなくなっちゃいますね。本作は続編という位置づけですから。


前作『あやかしよりまし』をプレイした時、「凄い気持ちがいい作品だなぁ」と素直に感じました。
それは前作のreadme.txtに記載されているように“少年漫画”の良いところが、ギュッと詰まった作品だと感じたからです。
テンポの良い展開、熱いハートの主人公、そして恋愛の要素も勿論ある。良い意味で直球の“少年漫画”、その良さをノベルゲームにそのまま移植した手触りがあったんですよね。
意外とありそうで無かった、とっても良いところに落とし込んだなぁ、と思いました。自分が幼い頃に少年漫画雑誌でお気に入りの漫画を読む時のワクワク感、そういうものを喚起させる作品だったと思います。

で、本作は、その無印『あやかしよりまし』の続編という位置づけになります。
勿論、少年漫画の良さは保持しつつ、更に進化/深化した作品世界を見ることが出来、長い間待っていた甲斐のある作品になっていました。
前作が「直球の少年漫画」だとすると、本作は「大人向けの少年漫画」という捉え方が、私としては一番しっくりと来ます。単純に明朗快活なだけではなくて、もっと深いテーマ性みたいなものがあるんですよね。敢えて言えば、前作は「現在進行形の少年」が楽しめる作品、本作は「かつて少年だったオトナ」が楽しめる作品なのかもしれません。


特徴としては、前作にあった明るい雰囲気はちょっぴり影を潜め、若干暗く、重めのストーリー展開になっています。
無印『あやかしよりまし』から引き続いての主人公である修一郎、そしてヒロインの紗都梨の過去や彼らの持つ能力について、深く踏み込んだ作品ですね。

勿論、場面場面で見れば、明るいカラリとした場面もありますし、暗くなりがちな部分でも厭な「重さ」を感じないように、細心の注意が払ってあるように感じました。
そういう部分で、猫柳であったり、八橋であったりといったサブキャラクターの果たす役割の比重は前作よりも、遙かに上です。あと、化け傘とか凄く味のあるキャラですよね。

やっぱり、これもいっつも言っていて、いい加減聞き飽きていると思うのですが、或る意味で主役達以上にサブキャラクターの役割って重要なんですよね。作品世界に厚みと広がりを持たせるのは、やはり作品を支える一人一人のキャラクターなのです。

特に学園モノなんかだと(本作も学園モノの要素もあります)、完全な「俺とあの子の二人の世界」になってしまうと(それはそれでいいし、そうしたものに名作があるのも事実なのですが)、何となく閉塞感や言ってしまえば「嘘っぽさ」を感じない事も無い。
けれども、その「俺とあの子の物語」にリアリティや、説得力、更に言えば読者を引き込むための力は、サブキャラクターの使い方にあるように思えるのでした。
その意味で、八橋さんや猫柳なんてのは、とってもオイシイですよね。まぁ、本作は学園モノではないのだけども、そういうサブキャラがいる事で、軽やかさが実現出来るし、同時に作品世界の広がりが確保されているように思えます。
そうそう、これは余談なのだけれども、私がヴィジュアル(や属性)で一番好きなのは、四ノ原さんだったりします……w 脇役だけど、ああいう娘、凄くいいよね。あんな娘さんが居たら惚れちゃうね。

兎にも角にも、そういう根っこの部分がしっかりとしていて、その上に前作より更に深まったストーリーが載っかっているので、楽しめる事請け合いです。
作品の中身に突っ込んでおくと、本当に色んなテーマが入っているんですよね。
例えば、少年の成長という王道のテーマだったり、親子二代の物語的な部分もあるし。
けれども、そうしたテーマを統合するような、本編を貫く重要なキーワードは「鏡」なんです。単純にマテリアルとしての鏡という部分も勿論あるんだけども、例えば、父と息子という鏡像関係だったり、主人公修一郎と、ヒロイン紗都梨の関係とか、抽象的な物言いになって申し訳ないのだけども、もう一人の自分としての他者とか、ね。
鏡写しのように重なり合う部分、そして逆に重ならない部分。そんなところに着目していくと、作品全体を貫く一本の柱が見えてくるように思えます。


随所随所にかなり色々こだわって作られていたなぁ、と思う部分があります。
例えば「杖術」の描写。
立ち絵で、杖を実際に構えている絵が出てくるわけですが、その構え方を見れば、それが実際の杖術をちゃんと調べている事が分かります。
他にも、物語後半で、ナイフが出てくるんですが、あのナイフも実在のナイフです。あれは銃器で有名なスミスアンドウェッソン社のナイフですね。そういえば、『ガンスリンガーガール』という漫画で、ピノッキオというキャラがメインで使っていたナイフと同じ型でした。
そういえば、そもそもタイトルにもなっている「あやかし」達もしっかりとした妖怪関係の知識がないと描けないわけで、本作完成までの膨大な資料が存在した事を伺わせます。


ストーリーの展開も良かったですね。
大体、普通にプレイしてトータルで6時間くらい。容量はフリーのサウンドノベルの中でも最大級の約230Mですから恐れ入ります。
けれども、その長さが苦にならないくらい、テンポ良く読み進める事が可能でした。
読者に「もやもや」としたものを感じさせる伏線を出し、それを丁度良いタイミングで回収。そしてまたそれが次の伏線へ繋がって……とこんな具合で、ストーリーが展開されていくので飽きる事なくプレイが可能。伏線の使い方やその回収方法も流石の一言です。
又、色んな仕掛けも随所にあって、思わず騙されてしまう事請け合いです(やっぱり普通に私も騙されてました……w)。ここらへんはとってもオイシイ所なので、あんまり詳細は語りませんよ?


さて、気になった点ですが、一つは文字の表示の問題。
これは実は本作の「こだわり」の部分と不可分だったりします。
というのは、立ち絵の顔ハメのヴァリエーションが、んもう、バカみたいに多いんですよ。表情がくるくると変わって、一種アニメーションっぽくなっている部分でもあります。
それはそれで凄い良いのですが、文字の表示って、立ち絵が切り替わったり、或いはエフェクトが掛かったりする際に、文字が一旦フェードアウトしたりしますよね? そしてまた立ち絵なりエフェクトなりが掛かるとフェードインしてくるみたいな。
本作では、顔のパーツが変わるたびに、この文字のフェードアウト/フェードインが行われてしまうので、結構チカチカしちゃうというか。もっと言えば、気持ちの良いテンポでストーリーが展開されているので、文字もその気持ちと同じ速度で読んでいきたいのです。けれど、そこで文字のフェードイン/フェードアウトが頻発してしまうと、ちょっとね。

で、もう一点は、ラストでしょうか。
今までじっくりと積み上げてきたストーリーを一気に爆発させて、感動まで持っていく部分で、若干その爆発力が弱い気がしました。
というのは、ヒロインの影が実は微妙に薄いんですよね。重要なパートを担っている事は間違いないのだけれどもね。個人的な好みの問題なのかもしれないけれども、そういう事情も相俟って、ラストが少し弱いかな、と。
また変な造語をしちゃうと「余韻タイプ」のラスト(折角だから対語として「結論タイプ」という語も作っておきましょうw)なんですよ。最後の最後に表示されるモノを見ると、鳥肌が立つくらいのものがあるわけですが、一方で「もう少し直接的な表現があっても良かったのかな?」とも思ってしまう。ほら、ベースは何度も言ってるけれども少年漫画でしょう? だから、まぁそういうノリのラストがあっても良かったのかなぁ、なんて。具体的に言えば、もうちっと主人公とヒロインが「結ばれました」みたいな、或る意味で直接的なものがあっても良かったのかな、と感じました。
まぁ、そこらへんは実際にプレイしてみて実際に確かめてみて下さい。

そういえば、ラストはスタッフロールと共に後日談的なものが描かれるのですが、そこでついうっかり左クリックをしてしまったら、一気に「おしまい画面」に飛ばされてしまいました……。

あと、これは気になった点とは違うのだけれども、ちょこっと。
それは、画面サイズの問題です。何となくなんだけども、もう一回り大きい方が映えるんじゃないかなぁ? と愚案する次第。これも単純に私の感覚的な問題ですけれどもね。


例によって色々書いたわけですが、『あやかしよりまし』をプレイした人は是非、本作もプレイして欲しいですね。
前作をプレイしていないとちょっとキツイ部分があるという事、そしてラストの爆発力の問題で、吟醸という評価に致しました。とはいへ、『あやかしよりまし―逢魔』をプレイする為に無印の『あやかしよりまし』からプレイする価値は大ですよ? 無印も凄い良い作品ですしね。
是非是非、併せてプレイしてみて下さい。あっ、あるいは前作と抱き合わせにして、「第一部、第二部」みたいにプレイ出来る一本のソフトにしちゃっても面白いのかも? そうやってプレイ出来ると、きっともっと楽しめたり、気付けたりする部分も出てくるように思えますね。

それでは、今日はこのへんで。
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by s-kuzumi | 2008-06-27 04:01 | サウンドノベル
2008年 06月 25日

なんてことない日々之雑記vol.88

道玄斎です、こんばんは。

期待の某ゲームをプレイしているのですが、ちょっと長いので、その間に例によって例の如く日々之雑記を。


■怪我の事

というわけで、抜糸に行ってきました。
結果、抜糸されませんでした……。私の通っている近所の総合病院(自宅から電車で一駅)は、外科が限りなく小さくて、いつも空いていて良いのですが、何か診察に行くたびに診療してくれる先生が違います。

怪我をしてから一発目は、やたら無口のオッサン。二回目はちょっとホッとするようなおじいちゃんの先生。そして今日は私より若い(と思ふ)大学出たばばっかって風情のオニイチャン。

毎回毎回、先生が違うので、診療方針っていうのかな? それもまちまちなので困ります。
おじいちゃん先生が言うには「月曜以降だったらいつでも抜糸して大丈夫だよ」との事でした。だからこそ今日抜糸に行ったわけですが、今日は「二週間してから抜糸しましょう。つまり五日後にもう一度来て下さい」と言われてしまいました。

けれどもね、傷はもうきっちりふさがっているし、血なんかももう出ない。
ささがにの糸攣る感じはあれど、まぁ、傷を負った本人の自覚としては「抜糸しても大丈夫なんじゃねぇ?」と思うのです。尤も内出血してすっごいアザになってたりするので、歩くと振動で微妙に痛いのですが(朝、電車で人に踏まれると死ぬほど痛いです)、一応もう普通に歩けるし、問題なさそうなんだよなぁ。

で、今頃になって塗り薬が出たりして、「もうちょっと治療方針を明確にしてくれねぇかなぁ」なんて思ってしまいました。



■本の事

何とか、10冊読了しました。
直接関係はないのですが、MIDIの揺籃期のお話とか、結構面白い読み物だったな、と。ネタもばっちり仕込んだので、もうちょっと熟成させてあれこれ試行錯誤してみたいですね。
で、モーツァルトの関係の書籍も読んでいるのですが、結構面白いなぁ。親父との確執とか、晩年借金まみれになるとか。

いつ、~という曲が作られたのか、という問題は、結構書誌学的な楽譜の紙の種類とかそういうものから測定しているようで(勿論、大量に残っている書簡などからも)、一脈自分の専門に通ずるものがあるんですよねぇ。

本とは直接関係がないのですが、『源氏物語』の話でもしましょうか。
というのは、最近、朝、テレビで例の瀬戸内晴海が『源氏物語』講義みたいのをやってるらしいんですよ。私はそんなの見てる余裕がないので勿論見てないのですが、「結構面白いよ」というようなお話を色んなところで聞きます。

今日、「平安時代には、なんとかって占いみたいので、住む場所を変えてたんだって?」なんて聞かれました。恐らくそれは方違えの事ですね。
例えば、北東の方角にいくと凶です、なんて占いの結果が出たとします。けれども、どうしても北東に行かないといけない用事があったりする。その場合、先ず、普通に東に行く。そして東で一泊とかしてから、北に向かって目的地に行くわけです。
なんだか、へりくつみたいな感じなんですが、結構マジでやってるんですよね。

けれども、これって平安時代だけでもないですよ?
折しも昨日、ちらっと書いた私の祖父が同じことやってたみたいですから。という事は普通に昭和年間でもそういう事をやってる人はいた(もしかしたら今もいるかも?)みたいです。
詳しい事は語れないのですが、我が家は昔某密教系の占いで家が動いていた事がありましてw ああ、別に怪しげな新興宗教とかじゃないですよ。普通に天台宗です。勿論、なぁなぁの日本人の美徳(?)として、私自身特定の宗教を信仰しているわけじゃないのですが。まぁ、強いて言うならば、私は神道好きですねぇ。

で、そこの住職が、星を見て人を見る、みたいなそういう事をやっていて何か決めごとがあれば、先ずそこに相談に行ってたようです。私のファーストネームもそこの住職が選定してますw 住職はかなりお年を召された頃から「もうそういうものを『観る』事が出来なくなった」と言って引退したのですけれどもね。

で、もう先代住職はなくなられてしまって、代替わりがあって、そういう占いなんかをしなくなってしまったのですが、同じような事をやってる人、絶対に居ますよね。
この21世紀でも、そういう事があるって冷静に考えたらびっくりですよ。だってさ、1000年以上同じ習慣が維持されてるって凄い事ですよ。しかも占いなんて、非科学的でアナログなものをw



さて、医者に行ってきたので、こんなに早い時間にコンピュータに向かえています。
ボチボチゲームの続きでもやってきますか。
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by s-kuzumi | 2008-06-25 17:24 | 日々之雑記
2008年 06月 24日

フリーサウンドノベルレビュー 『笑顔の君で』

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今日の副題 「素朴でやさしい恋模様」

ジャンル:昭和初期の恋愛モノ(?)
プレイ時間:30分~40分程度
その他:選択肢はあれど、一本道(?)
システム:吉里吉里/KAG

制作年:2008/6/12
容量(圧縮時):2.96MB




道玄斎です、こんばんは。
今まさに「こういうゲームをやりたかった!」というような作品に出会えて、少し良い心持ちです。
ホラーや伝奇っぽさがあるもの、勿論大好きなんですが、ここ一月くらいですか? 少し連続してプレイしすぎた感がありました。なんか、こう素朴だけれども妙にほっと出来て、良い感じの恋愛モノなんかプレイしたい気分だったんですよね。
というわけで、今回は「カンランセキ」さんの『笑顔の君で』です。
良かった点

・素朴で厭味の無い恋愛が描かれ、好印象。

・時代背景も一般的な恋愛モノとちょっと異なっており、やさしい空気感がある。


気になった点

・表紙くらいはあってもいいかも。

・テキストの表記で少し……。

ストーリーは、サイトの方から引用しておきましょう。
幼なじみの少年と少女。二人のひとときをつづった短編作品です。
小学校を卒業し,別々の学校に通うことになった二人。それでも時々,登下校の道でいっしょになります。
物語はそんな一場面から始まります。

こんなストーリーになっています。


んー、久々にこういう作品をプレイすると、何かとってもいいですね。
全体を包む淡くて、優しくて少し懐かしい空気感。堪りません。なんか、凄い「日本的」ですよね。こういう「日本的な空気感」って私は大好きなんだけども、たまに誤解なさっている方もいて「お前の日本って、平安時代とかなんだろ?」とかねw けれども、そうじゃないんですよ。
勿論、平安時代も鎌倉時代も、江戸時代だって日本的だと思いますし、そういう時代は私もそれなりに詳しいものですから、やっぱり好きなんです。
でも、現代の町並みにも日本っぽさを有しているものって多いと思うのですよ。夕方のもの悲しさとか、子供が烏が啼くまで外で遊んで、一人で帰るその帰り道にふわっとあかね色の光が差して、同時にどこかの家から夕飯の香りが漂ってきたりとか。

東京在住(厳密にはちょい違うか。今は徒歩5分で東京に行ける場所)な私ですが、ふと入り込んだ町の片隅に、「日本っぽい」風景は結構残っています。東京のど真ん中だってそれは同じで、本当に喧噪からちょっと一本道を外れただけで、何ともノスタルジックな風景を見ることが出来たりするわけです。だから所謂「~時代」みたいなもの限定じゃなくて、寧ろ「空気感」みたいなもので日本的か否かを分けている、という感じですかね。
けどまぁ、それって私(達)が日本に長いこと住んでいるからそう思えるのであって、ワールドワイドに普遍性を持つかって言ったらやっぱり、ちょっとね。

きっと、例えばドイツならドイツの、フランスならフランスの「その国らしい空気感」ってきっとあると思いますし、それはそこに子供の頃から住んでいる人じゃないと分からない何かなんだろうなぁ、と思います。特にアーティスティックな分野で、日本の空気感を示しつつ世界的な成功を収めている人が少ないのは、そういう「日本人の感覚」と向こうの人の感覚がずれているからなんでしょう。下手をするとネオジャパニーズみたいな、「外国人ウケする日本らしさ」みたいなものに堕してしまう危険性もあるわけで。


またしても冒頭から脱線しているんだけども、これはやっていい脱線だよね?w
話を戻して、作品について語っていきましょう。

或る意味で、とっても予定調和な作品です。
ギミック的なものも殆どありません。まぁ、あるっちゃあるんだけども、誰にでも分かるレベルでそれが示されるのでプレイヤーも「それを分かった上」で読んでいく、という感じになるんじゃないかな。

舞台設定についても少し。
何となくの感触ですが、昭和の最初期、大体昭和10年よりちょい前くらいでしょうかね。舞台については一切語られないのですが、九州じゃないかな、と私はにらんでいます。なんでかって? 作中に微妙に舞台や時代背景を推測する事が出来そうなモノが出てくるんですよ。それを元に推理してみたのですが、当たってますでしょうか?

主人公の男の子は中学生(といっても旧制中学だ)、女の子は女学校に通っています。
この二人、さりげなくエリートですよね。戦中とかまで女学校に行ってる女の子は凄いエリートですし、そういうプライドもあったようです。
大体、私の祖父(もう他界していますが、明治生まれです)と同じ世代の人間が主人公なので、そういう面でも面白いなぁ、と思いました。

敢えて、今日の副題のところで「素朴」という言葉を使ってみました。
素朴っていうと、なんかこう、パッとしないモノに対して一応褒める、みたいなニュアンスがありそうですが(ないですか?w)、本作は本当に良い意味での素朴さがあってそこが大きな魅力でした。絵が信じられない程美麗とか、背景も滅茶苦茶綺麗とか、音楽も最高にグーなものをチョイスとかそういうのではないけれども、いや、だからこそ実現出来る素朴さがあったように思えるのです。侘び寂びみたいなね。或る意味で、余計なものをそぎ落として洗練させていった一つの結実が本作という事になりましょうか。

実は、本作、以前制作されたもののリメイクなんだそうです。
で、ヴァージョンは4.0。4.0ですよ? 普通一本のゲームでこんなにメジャーナンバーでの更新って行いませんよねぇ。大体、1.23とか、まぁそんな感じですよw
このヴァージョンの数値を見ただけでも、「凄い改善に改善を重ねてこの形にたどり着いたんだなぁ」というのが分かって興味深いです。

先にもちらっと書きましたが、予定調和的で、大体どういう事が起こるのかはプレイヤーは分かっています。読んでいく内にすぐに全貌が掴めてしまうのです。
けれども、ノスタルジックな空気感や、その優しい雰囲気がそれを一個の作品として成立させてしまっているんですよね。こういう作品、本当に稀少だと思います。

男の子も旧制中学生ですから、しっかりしていて、けれどもやっぱり微妙に子供っぽいところもあって、みたいな良いバランスでキャラクターメイキングがなされていたと思います。
本当なら、この時代「男女7歳になったら、一緒に居るなんてもってのほか」という時代なんですが、そこらへんは、ゲーム作品ですからね。
実は、本作は、現代に舞台を移してもそのまま普通に恋愛モノになってしまうんですが、それをやっちゃうと途端に面白みがなくなっちゃうんですよ。舞台設定を含めた作品を包む空気感って大切だなぁ、と思いましたね。


さて、一方で気になった点がいくつかありました。

先ず一点は、表紙の有無です。
ゲームを起動すると、普通に文章が始まってそのままストーリーが流れていってしまいます。ラストまで到達しても表紙がないですから、手動で終了してやらないといけなかったり。
やっぱり、どんな形であれ、「はじめる」「つづきから」「しゅうりょう」みたいな最低限の選択が出来る表紙(=タイトル画面)があった方が良かったかな、と思いました。

もう一点は文章に関して。
例えば、昔の電話を使う描写が出てくるんですが、昔の電話って交換手がいて、「~丁目の~さんにお願いします」とかそういうやりとりがあるわけです。黒電話は良くしっているけれども、私はさすがにこの時代の電話についてはよく知らないのです。で、この当時の電話ってどうやらハンドルを回して、ギーコギーコ音をたてて電話を掛けているようなのですよ。
で、この擬音というかオノマトペに対して、「(ハンドルをまわす音)」とか()で説明が入ってしまっています。けれども、これは地の文で十分説明可能ですよね。例えば、


ギーコギーコ……

僕はハンドルを回して電話を掛けた。


とか、或いは


僕はギーコギーコとハンドルを回して電話を掛けた。

とかやっても十分成立すると思うのです。
作品世界の中に入り込んでいるプレイヤーは、こういう注釈めいたものを見たときに、ふと作品と自分との距離を意識してしまうように思えるので、私は地の文に埋め込んじゃった方がいいかな、と考えました。気になった点は、そこですね。

これは気になった点とはちょっと違うかもしれないのですが、面白い特徴だったのでご紹介。
本作は句読点がちょっと面白い事になってるんですよ。普通、読点って「、」を使いますよね。ですが、本作の場合は「,」を使用しています。
こういう使用方法をする場合(理系の人が多いんですけれども)、読点は「,」、句点は「.」を使う事が多いように思えます。ですが、読点は「,」で句点は「。」と。ちょっと変わってますね。けれども、別にこのスタイルだからって読みにくいとかそういう事はないのでご安心召されよ。


ちょっと優しくて、懐かしい手触りがとても良い作品でした。
新味みたいな部分から見れば、あまり吃驚するような仕掛けがある、とかじゃないのですが、こういう作品って絶対に需要があると思いますよ。一枚絵が二三枚であっても付いていたり、すればもっともっと雰囲気を盛り上げる事が出来たようにも。

今では殆ど見られないような(?)本当に素朴でだけれども、それ故に素敵な恋愛が描かれます。是非、プレイしてみて下さい。
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by s-kuzumi | 2008-06-24 22:08 | サウンドノベル
2008年 06月 23日

なんてことない日々之雑記vol.87

道玄斎です、こんばんは。
今日は、完全に読書の日にする予定ですので、ゲームのプレイは致しません。
毎日毎日ゲームやってると、それはそれで良くないからね。
けれども、不思議な事で「日々之雑記の方が面白い」なんて方がいらっしゃるようで、大変びっくりいたしました。とりとめの無い事ばかり書いていて(今日は、最後でモーツァルトが出てくるw)、結構楽しんで私自身は書いているんですけれども「なんか、つまらねぇ記事で悪いなぁ」と思ったりする事も屡々。



■再びレビューを考える。

これは、まだ完結していない(というか完結の目途すら立たない)「ノベルゲーム論」という連載(といっても、ここで勝手に不定期に書き散らかしているだけだ)で、まぁちらほら書きたいのだけれども、結局、ノベルゲームでも何でもゲームの「レビュー」若しくは「批評」とかってありますよね。評論っていうととっても偉そうなイメージがするので、小市民の私はレビューっていうのを今は一貫して使っていこうと思っています。
まぁ、それはいいや。
で、結局、ゲームの批評なりレビューなりをこういう「ブログ」で展開するってのは、どういう事なのか? って問題で、いつも物凄い真剣にそれについては考えているんだけども、言うなれば「DJ」なのかな? と。昨日の夜、お友達のゲームレビュワーから電話があった時に思いました(どうでもいいけど、ちゃんと病院行って下さいよ!)。

何か、こう、「紹介サイト」とか「紹介ブログ」っていうのとはまたちょっと違うわけでしょ? こういうのって。一応、ストーリーとかも載っけて分かりやすさを確保してあるけれども、それなりに長いし(大体、文章だけで平均でテキストファイルで5KBくらいなんだよ。って、ここまで長いのは私くらいかもしれないw)、中には「実際にプレイした人じゃないと分かって貰えないような内輪ネタ」みたいのも入ってるし。

じゃあ、ここで私が展開してるのはなんじゃらほい? って時に「DJかもなぁ」と思ったわけです。DJってラジオのパーソナリティじゃないですよ。あのレコードこすったりする方の人w
あれって、一応、選曲して流す順番を決めて、みんなが好きな音楽を掛けたり、その中に「みんなは好きじゃないかもしれないけれども、俺はこれが好き」みたいな曲も掛けたりする。
って、感じで、このブログも容量一杯になって別のブログに移行するか、はたまた私が飽きちゃって、こういうレビューを止める時までの長い1ステージみたいなもんかなぁ、と思ったわけです。クラブとか、そういうフロアの1パッケージが何時間くらい掛かるのか分からんけれども、ゲームのお皿を回すDJという感じで、そのパッケージを長期スパンでやってる、という感じが今しています。

主役は勿論、曲(=ゲーム)であって、私じゃない。
けれども、まぁ、ナビゲートというか、フリーのサウンドノベルみたいなものに目を向けさせる、みたいな、そういう役目が私、という事になります。ちょっと偉そうだけども。
だから、聞いたことがない曲(=ゲーム)でも「ちょっとこれ、いいんじゃない?」って思ったら、実はクラブ(=このブログw)から離れて、お店に曲を(ベクターとかでゲームを)買いに(ダウンロードしに)行って欲しいんですよw

で、その曲に満足して、「何か他にもねぇかなぁ?」って時にはまた来て貰えばいいし、或いは「あの曲いいよな!」ってお目当てが既にあって、ちょっとクラブで掛かっているのを聞きに行くかって感触で、レビューを見て貰ってもいいんじゃないかしら?
ここまで書いて、何か難しそうに語ってしまったけど、それってまぁ、当たり前なんだけどw

ただ、やっぱりDJなわけですから、そのDJの特徴みたいなのも出ているハズです。
人気のDJっていう人たち(私はどんな事やってる人たちなのか全然分からないのですが)がいる以上、タダ単に曲を掛けるだけじゃなくて、独自の解釈があって、それをリミックスしたり心地よく聞けるようにする、とかそういう工夫があるんでしょうね。そういう意味で、単なる紹介じゃないレビューというのを、今考えています。

まぁ、この日々之雑記は言うなれば、MCみたいなもんですよ。
MCの方が多いんじゃないかって?w それも私の特徴です……w



■壊れそうになったスピーカーと、オーディオインターフェイス。

さてさて、皆さんは怒ったりする事ありますか?
私は殆どありません。結構鈍いというか鈍感なので、あんまり怒ったりとかしないというか出来ないんです。けど、たまにやっぱり人間ですから、ムカッとくること、あるんですよ。
私の場合、その場その場で怒るっていうよりも、それを持ち帰って一ヶ月とか発酵させた後で「あれって、怒っていいよねぇ?」と自問自答してから怒るというめんどくさいタイプでw

で、まぁ原因は語らないのですが、ちょっと最近ムカッとくる事がありまして、最初はただただ悲しいという感じだったのですが、段々「これはちょっと怒った方がいい」と思って、三日くらい前から怒ってますw 
んで、怒りを昇華させるべく、シーケンサーに向かって打ち込みをやってたんですよ。それが、また物凄い「鳴り」が良い感じででして、ストレスを全部ぶつける感じでガシガシやっていたと。音圧を上げまくって、例の「テクノっぽいもの」を作っていたのです。まぁ、本当に出来るのか? っていう実験でもあるんだけども。
大体、ローランド製のマルチ音源にパワーが足りなさすぎる。けど、今回は「テクノっぽいもの」だったので、ローランドをやめまして(いや、それでもスケッチみたいな部分では使ってるんだけど)、それっぽい専用のシンセを使ったらその音の鳴りの良さったら……。
ちなみに、使っているものを微妙に紹介しておくと「Superwave P8」ってヤツです。フリーのVsti。プリセットだけでいかにも、な音が出ます。

で、こっちもかなりノリノリで、コードとか載せて(P8を使ってコードを入れると、もうそれだけでかなり気持ちよい音になる)あれこれ試行錯誤していたら、スピーカーが「ぼべぇえぇ~~~~!!」みたいな音を立てました。。

シーケンサーを見てみると、音量メーターみたいな部分があって、メーターを振り切っていたんですね。「青色」の部分がそのメーターにあって、その青色の範囲で鳴っていれば正常範囲内。なんだけども「赤色」の部分も存在していて、そのまんま「危険信号」なわけです。
シンプルな気持ちよいシンセ音で、ついつい各トラックの音量を下げるのを忘れていたんですよ、きっと……。
実際に、大音量、というわけじゃなくて、まぁ各パラメータとの兼ね合いでそういう風になってしまったんですが。で、マシンがウンともスンとも言わなくなってしまったので、久々に「長押し強制終了」をしましたw Windows95とかの時は三回に一回くらいはこの終了方法にお世話になってましたね。ちょっと誇張しすぎか。実際は10回に一回くらい。

で、余計にストレスが溜まってしまったというお話でした。どーしよーもないわね……。



■本屋さんのお話。

私は本が好きです。って今更改めて宣告する必要もないのですが。
けれども、書庫を整理したついでに「暫く本を買うのを自粛する」と決めてしまったのです。折しも足を怪我して、「大量に本を抱えたまま、本を持ってウロウロ出来ない」という状況も後押しして、ここ最近は、本当に本買ってなかったんですよ。
先月までは月に100冊くらい買ってたのにね。

幸い、足の怪我も一段落してもういつでも抜糸して大丈夫なんです。
明後日にでも、抜糸しに行こうかと思ってるんですけれども。
で、「もう結構普通に歩けるようになったし、本でも買うか」と思ってしまったのが運の尽き。今日、取り敢えず15冊色んな本を買ってきました。ブックオフとかも利用しているから、経済的にもそんなに負担が掛からない。「若者のの非行に走る原因はなんだ?」みたいな今から30年くらい前の本まで何故か買ってますw

で、私、自分で言うのも変ですが、かなりの本買い野郎だと思ってたんですよ。
本のために、床に補強工事して貰うくらいですしね。なんだけども、今日本屋さんで、私を遙かに凌ぐ「本買い野郎」を目撃してしまいました。
私、最初本屋の人かと思ったんですよw というのは、ほら本屋さんって大量の段ボールに詰まった本を運ぶ時に「カート」みたいの使うじゃないですか。アレを借りて、自分が買う本、選んでるんですから。

で、次から次へとそのカートに本を入れていく。
私が見た時で既に100冊を越えていました。なんだけども、それに飽きたらず執拗に本を探しては、積み上げていくという作業を繰り返して……。
あの人、結局、本屋を出る時に200冊くらいは買ったんじゃないかなぁ? 多分、「真っ先に読みたい本ベスト20」だけ、手持ちにして後は郵送してもらったりしてね。

流石に私でも、一日100冊はないですよ。
凄い人がいるもんだ、と思いましたね。


で、移動時間とかにぐわぁっと買った本を今、4冊読了しました。まぁ、割と軽めの本ですからさっくりと。
今、緊急で読みたいのが今読了した4冊と、6冊の計10冊です。ほら、さっきから「テクノっぽい何か」を作る、みたいな話してたじゃない? で、やっぱり自分のそういう「テクノっぽい音」のルーツはTMNetworkにあるので、TMNetwrok関連の書籍を10冊買ってきて、研究する、というわけです。研究っていっても、バンドスコアを買ったりとかそういうのじゃなくて、ツアーの記録とか、小室の対談集とか、木根さんの自叙伝とかそういうのです。ウツ(宇都宮隆)はそういうの、書かないからねぇ。
多分、こういうのを読んでいくと目指すべき「TMっぽい音」が出来るんだと思うのですよ、私は。兎に角こういう研究から入るタイプなんですよ。
現時点で4冊読んだわけなんですが、さりげなくあの「TMサウンド」の秘密を自ら語っているようなところがあって、収穫は上々といったところ。坂本龍一との対談なんか、かなりネタの宝庫になってますね。「ハウスミュージック」の作り方を坂本龍一が語っていて、これは即使えるネタだなぁ、なんて。詳しい人が聞いたら怒りそうだけども、私の中ではああいう「ダンスミュージック」っていうのかしら? ああいうのは、ハウスだろうが、トランスだろうがテクノだろうがユーロビートだろうがみんな兄弟みたいな捉え方なので、割と広いレンジで情報が収集出来るので嬉しいです。

で、小室哲哉は以前モーツァルト生誕何年だかのミュージカルかな? その音楽担当もやっていたので、モーツァルトの本も一冊買ってきました。タイトルは『モーツァルトはどう弾いたか』。どうやら、記載されているURLにアクセスすると「当時の音」でモーツァルトが聴けるらしい。
今もURL生きてるのかなぁ……?? 八年も前の本なんで、ちょっと不安です……。

今確認してみたら、ちゃんと生きていました。んが、クリックしてもクリック先のファイルが消失している……。
紆余曲折を経て、著者のページにて、それっぽいものを見つけました。どうやら『モーツァルト・18世紀ミュージシャンの青春』なる本を上梓したらしく、『モーツァルトはどう弾いたか』は過去の本という事になっています。ですので、『モーツァルト・18世紀ミュージシャンの青春』で解説している「モーツァルトの音」は少し聞けるという感じなのですが、MIDIファイルなんですよねぇ。MIDIでモーツァルトが再現出来るのか? という問題はあるのですが、興味のある方はチェックしてみて下さい。こちらから行けますよ。

んじゃ、読書再開してきます。
それでは、また。
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by s-kuzumi | 2008-06-23 19:27 | 日々之雑記
2008年 06月 22日

フリーサウンドノベルレビュー 『鏡の中の』

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今日の副題 「シュールとジャンルの意味を考える」

ジャンル:シュールなファンタジーなんだけども(?)
プレイ時間:1時間半程度
その他:選択肢有り、バッドエンドも。
システム:NScripter

制作年:2007/2/2(?)
容量(圧縮時):20.0MB




道玄斎です、こんにちは。
多くの人に御心配を掛けてしまった、足の怪我ももうほぼ完治しています。内出血が酷くてちょっとアザが痛々しいけれども、もう普通に生活出来ますよ?
さて、今回は以前『雨と猿』という作品をご紹介しましたが、同じ作者様の作品です。シュールの意味というか、本質というか「ノベルゲームでのシュールさ」を考える上で意義のある作品だったように思えます。
というわけで「大山椒魚」さんの『鏡の中の』です。作者様HPが見つからなかった為、ふりーむのリンクを張っておきます。
良かった点

・良質のシュールさを持った作品。

・割と実験的な手法が多く使われていた(のかも?)


気になった点

・作品全体に渉っての起伏は乏しいので、少しダレてしまうかも。

ストーリーは、今回は私が軽く纏めておきましょう。
俺と弟のリュウジは、既に他界している祖父の家に行く。
しかし、祖父の家は幽霊が出る、という噂によって売却が出来ずにいた。
二人は家の中を探索する。すると怪しげな鏡のある部屋があって……。

と、このくらいにしておきましょう。


敢えていいましょう。本作はシュールである、と。
いや、シュールっていうと何か貶しているみたいなんですが、全然そんな事はなくて、ラストまでプレイしてみると「意味のあるシュール」だったな、と思います。

シュールとは、ともすれば安直なギャグに直結しがちなんですが、本作の場合はギャグではないけれども「捉え所の無い何か」という印象です。
実際は、笑いを誘うような描写もあったりするのですが、それ以上に何とも言えない独特の雰囲気で充ち満ちています。
ちょっぴり、ストーリーを見るとホラーっぽいでしょ? けれどもホラーじゃなくて寧ろファンタジーに近いくらいの作品なんですよ。ファンタジーっていっても例えば以前ご紹介した『白銀妖精』みたいな現代ファンタジーじゃなくて、『ロードス島戦記』みたいな、そういうファンタジーです。まぁ、西洋っぽい謎の世界で、村単位で人間が生活を営んでいる、みたいな。

主な登場人物は兄貴である俺とその弟リュウジ。そして正体不明の大目玉とその分身(?)のくちびるお化けw 
兄弟の掛け合いや、大目玉や唇お化けとのやりとりは中々軽快で楽しいものがありますが、シュールさは通底しているのでした。何かシリアスなシーンになると、必ずそれを「落として」、笑わせる仕掛けを出していくみたいな感じです。シリアスになりすぎないように、そしてギャグになりすぎないように。色々と作者様も実験をしているんじゃないかな、と感じました。
こうした実験の成果が『雨と猿』、そして本作『鏡の中の』という作品なんでしょう。


ともあれ、今までプレイした二作品は、作品の方向性を読者に示唆する「ジャンル」分けの問題も色々と考えさせられます。あるジャンルに傾きそうになると、するりと別の顔を見せていくような、そういう捉え所の無さは、不思議でありながら妙に魅力的です。
恐らく、本作も「ジャンル分け」が不可能な作品です。大体私はオールジャンルイケル口なんですが(流石に最近、ホラーは少し食傷気味だw)、こういうジャンルがないジャンルっていうのもいいなぁ、なんて思ってきました。

もう一つ、大きな特徴を挙げると、「人物」が影絵なんですよ。
これも『雨と猿』と同じなんですが、「動きのある影絵」なんです。アニメーションするとかそういう意味ではなくて。例えば某教師モノの影絵はビシッと静止したおかしなポーズが特徴です。
一方、こちらは、妙に動きを感じさせる影絵なんですよね。今、アニメを出しましたが、前者はまさに動いているコマの中で絶妙な一コマを抜き出して提示するタイプ。後者は「動きの起こり」或いは「動きの終端」を捉える事で「その後の動き」「その前の動き」を想像させるようなタイプ、という感じですね。
私自身「影絵って、絶対にもっと応用が利くハズ」と思っていたので、こういう作品に出会えて良かったです。

シュールな雰囲気と相俟って、作品全体で見ると起伏が乏しいので、微妙にダレてしまうのも確か。要するにそれって先ほど語った「ジャンル」の問題と不可分なんですよ。
ミステリーとかだったら「事件」「捜査」「更に事件」「推理」「真相にたどり着く」「エンディング」とか、そういう流れがあるわけで、それだけで或る程度の「起伏」が生まれます。緊張とその緩和があるんですよね、ジャンルの中に。
ホラーでも同じです。「怪奇現象」「迷い込むor自ら探索」「真相に近づいていく」「解決=エンディング」とかね。

ところが、ジャンルを括ろうとすると、するりと逃げていってしまうので、結局「起伏」そのものは「ジャンルの力」を借りる事が出来ないで、なんだか妙に宙ぶらりんになってしまっているような。ですので、少しダレてしまうんですよ。

けど、これって結構重要なポイントなのかもしれません。
或る程度読者=プレイヤーが「ジャンル」なるものによって「期待=予想」を持ってプレイしている、という事になるのですから。ストンと読者の予想通りの展開にして気持ちよさを出したり、或いは逆に思いも寄らぬ形でその予想を裏切ったり。考えていくと深い問題が横たわっていそうです。


で、結局ラストで「あぁ、なんかいいなぁ」と感じさせるパートをちゃんと設けてあったのが、本作の最大の良さかもしれません。何がいいのか、と言えないというやっぱりちょっと捉え所がないものの、「大目玉」の正体、そしてそのメッセージ性とか、或いは兄弟の一日だけの大冒険とか、ラストはしっかりと〆てあるんですよね。ちょっと余韻とかそういうのはないのですがw


本作単品で見るよりも、やはり『雨と猿』と合わせて見た方が、本作を良く理解出来るように思います。この作者様が目指している境地とはどこなのか? 非常に楽しみです。

それでは、今日はこの辺で。
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by s-kuzumi | 2008-06-22 16:20 | サウンドノベル
2008年 06月 21日

フリーサウンドノベルレビュー 『ラブゼミ!』

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今日の副題 「等身大の文学部の恋愛事情」

ジャンル:女性向け『源氏物語ゼミ』での恋愛模様(?)
プレイ時間:1ルート1時間ちょい。一度どのルートでもクリアーすれば二回目からは劇的に楽に。
その他:選択肢有り、選択肢によってそれぞれのルートに分岐。
システム:LiveMaker

制作年:2007/11/3
容量(圧縮時):94.4MB



道玄斎です、こんにちは。
もう、ここまで読めば今日私がどれだけ脱線するかって事が手に取るように分かるんじゃないでしょうか? 何と文学部、しかも『源氏物語』のゼミを通じて、ヒロインが男の子(+一名女の子)と恋愛していく、という作品。某大学でやっぱり古典で大学院まで出てしまった私があれこれ語らないわけがないw
意外と大学生の恋愛を扱った作品って少ないですから、それだけでも稀少なのに、更に『源氏』とは……。個人的にとってもとっても楽しめました。
というわけで、「ストロベリースカイ」さんの『ラブゼミ!』です。
良かった点

・等身大の大学生の恋愛が描かれており、甘酸っぱくてグーです。

・『源氏物語』の解説も、かなり専門的な知識を以て解説しており、好きな人には堪らない。


気になった点

・各個別ルートで、もう少し深い掘り下げがあっても良かった。

・『源氏物語』のゼミである必然性が若干乏しいか?

ストーリーは、少し長目なので、サイトへのリンクを張っておきます。こちらからどうぞ。


いやぁ、滅茶苦茶楽しみました。
作者様は恐らく「その筋の人」なのでしょう。極めて専門的な古典文学、『源氏物語』の知識が出てきます。今日はあれこれ語りたくて、メモを取りながらのプレイなのですが、原稿用紙で5枚分もメモしてしまいました。さすがに全部語っていくとアレですから、適度に端折りつつ。

基本は、大学生の、「ゼミ」を基本舞台とした恋愛アドベンチャーです。一応女性向きって感じですが、どなたでも楽しめる事請け合いです。大学生活の雰囲気が良く出ていていいですね。
ゼミの雰囲気もいいしね。こういうゼミで私も勉強したかったです。
みんな凄い真面目なのも好感が持てます。大体卒論なんて「てきとーに本をコピーしておしまいー」なんて人間が多いのでw みんな真面目なので議論するような場面では、ちゃんとそれぞれ意見を言い合ったりして、本当に理想的なゼミの雰囲気だと感じました。

さりげないキャラですが、教授も良い味だしてましたね。
基本的にあんまりあれこれ口を出さないタイプの先生。恐らく本編では描写されていないんですが、きっと指導もちゃんとしてくれているんでしょうw 結局、ゼミや研究室の雰囲気ってトップの先生(=教授、若しくは助教授)に拠るんですよ。
先生が精力的に頑張っている人だと、学生にもそれが伝播していくし、先生が投げやりでてきとーな事ばっかやってると、何故か研究室の人間もそういうヤツばっかりになっていく。

それに先生のタイプって問題もあって、「自分の研究はしっかりやるけど指導を全然しない人」とか「指導上手な人」とか様々なタイプがいます。ゼミや研究室を選ぶ時にはそういった面も見て、選択すると良いですね。中には「自分の気に入った学生にしか指導しない」なんて人もいますから。理想的なのは「名誉欲とかが希薄で且つ、好奇心旺盛。更に面倒見が良くって問題をみんなで話し合って考えていくのが好きなタイプ」でしょうけれども、まぁ、いないよ、ねぇ?w 

本作では、和気藹々としてそれでいて真剣なゼミの発表シーンを見ることが出来ます。
実際は、大学院なんて行っちゃうと「つぶし合い」の世界ですから、こんな光景は見ることが出来なかったりしますw
やっぱり、先生との相性も大きいですよ?発表で、同じ事やっても、「怒られる人と怒られない人」がいたり、ね。そういう先生の特徴を上手に掴んでおべっかつかったり、先生の好むように話しを誘導したり、はたまたどういう理由があるのか知らないけれども「質問の為の質問」を連発するヤツがいたり。

私も経験があります。
一応しっかりと担当箇所を調べてきて、尚かつ徹夜でプラスアルファの部分も作る。どこまで調べてどこまで分かったのかを明確にして、それでも尚かつ分からなかったところなんかも挙げて、発表の中で「~の点が分かりませんでした。是非、ご指導下さい」と言ったのですが、スルーされたりねw 今考えると「誰も分からなかった」んじゃないかとw それでも本当ならば何かそれに付随した議論があってしかるべきなんですが、「資料の誤字脱字」の指摘を延々と2時間指摘されて(いや、滅茶苦茶誤字脱字があったみたいだけども、そんな事はないんだよ? 2箇所くらい。旧字にすべきを新字にしちゃってたってだけ)、結論「お前、失せろ」みたいな……。
一方で、先生お気に入りの女の子の発表の時には「誤字脱字、レイアウトの崩れ」のオンパレードなのに、一切言及無し、しかも以前の私が全く同じ事を言った「考察」に対して「お前、神」みたいなw 何か書いてて腹が立ってきたぞ……w

研究指導でも随分と差が付けられてましたねぇ。
大学院生にもなって「指導」がないと何も出来ないのか? って言われたらそれまでなんですが、指導ってのは「正しい道筋」を示してやる事なんです。学生の持ってきたテーマから「そのテーマで上手くやっていく為のガイドを示してやる」と、それが重要。そうでないと、経験が浅い学生はとんでもない方向に進んでしまいますし、「もういくらやっても新しいものが出てきそうにない袋小路」に迷い込んでしまうわけです。そういう方向性の示唆はないと困りますよねぇ。

私の場合は全くありませんでしたw 例のお気に入りの女の子(今となっては女の子なんて歳じゃないだろうけどw)には、付きっきりでの指導。んで「何をどうやるか」というオリジナリティの部分すら、その子にコピーさせてました。その子もその子で、自分が愛されている事を知っているので、進学する時に「私をとってくれないのなら、上には進みません!」なんて先生に言いに行ったりしてましたw 勿論試験に不正が無かったと信じたいのですが……。いや、信じてますよ? 信じてますとも!

まぁ、愚痴っぽい脱線が多くなってしまったのですが、若い人は気をつけて、と。


で、先ほど述べましたように、『源氏』の学説についてかなり本格的に作中で踏み込んでいます。
例えば、夕顔と光源氏の出会いで、「夕顔の遊女性」についての言及が登場人物からあったり、資料の類でも『日本国語大辞典』とかかなりプロユースの道具が出てきます。より正確に言うならばきっと『日本国語大辞典第二版』という事になりますね。第一版の方は2万円台で入手可能なハズ。けど第二版、私も欲しいです。。
更に凄いのは、この『日本国語大辞典』(略して『日国』と言う)が「その語の初出がどこに出ているのかが載っている」という事がちゃんと示されていました。
もう、ヒシヒシその筋の人による犯行w だって分かりますね。

更に驚いたのは『河海抄』なんて『源氏物語』の古註釈の名前が出てきていました。
『源氏物語』って難しいのは、「なんだかよく分からない」部分が大量にあるんです。それは単語だったり出てきている儀式の中身だったり、或いは文意そのものが取りにくかったりと。
で、何百年も前の人間にとっても同じだったようで、各人が自分で注釈を作っていたんです。現存する最古のものは『源氏釈』ですかね。で、こいつらを古註と呼ぶんですが、本作でも出てきた『河海抄』とか、『紫明抄』とか『花鳥余情』とか『弄花抄』とかあれこれあって、そういう古註の説を纏めた古註なんてのもあるんですよ。
大体、最後は『玉の御櫛』でしょうかね。本居宣長です。これは国語の時間にやっていると思うので、皆さんご存じの事だろうと思います。今、ちょっと調べてみたら契沖の『源註拾遺』から「新註」と呼ぶようです。ま、細かい事はいいか……。

結構重要なのは、こうした古註が現代の注釈書のベースになっている、という事でしょうか。情報を積み上げて、説を加えたり或いは除いたりと、いかにも学問っぽい感じです。

本作は、こういうちょっとアカデミックな部分が大きな特徴になっていますね。
主人公のゆかり(デフォルトの名前です。もしかして紫のゆかり、から取ってる?)は、古典なんて全然読んでこなかったずぶの素人。
ですが、勢いで『源氏物語』を卒論で扱う事になります。ゼミのみんなに支えられつつ、少しづつ古典に、そして古典文学研究に親しんでいく。
同じ古典文学に青春を捧げたものとして、物凄い親近感があります。しかも等身大でリアルな文学部の学生なんですよ、キャラクターが。一番私に近いキャラはどれかって? んー、一概に言えないんだけども、結構近かったのは卯月君でしょうか。勿論、あんなにカッコよくないんですが。

読んでいて『源氏物語大成』を使えよ、とか『古事類苑』見た方がいいんじゃないか? そのテーマは袋小路だ、とか余計なつっこみをしつつも、滅茶苦茶楽しんでプレイしちゃいました。

恋愛の部分も良かったです。
凄く甘酸っぱい。
例によって「うわぁ~」とか叫びながらやってましたw 「恋愛っていいもんだよね」と思わせてくれるような爽やかな描写でいいですね。さすがにもうその手の希望はもっていませんがw
なんか、プレイしながら、画面の向こうに若かりし日の自分が見えるような気がしましたね。んで、自分の学生時代に好きだった人の事とか、色々思い出したり。結構、自分と似たようなエピソードが頻発していて、少しだけ複雑な気持ち。機会があったら、そこらへんの事も語ってみましょうか? 興味がある人が居れば、ですけど。最初に言っておくと結構面白いと思うよw 


さて、一方で気になった部分、です。
これは後書きを読むと敢えてやっている事が分かるんですが、一般の恋愛作品のように、個別のルートに入ってから事件が起きて……みたいなノリとはちょっと違います。
飽くまでルートは一本。それにそれまでの選択肢によって、そのルートを一緒に歩いていくキャラ(=恋人)が決定する、という感じで、そこらへで物足りなさがある事も確か。
各ルートによって道筋が大幅に変わる事がない、という事ですね。

あとは、『源氏』ゼミである必然性があったのかどうか、という点。
これ、別に『近代文学』でもはたまた『哲学』でも成立しちゃいそうなんですよ。
折角『源氏』ゼミが舞台となっているのですから、それっぽい仕掛けがあったも良かったのかな? と。例えば気持ちを伝えるのに本を渡す。渡された本は何故か和歌集。んで、その和歌集の恋の歌で、自分たちの境遇そっくりの歌のところに付箋がついていたり……とかさ。
もう少し、『源氏』(や古典)とのリンクを入れると、全体が一本筋が通ったのかもしれません。


これから『源氏物語』を読んでみよう、なんて若い方もいらっしゃるかもしれませんね。
結構大変だと思います。普通に数ヶ月は掛かるので。けど、全部通しで読んでみた時の感動はやっぱり何とも言えないものがあると思いますよ。
良く言われているのですが「須磨」巻あたりで、大体みんな挫折しちゃうらしく、これを「須磨返り」と言いますw けれども、そこで諦めずにじっくり少しづつでいいから読んでいって欲しいですね。或いは好きなキャラを最初に探しておくといいかも? 「こいつの人生を見届けてやるぜ」とか、そういう原動力に……なるかも?

ちなみに私の一番好きな『源氏』の女性は「葵の上」です。源氏の最初の奥さんですね。私はこういうタイプが好きなんです。愛想がなくて、プライドが高くてつんけんしてるんですが、子供(夕霧)が出来たあたりで、源氏との仲が回復してきます。これからやっと夫婦としてやっていけるか? ってところで死亡、という報われないキャラなんですが……。


「そうそう!」「こういう感じだったなぁ!」なんて共感しながら読める作品でした。
文学部出身の方はきっと頷きつつ読む事が可能でしょう。理系の方は……「文学部ってこんな感じなの?」と秘密の花園をちょっと覗くつもりでプレイしてみて下さい。
個人的には「吟醸」なんだけども、『源氏』の解説の部分とか理解出来ない人もいそうだったので、敢えて無印にしてあります。そうそう、スクリーンショットも各ルートに入っちゃうとそいつの一枚絵ばっかりだから、敢えて立ち絵にしておきました。

それでは、また。
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by s-kuzumi | 2008-06-21 12:56 | サウンドノベル