久住女中本舗

kuzumi.exblog.jp
ブログトップ

<   2008年 07月 ( 36 )   > この月の画像一覧


2008年 07月 31日

なんてことない日々之雑記vol.102

道玄斎です、こんばんは。

今日は短めの作品を一本プレイしようと思ったのですが、体調不良により、またしても日々之雑記にすげ変わってしまったのでした。
いや、なんか今日、眩暈がひどくって。滅多に眩暈なんておきないのだけど、今日はくらくらしまくってます。こう、平衡感覚が一瞬飛ぶ、その何とも言えない不思議な状態を今日だけで四回くらい体験しています。

ご飯もしっかり食べましたし、睡眠もしっかり取ってるはずなのです。
が、何故かここにきて強烈な眩暈。良くないねぇ。

んー、今日はあんまりネタがないなぁ。そうだなぁ、何の話をしようかなぁ? ここで切り上げちゃったら過去最短の記事になってしまうので、微妙にそういうのは厭だったりして。



■巫女なお話。

そういえば以前から「巫女についての研究をしたい」と言っていましたが、こっそりやってます。柳田国男の論考に『巫女考』というものがあって、一応目を通しています。これは以前から知っていたのですが、巫女さんっていうと「清純」とか「清らか」とかそういうイメージがつきまとうわけですが、その原点みたいのに立ち返っていくと寧ろ「猥雑」というか、「いかがわしい」というかそういう属性を持っているんですよね。
じゃあ、一体、どのタイミングで巫女は今の巫女さんになったのだ? というあたりに興味関心の焦点があったり。

これは完全に私の体験談なんだけれども、近い内にお祓いでも頼もうと思っている神社があるんです。まぁ、それなりに有名な所ですね。お豆腐とか有名な土地なんですが、まぁ電車で比較的近い場所に存在していて、年に一度お札の更新を行う為に神社に行くんですが、そこの巫女さんがとっても素敵。

女子大生巫女って感じがしないでもないんだけども、黒髪で眼鏡を掛けていらして、女子大生って言っても大人しい読書とかが趣味みたいな、そういう感じの巫女さんがいるんですね。
多分、パートタイム型の巫女さんだと思うのですが、「神社に行ってみようかな」というちょっとした原動力にはなりますねw
それはともかく、現代の巫女さんについてあれこれ調べていた所、興味深いQ&Aを見つけました。

http://www.f4.dion.ne.jp/~to-kami/chihaya/qanda.htm

どうも神道やら神社に詳しい方がお書きになっているようで、何と、気になる巫女さんのお給金についての情報が。恐らくこれは常勤でない巫女さんの場合だと思うのですが、日給で3000~10000円程度と考えれば良いみたいです。値段の差は神社の大きさの差でしょう。日給で10000円はまぁアリですよね。3000円っていうのはちょっと……なんですが。
何だかんだで、現代の巫女に関する情報は不足しているので、こういうサイトは有り難いです。



■裏口からの古典。

最近、『セクシィ古典』なる本が発売されたようでして、身の回りの人間から「この本、どう思うよ?」と聞かれる事があります。今、アマゾンで調べたら、フツーに出てくる上に評価が高い。私も近所の本屋でちらりと見かけて、ぱらりぱらりと見てみました。
ちなみに著者は、古典文学の世界で近年、元気の良い研究者の方です。やっぱりというかそういうちょっとイロモノっぽいものを扱ってきた方なんですが、まぁ一般的にその筋での評判は、イマイチというか異端児というか、そんな感じのお人です。とはいへ、それでウケて売れてるんだったらオールオッケーだよね。
言ってしまえば、この方の研究は「お金になる」研究なんですよね。お金になるってのは、こうやって一般向けの本としてリリースされやすいというか。一般人にアピールしやすいというか。

学者さんでこうやって(割とライトな)一般向けの本をリリース出来るのは限られた人間です。特に古典の世界なんかだと。王道は、その道の大家になったお爺さんの先生が一般人向けに平易に解説した本(もしくは彼が監修した、というタテマエになっている本)が出る、というパターンです。
もう一つのパターンは、イロモノを扱っていたりして学会で所謂「異端」とされている人が、出版社からの後押しでかなりライトな一般ウケする古典の本を書くというパターン。『セクシィ古典』はまさにそのパターンですね。


敢えていいましょう。
『セクシィ古典』で紹介されているエピソードは序の口である、とw
なんて言うかみんな直接的なものばっかりで、本当のエロティックさってのがないんすよ。ちなみに私が最高にエロティックだと思う古典のお話は、『堤中納言物語』の中の「貝合わせ」という作品です。別にそれっぽいシーンが出てくるわけじゃないんだけれども、何とも言えない隠微さがあるように思います。どちらかと言えばロリコンっぽいお話なんですが。というかどう考えてもロリコンの……。
直接的な表現だと、どうしてもエロティックとはいえ、その限界が見えてしまいます。結局、最もエロティックなのは「何となく読んだだけじゃエロティックさすら伝わらない」レベルのものですw


やっぱり、『堤中納言物語』の中で一番好みなのが、この「貝合わせ」ですね。短いですし、そんなに難しくもないので、興味があれば是非一読してみる事をお勧めします。
なんだか『セクシィ古典』を貶したような形になっちゃいましたが、古典への入り口って色々あるわけで、興味のある人は読んでみて欲しいですね。
色んな古典作品が存在していますし、「優等生の書いた作文」みたいのは僅少ですから、楽しいもんです。大体、平安~鎌倉くらいのものは読み尽くしてしまった感があるので、今まで微妙に避けていた江戸期のものでも今後は読んでいこうかと思っています。

というのも、江戸期の古文って難しいんですよ。
大体、古代から現代まであって、現代に近づけば近づく程読みやすくなるのが道理なのですが、私にとって最も読みやすいのは平安後期~鎌倉くらいの文章なわけで、江戸時代のはかなり読みにくいです。ただ、この期の古文(というか、古文っていう感じでもないよねぇ? 自分の曾じいさんとか普通に江戸時代の人間だったりするわけだしさ)は、恐い話とか一杯あるしね。

さて、眩暈でぶっ倒れる前に床に就くとします。
それでは、お休みなさい。
[PR]

by s-kuzumi | 2008-07-31 23:30 | 日々之雑記
2008年 07月 30日

フリーサウンドノベルレビュー 番外編 『ほんとにあったかもしれない怖い話「猿夢」』

b0110969_18254095.jpg

道玄斎です、こんばんは。
徐々に日が短くなってきていますね。正直、今回、まだ明るい時間にプレイして良かった、と思いました……。いつものように夜中にプレイしていたらトイレ行けなくなっちゃうよ……。
というわけで、5分もあれば読了可能な超短編ですが、滅茶苦茶恐い作品のご紹介。「頽廃」さんの『ほんとにあったかもしれない怖い話「猿夢」』です。

先ず、最重要事項からお伝えしましょう。
私はインチキしてしまったのですが、「真夜中」「部屋を暗くして」「ヘッドフォン」を付けてプレイする、という事です。あっ、勿論恐怖耐性が低い人、心臓が弱い方は気をつけて下さい。或いはプレイしない方が良いかもしれません……。

兎に角短い作品なんですが、その中に怖さのエッセンスがギュッと詰まっています。
タイトル画面を見れば、クオリティが高い事が分かりますし、実際に細部まできっちりと丁寧に作られています。作者様はどうやら「素材サイト」を運営されているようで、そうしたクオリティの高い素材がばっちり使用されています。

今回は、是非是非楽しんで(?)いただきたいので、ネタバレは皆無で行きますよ?
一応、本作品の怪談は、「実体験」をサウンドノベル化したという体裁になっています。某2chのオカルト板に投稿された体験談を元に作られている、というわけです。いや、ホント恐すぎます。なんと言っても絶妙な「実体験感」があるんですよ。
創作したにしては、妙に生々しいものがありますし、かといって実体験かと言えば或る意味できすぎな所もある。この虚実皮膜の絶妙な「こういう事はあるかもしれない……」と感じさせるストーリーで、兎に角震え上がってしまいました。

まだ東京は外はうっすら明るいのですが、妙に外の物音とかが気になって、とっさに「ネコミミモード」(知ってる?w)を聴いて誤魔化していますw

又、〆の文句もこうした怪談ではオーソドックスなものですが、やはり恐怖を盛り上げてくれますねぇ。あれですよ「あなたも、こういう体験するかもよ?」みたいな。
けれども、私は怪談の〆の文言の中では、こうしたタイプのものの方が遙かに親しみやすい。最悪なのは私が「時限爆弾」と呼んでいるタイプでして、「この話を聞いた人は、三日以内に……」と続いていく例のタイプです。

そういう文言が付いている事自体、その怪談が「お話」である事を証明しているのですが(その意味で本作は本当にありそうな感じがする……)、何となく、この時限爆弾タイプは厭な気持ちになります。こういう「恐い話系」のホラー作品、他にないですかね? 他にもあれば是非プレイしてみたいです。あら? 最近、少し恐怖耐性が付いてきたのかしら……?


ボチボチ夏本番の今にプレイすべき作品です。
さっくり遊べて、死ぬほど恐い! 是非楽しんで下さい。
[PR]

by s-kuzumi | 2008-07-30 18:26 | サウンドノベル
2008年 07月 30日

フリーサウンドノベル関係の雑記 箸休めvol.20

道玄斎です、こんばんは。

今回は久々の箸休め。やはりちらりと予告していた内容で書いていこうかな、と思っています。
それが役に立つ/立たないは別として、一プレイヤーとして感じた事を割と率直に語ってみよう、というコンセプト。なんだか中途半端で止まっている「サウンドノベル論」に近い部分もあったりします。

一応、お断りしておくと、「私個人が感じた事を書く」わけでして、それが一般的な概念と必ずしも一致しない、という事ですね。それに、何事にも「例外の無いものはない」わけですし。その辺りをご了承願います。



■サウンドノベル/ノベルゲームとイラスト


○全体を概観してみる。

サウンドノベル/ノベルゲームが文章・音楽・イラストの三本を軸にしている事は、今更言うまでもないでしょう。特に「サウンドノベル」なんて言い方ですと、「サウンド」=音楽が強調されている事も又言うまでもなし。
ともあれ、一般的なノベルゲームでは、それが商業のものであれ、はたまた同人のものであれ、またここでいつも取り上げているようなフリーのものであれ、この三本柱を保持している、とひとまず言う事が出来ます。

尤も、音楽とまでいかない効果音だけで構成された作品もありましょうし、中には「立ち絵」も存在しない、という作品があるのは皆様もご存じの通り。そういう中に名作が隠れてるんだけどもね。立ち絵すら存在しないものと、イラストが存在しているものの中間にあるのが、例の「影絵」という手法ではないかと。影絵はテキストだけのものよりも情報量は多いですし、又それ故に想像力を一定の方向に或る程度縛るような部分もあります。が、カッチリとしたイラストよりは想像力を働かせる事が可能。
或いは、あの或る意味で無機質な影絵に物凄いヘンテコなポーズを取らせて笑いを取る、なんて手法も、「サンダーボルト三部作」「女教師美喜」シリーズなどでもお馴染みですね。

こうしたサウンドノベル/ノベルゲームの揺籃期の作品に『かまいたちの夜』という作品がありますが、これは影絵でした。ミステリーと影絵も相性が抜群。というのは、その無機質さ故に、不気味さや怖さも演出出来るからなんでしょう。

一方で立ち絵も存在しない作品の場合、その情報量はテキスト、或いはそのテキストに書かれた中身、そして音楽に託される事となります。やはり、立ち絵無しで成功している作品を見ると、中身が素晴らしいものや音楽に力を入れているものが多いように思えたりします。

最後のイラスト付きのものですが、これも単純に一種類と分けるのにはやはり抵抗がありますよね。所謂「立ち絵+一枚絵」というオーソドックスなものから、立ち絵は存在せず、要所要所に一枚絵的にイラストが表示されるもの、或いは立ち絵のみのもの、とざっと数えても三つくらいのヴァリエーションが考えられます。もう少し厳密にじっくり考えれば、まだまだ分けられそうですけれどもね。

大体、サウンドノベル/ノベルゲームを取り巻くイラストの事情とはこんな感じでしょう。



○イラストの効力。

私は昔は「見た目の良いもの」を一つの基準としてダウンロードして、プレイしていた時期がありました。見た目が良い、というのはインターフェイスではなく、そのものずばり「イラストの美麗さ」です。

大抵、ゲームを探す時には情報サイトを利用します。有名どころではベクターとかですね。ベクターなんかはそうでないのですが、他のサイトでは作品のスクリーンショットと一緒に作品が紹介されている事が多いのも、皆さんご承知の通り。
まぁ、ベクターでも作者様のサイトに飛んで情報を探れば、どういった見た目を持っているか、を確かめる事が可能ですけれども。

私が日々巡回する情報サイトに「100%ふりげストア」というサイトがあります。
このサイトはとっても便利な機能がついていて、「タイトル」「日時」「評価」「ヒット数」の多い順、又は少ない順で作品を検索出来ます。

ここで問題としたいのは「ヒット数」です。今実験して確認したのですが、ずらっと並んでいるゲームで、好みのものを探して、そのスクリーンショットをクリックし詳細画面に飛ぶと、ヒット数が1づつ上がる、という仕組み。
で、ヒット数の多い順で並べ替えて見てみると、上位にランクインしているものはイラストが美麗なものが多いんですよね。「美麗」というのが極めて主観的であることは承知しているのですが、やはり様々なイラストのタイプがある中でも、「主流」に或る程度の近さを持っているイラストを面に出している作品が多いように思えるのでした(一応言っておくと「主流」たって一枚岩じゃないですよ。割とリアル指向の主流、アニメ系の主流とか色々あります)。

勿論、界隈で話題の作品とか、そうしたものもあるのですが、大体並び替えて四ページくらいまでざらりと見ても、イラストが水準以上のものが多いように思えます。
一方で、ヒット数の少ない方から見てみると、「あの名作が?」という作品が入っている事にも気付くかと。中身はとっても良いけれども、ちょっとイラストが……と良く言われる幽霊の女の子のヤツとかねw
で、ヒット数で並べて、丁度真ん中くらいのページを見てみると、イラストが面に出ていない作品が10作品中4つくらい出てきます。

勿論、イラストだけでなく、ストーリー解説を見た上でクリックしているのでしょうけれども、(やっぱり主観的で申し訳ないのだけれども)或る程度のイラストの美麗さ、みたいなものがこのヒット数に現れているように思えます。
予備知識の無いプレイヤー予備軍は、やっぱり「を、キレイだな」とか「可愛い絵だ」とか、そういう観点で作品を選んでいるんだろうな、と思うわけです。実際、私もそうした時期がありましたし、そういう気持ちの一端は分かっているつもり。

さて、ここで一旦ヒット数から離れて、「評価」で並び替えてみる事にしましょう。
すると、ヒット数で表示される作品群と評価で表示される作品群が、異なる事が分かります。これは実際にプレイした人が付ける評価ですから、「見た目」と「中身」という大きな差異が生じているわけです。
ちなみに、ヒット数で最初のページに来ていた作品で、評価のトップに載っている作品はゼロなんですよね。いや、別に~の作品が見かけだけ、とかそういう事を言いたいのではなくて、「如何にヴィジュアルで人間は興味を持つか」という、そこの所をちょいと論じてみたいなぁ、というわけで御座いますよ。

尤も、この評価にも微妙に問題があって、評価した人数、つまり分母が多い方がやはり信憑性が高いと思われます。少なくとも評価した人数がそれなりの数で、且つ高得点を維持しているのならば、一般的な観点から見た良作を引き当てる可能性は高いでしょう。
評価で一位を取っている作品があったとして、その評価を付けた人間が一人だけで且つ、満点の10点を付けたら、それは否応無しに一位になってしまう、という罠があるわけです。

だから、必ずしも評価という観点で並び替えたものが信頼に足る指標か、というとそれも又問題があるわけですが、それでもヒット数と併せて考えてみる事で、或る程度見えてくる事があります。余談ですが、上記の理由から「投票数」が多いものを選んでいくと、かなり良い作品に巡り会えるのではないでしょうか? 少なくとも、労をいとわず投票してくれた人がいる、ってわけですから。

で、ヒットと評価を併せて考えてみて、何が見えるのか? っていうと、先にも述べた「ヴィジュアルの大事さ」なんですよね。取り敢えず、どんな作品だか分かりやすい「イラスト」が見えて、それが美麗だと、ひとまず多くの人に興味を持って貰えるという事は言えそうです。
ですから、「これから一旗揚げてやるぜ!」なんて制作者の方は、「100%ふりげストア」に登録する時には、自信のある一枚絵をスクリーンショットにして載せると良いんじゃないかな、と。そういうプロモーション的な部分も大事ですよね。
多分、間違いなく言えるのは、イラストが見えない「タイトル画面」と「一枚絵」があるとしたら、一枚絵の方を載せた方が興味を持って貰える確立が高くなるだろう、という事。

実は少し脱線してしまいますが、同時に「紹介文」にも気を配りたい所。
私が「100%ふりげストア」を利用する際には、いつも「日時」で新着のものをチェックしていくわけですが、どこでプレイするゲームを見極めているのか、というと実は「紹介文」だったりします。
味も素っ気もない「ふつーの恋愛ノベルです」と一言書いてあるよりも、「胸を打つ超感動巨編、ついにリリース!」とかアオリ文句を付けて、更にストーリーの内容が(尤も美味しい部分を活かすように)紹介されていた方が、「やってみようかな?」という気になりますよね。
まぁ、ここまで大げさに書かずとも、興味を惹くように、ストーリーの概略なんかは是非欲しいな、と。正直、どんなストーリーか分からないと、ダウンロードするのが一種の博打になってしまうんですよw 尤も、そうやっていくなかで、名作を発見する、なんてこともあるわけですが。

軌道修正して、イラストに話しを戻すと、イラストを付けるゲームであるならば、それを売り出していった方が良さそう、というまぁ、極々ありきたりの結論になるわけです。



○イラストのマイナス面。

さて、イラストの効用についてお話した以上、イラストの持つデメリットの部分についても焦点を当てる必要があります。とはいへ、既に或る程度先の章でお話した事なのですが。

要するに、イラストだけを指標にしても、自分の好みのゲームが見つかるとは限らない、という事ですね。イラストに騙された、なんて事もないとは言い切れないw 勿論、イラストの重要性を十分認めてはいるんですけれどもね。
一番、重要なのは、「イラストがイマイチ」或いは「イラストが皆無」な名作を見逃してしまう可能性がある、という事でしょうか。

パッと思いつくもので、私の好きな作品で挙げてみると、『柵の淵』とか『ゆうとっぷ』とか、はたまた『カレイドスコープ』とか『EmpreLance(エンプルランス)』とか色々あります。
他にも『天雨月都』とか『グッバイトゥユー』とかもそうした範疇に入れても良いでしょう(いいよね?)。

やっぱり、こうサウンドノベル/ノベルゲームのキモは、実はテキストの部分にあるように思えてきます。どれだけ丁寧な描写がなされているのか、テーマに向けて因果関係を整理しストーリーが進んでいくか、或いは読者を唸らせる仕掛けがあるか、基本というか王道はそういう所にあると私は思っています。うんと極論してしまえば「丁寧さ」こそが、作品の質を決めているようにすら思えます。

それに一番最初に述べましたように、テキスト・音楽・イラストの三本柱がありまして、そこから例えばイラストを取っ払ってしまったら、情報量という点で言えば大幅に減ってしまいます。そしてその分、他の二つの要素、テキストと音楽に比重が掛かってくる。イラストが無くても「どれだけ伝えられるか」「どれだけ届くか」という問題が浮上してきます。
けれども、イラストが無くとも名作とされている作品は、イラストがなくても「伝わる作品」なんですよ。これはやっぱり凄い事だと思います。イラストという外見ではなくて(勿論それだって滅茶苦茶重要だ)、もっと作品の中身が伝わる。これはやっぱり大事ですよね。
理想を言えば、イラストが無くとも成立してしまうようなテキストに、ハイクオリティのイラストが付いていたらもう最強でしょう。
敢えて言ってしまえば、イラストが無くなったら、ちょっとどうかなぁ? と思えるような作品もあったりします。まぁ、そうはいってもイラスト・テキスト・音楽の融合体がスタンダードなノベルゲームのあり方ですから、そういう仮定は成り立たないと言えば成り立たないんですよね。
けれども、思考実験みたいに、ちょっと考えてみると面白いかもしれませんよ?



○イラストの善し悪し。

これも完全に私の主観で書きます。
先に「美麗」という言葉を使ったりしたのですが、この美麗という感覚は当然人それぞれなわけで、各々の感性が異なる以上、同一であるハズがない。Aさんはあるゲームの絵を「最高だぜ!」と言うかもしれないし、同じゲームをプレイしたBさんは「何かよくねぇなぁ」と思うかもしれない。

やはり先ほど「美麗な絵を見せるとひとまず、興味関心を持って貰える」的な事を書いたわけですが、必ずしも主流に近い絵を付ければいいのか? といえば答えは勿論NOです。
というのも、今俎上に載せている問題は、実はいつもここで書いている「フリー」のサウンドノベル/ノベルゲームだからです。

商業だったら、多少の個性を捨てても「売れる」ものを追求する必要がある。
株式会社とかだったりしたら、株主に対して「利益を上げる責任」が会社にあるわけですから、言葉は悪いけれども「売れてなんぼ」の世界であるという点、否定は出来ないと思います。

準商業みたいな同人もそれに近い部分があります。
みんな身銭を切って、作品を作って、声を当てて貰ったり、イラストを描いて貰ったりする。それが売れないとサークルとして活動出来なくなっちゃったりしますしね。それでも、商業よりは個性を出してもいいのかな? と何となくですけれども感覚的に思いますね。
ちなみに、お名前は出しませんが、或る同人ノベルゲームの制作費が50万円だった、という話を聞いた事があります。CDの制作代とかも含めての値段でしょうけれども、50万円はやっぱり大金ですよね。となると、最低でも50万円分は売らないと、赤字になってしまうわけで……。

で、フリーの作品。
これこそが真骨頂。イラストがない作品もあれば、吃驚するくらいのクオリティのイラストが付いているものもある。或る意味で玉石混淆なわけですが、フリーで配布しているので(そこで利益を上げるわけではないので)、制作に掛かる金銭は商業や同人に比べて、恐らく低いでしょう。又、全部自分で作っちゃえば、時間は掛かるけれども、せいぜいツールの教科書とかそのくらいの出費で済んだりします(ネットを使って調べればゼロだ)。
「それで金銭を儲ける」という手段では無いわけですから、そういう意味での自由度の高さは抜群です。売れ線みたいなものを意識してもいいし、しなくてもいい。恐らく、そこには金銭的なノルマは存在しないハズだからです。

だからこそ、色んなタイプのイラストがフリーのサウンドノベル/ノベルゲームには存在しているのですが、商業だったら成立しない絵でも「この作品にはこの絵しか駄目だ!」というのがありますよね?w 
先にも挙げた『柵の淵』なんかはその典型でしょう。あの作品で妙に洗練されたイラストが付いていたら、怨念を巡るドロドロとした物語の怖さや、逆にエンディングで見ることの出来る素朴な良さみたいなものが、下手をすると台無しになってしまうかもしれません。

だから、飽くまで私の基準では「洗練よりも個性」を重視してしまいます。
逆に言えば個性が許されるのはフリーの特権だからなんですね。まぁ、同人でも例外がある事は一応言っておく必要があるでしょう。近年流行っているものの中でも「こりゃ美麗!」と思えないものがありますよね? 敢えて作品名とかは挙げませんが。寧ろそういう作品は世界観やテキストだったり作品の根底がしっかりしているのでしょう。

最初、起動してイラストが表示された瞬間「なんじゃこりゃ?」と思うw けれども、そのままプレイを続けていくと、「最初はイマイチだと思ったけれども、意外と味があるし、このイラストだからこそこの作品が成立しているのでは……」なんて思ったら、私の仲間です。ようこそディープなノベルゲームの世界へ!w

そりゃ、ね。キレイなイラストが付いてたら嬉しいんだけども、またそういう基準とは別の部分で「このイラストいいぜ」と思うわけですよ。んもう、そういう作品を見つけると思わず小躍りしたくなりますね。
ビジュアル面でダイレクトな個性を味わえるのが、実はフリーのサウンドノベル/ノベルゲームの特権の一つなんじゃないでしょうかね。それを好きになるかどうかは完全に自由ですし(お金払って期待はずれだとちょっと悔しいもんねw)。



○総論

まぁ、つらつらと例によって書いたわけですけれども、イラストの巧さ、或いは洗練されなさ、はたまたイラストが付いていないという個性そのものをフリーのゲームでは味わえるんじゃないか? と思うわけです。それにそうした作品の中に「自分にとっての最高の作品」があったりするかもしれませんよ?

確かにイラストは重要です。ファーストインプレッションという意味でも物凄く重要ですし、イラストそのものの持つ情報量の多さみたいなものも絶対に軽視出来ないのですが、それでも、「美麗なイラスト」みたいな共通概念がどんどん突き進んでいくと、猫も杓子もみんな似たような絵になってしまうんじゃないか、という危惧があったりします。
だからこそ、私は色んな作者様の個性が楽しめる、フリーのゲームが好きなんですよ。個性的なイラスト、或いはイラスト無しの作品、はたまた今現在主流の(一般的に言って)超美麗なイラストが付いていたりする作品もある。

だから、上手い/下手みたいな部分を云々してきておいてアレですけど、そういうのは「色んな個性が楽しめる」とか、「各々の感性で良い/悪いを決めればいいだろう」と思っていたりします。

これからも、個性溢れる作品に出会えたらいいなぁ、と思いつつ筆を擱くことにします。
又、いつものように纏まりが無かったね。
それでは、また。
[PR]

by s-kuzumi | 2008-07-30 04:10 | サウンドノベル
2008年 07月 28日

フリーサウンドノベルレビュー 『時計塔へ -La Danse Macabre』

b0110969_205442100.jpg

今日の副題「Le mal dont tu deburas mourir」

ジャンル:幻想ノベルゲーム(?)
プレイ時間:1時間半くらい
その他:選択肢無し、一本道
システム:NScripter

制作年:2008/7/14
容量(圧縮時):70.0 MB




道玄斎です、こんばんは。
今日の東京は曇り空。昨日までは茹だるほど暑かったのに、今日はなんだか生ぬるい空気でした。こういう気候の変化があると最近、頭痛がするようになってしまいました。もう歳ですねぇ……。

のっけから脱線しますけれども、私の書庫(自分ではカッコつけて私設図書館と呼んでいたりする)は、それなりに本が収まっているので、たまに閲覧願いが来る事があります。「~という本はあるか?」という問い合わせです。あんまり出回っていない本だったりするわけですが、若い頃から根性で本を集めたある種特殊な書庫ですので、意外とニーズに応える事が出来たりします。今日来た問い合わせでは、某アジアで三番目に蔵書量が多い某図書館でも見つからなかったという、とある本に関するものでした。
実はそういう本って、中央線沿線の古本屋とかに普通に売ってたりするw
その本は私の書庫にはあったんですが、それは「新しいヴァージョン」が出版されていて、古いヴァージョンのものを確認したい、という問い合わせでした。たまに本ってヴァージョンが上がると校訂している人が異なっていたり、底本が異なっていたりします。
「FAXで必要なページをお送りいたしましょうか?」と聞いてみた所、FAXが今使えないそうなので、明日直接、必要なページをコピーしていただく予定です。

で、例えば大きな聖堂みたいな図書館の隅っこ。そこに幻想小説なんて棚があったとして、誰かに読まれるまでひっそりと眠っている本のような、そんな作品のご紹介。
空と雪」さんの『時計塔へ -La Danse Macabre』です。
前作もレビューさせていただきました。独自の世界観と少し暗めの雰囲気が魅力の作品でした。
良かった点

・独特でオリジナリティのある世界観

・緻密に書き込まれた、独特の雰囲気を持つ幻想的な背景。


気になった点

・前作をプレイしていないと、理解しづらい部分が。

ストーリーは、サイトの方から引用しておきましょう。
疫病で両親を失った、エリーとミミ(妹)とおじ(母の兄)は三人で暮らしていました。
けれど、おじは軍に戻らなければならないので去ってゆきます。
夢の中(?)で、エリーが過去の日々を思い出してゆく話です

こんなストーリーになっています。

出来たら、先ず前作の方からプレイしてみると良いと思います。
そこまで直接的に繋がらないものの、やはり前作と続いている部分があるので、本作をより楽しむために前作をプレイしておいた方が良いかと。

で、今回もエリーが主人公。
割と時間軸が行ったり来たりするので、「今がいつなのか?」というのを把握する為にも、やはり前作のプレイを推奨しておきます。そこらへんの事情で今回は無印にしてあります。

さて、サブタイトルの「La Danse Macabre」、たまーに耳にする言葉ですよね。
フランス語なのですが、日本語に直すと「死の舞踏」という事になります。美術史西洋の歴史に詳しい方はすぐにピンと来るはず。
老いも若きも、男も女も、聖も俗も逃れがたい死に恐怖して、踊り続けるっていうアレです。有名なのが骸骨が踊っているという絵ですかね。

今、ちょっと調べてみたら、実際に墓地なんかでみんな集団ヒステリーを起こして踊り狂っていたみたいです。それを芸術という形で表現してそちらの方が今は有名になってしまっていますが。時代背景としてペストの流行が一役買っているわけですが、本作もそれに準拠するかのように、謎の病が流行した街が舞台です。
ただ、ペストとは明確に示されていませんよね。それにペストは「黒死病」ですから、皮膚が黒くなっていくわけで、そうした描写もない事から、物語の中で「流行病」(はやりやまい、でしょうね)と表現される病気とペストは別物、と考えた方がよさそうです。

本作の大きな特徴は、後述するイラストだけでなく、実は文章にもあったりします。
というのは、何だかとても詩的で「小説」っぽい印象を受けるのです。
だららっと流し読みが出来ない、ノベルゲームでは珍しい文体でストーリーが綴られていきます。
そういえば、かなり明確な形で「章」を意識させる演出もあります。他の作品だったら例えばアイキャッチで場面転換してしまう所に「章のタイトル」+「サブタイトル」を示して場面を転換させていく。

正直、ノベルゲームを「ゲーム」として見たときに読みやすいか、って言われたらそれは読みにくいんです。どちらかというとゲームというよりは、本当に小説、なんですよね。
そういうスタンスが或る程度明確になっていると思われますし、世界観と文章のリンクという意味ではやっぱりマッチしているというか、親和性が高い文体だと思います。
これが普通の幼なじみの女の子、妹系の女の子、口が悪くて手が早いクラスメイトみたいなヒロイン布陣のゲームで同じ文体だったら、何かとってもカオスなものになってしまいそうですがw

文章という話で、少しだけ脱線してみます。
「・・・」とか「・・」とかそういうのありますね。リーダっていうんですが一応、基本があります。一つだけ覚えるべき基本として

・三点リーダは二つ続けて使う

という原則が一応あるんですね。
というのも、本作の場合「・・・」や「・・」が併存しているわけで、実は「二点リーダはあまり使わない」んです。気になる、という程でもないんだけども、折角の機会だからちらりと解説させて下さいな。

兎にも角にも、基本は「三点リーダを二つ続けて使う」なんですね。
割と、このリーダの使い方で見栄えが大きく変わったりするので、意外と侮れないポイントだったりします。
又、「・・・」とするよりは、私だったら「…」かな? それも二つ続けるのが基本ですから「……」とします。まぁ、この辺りは本筋とは全然関係ない枝葉末節ですし、商業ゲームのプロの文章であっても三点リーダを二つ続けない人もいますから。三点リーダは二つでワンセットですから「……」とするのがスタンダード。けれども倍にして「…………」とすればリーダの長さも確保出来ますね。
あと敢えて一点挙げておくとすれば、

・「?」「!」の後はスペースを空ける

というものもあったりします。これも一応原則ですから、守る必要は必ずしもないのですが、「?」のあとにすぐ文章が続くと少し「詰まった」感じに見えない事もない。勿論、文末ではスペースは空けなくていいですよ。
試しに適当に文章を書いてみましょう。

「えっ?地面に落ちてたたこ焼きを食べたの?」

「えっ? 地面に落ちてたたこ焼きを食べたの?」

「えっ? 地面に落ちてたたこ焼きを食べたの?」

三つ並べてみると、微妙に見た目が違うのが分かると思います。一番目はスペース無し。二番目は半角スペース入り、三番目は全角スペース入りです。
どちらがいいかは、好みにもよると思うのですが、個人的には半角であれ全角であれスペースはあった方がいいかな、と思っています。多分、基本は全角なんですが、半角も中々悪くないですね。


又しても脱線しまくったので、ここらで軌道修正。
先にちらりと触れた「イラスト」に関してです。例えば人物のイラストは決して上手いわけじゃないし、今流行のタイプの絵柄でもない。
けれども、そこには妙に暖かみがありますし、ラフっぽく書かれたイラストなんてかなり味があるんですよ。個人的に一般的な「巧さ」よりも「味わい」の方を重視したいので、本作のイラスト結構気に入っています。
また、背景がとってもグーですね。凄く緻密に描かれたやはり一種幻想的な絵で、雰囲気が出ています。本当にこの背景は絶品だと思います。中々描けませんぜ?

ストーリー的な部分は、もう先に引用した部分が大枠としてあって、それに加えてエリーの過去で、家族四人で暮らしていた頃、そして両親との死別とその時のエリーの行動みたいなものがメインとなります。あんまりこう、ドラマティックな展開があるとか、あっと驚く仕掛けが、とかそういうのはないのですが、少しダークな雰囲気が私は好きだったりします。


一篇の幻想小説のような趣の作品です。
独特の世界観や雰囲気をより楽しむ為に。是非、前作と併せてプレイしてみて下さい。

それでは、今日はこのへんで。


PS.今サイトを見てみたら、本作の配布を停止なさるという告知が。うーん、残念。。問題があれば削除しますので、そのときはどうぞ仰ってくださいまし。
[PR]

by s-kuzumi | 2008-07-28 21:06 | サウンドノベル
2008年 07月 27日

なんてことない日々之雑記vol.101

道玄斎です、こんばんは。
何だかんだで、101回目の日々之雑記。今日は少しだけ趣を変えて、いつもなら絶対に話題にしないようなものを書いてみようかと。


■高校野球

私、あんまり野球は見ません。
というか、野球には殆ど興味がないんですよ。自分が中学生とか高校生の時に好きだったのは、バスケットボールでして、何となく野球なんかには興味のきょの字も覚えなかったという。

私の出身高校は、東京にあるんですが、そこそこその地区では強かったみたいです。決して、地区大会で優勝出来るとかそういうレベルではないものの、まぁ、中堅+αくらいのレベルですかね。
結構笑えるのが、私の出身高校、「グラウンドが無い」んですよw 無いって言い切っちゃうと語弊があるかな? 本当に猫の額ほどの土地があって、そこが「一応グラウンド」という事になっていたのですが、少なくとも野球を練習したり、或いはサッカーを練習したり、はたまた陸上部とサッカー部が同じグラウンドで練習したりとかは絶対に出来ない程度の小ささだったんです。

グラウンドが無いんだったら、体育祭とかどうしてるのさ? なんて声が聞こえて来そうですが、「外部の競技場を一日借りる」という体裁を取っていました。私は高校三年間で一度も体育祭に参加していないので(全部さぼったw)詳しい事は良く分からないのですが、区の競技場を借りて体育祭をやっていたようです。

他にも高校に付きものの球技大会なんてのも、某体育館を借りてやっていました。こちらは三年間ちゃんと参加しましたよ?

んで、自前のグラウンドすら用意出来ない学校なのに、野球部の奴らは妙に幅を利かせていて、見ていて感じが悪かったんですよw どこの学校もそうとは限らないと思うのですが、花形の部活があるとその部の所属している人たちって何となく、増長しませんか?w しかも学校が黙認するような形で。私は妙にそういう所でセンシティブなのでw 結構気になってたんですが……。
例えば、冬、私が黒のロングコートで登校したら、校門前に待ちかまえていた体育教官に捕まって、「貴様の服装は何だ!」とか怒られて、しかも帳面に私の名前を記して内申点のようなものにそれを加味していた模様です。
これは余談なんだけど、体育教師じゃないんですよ、「体育教官」。何故か教官。体育のセンセは何故か職員室ではなく「教官室」なる部屋があってですね、なんだか威圧的な「体育の鬼教官」みたいなものがまだ名残として残っていましたよ。

で、私がコートで怒られている間、真横を野球部の連中だかが通り過ぎる訳です。
勿論、学校指定のコートじゃなくて、ね。でも彼らは怒られない。
だから私、言いましたよ。「先生。奴らも指定じゃないコート着てますよ」って。そしたら、妙に気まずそうな顔を一瞬だけして「五月蠅い! 今問題なのはお前の方だ!」と一喝されてしまいました。どうにもやりきれないね。

まぁ、話が長くなったのだけれども、兎にも角にも、私は野球ってあんまり好きじゃないし、それが全国の高校の野球部で行われる「高校野球」なるものが、どうにも好きになれない。
結局、強い私立の高校って選手を全国から引き抜いてきたり、或いは財政が豊かな高校は「酸素マシーン」みたいのを導入したりしているわけで、純粋に「みんなで野球、やろうぜ!」みたいなノリがないからなんですね。

勿論、中にはそういう高校も当然あるでしょうし、そういう高校を私は応援したい。
で、ついさっきまで珍しく高校野球を見ていました。というのは「神奈川高校野球」の北神奈川の決勝戦があったんです。慶應義塾VS東海大相模というカード。
最初は私、見る気なんてサラサラなかったんですが、悲しい事に私の一族って殆どが慶応出身なんですよ……。親から伯父だ叔母だって親戚からイトコまで慶応ばっかり。
で、今年約半世紀ぶりに甲子園出場が叶うかどうか? という重要な試合だそうで、「お前も見て応援しなきゃ殺す」みたいなムードになってしまってやむなく、というのが実は真相なのですw

「あのー、大変申し訳ないのですが、私は早稲田出身なので、寧ろ慶応とは仲が悪いというか、あんまり関係がないのですが……」
と、愛校心なんて持ってないくせ(というか親族の刷り込みにより、寧ろ慶応の方に親近感を覚えているのですw 病気したら慶応病院に行くし!)に、大学同士のバトルを引き合いに出して難を逃れようとするも失敗して、仕方なしに見てしまったんです。

ところが、見ていたら、結構面白い。
東海大相模なんて、かなりの強豪です。一方で慶応の連中と来たら、お坊ちゃんお坊ちゃんしているというか、まぁそういう風情でして、両校の選手を見ていると露骨に「肌の日焼けの度合い」が違うというw
けれども、点を取られたら、じみ~に粘って、チャンスを待って逆転をしていく慶応の選手に好感を持ってしまったんですよねぇ。決して「むちゃくちゃな飛ばし屋」がいるとか、「アホみたいな速度で投げるピッチャー」がいないのに、妙に粘って頑張るんですよ。

バントの体勢でピッチャーを攪乱して、押し出しで塁に出たりと、なんだか妙にチマチマとした野球なんですが、「そうせざるを得ない感」がヒシヒシとでていて、「何とかして勝たなきゃ!」というような選手のひたむきさが伝わってきて、試合終了まで見てしまいました。
追いついては追い抜かれて、更に追いついては追い抜かれてを繰り返し、結局13回まで延長。結果、慶応が勝ったわけですが、久々に野球を見て面白かったな、と。
たまには、野球なんかも見てみると、良いかもね。

いや、オチも何もないんだけども、たまには普段と違ったものを見たり聞いたりやったりするって結構新鮮でいいなぁ、なんて思いましたね。



■バター

バターが入手困難になって結構経ちました。
手作りのクッキーを主人公に差し入れるゲームのヒロインの女の子達も大変だ。

で、一時よりは何とか入手しようと思えば入手できる状態にはなったのですが、今日行ったお店では「一家族一個まで!」と張り紙がついてました。

何か、こうやって何かの食料の入手が困難になると、昔の「タイ米騒動」を思い出します。
若い方はご存じないかもしれませんが、今から15年くらい前に「米が無い」という状況が起きまして、代替物として大量の「タイ米」が出回る騒ぎとなったんです。原因は冷夏で米が育たなかった、という事らしいんですが、なんだか暫くしたら普通に米が供給されるようになって、「結局何だったんだ?」と。信じられないかもしれないけれども、普通の日本米とタイ米の抱き合わせ販売が行われたり、「タイ米をオイシク食べる方法」なんてのがテレビで特集で組まれたり(何かゼラチンみたいのを一緒に炊くと、日本米っぽくなるとか、そういう内容でした)、一種異様な事件でした。

別に陰謀論みたいのを唱える気はないんだけども、なんだかバターの場合は妙に怪しい所があります。というのもバターって結局、生乳が原料ですよね。バターがないくせに牛乳は大量に出回っているわけで、そこの所、頭の悪い私にはからくりが分かりませんねぇ。
単純に考えると、「牛乳として供給される生乳を生み出す牛」と「バター用の生乳を生み出す牛」とは種類が違うのかもしれません。

まぁ、誰か私にお菓子でも作ってくれる女の子でもいないかしら? という所に話しは落ち着くわけですがw
良く、恋愛モノのゲームとかをやっていると、女の子が「お菓子」を作ってくれたり「お弁当」を作ってきてくれます。あれ、いいよねぇ……?w  若い頃は結構女の子からお菓子とか作ってもらったりしたんだけども、「お弁当」だけは未体験ゾーンだったりします。だから、死ぬ前に一度でもいいから、「あの……良かったら……」みたいにお弁当を差し出して貰えるシチュエーションを体験してみたい。
取り敢えず、それが人生の一つの目標ですかねw



■バチカン市国に行ってみよう

いや、勿論飛行機に乗っていくわけではありません。
ネットワーク的に到達してみる、という事ですね。まぁ、アレです、一つの聖地巡礼みたいな。
わざわざLinuxを立ち上げるのが面倒だったので、Windowsでやってみました。

面白かったのが、バチカンのネームサーバの一つに「ミカエル」なんて名前が付いていたりして、流石だなぁ、と感心すること頻り。
例によって、nslookupをインタラクティブモードで入って、set type=nsで。

勿論それだけじゃ、巡礼にならないから、tracertというコマンドで「自分のマシンからバチカンのネームサーバまでの道のり」を描いてみる事にしました。
ちなみにLinuxとかMacintoshの場合はtracertじゃなくて、tracerouteです。

まぁ、私のマシンから25個くらい彼方此方を経由してバチカンに到達するわけですが、東京から大阪へ、そして何故かブラジルを経由してシアトルに行ってパリ、ミラノと進んでいきます。何かこういう事をやってるだけでも世界旅行をしている気分になりますね。
当たり前っちゃ当たり前なんだけども、やっぱりバチカンにもちゃんとネットワークが設備されているんですね。

別にバチカンじゃなくても、興味のある国とかがあれば、みんな同じ手順で出来るからお勧めのネットの楽しみ方だったりします。詳しい事は「nslookup」とか「traceroute」或いは「tracert」とかを検索してみると分かりますよ?
こういう時だけ、メインマシンがUnixであるMacintoshユーザーが羨ましく思えますw


ではでは、今回はこのへんで。
[PR]

by s-kuzumi | 2008-07-27 18:23 | 日々之雑記
2008年 07月 26日

フリーサウンドノベルレビュー 番外編 『白黒少女』

b0110969_247033.jpg

道玄斎です、こんばんは。
今日も暑くて暑くて、夕食を採ったあと妙にだるくて、ついつい三時間ばかり眠ってしまいました。
皆様も体調には気をつけて。外に出る時には、帽子を掛けるとか水分をこまめに採るとかして下さいね。

さて、今回は暑くてゲームなんてやってらんねぇよ! って方に朗報の番外編。
尺が短いですから、さっくりと遊んで下さい。というわけで今回は「百番合戦鷄太郎」さんの『白黒少女』です。
ゲームのダウンロード先も載せておきましょう。こちらからどうぞ。


不条理型のギャグと、オセロ部の存続を巡るお話(=10分)です。
オセロ、この意外にも奥の深い遊びをフィーチャーしているのが今回のプレイの決め手でした。実は私、結構オセロ強いんですよ。子供の頃にオセロの解説書とか読んでましたし、定石もいくつか覚えたりしました。
そう、将棋とかだけじゃなくて、オセロにも定石ってあるんですよ。今じゃすっかりオセロをやる機会なんて無いわけですが、やろうよ! って持ちかけられたら嬉々としてやっちゃいますね。

オセロに絡めた名言が出てくるのも本作を印象づけるポイントです。曰く、

「負けてる方が逆転しやすい!」

と。
これは至言なる哉。
何事も、そういう部分ってありますよね。何でもいいんだけど、何かでビリだったとして、ビリなんだからそれ以上落ちる心配はない、あとは上がっていくだけ。ビリからトップに上り詰めた時の快感なんて、相当のものがありますしね。

で、オセロってやったらめったらひっくり返せばいいと、思ってる方もいらっしゃると思うのですが、寧ろ序盤から中盤に掛けては「こちらの石の数が少ない方がいい」と言われています。これって考えてみれば当たり前の事で、こちらの石が少ないという事は相手の石が多いという事。つまり、「こちらはひっくり返しやすくて、向こうはひっくり返しにくい」んです。
これも、いくつかの条件があるのですが、基本的に「自分の石を相手に囲ませる」ようにしていくと、いいみたいですよ。

他のポイントとしては、「角を取る事に固執しない」なんてのもありますよね。
下手に角を取ったが挙げ句、最終的に負けてしまう、なんて事もありますしね。単純だからこそのゲームの面白さがあるわけです。

話を戻すと、ストーリー的なものは、あるっちゃあるんだけども、基本はギャグみたいな。
しかも、妙に脱力してしまうような不条理系。まぁ、尺が短いですからこんなものでしょう。
ちなみに、本作の目玉の「オセロ」はオートで進んでいきます。もしかすると吉里吉里/KAGなんかを使えば、自分で打つ事も可能なのかしら? あっ、ちなみに本作はYuuki! Novelですよ。

出来たら、自分で打ってみたかった、というのはあるのですが、さっくり遊ぶのにはぴったりのゲームです。暑くてだるいけれども、遊び心を忘れずにいたいものです。

それでは、今日はこのへんで。
[PR]

by s-kuzumi | 2008-07-26 02:47 | サウンドノベル
2008年 07月 24日

なんてことない日々之雑記vol.100

道玄斎です、こんばんは。
ここ数日、結構頑張ってゲームを沢山プレイしたので、今回は日々之雑記です。
ついに、この私のマジでどうしようもないボヤキたる「日々之雑記」も100回目を迎える事と相成りました。いや、ホントいつもいつもお付き合い頂いき恐縮です。

そういえば、昨晩大きな地震がありましたね。
皆さん大丈夫でしたか? 私は本棚から本が数冊滑り落ちただけで済みました。



■ラーメン

今朝、ラーメンを食べる夢を見ました。
何か、デパートだかに行ってるんですが、そこで各地の有名店が日替わりでお店をやるようなブース(?)がありまして、そこでなんだかとっても美味しそうなラーメンが食べれるんですよ。しかも一杯お試し価格の100円という破格の値段。料金前払い制。
自分の事ながら、妙に設定が細かい夢を見るもんだと半分呆れているのですが、見ちゃったものはしょうがない。

結局、ラーメンが運ばれてきた所で目が覚めてしまったわけで、妙な消化不良感が残りました。そうなると、もう「今日の昼ご飯は絶対にラーメンを食べよう」と思うわけです。
ちなみに夢に出てきたラーメンの種類ははっきり覚えていないのですが、私の好物の紅ショウガが載っかっていたのは覚えていましたから、恐らく豚骨系でしょう。

お昼の時間がやってきました。
折しも、なんだか地方の名店だかがキャンペーンで出店している所があったんです。お昼時ですから結構人も並んでいます。呼び込みのお兄さんも額に汗して、一生懸命お客をさばいております。
で、「よし、じゃあいっちょ食べてみるか」と思ったんですが、ふと既に椅子に座って食べている人が目に入ったのです。するとなんて言うか「夢で見たラーメンより美味しそうじゃない」んですよw そうしたら急に食欲が無くなってしまって、結局列から離れカップラーメンに……。美味しいラーメンが食べたかったんじゃないのかっていうw



■最近、書いてない「箸休め」

なんだか、日々之雑記が色んなものを統合し始めちゃって、最初に作った区分けが微妙になりつつある今日ですが、最近、ちょっと「箸休め」に書くべきネタが溜まってきている気がするので、近い内、一席ぶたせて貰おうかな、と。

半分、思いつきであれこれあれこれやっちゃう悪い癖で、まだ全然消化出来ていないモノとかあるんですが(例のノベルゲーム論とか……)、着実に一つ一つ。
多分、今度の「箸休め」は「ノベルゲームとイラスト」みたいなお話がメインになるのかな、と。もしかしたらもう一本「ゲームと小説の垣根」みたいな、そういうお話もするかもしれません。というのは、ご存じの方も多いでしょうけれども小説版の『ナルキッソス』が出版されたんですよ。私も今日買ってきました。

メディアファクトリーのMF文庫Jというレーベルで出ています。
ほら、アレですよ。『ゼロの使い魔』の原作がリリースされている文庫です。
ともあれ、少しじっくりと読んでみたいので、まだ未読だったりします。

割と普段から感じているのは「ゲームとしては成り立つけれども小説として成り立たない」作品というのは絶対にあるわけで、元々がゲームだったものが小説になるのかどうか? という辺りに焦点はあるのでした。勿論、片岡ともさんは文章を書くプロフェッショナルですから、全然そこらへんで不安を覚えたりする事はないのですが、「どうやって小説にするのか?」というメソッド的な部分での興味が物凄いあったりします。
まぁ、近い内にまた駄文を書き連ねる事となるので、その際にはどうぞ宜しく。



■読書

実は、全然本が読めていません。
暑くって暑くって、本を読んでいる場合じゃないというか。一応自分で自分にノルマを課せているので微妙な焦燥感はあるのですが、それすらも突き抜けてしまいそうな具合の悪さです。
マニュアルみたいな本はちゃんと日々読んでいるんですけれども、中々「自分が自分の為だけに読む本」に着手出来ていませんね。良くない。

今週末くらいからまた気合いを入れて読んでいく積もりですが、果たしてどうなる事やら……。



■音楽

・17年目の真相

実は、先ほど少し整理をしていたら、例のTMNの『EXPO』なるアルバムが出てきました。リリースが1991年ですから、もう17年も前のCDです。ちらりと聴いてみると、何となく音的に薄い気がしますね。薄いっていうと誤解があるか。なんて言えばいいのか、音圧が低いって言えばいいのかしら。近年の音楽の傾向として限界ギリギリまで音圧を上げる、というのがあるらしくって、そういうのに慣れてしまうと、「薄く」感じてしまうのでしょう。
それでも尚「Think Of Earth」というラストの曲は最高の名曲だと思うのですが……。

それは兎も角、このアルバムの1曲目に謎のイントロみたいな曲が入っています。
奇妙なシンセの音に何かごにょごにょ言っているような曲とは言えない、変なトラックです。で、これ「逆再生」する事でメッセージが浮かび上がると17年前に話題になったのを思い出しました。当時は、テクノロジーがまだ今から見れば貧弱でしたから、逆再生なんて中々出来なかったんですね。逆再生が可能なカセットデッキとか持っているヤツが羨ましかった。

で、今なら逆再生も楽々出来るだろうと思って、やってみたのです。
やり方は邪道だと思うけれども、とっても簡単。

1, 『EXPO』をiTunesに読み込ませて、問題の曲だけmp3に変換する。

2, mp3ファイルを適当な音楽制作ソフトに読み込ませる。今回はACIDを使用。

3, 読み込ませたファイルを今度は、wavにして書き出す。

4, SoundEngin Free(波形編集ソフト)にそのwavを読み込ませ「逆再生」する。

と、こんな感じです。
最初っから何かを使ってwavで書き出せば滅茶苦茶楽だったのにね。

で、一回目の逆再生時では、なにやら会話みたいのが聞こえたのですが、詳細が聞き取れなかったので、再生速度を少し下げてやりました。下げすぎると却って聞こえなくなるから要注意。

結果。
やっぱり、良く分からなかったw 断片的に「やっぱり」とか「俺が」とかそういうのは聞こえるんだけどども、「メッセージ」として伝わってくるものは何もなかった……。17年経ったけれども、いまだ真相は闇の中……。


・彼女が家にやってきた。

彼女って言っても、


幼なじみ的女の子「なんでこう鈍いのかしら……」

俺「ん? 何か言ったか?」

幼なじみ的女の子「べつに? 何でもないわよ」

俺「そう?」


とか、


面倒見の良いクラスメイト的女の子「あの……これ……」

俺「お弁当? ……俺に……?」

面倒見の良いクラスメイト的女の子「う、うん……。ほ、ほら、いつも購買のパンばっかりでしょ! たまにはちゃんとしたもの食べないと、具合悪くしちゃうんじゃないかと思って……」

俺「貰って、いいのか……?」


とか、そういうんじゃなくて(何か無駄に引っ張りすぎた)、彼女の名前はFL-CHANといいます。この間注文しておいた『FL STUDIO8 XXL』というソフトが届いた、という事ですな。

ベルギー産のソフトで、基本的に全部英語表記。ヘルプは日本語が出るんだけどもね。
自分で「パターン」を作って、それらを組み合わせて曲を作るというソフトです。簡単に言ってしまえば「自分でループ素材から作るACID」という感じでしょうか。
慣れていないせいか、全然使いこなせていなくて、現段階では言っちゃなんだけど、微妙に使いにくい……。ただ、付属するsytrusというソフトシンセは滅茶苦茶グーな音が鳴ります。
デモ曲がカッコいいので、それを聴きつつ、例の“彼女”ことFL-CHANを踊らせたりしています。



100回目の今日も、いつもと変わらず、ホントどうでもいいお話にお付き合い下さいまして、恐縮です。どうぞ、これからも宜しくお願い申し上げます。
[PR]

by s-kuzumi | 2008-07-24 23:20 | 日々之雑記
2008年 07月 23日

フリーサウンドノベルレビュー 『おにあい~だって好き好き大好き~』

b0110969_229822.jpg

今日の副題 「衝撃(笑劇?)の結末を見よ!」

ジャンル:ちょっとアレな恋愛アドベンチャー(?)
プレイ時間:1時間半~2時間程度
その他:選択肢はあれど、エンドには影響しない。
システム:NScripter

制作年:2005/4/11
容量(圧縮時)22.9MB



道玄斎です、こんばんは。
今日は以前からずっと「もう一度プレイしたい」と思ってきた作品。
最近、少し新作のゲームが続いたから、たまには昔のものも、ね。
で、例えば、十年後、フリーのノベルゲーム/サウンドノベルの年表を作るとしたら、きっとどこかしらに名前があるであろう、「あおぞら幼稚園」さんの第一弾作品、その名も『おにあい~だって好き好き大好き~』。
多くの人がプレイして、そしてラストでずっこけたというw 強烈な個性を見せる作品になっています。
最近の「あおぞら幼稚園」さん、更新も途絶えてしまってちょっと心配なのですが……。
良かった点

・衝撃のラストを見ずんば、この道を究めたことにあらずw

・こういう手作り感、結構好きです。


気になった点

・シリアスな展開や、王道の恋愛を求めると肩透かしをw

ストーリーは、ベクターの紹介文から引用しておきましょう。
妹や色々な女の子といちゃつく学園のノベルです。
学園主催のバレンタインイベントが開催されることを知った女の子は立ち上る!
主人公と出会い恋に落ちたり落ちなかったり・・・。
現実ではありえない夢と希望で満ち溢れる作者の妄想ワールドでお届けします。
ぜひお手にとってプレイしてみて下さい!それが貴方の運命なのですから♪

こんな感じ。


よくよく考えてみると、この作品のリリースが2005年だというのには少々驚きました。
てっきり私の中では2003年とかそのくらい前にリリースされたような感触があったからです。それもこれも、その後のハイペースのリリースによるものなのでしょう。
それにつけても、最近、全く動きが見えなくて、心配なんですよ……。

で、ストーリーを見て貰えれば分かるように、かなりぶっ飛んだ妹型ハイテンション学園ラブコメ、といった趣の作品になっております。
ヒロイン(?)の女の子は何と12人! ちょっとイメージを助ける為にサイトの紹介ページを載せておきましょう。こちらからどうぞ。

何かもう、女の子の名前からぶっ飛んでいて、「もなか」や「あいす」「たると」とか妙に甘ったるい連中です。ちなみに主人公の名前は大福w
脱線しちゃうんだけども、私は結構大福って好きなんですよ。あっ、いや勿論食べる方の。基本的に甘いモノは好きな方でして、その中でも大福ってどこか別格なんですよね。何となく自分の中のイメージで「大福は特別な食べ物」という刷り込みがあって、たまに無性に食べたくなるのでした。ちなみに、和菓子系では私は断然「粒あん派」です。こしあんってなんだか気持ち悪くって……。

話を戻すと、イラストも個性的ですw
昔(といっても3年前らしいのですが)初めてプレイした時は思わず「なんじゃこりゃ?」と叫んでしまいました。髪の色と髪型だけでヴァリエーションが作られているわけで、「絵で選ぶ」タイプのユーザーには受け入れにくい部分がある事も確か。
正直に告白すれば、私も昔は割と「絵」で選んでいた時期もありました。ノベルゲームと絵=イラストという問題は、もう少し考える必要があるので、近々例の「箸休め」にて持論を語ってみる事にします。
けれども、今になって思えば、こういう絵も意外と味があっていいんじゃないか? なんて思えてきますねw 三作目以降からは絵師さんとのコラボが増えて、作者様自身の描いたイラストを目にする機会は無くなってしまったのですが、今だからこそ、敢えてもう一度描いて欲しいなぁ、なんて思ったりも……。


うんと好意的な言い方をすれば、「手作り感」が溢れているわけで、けれどもフリーのノベルゲームとかサウンドノベルの場合ってそれが結構プラスの評価になることも屡々。
まぁ、商業的なゲームとはまた違う土俵ですから、却ってそういう個性があった方がバランスというか、そういう面でもいいと思うんですよ。そもそも「立ち絵も存在しないけれども、名作」なんてのもこの世界には当然存在するわけで。


さて、中身なんですが、「あおぞら幼稚園」さんの作品をプレイした事のある人だったら、全ての原点がここにあった、と気付くのではないかと。
学校で悪さをする愚連隊というかゴロツキ(しかも勝負に負けると妙に男気を見せたりするw)、えっち系の犯罪を目論む悪者、ベタベタと甘えてくる妹、みんなからの好意に全然気付かない鈍い主人公。
しかも主人公は熱血硬派なタイプで、女の子達に襲いかかる魔の手をばっさばっさとなぎ倒し、解決してしまいます。その気が無いのに「君に涙は似合わないよ」とかさらりと言えちゃう、良く言えばカッコいい、悪く言えば気を持たせすぎな主人公。

例によってハイテンション、ハイペースで事件が頻発し、その都度主人公は事件を解決し、女の子のハートをゲットしていくのでした。

ま、あんまり語りすぎてもアレですよねぇ?
是非是非、ご自身でプレイしてみて下さい。
良く言われる事に「処女作に、その作者の全てが詰まっている」というのがあるのですが、本当にそんな感じ。色んな部分は近年の作品では遙かに洗練されているのですが、ベースとなっているものはやっぱり共通しています。


気になった点も、まぁ、こういう作品ですからあんまりそれを挙げる事に意味がないように思えるのですが、お約束、という事で一個だけ挙げておきました。
「萌える恋愛ものかよ!」と思ってプレイすると、ちょっとがっかりするかもw ギャグ的なラブコメだと思ってプレイするのが吉。タイトルの「おにあい」は

「『おに』いちゃん『あい』してる」

の略?w


フリーのサウンドノベルの歴史に(恐らく)名を残すであろう、名作(迷作?)です。
衝撃のラストで大爆笑して下さいw
[PR]

by s-kuzumi | 2008-07-23 22:09 | サウンドノベル
2008年 07月 22日

フリーサウンドノベルレビュー 『stREI sheep』

b0110969_2115065.jpg

今日の副題 「これからは、ずっと一緒」

ジャンル:ミステリー(?)
プレイ時間:1ルート1時間半くらい。
その他:選択肢あり。全部で四つのエンドが用意されている。
システム:吉里吉里/KAG

制作年:2008/7/20
容量(圧縮時):48.0MB




道玄斎です、こんばんは。
今日もやたら暑かったですね。しかし、暑さに負けずに今日も今日とてゲームをします。
というわけで「Studio Beast」さんの『stREI sheep』です。『You’ve got a friend』という作品が著名な作者様の新作、という事になりますね。
良かった点

・グイグイと引き込まれていくイントロ部分。

・叔父と姪の奇妙な共同生活が見ていて楽しい。

・割とぶっ飛んだ設定ではあるが、丁寧な作品作りの為、違和感が少ない。


気になった点

・少し性急になってしまっている所も。

ストーリーは、サイトのURLを張っておきましょう。こちらからどうぞ。


久々にエンディングリストを実装しているタイプの作品をプレイしました。
選択肢音痴の私なんですが、今回はすんなり全てのエンドを見ることに成功。まぁ、選択肢の数はそこまで多くないですし、そういう意味でもプレイのしやすい作品だったと思います。

本作と同じ作者様の作品に『You’ve got a friend』というのがありまして、先日もお勧めして頂いた作品なわけですが、私は実は未プレイです。けれども、本作をプレイしてみると、やっぱり未プレイながらも「良いものがありそうだ……」と期待せざるを得ませんね。

本作も普通に面白かったです。
期待を煽るムービーや、序盤、特にイントロ部分は秀逸だったと思います。
仕掛けみたいなものは、割とすぐに看破出来てしまうのですが、それを踏まえた上で「どうなるんだ?」と期待を煽ってやまない、希有なタイプの作品です。

叔父さんである主人公の元に、姪を名乗る中学生の女の子、玲奈がやってきて奇妙な共同生活が始まります。同時に「殺し受付サイト」でほんの少しの好奇心で依頼した“自分自身への殺人依頼”という影の部分と相俟って、ストーリーが盛り上がっていきます。

また、この二人の共同生活の描写が少しコミカルで、時に優しく、プレイしていてとても心地よい。こういう空気感ってとっても好みです。
親の敷いたレールの上を脱線する事なく歩んできた中年に差し掛かった主人公が、この姪の玲奈との生活の中で変わっていく部分も定番と言えば定番なのですが、いい感じ。
作中で、玲奈の過去とか、はたまた主人公の過去とかが随所に挿入されるのですが、或る意味で本作は「家族の再構築」とか「家族の回復」とかそういうテーマも持っているように思えますね。

ここで玲奈と主人公の関係をおさらいしておくと、主人公の弟の娘が玲奈という事になります。が、それは恐らく法律上の問題で、血のつながりは無いみたいです。
主人公の弟が結婚した相手に連れ子が居て、その子が玲奈、という事になります。少しだけややこしいですね。ですので、実は主人公と玲奈は「血のつながり」があるわけじゃない。
けれども、玲奈にとっては唯一の親族と呼べる存在が主人公で、主人公からしてみれば、自身の喪った家族的なものを再現してくれるような存在が玲奈なわけでした。
そんな二人が不器用ながら、そして試行錯誤していくように一緒に生活をして、家族の絆のようなものを持つに至る。そこの部分が私のお気に入りポイントでした。

ミステリー風味なのですが、実は家族愛みたいな、そういう部分が後半から大きくフィーチャーされていくように感じました。
ちなみに、玲奈、可愛いです。私の大好きな黒髪で、例の「姫カット」っぽい髪型。シックなセーラー服と直球で私の心を打ち抜いてくれますw これは蛇足なんですが、主人公のおじさんも中年に差し掛かっているのに、結構カッコいい。エンディングのスタッフロールを見ると足が滅茶苦茶長いです。

そのまま晴れて家族になりましたメデタシメデタシ、で終わらないんですよ。
ここで、最初の方にあった「殺人依頼サイト」の伏線が活きてきます。まぁ、その普通に考えれば、かなり早い段階で仕組み自体は分かってしまうんですが。。
自分で自分を殺すように依頼した主人公の運命は? そしてその時玲奈は? というのが物語のハイライトになりますね。

四つのエンドがあるのですが、「冬色のオルゴール」というエンドが恐らく、トゥルーエンドに相当するものと思われます。
二番目の「Thank you & Good bye」というエンドも私は好きですねぇ。この二つが「正式なエンド」という感じで後の二つは所謂「バッドエンド」に相当するものだと思います。

正式エンドの二つは、好みの問題もあると思いますが、どちらも力が入ったエンドでした。
作中でさりげなく出てくる歌を効果的な伏線にして、エンドで活かしているちょっと渋めの良質エンド。ただ、もう少し最後の最後での爆発力みたいなものがあっても良かったかな、と。


さてさて、気になった点なんですが、先ずは本当に下らない私の疑問から。
良く、こういうゲームをやっていると出てくる言葉があります。
その言葉は「ファンシーショップ」と言いますw

このファンシーショップって何なんでしょうかねぇ? お店がファンシーなのか、ファンシーなものを扱っているお店なのか……。そもそもファンシーってなんだか曖昧だよなぁ……。

どうやら文脈を推測するに、女の子向けの雑貨品を売っているようなお店らしいのですが、ファンシーショップなるものを見たことがない私はどうにもイメージしにくいのでした。
大体、何歳から何歳くらいまでの女の子が利用するお店なのか? 果たして実在するのか? 実在するとしたら何というお店なのか? ネットで見ることが出来るのか? という辺り非常に気になっていますw そういえば私が一昔前、たまに買い物をしていた「KIDDY LAND」ってなんだかそれっぽいのですが、どうなんでしょうか? 
是非、女性の方、ご教授下さいませ。


で、話を戻しまして、気になった点です。
たまにノベルゲームをプレイしていて「この空気感をもっと味わっていたい」と思う事があります。大抵の場合はストーリーを進める上であまり意味がない日常のやりとりだったりするのですが、本作の場合、主人公と玲奈の共同生活のパートがまさにそれに当たります。
あんまり、そういう日常シーンがダラダラ続くのも厭なんですが、少し本作では、ストーリーがテンポ良く進みすぎてしまった部分があるように思えるのです。
もう少し、二人の共同生活を見てみたい。そんな事を考えました。本筋とはあんまり関係がないようなエピソードを一個か二個くらい挟んでも良かったんじゃないかしら?

もっと言ってしまえば、全体的に「決め手」となる部分が少し乏しかったのかもしれません。そうした決め手は、やっぱりそういうさりげない日常生活の中の一コマとリンクしていると、とっても良かったりするんですよ。

もう一点は、結局「あの組織」は一体なんなんだ? という結構根本的な疑問です。
もう少し組織の全貌というか、実体についても説明があっても良かったかな。

そうそう、本作ではセーブを行うと、そのセーブした時点での物語の「ブロック」の名前が分かります。英語で書いてあって「Apologize or not」とかまぁそんな名前が付いているわけです。セーブ画面、ロード画面から確認する事が出来ますよ。
で、「House shereing」というブロックが前半にあるんですよね。
これ、多分、スペルミスなんじゃないかなぁ? ハウスシェアリングってのを英語にしたかったと思うのですがシェアは「share」ですよね。で、ingを付ける際にはラストがeで終わっていますからそいつを取っ払って「sharing」が正しいのではないかと。私自身英語、そんな得意じゃないのでアレなんだけども、まぁこれは蛇足ですね。


ほんの少し切なさの残るエンドなんかもあって、満足致しました。
少し性急な所があるけれども(というか、もう少し二人のやりとりを見ていたかった)、中々面白い作品です。興味を持たれた方は是非是非。
[PR]

by s-kuzumi | 2008-07-22 21:01 | サウンドノベル
2008年 07月 21日

フリーサウンドノベルレビュー 『あやし ~境界揺動~』

b0110969_13114658.jpg

今日の副題 「続編のリリースに超期待」

ジャンル:怪異系微伝奇ノベル(?)
プレイ時間:30分~1時間程度
その他:選択肢無し、一本道。尚、今回プレイしたものは、起動した際のタイトルバーに「あやし絵試作版」となっていた。
システム:NScripter

制作年:2008/7/7
容量(圧縮時):38.0MB



道玄斎です、こんにちは。
今日は少しだけ趣向を変えて、ホラーって言うと言いすぎだけれども、怪異系で微伝奇風味のお話のご紹介。
というわけで「ever.」さんの『あやし ~境界揺動~』です。
本当にどうでもいい事なんですが「―境界揺動―」なのか「~境界揺動~」なのか、はたまた「- 境界揺動 -」なのか表記が微妙に統一されてなかったので、ここでは、「~境界揺動~」で表記する事にしました。
良かった点

・和風怪異系に相応しいイラストがグー。

・短時間でさっくりプレイ可能。


気になった点

・盛り上がりなどにやや欠ける。

・システムが微妙に不安定? 恐らくスクリプトの問題だと思われる

ストーリーは、サイトの方から引用しておきましょう。
「私」は、少しだけ他人とは違うことを知っている。
都市伝説。
街談巷説。
つまりはそういう妖しい物語。
それらが実際本当真実に、
存在していることを知っている......

そして今。
世間を賑わせてるのは「連続失踪事件」と呼ばれる事件。
もう何人もの行方不明者が確認され、
そのいずれも手がかり一つ、痕跡一つ残さずに、
それこそ文字通り消えたとしか言えない事件。
「私」達はそれを、失踪事件なんて呼ばない。
――神隠し。
そう、呼んでいる。

こんな感じのストーリーになっています。

タイトル画面を見た時に思わず、「おっ!」となりました。
所謂シンプル和風系ゴスロリ少女(?)のアヤの絵が出てくるわけですが、これがまた何とも言えない妖しげな雰囲気を出していて良かったですね。
勿論それだけでは「おっ!」とはならないわけで、パッと見、高橋葉介の絵にちらりと似たものを感じたんですよ。

高橋葉介、知っている人いますかね? 怪異系の作品を多く描いていらっしゃる漫画家でして『夢幻紳士 怪奇編』の面白さはちょっと異常です。また絵にも特徴があって、筆ペンみたいので線が描かれているので、マンガというよりも寧ろ「草紙」とかそういう雰囲気がするんですよね。うんと主観的に氏の作風を分けてみると、怪異系とエログロナンセンス(+バイオレンス?)系の二種類があるような。

まぁ、そんなわけで、微妙にタイトル画面のイラストが高橋葉介っぽさがあって、思わず「これは……」と思ってしまったのでした。のっけから脱線しまくってますね……。


本作は、もしかしたらこれからも続く『あやし』というシリーズの序章的な位置づけなのでしょうか? サイトの方も見たのですが、そこの所がイマイチ確認出来なかったのです。
敢えて述べるならば、本作は『あやし』というシリーズがあったとして、その第一話目、或いは第ゼロ話目に相当するような感触でした。

主人公(というか、視点人物)は既に、アッチの世界の住人であるアヤや愁と既に知り合っておりまして、神隠し的な怪異が起きた際に、彼らを訪ねていきます。ここが本作の始発点、というヤツですね。
で、アヤを筆頭にしたアッチの世界の人たちは、やっぱりアッチの世界に住んでいるわけで、その境界となっているのが廃屋のような空間。そこで声を掛けると、愁さんが主人公を彼らの居所(?)に案内してくれます。

何となく、ですがちょい前に深夜放送されていた『地獄少女』に似てる所もあるかしら?
私はとっても好きなアニメで、毎回欠かさず見てました。
で、どこが本作と似ているかってーと、和風の少女があやかし軍団のボス的存在(のようです)で、しかも目が赤い。又、愁というキャラも『地獄少女』に出てきた「一目連」に微妙に似てる気もしますよねぇ。

今検索してみたら、どうやら第三期の制作が決定しているようです。タイトルは『地獄少女 三鼎』。無印の『地獄少女』、第二期の『地獄少女 二籠』は死ぬほど楽しみに毎回見ていたので、今回も楽しみですね。


で、最初に「第一話目」とか「第ゼロ話目」に相当する、と言いましたように、本作は殆ど「事件解決パート」みたいなものは描写されません。だから、盛り上がりがあるのか? っていうと多少微妙な所が。
主人公自体は特に事件解決の為に何かをやらかす、って事もなく、アヤ達も描写されない所でどうやら頑張っていたようで、結局、主人公、そしてアヤ達の立ち位置というか、そういうものを紹介するパートが、本作、という印象でした。
とはいえ、もうちょい何かしらの「見せ場」があっても良かったかな?
まだ、名前だけしか出てこないあやかしもいますし、多分、今後、続編がリリースされていくのではないかと思うのですが……。

と、まぁこんな具合なわけで、本作単独での評価を付ける事は難しいですが、この路線で続編がリリースされていくのならば、結構期待出来そうですよ? 本当に続編がリリースされるのかどうかは、分からないものの、ちょっと期待してしまいますね。


さて、一方で気になった点なのですが、実は珍しくスクリプト周りだったりします。
これは私の環境のせいなのかどうか定かではないのですが、「Save」「Load」が正常に行えません。又、バックログを見ていた時に、プログラムが固まってしまいました。
右クリックを押した際のコンフィグ画面が、作品の雰囲気にあったビジュアルで、且つしっかりとした設定項目を持っていただけに、ちょっと残念でした。


怪異系がお好きな方は是非、プレイしてみて下さい。
尺も短いですし、何より今の季節にぴったりです。

では、今回はこのへんで。
[PR]

by s-kuzumi | 2008-07-21 13:11 | サウンドノベル