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2010年 11月 29日

フリーサウンドノベルレビュー 番外編 『cubic3』

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道玄斎です、こんばんは。
今日は、番外編にしようか、それとも通常のレビューにしようか迷ったのですが、番外編で。
ちょっと一種独特な不思議さのある作品でしたよ。
というわけで、「グロビュール」さんの『cubic3』です。


本作、リリース直後にプレイした記憶があるのですが、すっかり内容を忘れていてw
「何となく、暗くてグロい感じがあった」とか「真っ暗闇のシーンが多かった」とか、そんな記憶があったのですが、改めてプレイしてみました。

いや、これは面白い作品でしたよ。
作品の内容そのものも面白いですし、作りの部分でも凄く力が入っていて、選択肢によって「プレイヤーがストーリーを紡ぐ」という感触がダイレクトに味わえるような、そんな印象でした。
そもそも、選択肢っていうのは、そういうものの為にあるわけですが、本作の場合、選択肢で何を選ぶか? によって、「僕・そいつ・君」という、作中での人称の設定が変化します。プレイを進めていくと「なるほどなぁ」と感心する部分、多いですよ。

ちなみに、エンディングリストも、積極的に利用されており、単純な「コンプリートしたかどうか分かる表」を越えたものになっていました。

これは、本作の進め方の問題とも関わるんですが、最初の方は、本当に3分くらいで終わるショートストーリーなんですよね。2つくらい選択肢を選ぶとタイトル画面に戻るような。
で、そういう短いストーリーを積み重ねていくと、何かストーリーの輪郭が見えてくるわけです。更に、そうやってプレイをしていくと、選択肢が追加された旨、表示されて……というプレイスタイルになります。

で、エンディングリストを見ると、バラバラでは分かりにくいストーリーが、ポップでお洒落なデザインで上手く纏められてます。というか、私の場合、エンディングリストを見ながらじゃないとストーリーが把握出来ませんでしたw


そういえば、デザインも凄く凝っていて、内容の恐さやグロさをかなーり緩和してくれています。
ミスマッチかと思いきや、なんかポップな感じが凄い似合うんですよね。

ちょっぴりグロい部分……はあるんですけれども、多分……クトゥルフ系です。
クトゥルフ神話は、所謂「人造神話」ですね。ハワード・フィリップス・ラヴクラフトという人が、その核となる宇宙的なホラー作品を創り出して、その相棒(?)が、それを体系化したものです。
私もクトゥルフ神話の入門書の類は何冊か読んだりしたんですが、結構恐いですよw

そういうホラーのエッセンスがあり、ミステリーの部分ありと色々多角的に楽しめる作品になっています。
本当に、良くできた作品で、ちょっとグロいのとかに抵抗がなければ、是非プレイしてもらいたいですね。


というわけで、今日はこのへんで。



それでは、また。
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by s-kuzumi | 2010-11-29 23:49 | Comments(0)
2010年 11月 28日

フリーサウンドノベル関係の雑記 箸休めvol.44

道玄斎です、こんにちは。
最近、またノベルゲームのプレイペースが下がってきていますねぇ。
『Over』という作品が結構個人的に名作で、あれをプレイしたらズッシリお腹いっぱいになっちゃって。ちょっとここいらで、軽くライトに読める作品をプレイして、気分を変えたいですねぇ。



■レビューサイトを紹介だ

というわけで、今日は箸休め。
ノベルゲームに関係するトピックを取り上げて、アレコレ適当な事を語る……そんな回です。

この箸休めも結構色々やってきた積もりですけれども、同業者(?)というかレビューを専らにしているサイトをご紹介するのは、多分……初めてじゃないかな?

その紹介すべきサイトは「季節の匂い」さん。
同じエキサイトブログを使用してゲームのレビューを書かれています。

まぁ、率直に忌憚ない印象を云わせて貰うと、「俺のに似てるー!!!!」でしたw
いや、別に自分が元祖だ! とか主張したいわけじゃないんですが、そう思ってしまったんだからしょうがないw それに、そう思った印象を隠しながら紹介するのも、何となくむず痒いしw

勿論、私のソレより、脱線少なめで読みやすいですw
結構なペースで更新なさっていて、最近では、イチオシのレビューサイト(ブログ)ですねぇ。割と、新作……を中心にレビューをお書きになってるのかな? という印象ですね。

私の場合、時として、すっごい昔の作品を思い出したようにプレイして、掲載するって事があるわけですけれども、昔の作品で入手が出来なくなっているものも増えてきましたねぇ……。
これは、何度も話しているような気がしますが、『柵の淵』という、個人的に大プッシュの作品がありまして、入手自体は出来ると思うんですが、「オマケシナリオ」の入手が激しく困難になっています。
本当は「作中の或るキーワード」を作者様にメールで回答すると、オマケシナリオの入手場所を教えて貰える……そういう事になってました。

が、今現在、作者様のサイトが消失していて、連絡が取れない状態にあるんですよね。
で、作者様から「あなたの裁量でオマケシナリオの配布場所を教えてもいい」と云って頂いておりまして、私の所にキーワードを書いたメールを下さった方には、オマケシナリオの配布場所をお教えしています。
2010年の今でさえも、ちょくちょくこの『柵の淵』絡みのメールを頂く事があって、私も大好きな作品なのでちょっと嬉しかったりして。


っと、またしても脱線。。
まぁ、「季節の匂い」さんは、割と最新情報に強い感じがするので、ドンドン新しいものをプレイしていきたい! なんて時には利用すると良いんじゃないかと思いますよ。
っていうか、もう、私も引退出来そうですねぇ……w
一プレイヤーとして、情報源となるサイトが増えるってのは、本当に嬉しいですし助かります。

レビューは、必要最小限の情報だけでいい! なんて人もいらっしゃるんですが、私はそれだと「ただのスペック表」になっちゃうだけだと思いますし、絵だとかシナリオだとか単純に数値化出来ない部分も多いですからね。なので、個人的にも、ちょっと長目の長文スタイルが好きですね。

兎に角、今後が楽しみなレビューサイト(ブログ)なので、是非一度ご覧になってみて下さい。



■あとは公開マテリアル

何度も何度もチラホラチラホラ、散発的に情報を出してきたNovelers's Material。
ついに、公開前の作業工程はほぼ終了致しました。公開まであと凡そ二週間です。っていうか隠す必要はないので、云ってしまうと12/11が公開予定日になってます。

どういうコンセプトのサイトなのか、という事もおさらいの意味を込めて、もう一度書いておきましょう。


・ノベルゲーム制作者が、自作に利用する素材を探し出し、利用する事が出来る。

・素材制作者が、自作の素材を公開し、利用して貰う事が出来る。


というのが、非常にザックリとした説明になります。
ですので、素材制作者さんが増えてくれると、その分きっと、サイトも繁盛しますw 素材っていっても、BGMでもいいし、効果音でもいいし、それこそグーな写真一枚からでも登録可能です。

どの様な形態で利用出来るか? というライセンス的な部分も、それぞれの素材に対して細かく設定可能になってますので、例えば「リンク必須」とか、そういう部分を盛り込む事が出来ます。

一方、利用者が使いやすいような工夫も大量に為されている……ハズw
一つは、「タグ機能」です。タグをクリックする事で、目的の素材に素早くアクセスする事が可能。
BGM素材なんかは、フルサイズで「視聴」もできますから、「ダウンロードしてみたけど、イマイチだった」なんて事態が防げます。


もっと色々、拘りの点があるんですが、あんまり一度に詰め込んじゃうのも、ねw
「素材作りは俺に任せろ!」なんて方がいらしたら、是非メールにてご一報を! 興味を持って下さる方でしたら、素材作れなくても大歓迎なんですけれどもねw


というわけで、今日はこんなところで。
それでは、また。
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by s-kuzumi | 2010-11-28 16:14 | Comments(2)
2010年 11月 23日

フリーサウンドノベルレビュー 『Over』

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今日の副題 「言えなかったあの一言を」

※吟醸
ジャンル:ほろ苦恋愛ノベルゲーム(?)
プレイ時間:小一時間ほど。
その他:選択肢無し、一本道。
システム:吉里吉里/KAG

制作年:2010/10/30
容量(圧縮時):37.2MB




道玄斎です、こんばんは。
またしてもちょっと間が開きましたが、ノベルゲームのレビューお届け致します。もういつのまにやら秋も終わり冬……なんですけれども、丁度今の季節にプレイするといい感じかも? なんて勝手に思っています。
というわけで、今回は「蓄電組」さん(でいいのかな?)の『Over』です。
良かった点

・美しい背景素材が作品にマッチしており、雰囲気たっぷりの作品になっていた。

・ちょっとほろ苦い恋愛ストーリー。こういう作品も久々ですねぇ……。


気になった点

・バックログが見にくいw

・過去と現在を行ったり来たりする、のだが、今が過去なのか現在なのか、分かりにくい部分が。

ストーリーは、ふりーむの紹介文から引用しておきましょう。
主人公の冬慈は一人、夜道を走りながら過去を振り返っていた。忘れられない記憶の中で輝きを放つ一人の女性の姿は今の彼をやさしく切り裂く…。

回想と現在を織り交ぜた、一本道サウンドノベルです。
プレイ時間は1~2時間ほどです。

こんな感じ。
ちょっと短めですけれどもね。


さて、一枚絵無し、立ち絵無し、ムービー無し、と、或る意味硬派な作品でした。
ただ、それが「地味」だとか、そういうマイナスな印象を感じさせる事がないんですよね。ちょっぴり映画風の画面のレイアウトで、それにピッタリと合うように、美しい背景素材が使用されており、作品を彩っていました。

寧ろ、こういう作品に、ちょっとアニメ調の立ち絵とかが入っちゃうと、逆に違和感を感じてしまう……というか、一気に俗っぽくなっちゃうような、そういう気がしますよ。
作品の内容も、このデザインに合っていましたし、ね。で、内容も私好み、と申しますか、かなり好きなタイプでしたので、今回は久々の吟醸です。

冬慈と香奈子という二人の関係や成長を、現在/過去をクロスさせながら見せていく……そういう作品でした。
プレイを開始すると、主人公冬慈にとってどうやら香奈子(とそれに関する出来事)は「過去」のものになっているらしい、という事が先ず明かされます。
一体、二人の出会いはどうだったのか? 何でそれが「過去」のものになってしまったのか? という辺りで、もう大分興味がそそられてしまいました。

決して派手さ、は無いんですけれども、どこか柔らかい手触りの背景素材が、ジワッと広がっていくストーリーに本当に良く合っていて、敢えて云うなら「渋い」という感じかもw
ともあれ、立ち絵や一枚絵、或いはムービーなんてものが無くても、ストーリーの良さと、そのストーリーに上手くハマる背景素材があれば良作が出来る、というお手本の一つになりそうです。


個人的に凄く本作で気に入った点は「リアリティのあるキャラクター」ですね。
主人公冬慈は、読書というか物語好きの少年で、内向的。一方、香奈子はちょっとボーイッシュな魅力があったりする女の子。

こうして見てみると、割とお決まりの登場人物、という気がしてきますが、キャラクターの性格や性質と云ったものが丁寧に描写されており、凄いリアリティがあったんですよね。
内向的で、ちょっぴり理屈っぽい所もある主人公が抱く、恋心だったり、ボーイッシュだったハズの香奈子が中学に入って、「女の子」になっていく姿に戸惑う所とか、物凄く共感出来る部分でした。

こういう云い方もアレなんですけれども、主人公も中々煮え切らないヤツでねぇw
思春期の男の子特有のグジュグジュっとした感じが、我が事のように思えてしまってw

そういえば脱線しますけれども、私も中学の時のクラスメイトが(幸いにして、私はその子に恋心なんて抱かずに済んだわけですけどw)、香奈子同様、バスケットの推薦で高校に行き、その道で大成して、確か女子の日本代表チームの選手になった……なんて事があったりします。
けど、昔を思い返すと、そんなにその子が「バスケット命!」みたいにしていた記憶って無いんですよねw 確かに「バスケ部だったよな」ってのは覚えているんですけれども、普通の女の子でした。身長、高かったけど! 

嚢中の錐とは云いますけれども、意外と、突出した才能を持つ人間でも、学校なりクラスなりの社会の中にとけ込めば、普通なんですよね。勿論、変人として有名で、そのまま変人として大成しちゃうようなヤツも時にはいるんですがw
そういう事を考えていくと、これまたいつも云ってる事ですけれど「本当の意味でのリアルと、作品としてのリアルは別物」なんですよねぇ。

現実のリアルが、作中のリアルに重なる事はあっても(というか、そういう部分でさりげなくリアリティが盛り込まれると、とてもグーです)、作中のリアルがそのまま、現実のリアルに還元出来るかっていうと、そうでもなくて。
如何に、現実のリアルをベースにしながら、フィクションとして、作品としてのリアルを盛っていって、逆に不要な部分をそぎ落としていくか、ってのは、本当に難しそうですね……。


こういう現実のリアル、作品のリアルって意味で云えば、本作はかなり「現実のリアル」な手触りがあるんですが、それが悪い意味で「生々しくない」とか、やっぱり「現実そのまま」ってのとは違うんですよね。
そこらへんに、本作の「作品としての上手さ」が感じられる気がします。


さて、一方、気になった点なんですが、先ずは瑣末な点から。
吉里吉里/KAGを使用しており、セーブやロードは問題なく出来る……んですが、何故かバックログの表示が見にくかったです。バックログそのものは利用出来るんですが、一文一文の間が凄い空白があって。

まぁ、バックログに関しては、プレイするにはさしたる支障はないのですが、「今が、過去なのか現在なのか分かりにくいう」という問題の方が、気になるわけです。
確かに、過去と現在が交差する中で、冬慈や香奈子の関係なり成長なりを描く……という事なんですが、ともすれば「あれ? 今の過去の話だったの!?」みたいな、そういう事が起こりがちです。
そこが、本作で一番惜しいとこだったかな?

過去から現在に移るとき、或いは、現在から過去に移るとき、そういうタイミングで画面のフェードアウトとかフェードインとか上手く使って「今から、時間軸が移動しますよ」ってのを示せば、こういう混乱がもう少し軽減出来た、かもしれません。


ハッピーエンド……とも言い難くて、男の身としてはちょっと苦みがあるような、そういう作品だったのですが、レベルの高い良い作品だと思いますよ。どちらかと云えば、男性にお勧めしたいですねぇ。
イラスト一杯、ポップで楽しい! ってのとはちょっと違いますが、是非、じっくりプレイしてみて下さい。



それでは、また。
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by s-kuzumi | 2010-11-23 20:31 | Comments(2)
2010年 11月 17日

なんてことない日々之雑記vol.319

道玄斎です、こんばんは。
今日はゲームのレビューも書いたんですが、何となく手持ちぶさたなので日々之雑記も追加する事にしてみましたw



■『少女素数』の二巻購入せり

以前、書いた事のある『少女素数』というマンガ、その第二巻が出ていたので、さっくりゲット。
いや、実は「少女素数」というキーワードでこのブログに来る人も結構いるみたいで、いつも申し訳なさを感じていたわけですが、晴れて二巻をゲットしたので、少し記事に出来ますね。

もう、ね、帯についてるキャッチフレーズからしてイカす、なんてもんじゃないんですわ。

14歳。まだ「おんなんこ」、でも「女の子」。

なんて書いてあって、このコピーで「ピン」と来た人は是非、一巻からのご購入をお勧めしておりますw
これ、何度も書いてますけれども、私が一番惹かれる……というか魅力的だな、と思う女性の年齢は「14歳」なんですよね。
や、勿論、リアルでって事になると、また色々な問題が生じるので、現実とフィクションの区別はちゃんと付けてます! 多分……w

兎に角、あんずとすみれという双子のハーフの女の子を描きながら、「女の子っぽさ」っていうか「少女性」みたいなものをグイグイ魅せてくれる稀有なマンガ。
強烈な引きやオチこそ無いものの、ゆっくりとそして確実に心の中に何かが沈殿していく感触が味わえます。

今回、特に「おお!」と思ったのは、episodeⅦですかね。
敷島君という男の子を通じて、女の子の不思議さやそれに伴う可愛さ、みたいなものを追体験させてくれる……そんなエピソードでした。
このエピソードを見た時、「こういう事あったよな!」と思わず昔を思い出して頷いてしまいました。もう、「いつ」「どこで」「だれと」という肝心の部分はすっぽり抜けてしまっているのだけれど、確かに、こういう事があった、というのは分かるんですよね。敷島君を追体験しているようで、誰しもが経験しているであろう「男の子としての個人的な体験」すら追体験させられてしまう、という凄いお話だった、というわけです。

とか、何とか私が書くと、「どうせ萌えマンガなんだろ?」と斜に構えた見方をする人がいるかも、ですがw 単なる萌えとか、そういう俗っぽさはかなり少なめだと思いますよ(勿論、可愛さ、という意味では最大限だけど)。

少女漫画の切ないシーンを読んだ時とは、また一味違う「きゅんきゅん」が味わえる事請け合いです。
超お勧めのマンガです。潤いの足りない現代人の男性に、是非!w



■RHODIA続報

ちょっと前に、愛用の文房具としてメモ帳のRHODIAをご紹介した記憶があるのですが、最近、益々RHODIA熱が高まっていて……ついに№11のカバーまで購入しちゃいました。

それだけに留まらず、細長い№8とかも気がついたら購入してしまいました。
うーん、このサイズは……面白いサイズ……ではあるけれども、効果的な使い方が思い浮かばない……w

けど、このメモ帳、本当に便利で「メモを取る」という、めんどくさい……というか何てこと無い動作をちょっと楽しく華やかにしてくれる、そんな気がします。

結局、使うサイズは固定されてきていて、所謂普通のメモには№11。アイデアを出したり、ちょっとした図を書いたり……って時には№16です。

この№16の絶妙なサイズがいいですよねぇ。ノートほど大きくなくて、かといって「メモ帳」という程小さくない。それにミシン目のお陰で、一枚づつぺりっと気持ちよく切り取って使用出来ます。
サイズ的に云ったら、A5とからしいんですが、結局途中から切り取れる為、「メモ出来る領域」はそれよりも縦が2cmほど小さい独特なサイズに……。
絵とかも全然普通に描けますし(私は描けませんけどw)、方眼紙仕立てになっているから、グラフを描いたりとかも楽々。
ただ、まぁ、ノートのように日次で何かを記して、それを残していく……みたいなそういうタイプじゃないんですよね。
書いたら/描いたら切り取る。切り取ったら書く/描く。と、やっぱりメモ帳的なそういう使い方が向いている気がします。



おっと、結構いい時間になっちゃいましたね。
ま、なんてことない日々の雑記、ですが、何かお役に立てる部分などがあれば幸いです。



それでは、また。
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by s-kuzumi | 2010-11-17 23:30 | Comments(0)
2010年 11月 17日

フリーサウンドノベルレビュー 『明けない夜が来る前に』

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今日の副題 「お前はもう死んでいる!」

ジャンル:死神ハートフルノベルゲーム(?)
プレイ時間:約1時間。
その他:選択肢無し、一本道。
システム:吉里吉里/KAG

制作年:2010/?/?
容量(圧縮時):132MB



道玄斎です、こんばんは。
最近、また少しノベルゲームプレイのペースを取り戻している今日この頃ですが、皆様におかれましては如何お過ごしでしょうか?
少し、プレイから遠ざかっていたせいか、最近、妙にノベルゲームをプレイする、という行為が新鮮に感じたりします。そうこうしている間に、良い作品が次々とリリースされていたようで、今回のレビューもその一つをご紹介する、という事に。
というわけで、今回は「幻創映画館」さんの『明けない夜が来る前に』です。
良かった点

・テンポ良く読める、軽やかな文体。

・読後に残る余韻が素敵。そして嬉しいヒロインフルボイスw


気になった点

・もうちょい、テーマ的な部分に迫る描写があっても良かったかも。

ストーリーは、サイトへのリンクを張っておく事に致しましょう。こちらからどうぞ。



「ヒロインが“人外”だった場合」、そのヒロインの種族(?)はなんでしょうか?
と、唐突に質問してみたわけですが、殊ノベルゲーム/サウンドノベルというフィールドに於いては、先ず「幽霊」が筆頭に来て、次に「吸血鬼」とかかな? で、三番手くらいに「死神」というものが出てくるハズですw って世の中にある全てのゲームを見たり、計ったりしたわけじゃないから分かりませんけれども、大凡納得して頂けるんじゃないかな? なんて思ってます。

本作は、その「死神」がヒロインの作品ですね。
これは、ここ一年くらい結構プレイする機会が多いような……。例えば、『Dear∽Life』や『ゆめいろの空へ』などですね(『ゆめいろ~』は天使だけれども)。
多くの場合、主人公がなにがしかの事情で、死亡する事が確定していて、死神たるヒロインが彼に死を告げに来る……なんてイントロから始まります。

本作もその例に漏れず、ヒロインが幽体となった主人公の魂を刈り取るべく、彼の前に姿を現します。
が、私、今回ばかりは読んでいてちょっと吃驚しました。なんと、死神は「普通の人間」だったんです!w 普通、死神っていうと、アッチの世界(天上界とか、或いは冥界とか、はたまた地獄とか)の住人で、それ故の異能が振るえたり……という事があるんですが、所謂普通の女の子がバイトとして死神をやっている、という設定だったんですよね。

現実ではあり得ない設定ではあるんですが、テンポ良く進むストーリーと相俟って、「そういうちょっと不思議な世界なんだな」と直ぐにプレイヤーに納得させてくれる上手さ、がありますね。
これは、文字の表示領域とも関わるんじゃないかな? と勝手に思ってます。本作、基本「一行乃至一文」がワンクリックで表示される文字の量なんですよね。
これによって、凄くテンポ良くプレイを進める事が可能に。気がつけば、グッと前のめりになって作品に没頭出来き、いつの間にか、「作品世界」の中にプレイヤーも入り込んでいる……というかそういう感触がありました。

あっ、そう言えばちょっと嬉しいヒロインのみフルボイスです。
私の場合、声を聴く……というよりもクリックを優先させてしまった感はあるのですが、ヒロインに良く合った素敵な演技でした。


ストーリーを少し補足しておきましょう。
既に肉体は死んでしまい、魂だけが現世にある状態。
それが、本作の主人公の置かれている立場ですw
そして、バイトで「死神」をやっているけれども、持ち前の性格の優しさが災いして鎌(例の死神の鎌ってヤツです。『GUNSLINGER GIRL』宜しく、楽器ケースみたいのに組み立て式で収納されてます)を振り下ろせない、そんな心優しい女の子がヒロインですね。

中々魂を刈れそうに無いヒロインと、強いての未練が「彼女が欲しかった」という主人公。
結果、「死神」たる夕美が一日、彼女になってくれる……という事になって……。
と、こんな風にストーリーは続きます。


結構切ないラストでして、私はそういうの好みですから、「この余韻がたまらんね……」と一人でしみじみしてしまいましたw
一日に満たないような、そんな数時間を描く作品ですが、要所要所をしっかりと押さえてあった為(ネコの下りをあそこに配置したのは、グーですよね)、驚くほど満足感が高い作品です。
プレイ時間こそ1時間なんですが、もう少し長くプレイしてたような……不思議な充足感があります。

強いて……気になった点を挙げるとすれば、テーマにもう少し迫れる場所があったんじゃないかな? という点。例えば夕美のバックグラウンドとかですよね。ひたむきに頑張るヒロインという意味では良いんですけれども、あまりに生活感があるというかw
最後の最後は、やっぱり夕美が焦点化されていくわけですから、「彼女が死神である理由」みたいな、テーマに深く関わってくるであろう部分を「彼女の側からも」描く事が出来たのかも? とちょっとだけ思いました(彼女が「死神」として採用された理由、は納得感が高いものでした)。
割と……こう、外的な要因で「死神」を続けている、という印象がなきにしもあらず、という感じでしょうか。勿論、それだけじゃない事は分かるんですが、それをもうちょっと表現してやっても良かったかな、と。


大体、こんな所かな?
あっ、そうだ。本作、どうやら後書きを読むと、イラストも作者さんが手がけているようです。しかも実質作業時間が2週間という……。これは相当凄いですよね。
多分、本作が処女作と思しいので、第二弾、第三弾の作品も今から楽しみですね。



それでは、また。
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by s-kuzumi | 2010-11-17 20:17 | サウンドノベル | Comments(0)
2010年 11月 16日

フリーサウンドノベルレビュー 『Terrey & The Vampire』

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今日の副題 「これぞ洋物ハーレ○イン」

ジャンル:ハーレ○インっぽいエロティックノベルゲーム(?)
プレイ時間:凡そ1時間ほど。
その他:選択肢無し、一本道。18禁。
システム:Ren'Py

制作年:2010/10/25(?)
容量(圧縮時)56.4MB



道玄斎です、こんばんは。
少し、ここんとこゲームプレイのペースが上がっていますね。寒いですから、暖房をガンガン掛けてぬくぬくとゲームをプレイするのが楽しいです。
で、「そういえば、最近洋物をプレイしてないなぁ」と思い当たり、例のRen'Ai Archiveにて作品を探してきました。
というわけで、今回は「Morgan Hawke」さんの『Terrey & The Vampire』です。
良かった点

・英語ながら、読みやすくテンポの良い文章。

・ハーレ○インを買えないシャイな貴女にお勧めw


気になった点

・ストーリー的な起伏には乏しいw

ストーリーは、やっぱりRen'Ai Archiveから引用しておきましょう。
"Torrey & the Vampire" -- an Erotic Kinetic Novella by Morgan Hawke -- Powered by Ren'Py -- Story: When Torrey's best friend insists that the gorgeous guy living in the upscale mansion is a Vampire, she simply had to go see for herself. -- 60 MB -- This game is FREE to download & distribute.

ちなみに、この作品、どうやらプロが制作なさっているものみたいですね。
もう12年に渉って、本作のような「エロティックフィクション」(だって、そう書いてあるんだもん)を書き続けてきた、という経歴の持ち主。様々な出版社から単著も出ております。

さて、本作、掲載したスクリーンショットで驚かれた方も多いのではないでしょうか?w
今まで、何本か洋物の作品も取り上げてきましたけれども、少なくともビジュアル面に関しては、日本のソレを追従している……という印象がありました。中にはかなりのクオリティのものもあるんですが、まだ取り上げていませんね。

で、本作のビジュアルは如何でしょう? 「これぞ洋物!」と思わず云いたくなる程の洋物っぷりですw ついに洋ゲーも本気を出してきたって感じですねぇ……って、なんのこっちゃw

ストーリーを少し補足していきましょう。
舞台はハワイ。お昼休みに友人と談笑するTerreyは、そこで「吸血鬼」の噂を聞きます。彼は、どうやらすっごい建物に住んでいてゴージャスな感じの男性……らしいんですが、飽くまでそれは仲間内での噂話。
けれども、実は吸血鬼モノのロマンス小説が大好きなTerreyは、早速その日の夜に、その男性が住むという建物に向かって車を走らせるのでした……。

みたいなw
いや、てっきりね、最初はホラー作品かと思ったんですよ。タイトルにデカデカと「Vampire」なんて文字が出てきてますしw けれども「おいおい!」と突っ込みたくなる所が満載のロマンス小説だったというw
そもそも主人公が、実は吸血鬼マニアですしw 白いビキニの水着にローブを羽織っただけの格好で車を飛ばして、吸血鬼と思しき男性の所有するプールで勝手に水浴びを敢行したりしますw
で、プールでひとしきり泳いだ後に、噂のゴージャスな男性が現れて……という感じ。

ロマンス小説の大御所レーベル(?)に、「ハーレ○イン」ってありますよね?
私、実は読んだこと一度もないんですけれども、即座に「これ! ハーレ○インじゃね?」と思いましたw 多分、既読の方も未読の方も「ハーレ○イン」と聞いてイメージする何か、があると思うんですが、本作は、そのイメージとそんなにズレてはいないんじゃないかな? っと。
今、試みにハーレ○インのサイトを見てみると『悪魔に捧げた純潔』なる新刊が出ているようですが、結構興味をそそられません? 蛇足ですけどw

実はストーリーとしては、少なくとも『悪魔に捧げた純潔』ほど起伏には富んでいなくて(あらすじ、読んできました)、大きく二つのフェーズで分ける事が可能です。一つは邂逅編とでも云うべき、主人公と例のゴージャスで吸血鬼の疑いが濃厚の男性との出会いまでを描く、所謂導入部分。もう一つは、主人公とその男性とのエロティックなシーンw
文章の分量的にも、丁度半々くらいですかね。つまり、後半はエロシーンばっかり! って事になりますw 「aggressive kiss」なんて言葉は序の口ですw もっと際どい単語がバシバシと。。


けど、本作凄く読みやすいんじゃないかな? と思います。
プロだからなのか分かりませんが、平易で読みやすいテンポの良い文章ですよね。勿論、分からない単語はスルーしてOK。それで何の問題もありません。
本作をプレイしていて、辞書を使ったのは一回だけです。それも「使わなくても問題ない」場面だったんですが、何か妙に気になったもんで……。
その単語は「kinky」。意味は「(性的に)異常な、変態の」だそーですw もう一生忘れられないわなw どうでもいいですが、ちょっと単語が「禁忌」という言葉に音通してる……と一人で笑っていたのは内緒ですw

大凡今まで、過度にエロティックな要素を含む作品はレビューして来なかったんですが、たまには……いいよね? 
もう少し、ストーリーに意外性や(主人公が吸血鬼マニアで、彼を全然厭がらないという所は意外でしたがw)、起伏があれば、普通にかなりの水準のものが出来そうな気が……。
いや、Ren'Py製のゲームの中で、本作ほどグラフィックがバシッとはまってる作品少ないですよ。そういう意味でも凄い力入れて作られてるなぁ、と思いました。


また、折りを見て、面白そうな洋ゲー探してきてご紹介したいですね。
今度はエロティックなものじゃなくて、出来れば普通のでw



それでは、また。
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by s-kuzumi | 2010-11-16 19:30 | サウンドノベル | Comments(0)
2010年 11月 12日

フリーサウンドノベルレビュー 『こころのかけら』

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今日の副題 「秋の夜長にサウンドノベル」

ジャンル:4人の作者による短編集
プレイ時間:合計で40~50分程度。
その他:どの話も選択肢無し、一本道。
システム:Comic Maker3

制作年:2010/9/8
容量(圧縮時):32.5MB




道玄斎です、こんばんは。
二本続けてフルサイズのレビューを書くのも、なんだか随分久しぶりな気がします。フルサイズ……と今うっかり云ってしまいましたが、実は今回取り上げる作品は短編集です。一本一本は10~15分程度の短い小粒な作品、それが4編入って一本のパッケージになっている、という体裁です。
というわけで、今回は「TOY BOX」さんの『こころのかけら』です。
良かった点

・「文章を読ませる」というタイプの作品。このタイプが最近減っているような気がして寂しかったんですw

・一本一本が短いので、気軽にテンポ良く読める。


気になった点

・ノベルゲーム/サウンドノベルとしての「便利さ」がもう少しあっても良かったかも? ツールの問題とも不可分では無さそうですw

ストーリーは、サイトの方から引用しておきましょう。
雨の日に「俺」は交通事故で死んだ姉と生き写しの女性を校門の前で見かける。紫陽花の幻想的な風景がおりなす『紫陽花迷路』。ほのぼのとした空気につつまれている『留守番~一人の夜』他二編を収録しました。文章にこだわりを持つ四人のシナリオライターが送る力のこもった短編集。

こんな感じ。
って、これじゃ、最初の二本しかストーリーが分からないんですが、それはしょうがないw


今回、「文章にこだわりを持つ四人」による短編集という部分に惹かれて、ダウンロードしプレイしてみました。
最近じゃ、中々お目にかかれなくなっている(?)「立ち絵無し」の割と硬派な作品ですね。
「文章にこだわり」がある、と書かれているように、ザックリとした印象を述べさせていただければ、「ノベルゲーム/サウンドノベル」というよりは、「小説」寄りの、所謂「読ませる」作品です。

一本10~15分程度の尺で、まさに「短編集」という趣の作品でした。
一個一個の作品を取り上げて……とも思ったんですが、それは止めにして、全体を語りながら要所要所で、個々の作品をクローズアップしていきましょう。

本作の感触を上手く伝える事は困難ですが、「文芸サークルが発行した同人誌を、ノベルゲーム仕立てにしてみました」というのが、一番分かりやすいんじゃないかな?
先にも述べましたように、一本の尺も短めですから、用意周到に伏線を張り巡らせクライマックスで一気にそれを解放し、プレイヤーにとんでもない衝撃を与える! というタイプ……ではなくて、「ちょっといい話」があったり、「何てことないけど、何となく微笑ましい」作品があったり、結末がゆかしい「ドキドキするような」作品があったりと、どのシナリオも、中々面白いから侮れませんw

「ちょっといい話」は「紫陽花迷路」と題された作品ですね。
割と目にする事があるストーリー……って云ってもいいのかな? だけれども、この短さの中に良くこれだけギュッと内容を詰め込んだなぁ、と感心する部分があったり、その詰め込み方もそこまで不自然じゃなかったり、侮りがたいですw ラストシーンもちょっといい感じで、私好みでした。

個人的に一番没頭して読めたのは「僕は今日もうつだった」という一篇です。
鬱病のミステリー作家(あまり売れてない)の日常を描きながら、その日常がいつの間にかリアルミステリーの舞台と化していく、という設定でした。
オチ……というかラストこそ弱かったものの、一番ドキドキしながら読むことが出来ました。BGMもドラムのループで緊張感を出したり、と手が込んでいたんじゃないかと。

そういえば、立ち絵が無く、且つBGMも割とあっさり風味……だったかな?
一枚絵が最後にうっすら表示されるシナリオがあったりするんですが、印象としてはどれも割と地味。昨今のゲームっていったらフリーのものでも「可愛い女の子の立ち絵」は当たり前で、OPムービーすら当たり前になりつつある、という状況で、豪華さに対して、プレイヤーも段々と麻痺してきちゃっている部分があったりするんじゃないかと思う一方で、「読ませる」という事を主眼においた作品が出てきた事、嬉しく思います。

ガワが地味でもいいじゃない? というのが私の主張の一つなんですが、ガワで人目を惹きつける事が出来ると順当にDL数が伸びていく、とか兎に角手に取って貰える……という問題も実際ありますから、難しい所です。。


さて、本作は一応サウンドノベルと銘打たれており、文章だけではない、という事なんですが、もう少しサウンドノベル/ノベルゲームとしての「得意分野」を上手く利用しても良かったかな? という部分がありますねぇ。
具体的に云えば、「幽霊譚」というミステリー作品(?)があるわけですが、読者(プレイヤー)への挑戦状として、「敢えて答えは書いてません、推測してみてね」というような文言がついてます。
で、芥川龍之介の『藪の中』に似ている……とも。

この作品、そういう訳で、イントロは凄く興味を惹きますし、「よし、じゃあいっちょチャレンジしてみっか!」と意欲をかき立てられるんですが、読了後も実は良く分からないw これは私の頭の悪さが如実に表れているのかもしれませんけどw
『藪の中』って作品も、確か「発言に次ぐ発言で、事件の真相そのものが“藪の中”に隠されていく……」みたいな論文、昔見たことがあるんですが、ミステリーって、「謎が最後に解ける/分かる」からミステリーなんじゃないかなぁ? と思わなくもないw

で、誰が何を発言しているのか? が実はちょっと追っていきにくいんですよね。
こういう時こそ「ビジュアル」が使えるノベルゲームの良さが活きてくるところです。簡単な立ち絵(影絵でもいいんですよね)なり、発話者によって発言を「色分け」したりする事で、「誰が何を発言しているのか」が非常に分かりやすくなったりします。
Comic Makerというツール上の制限はあると思うのですが、もうちょい使い勝手の良いツールとかもあると思うので、そこらへん工夫してみると、ワンランク上の表現が実現出来るかも、ですね。

いや、今私も色々、代表的なノベルゲーム用のツールを一渡り弄ってみたりして、色々模索中なんですw
で、色々選定してみると、やっぱりあの二つになっちゃうんですよねぇ……。プレイヤーとしても、最も馴染みの深いアレですw ま、その話はまた今度、ということで。


何にせよ、秋の夜長の「読書」の代わりになるような、「読ませる短編作品集」でした。
たまには、こういう硬派な作品もいいものですよ。
興味があれば、是非プレイしてみて下さい。



それでは、また。
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by s-kuzumi | 2010-11-12 00:33 | サウンドノベル | Comments(3)
2010年 11月 09日

フリーサウンドノベルレビュー 『夏仕舞冬支度』

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今日の副題 「君がいて 僕もいるから 冬支度」

ジャンル:生きにくい現代人の為の恋愛ノベルゲーム(?)
プレイ時間:一時間半くらい。
その他:選択肢なし、一本道。
システム:吉里吉里/KAGEX

制作年:2010/10/24(?)
容量(圧縮時)65.5MB




道玄斎です、こんばんは。
今日は久々にフルサイズの(?)ノベルゲームレビュー。季節的にも段々と冬になりつつある今プレイするといいかもしれませんねぇ。
というわけで、今日は「WOSAKANA SOFT」さんの『夏仕舞冬支度』です。
良かった点

・毎度お馴染みの、演出の妙。

・テーマや主人公のバックグラウンドなどに一ひねりアリ。


気になった点

・割とすぐにデレてしまうヒロインw

・実は、主人公のポテンシャルが凄すぎて、「成長」と云った部分は感じにくいかも。

ストーリーは、サイトの方から引用しておきましょう。
働き始めて一週間のバイトである俺、白洲権兵衛は、店舗業務にしくじった。


その顛末の結果、店長から資材部へ配置換えを言い渡されるハメに。
どうやらそこでの俺の仕事は、付近一帯の同一チェーン店に対する統一倉庫での作業を
一人でこなしている資材部長代理のサポート。


一週間の間、直属の上司であったフロアマネージャーに付き従って倉庫へ行ってみると
資材部長は黒川さやかという同い年の女性だった。


とくに華々しい出来事も、奇抜な設定もない、地味なお話。

こんな感じ。

確かに……華々しい出来事も奇抜な設定も無い……んですが、「おや?」と思わせる捻った設定があったりしてありふれた恋愛譚とは一線を画している事は先ず最初に伝えておくべきでしょう。

物語後半で明らかになる主人公のバックグラウンドなどは、(個人的なバイアスが掛かっているとは思うのですがw)ゆかしいものがありますし、『玉葉集』や『風雅集』なんて普通の人じゃ出てこないよなぁ……と感心する事頻り。
ご存じの通り、私も割とそういったものに興味関心がある方なので、思わずのめり込んでプレイしてしまいました。

さて、本作は、もう記憶の彼方に置き去りにされそうな、某企画の一篇として制作されたものですね。
多分、企画がポシャったのを契機に、増補されたものと思しいわけですが、相も変わらぬ演出の妙が冴えてますねぇ……。
『HTV』、『ブラックオクトウバー』という作品が既にしてリリースされており、本作は三作目、という位置づけですけれども、そうした演出の素晴らしさや、作品をテンポ良く進めるのに多大な貢献があると思われる、軽妙なBGM(自作、ですからねぇ)など、このサークルさんの良さはちゃんと継承されています。

OPがFLASHで制作されており、所謂ムービーという形になっているわけですが、このムービーが再生されるタイミングなんかは本当に絶妙の一言ですよね。
実は、こっそり、本作公開前にこのムービーを拝見したりしていたわけですが、単独で見るのと、作品の中で見るのとは大分印象が違いますね。勿論、後者の方が遙かに素晴らしい、という事が云いたいわけですw


肝心の中身……なんですが、先に引用したストーリーを見て頂ければ大凡の所は掴めるのではないかと思います。フリーターの主人公が左遷(?)され、誰も行きたがらない社内の墓場のような、倉庫に行かされる事となり、そこで一人黙々と働くヒロインと出会って……という感じ。

ここのサークルさんの作品は、割と多人数での掛け合い、みたいなものが特徴だと思っていたのですが、今回は、殆ど主人公とヒロインの二人しかキャラが出てきません。
これは、元々の企画のレギュレーションの名残でしょうかね? あれはシナリオの分量とか結構タイトな規定があったように記憶しています。

あっ、そういえば、主人公及びヒロインの名前も拘りがあるのかな? なんて穿った見方を……。
主人公の名字が「白州」でヒロインが「黒川」ですから、「白と黒」で対になっていて、「州と川」で川の字がどちらも入っている、とか、勝手に想像していますw
それにしても主人公の名前が強烈ですねぇ。「白州権兵衛」ですからw ごんべえですよw けど、プレイしていると何度となく目にするであろう、主人公の「心の短歌」(画面に表示されます)では、「ごんのひょうえ」と記載され、一種の雅号というかペンネームになってます。そこはかとなく平安・鎌倉時代を想起させてくれますねぇw

で、まぁ、過度に無理をして頑張るヒロインと、プータロー男が出会って恋して……みたいな、云ってしまえば内容としては、そんな感じなんです。何故、身も心もボロボロになってまで、ヒロインは働いているのか? そんなヒロインに主人公はどう接して、二人はどうなるのか? ってな感じですね。

ただ、本作が一番推していると思われるのが「生きる事……働く事の意義や意味」みたいな、そういう所なのかもしれません。誰だって、好きな事(とまでいかなくても興味のある事くらいでも)をやって暮らしたいと思うけれども、実際蓋を開けてみれば、自分の興味関心とは全く無関係の所で生活する為に何となく働き、何となく日々を過ごしている……そういう方も多いんじゃないでしょうか? 
個人的に読んで/プレイしていてグサッと来る部分もあったりして、ねw


そういう意味で、生活と好きなことに折り合いを付けられないでいる人には、凄く刺激的な作品です。大学生とかね、その辺りの年齢層の方にもお勧め出来ますねぇ。
でも、反面、微妙に説教臭いというか、テーマがこういう感じですから、どうしても、そういう部分が出ているのも事実。説教されている訳じゃないんですが、何となく、ねぇw こういうのは本当に難しい部分だと思います。テーマ性を強く出していけば、それが響く時の衝撃は大きくなる反面、どうしても説教臭さが出てくるわけで、この辺りのさじ加減はかなり難しいんじゃないかなぁ、と愚案致します。

ただ、繰り返しますが、本作が描こうとしているテーマを必要としている人、には凄まじく響く作品なんじゃないかな? と同時に思うわけです。
毎度お馴染みの、「無気力高校生が、聖母のようなヒロインに出会って生まれ変わる」系の作品とはやっぱり、一味違うわけです。逆に、もう少しこうしたテーマ性を打ち出した作品が出てきてもいいのにな、と思ったりする事も屡々。。


ここで気になった点に話を移しましょう。
これも……元々のレギュレーションの影響だと思うんですが、ヒロインがすぐにデレちゃいますw
最初はかなり「ツン」なキャラだったので「こりゃツンデレが来るぞ……」と、プレイする側として予測出来るんですが、「ツン」と「デレ」の淡いっていうんですか? その過渡期みたいな、所謂「甘酸っぱい」期間が個人的に大好物でしてw

私が好きな恋愛系の作品は、その二人の距離の推移に、筆を割いているものが多いと思うんですが、そこが若干乏しかったですね。
作品をプレイしていると、赤羽や王子の東京のまだまだ下町情緒が残っている地域が舞台になっていて、その舞台としての美味しさを活かしながら、二人の距離の推移ややりとりを描く事も出来たんじゃないかと。


で、最大の気になった点は「主人公のポテンシャルが高すぎる」という点ですw
どうしてコイツがフリーターやってるんだよ!? って云いたくなるくらいの、イケメン振りでしてw 気遣いバッチリ行動力バッチリ。思考力にも優れ、オマケに顔もカッコいい(それはイラストの問題)と非の打ち所が無いヤツですw

で、本作に限らず、後半ら辺、ヒロインと主人公が二人三脚で、前進していかないといけない場面ってありますよね。前進は成長と言い換えてもいいわけですが、作品の「盛り上がり所」っていうんでしょうか? 
お互い辛さの中で、その辛さを糧にして人間的な成長を遂げる……そんな場面です。

本作の場合、それが殆ど、完璧超人(に思えるw)の主人公による思惟によって解決されちゃって、あまりヒロインが頑張らなかったというか、主人公が最初っから持っていた思想というか、考え方にいとも容易く感化されてしまった感が……。
勿論、主人公のバックグラウンド(例の短歌とかだ)がそこには入り込んだり、多層的な構造を為してはいるんですが、やっぱりそこが一番気になりましたねぇ。



かなり……今も……悩んでいるのですが……今回は無印(=純米)で。
無印にしておいてなんですけれども、まさにこういう「働く事と生きる事」みたいなテーマで悩んでいる人や、大学生なんかには是非プレイして貰いたい、そんな作品になっていると思います。

というわけで、今日はこのへんで。



それでは、また。
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by s-kuzumi | 2010-11-09 21:46 | サウンドノベル | Comments(4)
2010年 11月 05日

フリーサウンドノベル関係の雑記 箸休めvol.43

道玄斎です、こんばんは。
ゲームが中々進まない代わりに、日々之雑記やらを多めにする作戦にしましたw というわけで、今回はまたまた久々の「箸休め」。ネタがあれば、それなりの頻度でやりたい所なんですが、悲しい哉、ネタ不足なので、一回一回の期間が結構空きますね……。



■ヒロインについて考えてみる

当然、ここで云うヒロインとは、ノベルゲーム/サウンドノベルに於けるヒロインの事です。
但し、それを単独で考えていてもどうしようもない部分があるのは確か。ノベルゲームって、小説(含ラノベ)やアニメやら映画(含アニメ映画)やら、結構色んな所と有機的に結びついていたりしますよねぇ。
ですので、まぁ、視界は少し広く持って、という感じでw 
口幅ったい気もしますが、大上段に振りかぶると「私的ヒロイン論」って感じですかね。

というのも、何か疲れて横になりながら、マンガとか見てたんですよ。
具体的な言及は避けますが、ヒロイン……というか主役級の女の子が複数出てくる訳です。で、その作品、私は結構好きで時折、既刊のものを読み返したりする事も屡々です。

で、ふと考えちゃったんですよね。

「この子達の中で、俺は誰が一番好きなんだ!?」

と。
って、実はそんな深刻な問い掛けでは決して無いんですけれども、そういうどうでもいい所を突っ込んで行くのが私の流儀w
で、考えてみたんですが、どの子も甲乙付けがたいんですよw 結論としては「選べない……」という自分の優柔不断さが表に出てきてしまいました。

けど、こういう事ってマンガに限らず結構あって、ヒロインや主役級の女の子が複数居る場合、「一人に絞る」事が困難である事がたまにあります。
で、そういう作品、私はかなりの確率で好印象……というか、好きなんですよねw
すごーく下世話というか、品のない言い方をしますけれども、こういう事です。
つまり、

「Aちゃんはお嫁さんにしたくて、Bちゃんは彼女にしたい。んでもってCちゃんは愛人にしたい!」

みたいなw 何様だよ! って声が聞こえて来そうですけれども、ここはサラッとスルーしてあげて下さいw
ノベルゲームでも、恋愛モノとかですと、こうした複数ヒロイン体制を敷いている事がままあって、個人的に「これは……」と思うような作品だと、この娘しかいない! と絞る事が非情に困難。
良く、商業のゲームとかでもありますよね? メイン(と思しい)ヒロインなのに、寧ろメインじゃないヒロインがかなりの人気を持っていたり……。


なんだかちょっと変態チックな事を書いた訳ですけれども、もう少し問題を一般化して話すと、「キャラが被らない」というヒロインメイキングのあり方が見えてくるような気がします。

ヒロインって、嘘でも作品の中核を担うキャラクターですから、美味しいモノが一杯詰まってるハズなんですよね。けど、そうした美味しさが、一人のキャラクターに集中しちゃうと、他のヒロインの立つ瀬が無くなってしまいます。身も蓋もない言い方をすれば、存在意義に疑問すら出てきてしまうわけですw
あっ、勿論、一本道単一ヒロインの場合は除きますよ?

けれども、どの娘にも愛情を注いでやって、上手く特徴を分けてやる。或いは、キャラが被らないように工夫する。そういう事の積み重ねが、「どの娘も魅力的!」という結果に繋がってくるんじゃないかなぁ? なんて思ったりしますね。

これは、ちょっと考えれば分かると思うんですが、どういう開発体制にしているのか? にも関係がありそうですよね。コンセプト的な部分で「メインヒロインをガンガン押し出していく」とかだと、どうしても他のヒロインは薄くなりがちですし、ライターさんがヒロイン毎に違えば、それぞれが思い描く「魅力的なヒロイン」が上手く両立しやすくなるかもしれません。
全部自分一人で作ろうとしたら、やっぱり贔屓はしない! と心に決めていても優劣を付けちゃいそうな気がしますものw

ヒロインと云えば、ありえない特徴が満載だったりする事も屡々ですが、ちゃんと特徴分けが為されていれば、ヒロインが複数居てもちゃんとそれぞれのキャラは立ちますし、意外とナチュラルな造型であっても気にならなかったりします。場合によっては、クドめの設定のヒロインを凌ぐ程に自然で、綺麗なヒロインになったいりするから、この世界も奥が深い……。


と、まぁ、ヒロインについて思いつくままあれこれ書いてみました。
今日はちょっと、ゲームの時間が取れそうなので、これからプレイしていこうと思います。上手くいけば……レビューも書けるかな?

というわけで、今日はこのへんで。



それでは、また。


※後で増補するかもしれませんw
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by s-kuzumi | 2010-11-05 19:59 | サウンドノベル | Comments(0)
2010年 11月 04日

下戸の飲酒記録vol.8

道玄斎です、こんばんは。
何だか思ったより、ノベルゲームがプレイ出来ないので、今日はお酒を呑んでみましたw
今日のお酒は、遂にリリース日が決定したNovelers' Materialの定例会議中、ある方が「週に二回は呑む!」と仰っていたお酒があるので、それを買ってきました。



■ふなぐち菊水一番搾り(200ml缶)

自動販売機とかでたまに見かけるお酒ですよね。
なんか、酒呑み御用達! みたいなイメージがあるんですけれどもw

まぁ、書くまでも無いとは思いますが、例によって日本酒です。家にワインとかも何本かあるんですけれども、私はワインが苦手。洋酒の類は呑むと二日酔いになりやすいんですよね。ワインだシャンパンだってのは、飲み口は軽いんですが、地味にダメージが残るボディーブローみたいなものでして。。

で、男らしく(?)、缶のままゴクゴク呑んでみました。
おつまみは、悲しい哉、桃屋の「やわらぎ」だったりしてw 今日、イカの塩辛を仕込んでおいたので、明日にはおつまみに出来るハズ……。個人的なイカの塩辛作りのポイントは「ワタを一晩塩漬けにして、水分を抜いておく」という所にあります。ワタの水分をこうやって抜いておくと、臭みも出ませんし、いい感じに仕上がるんじゃないかな、と。

っと、もう酔っているのか、かなり脱線してますねぇw
で、肝心のお酒の方ですけれども、正直あまり期待していなかったものの、呑んでみると思っていたよりも全然美味しかったですよ。まさに「日本酒!」って感じです。最近、寒い日が続きますから、こういうお酒を呑んで体を温めるというのもアリですねぇ。

ただ、ちょっとアルコール臭いというか、そこが少し気になったかな?
いや、お酒ってアルコールですけれども、所謂醸造アルコールっぽさもそれなりにある、という感じ。

勿論、醸造アルコールが悪い、というわけではありません。私が好きなお酒でも吟醸酒であっても、醸造アルコールが添加されている事がありますし、そうする事で吟醸香がより引き立つ、という効果もあるようです。確かに、ちょっと「軽く」「華やか」な感じにはなるのかなぁ? と思いますね。

一方で、醸造アルコールを添加しない、お米だけ(と云いつつ、米麹も入っていたり)で作ったお酒が「純米酒」ですね。
私もノベルゲームのレビューの際に「無印=純米」という事で採用しているアレですw こちらは軽さ、というよりもコシがあって、しっかりとした味わい、という感じでしょうか。
「純米吟醸」だったら、お米と米麹とお水だけで作ったお酒、なんですが、ただの「吟醸」だと醸造アルコールが入っているわけです。

どちらが良いか? は、中々決めがたくて、多分個人の好みの問題になりそうですけれどもね。
ただ……個人的に思う事は、醸造アルコールをそこまで目の敵にしなくてもいいんじゃないか? という事。純潔主義の方は「米だけで作ったもんしか俺は認めねぇ!」とか云いそうですけれども、少し醸造アルコールを加えたものも、それはそれでいいもんですよ。
ありきたりな結論ですけれども、それぞれの良さがある、というか。

このふなぐち菊水一番搾り、そこまで高級! とかそういう感じではないのですが、寒い日に景気付けに一杯って時にはいいかもね。
この、缶に入ってるという形状も中々ゆかしいものがありますしw


そういや最近、「越乃寒梅」の一升瓶を貰ったんですよね。
まだ開けてないで、保存しているんですが……これは年末・年始までとっておこうかな? もう、このブログも長いんで、ご存じの方も多いかと思いますが、年末になると私は日本酒を何本か買ってきて、たらたら下戸の酒呑みライフをエンジョイするんですよね。
大体、毎年2~3種類くらいの日本酒を揃えておくんですが、一種類はこの越乃寒梅で決定です。

次は、この越乃寒梅を開けた時にでも、このお酒の記録を付けてみようかな? なんて思っています。



それでは、また。
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by s-kuzumi | 2010-11-04 20:07 | お酒 | Comments(0)