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2011年 10月 31日

フリーサウンドノベル関係の雑記 箸休めvol.49

道玄斎です、こんばんは。

ここんとこ、少し忙しかったのですが、一段落ついたかな? という訳で、今日は久々の更新。しかも日々之雑記ではなく、箸休め、の方で。



■あの名作のリメイク&商業化について思う事

前回の日々之雑記にて、SSSさんという方から、フリーのノベルゲーム/サウンドノベルに於いて不朽の名作とも云える『TRUE REMEMBRANCE』の商業化のお話を教えて頂きました。

私個人として、この『TRUE REMEMBRANCE』の商業化について思う事もあったりするので、少し書いてみようと思います。一応、但し書きを付けておきますと、飽くまで、これは私一個人の意見・感想です。


今回、教えて頂いた情報源にアクセスして、実際に3DS版の『TRUE REMEMBRANCE』の画面やら概要やら見てみたのですが、先ず、凄く残念に思った事がありました。
それは、イラストが里見しばさんのものでは無くなっている、という点です。

私は寡聞にして知らないのですが、その筋では著名な絵師さんの手でイラスト(立ち絵・一枚絵)が一新された形での移植、という事だったんですね。
いくらその筋で評価が高い絵師さんであっても、そこはシナリオを書いている里見しばさんの絵を超える事が出来ない、と私は思うのです。

世の中には凄い人もいるもので、シナリオ、スクリプト、イラスト、果ては音楽・効果音まで全部自分で作っちゃう人もいるわけですけれども、何となくの感覚として、シナリオとスクリプトは自分でやるけれども、イラストに関しては外注、もしくはサークル内の絵が描けるメンバーにやって貰う。音楽は素材サイトから借りてくる……なんて形が割と一般的かな? と思います。

まぁ、その素材、の面で一助となるように、Novelers' Materialというサービス(?)をこちらも提供しているわけですが、それはさておき、シナリオとスクリプト、そしてイラストを自身で手がけている、という人もチラホラ散見されます。

中には吃驚する程上手な人がいる一方で、何て云いますかちょっと味のあるタイプの絵柄だったり、云ってしまえば、あんまり上手ではないタイプのイラストがついていたりもします。

けど、実はそこに単純に、上手い/下手という概念を持ち込むのは早計というもの。
何故ならば、そのシナリオ世界を創り上げた本人が描くイラストが、やはりその世界を最大限表現している、と思うからです。いはんや、里見しばさんをや、という訳です。

『TRUE REMEMBRANCE』は、ストーリーそのものも非常に高レベルで、多くの人に受け入れられている作品ですし、この界隈での知名度は抜群でしょう。もしかしたらナンバーワンかもしれませんね。
且つ、イラストも暖かみのある、レベルの高いもので、特に数年前リメイクされたヴァージョンでは、一枚絵も増え、それも又、とても美しいものになっていました(今、確認の為に『TRUE REMEMBRANCE』を起動してみたら、最初にコミックメーカー製の方を開いてしまいましたw)。

何が云いたいのか、というと、里見しばさんの絵は、そのままで十分通用するものだと思うのです。
先にも少し触れましたが、シナリオを書いた人がイラストも同時に手がけると、相乗効果で世界観を余すところ無く表現出来ます。
たとえ少々絵が下手だとしても……それでも猶、シナリオライターが書いた絵は、その作品にベストマッチするようになっている、と私は思うんですよね。

ですので、著名な絵師を起用して絵を一新させる、という点に関しては、私はどうしても違和感を覚えます。
それが、例えば、里見しばさんご自身によってもう一度書き直す、というものであれば、それは私としては手放しで歓迎出来るものだったハズです。

いくらイラストが上手な絵師でも、いくら有名な絵師であっても、『TRUE REMEMBRANCE』の世界を表現出来るのは、里見しばさんご自身によるイラストに他ならない、というのが私の持論。

フリーの名作が評価され、商業化する事になった、という点に関しては喜ばしい部分もあります。
が、やはり、その作品を支えてきた土壌の一つである、作者さん本人の絵を全て取っ払って、一新させてしまうのはどうなのか、と。
この点、非常に違和感を感じています。



もう一点、挙げるとするならば、有名な絵師を起用する、という事とも関連して、ここの所、資本を持った業者による、フリーの作品の青田買い、みたいな事が起きてるのかなぁ? なんて思ったりします。

私が確認しているだけでも『ひとかた』、『ほしのの。』なんて作品が、携帯アプリなんかに移植され、言わば商業化しています。
で、やっぱり、イラストの刷新、という事が行われてるんですよね。まぁ、『ひとかた』はイラスト元々付いてませんでしたけど。

上手く云えないのだけれども、或る著名で内容の良い作品の、美味しい「中身」だけを取ってきて、見栄えの良いガワを付けて、「商品」に仕立てちゃうような所があって、何となく、その辺りも私は違和感を感じますねぇ……。
作者さんとしては、自身の作品が商業化すれば、より多くの人に遊んで貰えたり、或いは汚い話ですが、お金が入ってきたり、とメリットはありましょう。

けど……その作品を支えて、そして不動の地位まで持ち上げてきた、フリーソフト愛好家も納得出来るような形で商業化してくれたらな、なんて思うのです。
フリーのノベルゲーム/サウンドノベルは云うまでも無く、お金を払う必要の無いフリーゲームです。だからこそ、そこで抜群の評価を得ている作品は、「本当に凄い作品」なのです。

つまらない作品であれば、すぐにプレイを辞めたっていいわけです。
一方で、8,800円出して買ってきたものであれば、お金を払っちゃってるわけですから、「一応最後まで……」という妙に貧乏性な部分が出てきて、最後の最後までプレイしてしまうのが人の常ですけれども(私だけ?)、フリーという、或る意味で、シビアな状況の中で、ずっと名作、と云われ続けてきた作品達は、それを支えてきた、人的な土壌があるんですよね。

何だろうな、そういうコンテクストを無視して商用に「仕立てる」みたいな、感覚が嫌いなのかもしれませんね、私は。
そういう意味で云うならば、『ひとかた』のイラスト付きのリメイクは、そこまで違和感を覚えません。何故ならば、元々『ひとかた』にはイラストが付いていなかったのですから、商業作品にするに当たって、そこにイラストを付与する、というのは極々自然な事だから、です。
まぁ、個人的には智恵さんの頭がおだんご、じゃなかったのが残念だったかなw

けど、『TRUE REMEMBRANCE』の場合は、既にして温かくも綺麗なイラストが付いているわけですから、それを取り替える、というのは、ちょっと『TRUE REMEMBRANCE』そのものの中身を無視しちゃってるような……そんな気がするのです。

だから、例えば、音楽はフリーの素材では無く、書き下ろしの曲になる、とかだったら全然OKです。
或いは、フリー版には無い、オマケの要素、シナリオが付く、というのもOK。
或いは、ライティングをしている里見しばさんがもう一度イラストを描き直す、というのも大歓迎です。


集約すると、既に上手いイラストが付いているのだから、わざわざイラストを変える必要は無いよね、って事。有名な絵師を起用する事で集客を狙っているのかもしれないけれども、それは却って『TRUE REMEMBRANCE』の本質から離れていってしまうような気がする、って感じかな。

又、今回の件に限らず、その作品の本質、その作品が支持されてきたコンテクストを無視して、中身だけを利用して、見栄えの良いガワを付けてパッケージングして「商品」にしちゃう、そういう商業的な、フリーゲームの青田買い、みたいなやり方が、何となく気持ち悪く感じるのでした。
多分……今後もこういう事が多くなるんじゃないかな? なんて思います。


もし、貴方の作品に商業化の話が来たら……その時、貴方はどうしますか?
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by s-kuzumi | 2011-10-31 19:57 | サウンドノベル | Comments(6)
2011年 10月 26日

なんてことない日々之雑記vol.353

道玄斎です、こんばんは。
何だか連日深夜まで作業している様な気がします。悲しい哉、先ほど右目が酷く痛む、という事態になったりして、不調もいいとこです。



■終わらず、進まず、そしてやり直し

ある種の作業をやっていると、「終わらない」「進まない」「結局振り出しに戻る」という事が屡々発生します。
や、さっきもね、「これで何とか格好が付くかな?」という所まで行って、軽くリハをしてみたら、何だかイマイチだったという。

流石にこれ以上の時間を掛けると明日(というか今日)に差し障りますので、この辺で切り上げる予定なのですが、こうした「終わらない」「進まない」「結局振り出しに戻る」という状態を、“賽の河原”状態、と呼びますw
一発で変換してくれたATOKは流石、というべきでしょうw
そういえば、最近……某Nさんが「賽の河原」を連呼してたような気もしますねぇ……w

まぁ、一般的に、親より早く死んでしまった子供が、それを以て親不孝に当たるとして、罰を受ける場所が賽の河原です。で、子供達は、親の供養の為に、石を積み上げて塔を作るんですね。
塔が完成すればOK……なんですが、完成直前になると、鬼がやってきて、その99%完成している塔を壊してしまう訳です。
そうすると、供養にならないので、もう一度、子供達は塔を積み上げていきます。けど進捗99%で鬼がやってきて……後はエンドレスです。


何か、私のやってる作業も、賽の河原宜しくエンドレスだよなぁ……。なんて思っていたら、手元に昔版本から取り込んだ画像があるじゃないですか。しかも都合良く、賽の河原が描かれている……。

ま、正確に云うと、私が取り込んだ、のではなくて知りあいがその画像を取り込んでいまして、私がそのアシスタント……っていうかパシリをやらされていた時に、報酬が出ないなら、取り込んだデータを俺にも寄越せ! って云って、強奪してきたものですw

で、版本でしょ? どう考えても江戸時代のものだから、著作権も何もありゃしない訳です。
普段なら「引用」という形で以て、スクリーンショットを掲載したり、あらすじを載せたりするんですが、もはや「引用」という体裁を取る必要もないので、どどんと載せてしまいましょう。
カットしたりとか、ちょい手間は掛けたけどね。

さぁ、これが賽の河原です!
b0110969_391220.jpg

どうでしょうか?
何か一生懸命、塔を作ってる子供がいる一方で、お地蔵さんに縋りついているヤツもいますねぇw
っていうか、塔、完成してるじゃないですか! 鬼の姿も見えないし!w
まぁ、賽の河原って、最終的には地蔵菩薩が助けてくれる、って事になってますから、それを表現したんでしょうね。

因みに、「賽の河原」なんですが、当てている字がちょい違いますね。
画像では「采河原」になってます。けど、嬉しい哉、ちゃんとふりがなが振ってあります。お読みになれますでしょうか?

「さいの」はまぁ、読めますよねぇ。「河」の横に付いているのは変体仮名の「か」です。「原」の横に付いているのは同じく「はら」です。
なので、実は「さいのかはら」なんですよね。現代語だったら「さいのかわら」なのにね。

因みに、「河」の横に付いている変な字は「可能」の「可」のくずし字です。何となーく、面影残してると思いません? でもって、「原」の横に付いている変な字は「は」は「八」、「ら」は「良」のくずし字です。

こういう、「か」の元の字体が「可」である、という時、「この“か”の字母は“可”である」と云います。
字の元になってるっていうか、そういう漢字を指して「字母」って呼ぶんですね。こういうのが分かってくると、ヘビがにょろにょろしたような文字が読めるようになる、って事にはなってるんですが、これが又、難しいんだ。

偉そうに講釈を垂れてますけど、実は私、変体仮名を読むのは苦手w
要は、パターン認識って事なんですけれども、前後の文脈とかを考えながら、現行の文字に直していくと、少しは楽になる……かな?

こうやって、現行の文字に直す、つまり、賽の河原の場合だと「さいのかはら」となりますよね?
この、くずし字を現代で使ってる文字に変換していく作業を翻刻、と云います。いつの間にか成立していた「久住女中本舗書陵部」でも力を入れている作業……なんですが、ここんとこ停滞気味。

コンセプトとしては、「ちょっと面白そうな版本を翻刻し、それをフリーで利用出来るようにする事」なんですけれども、とっかかりとして「女中詞」だけは翻刻済みですね。
但し、例によって、私の注釈が入っているので、そういうのを排除して、別ファイルにて注釈は付ける方向でいった方がいいんですよねぇ……。

注釈を付けるか否かは別としても、1ページに段組がしてある場合、テキストファイルにどう記述すれば良いのか? とか結構悩ましい問題です。そこは「※」を付けて、「上段」とか「下段」とか書いた方がいいのかなぁ……。


っと、こんな時間になってしまいました。
流石にそろそろ寝ないとヤバいですね……。

まぁ、たまには、こんな画像を出したり、ウンチクを話したりしてもいいでしょう。
という事で、今日はこのへんで。



それでは、また。
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by s-kuzumi | 2011-10-26 03:30 | 日々之雑記 | Comments(1)
2011年 10月 23日

なんてことない日々之雑記vol.352

道玄斎です、こんにちは。
今日の記事は、「箸休め」の方にしようか迷ったのですが、まぁ、日々之雑記で良かろう、と思いそのように。



■NMの新企画

私達が運営しているNovelers' Materialですが、色々な企画が水面下で動いています。
その一つが、「実際にNMの素材を使ってノベルゲームを作っちゃおう」というもの。

一応、背景素材、BGM、効果音、ツールの類……と一通りの素材のカテゴリーがあり、素材自体は揃っているわけですから、それらを多用しながらゲームを作ってみる! というのが趣旨だったハズ。

「ハズ」とやや控えめに書いているのは、私はその企画にはノータッチだからです。
他の面々は何かしらの形で、参加しているのですが、私だけはその企画にタッチはしていません。ただ、或る程度の情報は入ってくるので、こうした記事が書けるのでした。

ライターの数も多く、びっくりするような大物も参加して呉れているので、乞うご期待。


余談ですが、中々作中のBGMで使用出来る素材、というのは難しいですよね。
薄味過ぎても良くないし、個性がほとばしるように出ている曲も使いにくい。程よいあっさりさがあり、且つ完成度の高い……「使いやすいもの」、が求められる気がします。
場合によっては雰囲気重視の「効果音」的な趣を持つものが、BGMとして使いやすかったりしますから、この道も奥が深いですねぇ……。



■で、もう一個の企画

これは、昨晩、広報担当から出された提案です。

「折角、音楽とか作れる面々がいるんだから、講座的なもの、コラム的なものを連載してみるのはどうか?」

というものです。
正に広報的な提案ですな。で、こうした話は前々からチラホラ出ていたのですが、今回は結構実現しそうな予感が……。

単純に読み物として面白い(と信じたい)ものになると思いますし、「素材を作った事がない」という人が、「ちょっと俺も作ってみっかな?」と思えるようなものにしたいですね。NMの更なる活性化に繋がるかもしれませんし。

勿論、それだけじゃなくて「素材を利用してくれる人」=制作者さん、にとっても役に立つ記事になればいいな、と。
自作の作品に……一曲でも自分の作った素材があれば……より一層の愛着が湧くんじゃないでしょうか?
和風ホラーばっかりの私が云うのもアレですが、「意外と簡単にBGMって作れちゃう」って所を個人的には示したいですね。まぁ、出来/不出来はともかくとしてw
ちょっと踏み込んで、効果音の作り方、なんかも書けたら面白いなぁ……。


意外と、そういうノウハウの部分って、秘伝っていうか商売のタネっていうか、そういう部分で秘密にされてきたような感触があります。
私のノウハウなんて大した事はないんですけど、執筆してくれるであろう面々には、凄い能力を持った人がいるので、惜しげ無くそのノウハウを開陳してくれる事でせう。


そういう事なので、今年度末とか、来年度に渉っても色々と企画があります。
企画そのもの、を楽しんで貰えれば十分な所はあるのですが、もし「素材を作らせたら、俺は国士無双!」とか「欲しい素材が中々見つからねぇなぁ……」なんて人は、是非是非Novelers' Materilの方、ご利用下さいませ!!
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by s-kuzumi | 2011-10-23 14:56 | 日々之雑記 | Comments(0)
2011年 10月 22日

なんてことない日々之雑記vol.351

道玄斎です、こんばんは。
こんな真夜中に更新。結構久しぶりなようで、そうでもないような……w



■例によって

大体、忙しくなるのは10月~12月なんですよねぇ……。
毎年毎年、色んな意味で苦しめられてます。

で、何て云うか用意周到に準備しておけば良いものを、大体いつも行き当たりばったりなので、こんな時間まで作業を強いられている、というわけです。

これ、いつも云ってる事なんですが、大体、物事って6~7割くらいの大まかな形を作っちゃうってのは意外と簡単なんですよね。
で、残りの3~4割を詰める、という作業に凄い労力が掛かります。場合によっては8割くらいの形はすぐに出来ちゃって残り2割を詰めるという場合もありますが、いづれにせよ、その「残り」を如何に処理するか、がキモになります。

で、今、丁度八合目くらいまで来てるんですけれども、残りを限られた時間の中で、納得行くものが出来るかどうか、精神を磨り減らして作業中。
まぁ、そんな時だからこそ、こんな駄文を書いて、ストレス発散しているわけですけれども。

日増しに、作業効率を上げる為のツールは増えていくのですが、根が心配性なので、「これで安心!」という心持ちにはなれないのですよ。結構臆病なんですよね。

けど、自分で云うのもアレですけれども、そこそこ器用なので何とか見てくれだけは10割に到達しちゃうんですけれども、どの程度の結果になるか、は大凡検討はつきます。
今回は……相当厳しいなぁ……というのが実感。その中で最大限やり通す、という感じの作業ですね。

まぁ、いくら作業して努力したとしても、結果が伴わなければ意味がない、というシビアな部分もありますよねー。まぁ、努力すれば、少しはキャッシュバックはありますし、失敗に終わっても反面教師に出来ますから、全くの無意味って事はないんですけれども。


あと、これ、なんとなーくの感覚なんですが、私、冬ってなんかバイオリズム的に良くないんですよw
友人に云われて気づいたんですが、「お前っていつも11月、12月辺りに悪い事が起こるよな」って云われて、確かに然り、とw
で、もう11月目前でしょ?w なんかここらで厭な事が起こらないといいなー、なんて願いつつ、筆を擱く事に致しましょう。



それでは、また。
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by s-kuzumi | 2011-10-22 02:59 | 日々之雑記 | Comments(0)
2011年 10月 18日

なんてことない日々之雑記vol.350

道玄斎です、こんばんは。
秋風も殊に身に染む心地する今日この頃ですが、皆様におかれましては如何お過ごしでしょうか?



■めんどくささマックス

なんかねぇ……ここんとこ忙しいのよ。

キッチリと〆切があったりするから、余計にめんどくさい。いや、大抵の事って何かしら〆切があるんだけれども、今回に限っては、何だかやたらと脅迫的な通達がなされていて、そういうのを見るにつけても、イラッとしてしまいます。

メールとかも回ってくるんだけれども、そのメールがまた汚いんだw
手法が汚いって事じゃなくて、文面の体裁? が非常に汚い。

なんか、こういうのって上手く云えないけど、「■」とか「※」とか上手く使うとかで、見やすさは劇的に向上したりするじゃない?


■例えば
 こんな風に書いてみる、とかね。


それが、無節操に「■」「※」「□」「△」「▲」「▼」「【】」「<<>>」が乱立していて、逆に見にくいんだわさ。
大見出しを作って、その下に小見出しを作って、文章を書いていく、ってやればいいのにね。

更に、使用されているメーラーは何と驚愕のWindows Mail。
あと、これは個人的なアレなんですけれども、右端が揃ってるメールって結構気持ちよくありません?w
ルーラーが付いているメーラーなら、やりやすいんですけれども、そうでない場合は、最初の一行の字数を決めて、それに合わせて上手いこと、右端を揃えてやると、良かったり。大体一行30字くらい?

テキストエディタでモノを書く時、私の場合、先ず最初に、

123456789012345678901234567890

なんて書いてやって、一行何字書きにするのか? の目安にします。
テキストエディタにはルーラーが付いてますが、あれだけじゃ不便だもんね。

そんな妙な所、が几帳面なので、私からメールを送られた事のある人は、きっと右端がビシッと揃っているのではないかとw
たまに、急いでいる時とか、割といい加減になるんだけれどもねw

ま、そんな訳で、メールですらイライラしてしまう今日この頃です。


で、11月まで忙しさがマックスなので、ご近所さんとかなら、全然会ったりも出来るんですが(但し、進捗状況に拠る)、暫くこのブログも日々之雑記でお茶を濁す事になるでせう。

いや、ノベルゲームをプレイするっていうのは、何だかんだで時間掛かりますからね。
勿論、読む、だけじゃなくて、ちょこちょこメモらしきものをとったり、場合によっては再読したり、そして「これは」という作品をレビューする、と、結構な段階を経ていつものコンテンツ(?)が作られていますw

30分くらい……私の基準での番外編以下と番外編と通常の境界線くらいに位置する作品だと、何とかやっていけるかもしれないのですが、そう折良く見つからないんだわ、これがw
それに、ちょっとソッチに気を取られちゃうと、大事な方が疎かになりそうで恐いので、ちょい自粛ムード。

とはいえ、特に何の気無しに書いている日々之雑記は、文字通り日々之雑記なので、好きな分量で好きな事を好きなだけ書ける、という非常に嬉しい利点があるので、ちらほら書いていく積もり。
私は、基本的に我が儘なので、自分でコントロール出来てる感覚、があると非常に気持ちいいんですよ。

需要の少ない薄気味悪いホラーBGM制作も暫く自粛しないと……。色々試してみたい事はあるんですけれどもね。



という辺りで、今日はこの辺で。
これから一作業してきます。



それでは、また。
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by s-kuzumi | 2011-10-18 23:57 | 日々之雑記 | Comments(2)
2011年 10月 16日

フリーサウンドノベルレビュー 『一陣の夏風』

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今日の副題 「夏風の吹く風景」

ジャンル:一夏を描くノベルゲーム
プレイ時間:30分程度
その他:選択肢なし、一本道
システム:吉里吉里/KAG

制作年:2010/2/21(readme.txtに拠るが疑問アリ)
容量(圧縮時):33.8MB




道玄斎です、こんばんは。
色々と予定が詰まっていて、やらないといけない事が目白押しなんですが、そればっかりだと腐ってしまいます。今回はそんなジメジメした気持ちを吹き飛ばすような作品のご紹介。「蒼鷺旅館」さんの『一陣の夏風』です。
良かった点

・夏特有の爽やかな雰囲気が味わえる。

・意外な程感動出来るラストシーン。


気になった点

・全体的に展開が早急過ぎたか?

・割と誤字が多い。

ストーリーは作者さんのサイトから引用しておきましょう。
高校最後の夏、黒瀬夏風は叔母の青木百合の旅館に遊びに行くことにする。
綺麗な海に温暖な気候、その島は夏風にとってはまるで別世界だった。
そんな島に滞在する数日の物語。

こんな感じ。


夏の雰囲気が良く出ている作品でした。
誰しも、「夏」と聞いてイメージするものってあると思います。それは旅行先の風景だったり、或いは音楽だったり。個々人にとっての「夏らしさ」はあれど、共通する爽やかな夏のイメージ、それが良く出ている作品だったと思います。

夏らしさ、とは夏の雰囲気と云い換えてもいいかもしれませんね。
どこまでも続いていく水平線、綿菓子の様な入道雲、白い砂浜と透明な海……。こうした雰囲気が巧みに折り込まれた作品が本作です。

私のプレイした感想としては、上記の様に「雰囲気重視」というような印象を受けましたが、プレイした皆様はどうでしょうか?
「雰囲気重視」というと、雰囲気だけ、というようなマイナスイメージが付くような感触がありますが、今回、私の云う所の「雰囲気重視」は「雰囲気がウリになっている」という、プラスのイメージで使っています。

ストーリーの流れとしては、『僕と君の夏休み』のように、一人の少年が本土から離れた島に夏休みを利用して行く、というものです。親戚が旅館を経営している、という意味でも似ている所がありますね。

凡そ三十分程度の尺なのですが、その割にはキャラクターが多く登場していたな、と思います。
旅館を経営する叔母さんの百合さん、そこに住み込みで働いている灯、マッチョな力男とその妹の柚。

これだけ、キャラクターが出てきているのですけれども、意外とあっさり風味だったのが残念だったかも。
柚のルートも考えていたそうなのですが(あとがき参照)、もうちょっと脇役に焦点が当たっても良かったかな? という気はしますね。
これは、気になった性急なストーリー展開にも関わる問題です。
脇役が活き活きと描写され、主人公やヒロインを巻き込んでいくような、そういう描写があるとストーリーに厚みが出ます。すると必然的に性急なストーリーに厚みが出て、緩急が付けられていくのではないでしょうか。

少し緩やかな、いつまでもその雰囲気を楽しんでいたい、と思わせる描写があり、一方でストーリーが加速していくようなテンポが上がる部分が上手く両立すると、プレイしていて気持ちよさ、を味わえるハズです。


そうは云っても、音楽の使い方が上手く、特に音楽とイラストが相俟って、ラストシーンはグッとくるものになっていた、という事はお伝えすべきでしょう。
早急な展開で、ラストのオチは中盤くらいから分かってしまうのですけれども、それでも猶、ラストは意外なほど感動的出来てしまいます。


もう夏もとっくに終わってしまっているのですが、夏特有の爽やかな風や雰囲気を味わいたい方にはお勧めの作品です。


暫く、色々忙しくて更新ペースが落ちてしまうのですが、ちょこちょこプレイしているものがあったりしますので、そうは云っても、のんびりペースで更新出来るといいな、と思ってます。
日々之雑記にもお付き合い頂ければ幸いです。



それでは、また。
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by s-kuzumi | 2011-10-16 17:04 | サウンドノベル | Comments(0)
2011年 10月 15日

なんてことない日々之雑記vol.349

道玄斎です、こんばんは。
今日は雨が降ったりと、厭な天気ですね。雨が降っているのは関東地方だけだったりしてw



■雨夜の憂鬱

と、まぁ、雨が降っていると顕著に体調が悪くなります。
具体的に云えば、妙に眠かったり、精神的な面で内向的になったり、まぁ、碌な事じゃないですわな。

今も珈琲を飲んだりして凌いでいるわけですけれども、朝型か夜型かで云ったら、断然夜型なんですよね。だから、そろそろエンジンが掛かる事を期待しています。
ただ、それも程度の問題で、エンジンがフルスロットルになると、今度は不眠になるというw

けど、前回の日記で書いたみたいに、タスクリストを作って、順繰り作業していけば、不調とは云え、何とか何とか作業が出来ますし、無為に時を過ごす事が激減するので、本当にお勧めです。

あと、やっぱり作業スペースを確保するって大事ですよねー。
私の机なんて、本とか書類で山積みになっていて、実は結構空いたスペースが無かったりします。
そうすると、ちょっとした書き物をしたり、が億劫になってしまって、肝心のメモが取れてなかったり……って考えるだけで恐いw


と、それはさておき、ここんとこミキサーをあれこれ弄ってます。
音楽制作に使うアレです。
けれども、実は制作には全く利用していなくて、主に放送用。例によって例の如く、どうでもいい事をつらつら話したりしているわけですけれども、ミキサーがあると、BGMを上手い具合に流したり、はたまた、マイクプリアンプを使って放送が出来たり、中々重宝します。しかも嬉しい低価格。何と、2,980円。

大体、買い物って、迷ったら、一番安いものか、一番高い物を買うと、後悔しないで済みます。
私にとってミキサーなんてものは一番安いもので十分なので、それをチョイスしました。

けど。
最近、家人が色々と五月蠅いので、非常に小声で放送していますw
もうね、ささやき声なんだけども、ミキサーでボリュームをガシガシ上げて、何とか聞こえるように。


で、なんかボチボチ忙しくなりそうなので、暫く、日々之雑記が続くのかなぁ、という予感がしています。
2時間くらいで、面白そうな作品、見つけてあるんですけれどもね。
まぁ、私の下らない日常でよければ、見てやって下さいまし。



それでは、また。
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by s-kuzumi | 2011-10-15 18:57 | 日々之雑記 | Comments(2)
2011年 10月 10日

フリーサウンドノベルレビュー 『ホームタウン』

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今日の副題 「多彩なエンドのサスペンス」

ジャンル:サスペンスホラー(?)
プレイ時間:一周1時間程度。
その他:選択肢多し。トゥルーエンドだけでなく色んなエンドを見る価値が。
システム:NScripter

制作年:2004/12/26
容量(圧縮時):2.50MB




道玄斎です、こんばんは。
今日は少し懐かしい作品を持ってきました。七年くらい前の作品ですが、プレイしていく内に「ああ、こんな場面があったなぁ」と当時プレイした場面を思い出したりして。
というわけで、今回は「出窓のすなばこ」さんの『ホームタウン』です。
良かった点

・意外な結末が光る、ミステリー作品。

・圧倒的な低容量にも関わらず、再読性が高く、遊びでがある。


気になった点

・エンドリストがあるとコンプリートしやすい。

・分かりにくい選択肢。

ストーリーは作者さんのページから引用しておきましょう。
サイコ・サスペンス・ノベルゲーム。
どこでもあるような地方の町が舞台。
殺された兄の謎をとくため、主人公、平沢孝之はガールフレンドの沙希と、兄の残した家に行く計画を立てるが―

こんな感じです。

この街では、殺人事件が起こっており、犯人はいまだ見つからず。そんな中、幼くして生き別れた兄和之が刃物で滅多刺しにされて死亡してしまう。

と、結構過酷な状況から始まる本作ですが、「兄は何故殺されたのか?」を突き止める、という明確なベクトルが示されており、プレイのツカミは上々です。

ストーリーで書かれているように、ガールフレンドの沙希と、兄が建てた家に行き、兄が死亡する事となったその手掛かりを掴んでいく、というのが大まかな流れになります。
そこには、主人公孝之と沙希だけでなく、謎の女性やフリーのライターも加わって謎が謎を呼ぶ展開……或る意味誰もが怪しい状態が続くんですよね。

で、一時間程度のプレイで云えば、50分くらいはその兄の家の中での出来事を描くのですが、その閉鎖された空間での緊迫感がいいですよね。
サスペンス、というジャンルにピッタリな内容で、私なんかはこういうの楽しめちゃうタイプなんですが、飽くまでサスペンスであって、ホラーって感じでも無かったのが良かったのかな?

ともあれ、そんな状況の中、更に玄関の扉をノックする音が聞こえて……。
と、物語は佳境に入っていきますが、結末の意外さは群を抜いてましたね。しかも伏線がそれと分からないように、キッチリと張られており、そういう所凄いなぁ、と思います。

今回、私が最初にプレイした際、almost True Endとか表示されました。「ほぼトゥルーエンド」って事で、トゥルーエンドそのものではない、という事になります。
けど、それでも一応エンドロールが出てきたりして、ひとまず、事件の謎は分かります。トゥルーエンドを見ようとするとちょっと大変、かな?

ここは良かった点/気になった点、両方に関わる問題なのですが、選択肢が多く、多彩なエンドがある点は評価出来ます(エンドリストが実装されてればもっと良かった)。サスペンス、というジャンルから逸脱してしまうようなエンドもあるのですが、それはオマケ的な感じかな。
で、選択肢が分かりにくい、というのは若干気になりました。

以前から書いているように、選択肢には「分かりやすい選択肢」と「分かりにくい選択肢」の二つがあります。
恋愛モノに顕著なように、好みの女の子の機嫌をとっていけば、自ずとその娘のルートに入っていけますが、本作のように飯屋で「定食」を食べるか「冷やし中華」を食べるか、なんて選択肢が出てきてしまうと、どっちが正解だか分からないじゃないですかw

こういう「分からない選択肢」は割と昔のサスペンス・ホラー作品にはよくありがちで、代表的なものを挙げるとすれば、『1999ChristmasEve』とかね。「背負い投げ」と「ライダーキック」でどっちが効果的か、なんてやっぱり分かるハズもなくてw

けれども、かといって、超優しい選択肢ばかりだと選択肢の意味が凄く薄れてしまいます。
この手の作品は、適度に親切(バッドエンド後のフォローがあるとか、エンドリストがあるとか)で、適度に難しいのが理想的なあり方かなぁ? なんて思わなくもないですね。
やっぱりミステリー感を出すためには、それなりに選択肢が複雑だと良いスパイスになりますからね。


大体、こんな所でしょうか?
昔ながらの影絵でもって紡がれるミステリー。今だからこそ遊びでがあって、楽しめるんじゃないかと思います。衝撃の真相を是非是非ご覧あれ。



それでは、また。
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by s-kuzumi | 2011-10-10 19:40 | サウンドノベル | Comments(0)
2011年 10月 06日

なんてことない日々之雑記vol.348

道玄斎です、こんばんは。
そろそろ就寝の時間、なんですが、今ひとつ寝付きが悪いので、ちょぴっと私のどうでも良い日々の生活について語らせて下さい。



■シングルタスクで頑張る方法

世の中には凄い人がいるもので、色んな作業を同時並行的に行える人が居たりします。でも、私みたいに二つ以上の案件を抱えると、途端に作業が停滞する、というシングルタスクな人間も居たりします。

けど、作業能率が悪い、というのは損する事はあっても得をする事は無いのは異論ない所だと思うので、私も色々試行錯誤しつつ、日々を過ごしています。

最近、色々やってみて、「これは中々いいぞ?」と思った方法は、メモ帳RHODIAの№8に、今分かっているだけの作業を兎に角手当たり次第書いていって、上から順に、或いは出来そうなものから順に遂行する、という方法。

これならシングルタスクであっても、順繰り作業が出来ますから、マルチタスク型人間と比べるとやっぱりイマイチな感は否めませんが、少なくとも私にとっては良い結果が出ています。

RHODIAの№8って縦型なんですよね。で、私の愛用している「超整理手帳」に上手いこと組み込む事も可能なのが非常にグー。ただ、№8を組み込む事を前提としたカバーも別売りで売られているようで、そっちを使う方が現実的かな? 普通の超整理手帳だとどうしても、少しデフォルトのカバーがそれだけで完結出来るように作られている為、№8を組み込むとちょっと窮屈に。

本当に、タスク……なんて偉そうな事を云ってますが、「封筒を買ってくる」とか、下手をすれば「パソコンの電源を入れる」なんてものもあって、実際に他人が見たら「なんじゃこりゃ!」と思う事間違いなしw

ただ、時折「パソコンの電源を入れる」事すら億劫だったりする事ってありますよね。
そういう時に、タスクリストに書いておいて、実行したら棒線でそのタスクを消す。この繰り返しが、実は地味に効いてきます。

少なくとも、当面やらないといけない事、はメモする段階で或る程度浮き彫りになっているわけで、後は単純に実行していくだけ。
これなら、少々込み入った案件でも、何とかなる気がしませんか? 困難は分割せよ、という名言がある様に、一つ一つのタスクを順番にクリアしていけば、意外と何とかなる局面も多い、というのが実感としてあります。

これは本格的に、RHODIAを組み込めるカバーを買おうかなぁ? と真剣に悩んでいます。
こういう文房具っていうのは、独特な魅力があって、ハマると中々抜け出せないのが恐いですけれどもね。

何冊かこの№8を買っていたら、家人が買い物メモとして使っていて(元々そういう用途を想定しているらしい)、それも中々使い勝手が良いみたいです。
少なくとも、消費量で云えば、私のそれより遥かに多い。

RHODIAと云えば、№11がスタンダードなメモ帳、なんですが、どれもこれも一長一短で、もう少し長目のメモを書いたり、する際には№8がいいですね。ただ、一枚ポッキリという形だと(人に渡したりとかね)は、サイズ的な面でも№11の方がいいみたい。

又、方眼紙仕立てになっている所も、私の心を擽りますねぇ。
こういう文具品、ちょっと拘ってみると、日々の生活にちょっと潤いが出てくるかな? なんて思いますけれども、みなさんは、お気に入りの文具ってありますか?

モレスキンならモンブランの万年筆(携帯性には優れない)なんですが、ボールペンでいいかな? なんて最近思ったり、色々まだまだ改善の余地はありそうです。


私の知らない、超便利な文具品をご存じの方がいらっしゃいましたら、是非是非教えてあげて下さいまし。



それでは、また。
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by s-kuzumi | 2011-10-06 01:19 | 日々之雑記 | Comments(0)
2011年 10月 05日

フリーサウンドノベルレビュー 『ビューティフルパフォーマー』

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今日の副題 「舞台の上で、かくも貴女は美しい」

※大吟醸
ジャンル:かつての自分を取り戻すラブコメディー
プレイ時間:~5時間
その他:選択肢は若干あれど、基本一本道。常識的な選択肢をとればw
システム:吉里吉里/KAG

制作年:11/09/12(ダウンロード開始)
容量(圧縮時):93.9MB




道玄斎です、こんばんは。
今日は久々大吟醸! プレイするのに夢中だった為、こんな時間に更新しています。この季節になると金木犀の良い香りが……と、この時期毎年云っている前口上は、もういいでしょうw
というわけで、「ENTRANCE SOFT」さんの『ビューティフルパフォーマー』です。
良かった点

・あまり目にしない「お笑い」「コント」に焦点を当てた作品。

・日常のギャグが作品世界と相俟って五月蠅く感じない。

・五月蠅くなく、存在感のある脇役達。


気になった点

・最初の十分、かなりギャグテイストな文章なので、それを乗り越えるまでが辛いかも。

・元ネタを知らないと笑えない箇所がある。

ストーリーは、作者さんのサイトから引用してきましょう。
あの頃、僕らは色んなものに憧れていた。大人になるにつれて色んなものが視えにくくなっていく。そんな主人公が巴との出会いによってかつての自分を取り戻していく。

こんな感じ。


ってこれだけじゃ伝わらないので、補足しましょう。
主人公雪人は、従妹のかなみのバンドパフォーマンスを見て、衝撃を受け、自分の目指していたはずのお笑いへの道を見失ってしまう。
そして、高校生活の中で、無口な美人が実は無類のお笑い好きだと分かり、コンビを持ちかけるのだが……。

と、大分補足してみました。
だったら、最初から自分で書けよ! って突っ込みはなしでw

一言、良かったです。で終わらせる事も可能なんですが、それだとレビューにならないので、こちらも真剣にレビューしてみましょう。


かつて諦めたものに、再度立ち向かう、というのはノベルゲームでは結構あります。
それは過去そのものだったり、自分の夢だったりと色々あるわけですが、本作の場合、それは「お笑い」の道です。
そもそも「お笑い」的なものがノベルゲームで取り上げられる事自体少ない訳なんですが、私の知っている限りだと『檻演人 ~オリエント~』が近いかな? あっちは落語ですけれどもね。ちょっと本作と似た雰囲気もある作品です。

確かに、「笑い」を主軸に据えた作品こそ少ないものの、挫折からの恢復、復帰、という事を考えれば、意外とその手の作品は見つかります。
但し、それが「良い」のか「悪い」のか、或いは目線を変えて「感動出来るのか」「出来ないのか」で云えば、少なくとも私にとっては絶対に良いですし、丁寧に作られていれば感動出来ます。

何故ならば、生きている以上、私達は常に挫折しているから、です。
恐らく、全く挫折が存在しない、という人はいないでしょう。それは本当に小さな夢なのかもしれません。けれども、誰にでも挫折は存在します。

因みに、私のちっぽけな挫折は、「いつか小室哲哉みたいになって音楽プロデューサーになる」というものでしたが、幸か不幸か、だからと云って、楽器を練習したりシンセを弄ったりする事も無くフェードアウトしていく、なんてことない挫折でしたw
けど……ノベルゲームをきっかけにして、ちょっぴり音楽を作ったりするようになって代替的に、そうした昔の夢を少し、趣味という形で実現出来ているのは幸せな事なのかもしれません。

……と、若干脱線しましたが、常に私達の人生は挫折と隣り合わせです。
そこに、かつての情熱を取り戻すドラマがあって、そこに素直に感動出来る、というのは恐らく普遍的な感覚でしょう。云うなれば、作品を通して、私達は挫折からの恢復を図る事が出来る、と云うと言い過ぎでしょうか?

勿論、挫折を繰り返し繰り返ししていって、その果てに何があるのか? を描くような作品の方向性も考えられる訳ですけれども(それを上手に作れたら凄い!)、かつて持っていたであろう情熱にチリチリと火を付けるような、作品にはやはり心を打たれますし、素直な感動がそこに存在していると思うのです。


今日は周辺的な事ばかり喋っていますけれども、もうちょいお付き合いを。
良くできたノベルゲームで尚かつそれなりの尺のあるものは、共通した要素があるような気がしています。それは「部分部分の纏まりがしっかりとしている」という点です。

作品は一本道。ノンストップで進んでいるように見えても、場面場面でちゃんと綺麗に纏まり、それを承けて次の展開へと進んでいく……。こういうタイプ。
これ、意外とありそうでないんですよ。
それと分からないように、上手くストーリーが部分部分で纏まりながらも、連続して一個の作品を成している、という事で代表的なものを挙げるとすれば『送電塔のミメイ』でしょうね。

あれは、「もう一歩欲しい」という所で、惜しげ無くストーリーが展開され、且つそれが邪魔ではなく、寧ろラストに向けてスムーズな伏線やエピソードになっていたような気がします。

もうちょっとハッキリ分かるタイプで云えば、「章立て」がしてある作品です。
一章、二章と章ごとでキッチリ分けられている分、各章は或る程度の独立性を持ち、尚かつ次の章への上手な運びになっていたり、或いは挿話的なエピソードを途中に折り込む事で、作品に奥行きを持たせるタイプです。これは代表的なものを挙げれば、『ゆめいろの空へ』かな?
或いは、最近レビューしたものの中では、『黄昏を見つめて』なんかも、章立てによってテンポの良さも確立していましたね。

本作も又、ほぼ一本道ですけれども、各パート(って云い方でいいかな?)がしっかりと作り込まれて、それが次の展開へ淀みなく結びついていくものになっていた点、大いに評価すべきでしょう。
最初の10分プレイした段階では「結構ギャグが多くてプレイしずらいな……」と感じましたがw

ギャグで押していくタイプの作品は、その各パートの流れ……みたいなものが割と希薄で、ギャグによって押し切ってしまう、という力強い(悪く言えば力業)印象があったんですよね。

で、ギャグというか、ボケとツッコミで展開される本作の会話は、最初こそ「ついていけねーかも?」と思いましたが、30分くらいプレイした段階で、「これは!」と思わされましたね。
そう、最初に述べたように、本作は、かつて挫折した「お笑い」の道を、主人公雪人がパートナー巴を得て、取り戻す作品だから、です。だからこそ、彼らの会話はボケとツッコミで構成される会話になっているんです。

もっと云ってしまえば、本作自体が「お笑い」なんですよね。
勿論、シリアスな場面も一杯あります。だけれども、本作に底流しているのは「お笑い」という要素なので、日常の何気ない会話、キャラのやりとりもどこかおかしみを感じるもの、掛け合い、或いは直球で笑えるもの、になっているんです。

私も何度も笑わされましたw
個人的に好きなのが、所謂、主人公の悪友的ポジションの亮弥の愕然とした表情と、彼の弄られっぷりですね。大体、この手のサブキャラは、弄られ役になるってノベルゲームの文法があるんですが(だから、たまにカッコいいサブキャラが出てくると一味違った作品になったりする)、そういう所では期待を裏切らない、「笑える」作品になっているのでした。


今、チラリとサブキャラの話を出しましたが、サブキャラの使い方も上手いですね。
主人公とヒロイン巴以外に、かなみ、かなみのバンドメンバーで主人公の悪友でもある仁、亮弥、悪巧みをするクラスメイトや、主人公達を応援してくれるクラスメイト、更には主人公の憧れの漫才師。

かなりのキャラクターが出てきているのですが、不思議と五月蠅くなく、且つ存在感もあり、時に伏線を担ったりするわけで、こうした脇役キャラを固める、というのがノベルゲームで有効な手段である事、改めて確認しました。


かなみ率いるスノーマンというバンドと、主人公と巴のびーなすというお笑いコンビ。
この二者が全く違う土俵にも関わらず、イベントで勝負していく……という展開はやっぱり燃えますね。逆に同じジャンルでの勝負になってしまっては、面白さが半減してしまいます。
音楽に対して、お笑いで勝負をしていく、そこが本作の熱くて面白い部分の結晶ですよね。

ラストに関しては、あそこで止まっても良かったかな? という気がしない訳でも無いですけど、綺麗にキチンと纏まっており、やっぱりそこには感動があります。
感動って別に「泣きゲー」みたいな感動だけじゃなくて、感情が動くって事ですから、「いやな気分になる」だって感動だし、「ハッピーな気分になれる」のだって感動です。

けど……。
本作は、作中の人物を我が身に擬えて、過去の挫折を恢復させてくれ、尚かつ、又、過去に挫折したものだったり、今存在する夢なりをもう一度見つめ直して追いかけていきたくなる、とそんな感動なのでした。
そういえば、話の主軸が、実はタイトル画面で既に明かされている、というのも珍しいですよね。


最初の10分や、元ネタが分からないギャグ、ちょっと辛いかもしれませんが、お勧めです。
今回は、文句なしの大吟醸、という事で。



それでは、また。
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by s-kuzumi | 2011-10-05 01:30 | サウンドノベル | Comments(0)