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2012年 10月 30日

フリーサウンドノベル関係の雑記 箸休めvol.57 ノベルゲーム制作入門其の3

道玄斎です、こんばんは。
今日も今日とて、ノベルゲーム制作入門です。



■前回の補講

前回の記事に沢山コメントを頂き、本当に有り難うございました。
全部にレスを付けるのが困難なので、この場を借りて、私の立ち位置を改めて表明しようと思います。
つまり、画面のサイズ、解像度に関係なく、「演出の上で、さして意味のないワイド画面は不必要」だと私は思っています。
例えば、ミステリー作品があって、ワイド画面の端っこにチラリと写った何かが、伏線になって追々活きていく……なんてタイプであれば、ワイド画面の使用もOKだと思います。要は、「ワイドにする意味があるか/ないか」の問題ですね。ワイド画面が手軽に出来るようになったから、取り敢えずやってみる、というのは、以上の理由からあまりお勧め出来ないのです。
あと、この一連の記事がちゃんと完結したら(するのかな?)、何かしらの形でまとめたいですね。ブログというのは、情報を発信するのには向いてるんですが、整理したりするのには向いてないので、追々それは考えていく事にしましょう。

それはさておき、前回、ドラムループのようなBGMを作るのは比較的簡単、だとお話しました。
折角なので、私もちょっとお手本……というのには拙いですけれども、一曲(?)作ってみました。こちらから視聴出来ると思います。

これは単純にドラムループだけじゃなくて色々足して、曲っぽくしていますけれどもね。
けど、ここは一つ大胆に「不器用な私でも出来るのだから、このくらいは誰でも出来る!」と言い切っちゃいましょう。

ちなみに、フリーのDAWならReaperなんかが有名ですよね。
それにフリーのドラム音源(vsti)、例えば、DR-Fusion、或いはDSK mini DRUMZ 2なんかを組み込んで、ドラムのループを作れば、それだけで、ちょっと使えるBGMが出来るはずです。是非おためし下さい。もっと良いフリーのドラム音源もあるかもしれません。そういうのを探すのを含めて楽しんで色々やってみて下さい。





■ゲームを作る前に

さて、課題作品としておいた『Ghost Write』ですが、皆さまお読み下さいましたでしょうか?
この作品、実際のストーリーを書く前に、いくつかの目論みがあったようです。


・極めてオーソドックスな恋愛ノベルゲームを作りたい。

・具体的には、ノベルゲームの標準偏差値的な作品にしたい。

・とはいへ、「ガワ」の部分の設定をヒネる事で、多作品との差異化も同時に図りたい。

・どちらかと云えば、小説寄りの文体にして、「読んで」もらいたい。


この辺りが、作者の課題だったようです。
プレイして下さった方はお気づきでしょうけれども、この作品「640×480」ではなく「800×600」で制作されています。
別に立ち絵が出てくるとか、一枚絵が入るとかでもないのに、800×600にしてあります。しかも、メッセージウインドウは設けず、画面全体に文章が流れる(狭義の)ヴィジュアルノベル形式を採っています。これは、最後に挙げた項目、「小説っぽくして、プレイする、というよりは、読んでもらいたい」という狙いから、そのような体裁にしてあるのです。


飽くまで一例ではあるのですが、最初に「どんな狙いを定めるか」が、重要になってきます。
「立ち絵が付いて、テンポの良い会話主体」にするのであれば、文字表示領域(メッセージウインドウ)を画面下1/3くらいに配置して、三~四行ほどで改ページにする、とかね。

なので、先ず、自分の作りたい作品のイメージに合わせて、「体裁」から決めちゃうのはどうでしょう?
画面サイズは? 何行何字書きにするのか? そこらへんを自分が作る作品と相談しながらエンジン側で設定していくわけです。最初はちょっとめんどくさいかもしれませんが、こういう設定類は使い回しが利きますしね。


え? 自分の作りたい作品がまだ漠然としている、って?
じゃあ、『Ghost Write』を構想段階から説明する事で、問題の所在を明らかにしていきましょう。



■どうやってネタを膨らませるか

『Ghost Write』は、先にも挙げました通り、超オーソドックスな作品を作ろう、という意図のもとで生み出された作品です。プレイしてみて如何でしたか? 「こんなもんか……」ってガッカリした声も聞こえてきそうですけれどもw
けど、「こんなもん」でも、一応作品として完成しているわけで、全くの初心者には或る程度指針を与えられるのではないか、と。

で、恋愛モノで更にオーソドックスっていったら、「男の子と女の子がなんやかんやあって、結局くっつく」というのが、超基本パターンでしょう。実際、プレイしてみてもそうだったでしょう?

別に恋愛で無くても、例えばミステリーなら「何か事件が起きて、主人公(達)がなんやかんやで謎を解く」とか、伝奇モノなら「異能を持つもの同士が、何かしらの理由でバトルを繰り広げる」とかね。
大体、「ジャンルにはある種のパターン」が付きまといます。勿論、ジャンルの枠に捕らわれないものもありますけれどもね。
ともあれ、自分が作りたいジャンルが、どういうものなのか、ハッキリさせると、多分、方向性が少しだけ見えてくるのではないでしょうか?

けど、大事な点は、そういうストーリーの型、というよりもその型の中に内包されている「なんやかんや」、「何かしらの理由」の方です。どういう事情で、恋愛感情を持つに至るのか? どういう理由で戦い合わないといけないのか? そこが作者のオリジナリティの見せ所です。

ちょっと話が飛躍しましたね。
兎にも角にも、ストーリーには型があって、その型を上手く使えば自分でもそれなりのストーリー(良いかどうかは別として、ですが)が書けるようになる、というのが重要です。

『Ghost Write』の場合は、主人公とヒロインの年齢差を少し広めに取ってあります。それだけで、高校生同士の恋愛、とは一味違うものになっているはずです。主人公は(一応)社会人ですしね。
更に、主人公とヒロインに味付け、をしてあります。主人公は「ゴーストライターをやっている」という属性を付け、ヒロインは「文章を書くのが致命的にニガテな中学生」という味付けです。

これは、作者が実際にゴーストライターとして、生活していた事がある、事を利用した設定になっています。
自分の持っている特殊な体験、経験を作品に折り込むと、何しろ自分が体験しているわけですから、描写にリアリティが出てきますし、ストーリーの良いアクセント(最大の盛り上がりが作れるかも!)になるわけです。
何もゴーストライターをやっていた、なんて経験がなくても、誰しも自分だけのちょっと特別な経験の一つや二つ、あるんじゃないでしょうか? そういうのを作品に上手く取り込むとリアリティと深みが出ます。

……と、ここまで設定が出来上がれば、二人は必然的に「文章」を通じて、仲良くなるなりしていくんじゃないかな? という予想は立ちますよね。
そこで、この二人が会話をするんだったら、どんな会話をするのか? 或いはどんな出会い方があるのか、二人の関係はどうなっていくのか? 色々と想像が出来そうです。
この想像の段階、って結構大事だと思うんですよ。

想像していくなかで、実際に使えるエピソードが生まれてくる事もありましょうし、まだ固まりきらなかった設定が固まってきたり、或いは、二人を色んな形で支えるサブキャラのイメージが湧いてきたり……。
あれこれ想像を巡らしていく中で、ナチュラルにキャラクター達が脳内でやりとりをするようになれば、しめたものです。


大体、大まかではありますが、ストーリーの輪郭は見えてきたんじゃないでしょうか?
まだまだカチッとしたものになっていなくても、キャラクターが脳内で元気に動き回っていれば、きっと大丈夫。


と言う辺りで、今回はこの辺で。
次回は、実際の執筆……の一歩手前のお話をしようかと思っています。まだまだ『Ghost Write』をそんなに貶してませんけど、多分、次回以降、急速にケチを付けていくと思いますのでお楽しみにw



それでは、また。
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by s-kuzumi | 2012-10-30 19:03 | サウンドノベル | Comments(16)
2012年 10月 27日

フリーサウンドノベル関係の雑記 箸休めvol.56 ノベルゲーム制作入門其の2

道玄斎です、こんばんは。
今日は、前回の続き、ノベルゲーム制作入門の第二回目です。
さっそく、コメント欄に最新の情報を書いてくれた人がいるので、助かっています。この一連の記事を読む場合には、是非、コメント欄にも目を通してみて下さい。詳しい人が結構書き込んでくださっていますので。



■前回の補講

前回、ノベルゲーム制作に必須のツールの解説なんぞを行いました。
テキストエディタを使うこと、ノベルゲームのエンジンを吟味すること。色々書いた気がするのですが、ノベルゲームエンジンの使用に関して、慌てて付け加えておきたい事があるのです。

それは「むやみやたらにワイド画面を使わない」という事です。
吉里吉里/KAGや、Yu-risなんかは、横に長いワイド画面を使用する事が可能です(他のエンジンでも出来るのかな?)。

ワイド画面にするメリットというのも、もちろん存在しています。大人数の立ち絵を一気に表示できる。映画的な雰囲気が出せる、などです。
けれども、「俺の表現はワイドな画面じゃないと出せねぇ!」という事がない限り、ワイド画面にはしない方が無難です。大抵の場合、800×600で事足ります。

私が今までプレイしてきた作品を思い返してみても、左右の空白に意味がない、という作品が多かったです。確かに……そういうワイド画面に出来る機能があれば使ってみたくなるのは、心情的に理解出来ます。そして、なんとなく「映画っぽい」雰囲気になるのも確かなんです。けれども、プレイヤーからしてみれば、「普通に読めて普通に楽しめる」作品であればいいわけですから、よっぽどの理由がない限り、ワイド画面は避けた方が良いと思うのです。正直、PCの画面からはみ出るくらいのワイドは不要だと思っています。

前回の補足、はこんなところでしょうか?



■素材を集めよう

遅かれ早かれ、ゲームを作る以上、「素材」が必要になってきます。
BGM、効果音、背景素材、或いは立ち絵、一枚絵……ゲームの体裁にも拠りますが、大体こんなところが主要素材になりましょうか。

どのタイミングで素材を探すか、というのも、人によって違うみたいです。
ゲームの大凡の構想が見えてきた段階で素材探しに着手しちゃう人もいますし、普段からゲーム素材サイトを見て回っている人もいます。実際にシナリオを書き上げた後に、最終的に素材をはめ込む人もいるでしょう。
これは、聞いた話なんですが、商業のゲーム制作の場では、「他のゲームのサントラ」から曲を抜き出して、仮に当てておく、なんて事をするみたいですよ。そして、そのイメージで曲を発注したりする、と。これはゲームを作りながら、素材をはめ込んでいく、という制作方法になるのかな。

ま、それはさておき。
大体、それぞれの素材は、特化した素材サイトが存在しています。TAM Music Factory、煉獄庭園やWEB WAVE LIB、ザ・マッチメイカァズ……などなど、何かしらのゲームのスタッフロールで見たことがある人も多いのでは? 写真素材だと写真素材 足成なんかも有名で使い勝手の良い素材を配布しています。

それらのサイトをじっくり見て、視聴するなりして素材を探していけば良いのですが、効果的に良い素材を探す方法があります。それは、「自分が良いと思った作品のクレジットから探す」という方法です。
大抵の場合、作品同梱のreadme.txtやスタッフロールに、どこから素材を借りてきたのか書いてあります。「この曲、いいな」と思ったら、そのクレジットに記されている音楽素材配布サイトにいけばいいですし、「こんな効果音を探してた!」という場合も同様です。
ただ、これはゲームをある程度、日常的にプレイしている人向けの、方法ですかね。

も一つ、素材探しで是非使っていただきたいのが、総合素材ポータルサイト、Novelers' Materialです。完全にこれは宣伝なんですけれどもねw
数千種類の素材がそろっている、中々すぐれもののサイトだと自負しております。BGMや写真素材、効果音、色々取り揃えてあります。各素材の規約をチェックした上で加工するなり、そのまま使うなり色々使ってみて下さい。
逆に「俺も素材作ってるぜ!」という方は、是非、作者登録をして、素材を公開してみて下さい。自分の素材がゲームに使ってもらえるかもしれませんよ。


けど……色々探したけれども、しっくりくる素材が見つからない。なんて事も十分あり得ます。
そういう場合は、自分で素材、作っちゃいましょう! もちろん、簡単に作れる素材とそうでない素材があります。比較的簡単(だと私が思う)のは、写真素材(背景素材)とBGMです。

写真は、自分のイメージにぴったりくる場所に出向いて撮ってしまえばいいわけですよね。
例えば、東京タワーを背景にしたいのであれば、東京タワーが見える場所まで実際に行って写真を撮ってくれば、誰に気兼ねするわけでもなく自作品に素材として使用出来ますよね。
背景イラストではなく、背景写真を使いたい場合は、「自分で撮ってくる」というのが、何だかんだで最強かもしれませんw

さて、お次はBGMなんですが、簡単なものなら自作可能です。
私、良くニュース番組を見るんですが、現代の暗い世相を説明する文脈で、雑踏の絵が出てくる事があります。その時のBGMって、暗めの「ドラムだけ」なんです。
或いは、緊張感を伴うニュースの時なんかも、少しスピード早目の「ドラムのループ」です。

そう、ドラムのループが一つ出来れば、それは立派にBGMになりうるんですよね。
リズムとメロディとハーモニーが揃っていれば、そりゃ言う事ないですけれども、ノベルゲームの場合、あまりカッチリとした「楽曲」よりも、もう少しシンプルな音の方が好まれる事もあります。上手く説明出来ないのですが、曲と効果音の間、みたいなね。

私の使っているDAW(音楽を作るソフト)、FL STUDIOは簡単にドラムのループを作る事が出来ます。
フリーのDAWにフリーのドラム音源を使っても、もちろんOK。要は自分で「使える」ドラムループが出来れば良いのですから、色々工夫してみて下さい。
「ドラム 打ち込み」とか「ドラム 打ち込み ヒップホップ」とか、好みのジャンルと一緒に検索すると、ループ作りの参考になるかもしれません。

ちなみに、最近では、.mp3よりも.oggの方がゲーム用BGMのフォーマットとして、基本的なものになってきています。なので、.oggで書き出せないDAWの場合は.wav(無圧縮)で書き出して、その後、fre:acなんかのソフトで.oggにしてやるといいですね。

どうです? ドラムのループ(一小節でも全然OK)なら、作れそうじゃありませんか?
もし、ドラムループを作るのが楽しくなったら、ハーモニーやメロディをつけて、「楽曲」制作へとステップアップしていっても良いですよね。


大体、素材に関してはこんなところでしょうか?
あっ、前回書きましたように、加工が許可されている素材ならば、Photshopなどでお好みに加工してみて下さいね。写真をイラスト風にしたり、なんて事も出来ますよ。



■そしていよいよゲーム作りへ

いきなり、ゲームを作り始めるっていうのは、準備もしないで山に登るのにも近い行為です。
取り敢えず、ここでは、一つ作品をプレイしていただいて、その作品がどのように作られたのか、どこに問題点があるのか、を解剖していく中で、ゲーム制作の一例をお見せしていこうと思っています。

なので、ステマっぽいですけれども、一本作品をダウンロードしてプレイしておいて下さいw
作品名は『Ghost Write』。なんでこれを取り上げるのか、というと、極めてオーソドックスな作品で、問題点、課題点も十分に存在している。そして、私が好き勝手に話せるから、ですw

多分……結構手厳しく、ゲーム制作の流れを追いながら、作品を解剖してあれこれイチャモンをつけていくと思います。
ゲーム自体は、先に述べました通り、かなりオーソドックスな恋愛ノベルで、プレイ時間は二時間程ですが、テンポは良いのですぐに読めると思います。


という辺りで、今日はこの辺で。
次回は、実際に、作品を解剖しながらお話を進めていきましょう。


それでは、また。
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by s-kuzumi | 2012-10-27 17:14 | サウンドノベル | Comments(7)
2012年 10月 25日

フリーサウンドノベル関係の雑記 箸休めvol.55 ノベルゲーム制作入門其の1

道玄斎です、こんばんは。
例によって例の如く、気が向いたので、あまり表には出ない情報……ずばり「ノベルゲームの制作方法」の入門記事でも書いてみようかと。「そこはそうじゃねーよ」とか、色々突っ込みどころもあるかもしれません。なので突っ込みは大歓迎です。

あくまで、一例、なので参考にはしても、妄信しないであげて下さい。
とりあえず、今日は一回目、ということなので、制作に必要なツールとか、その辺りの事を書いていこうかと思っています。



■必要なツールなど

・テキストエディタ

・ゲームエンジン(Nscripter、吉里吉里/KAGなど)

・やる気


取り敢えず、この三つがあれば(あとは素材か)ゲームは作れます。
テキストエディタはシナリオ(とスクリプト)を書いていくには必須のものです。実際にゲームを動かしたときに、何行目にエラーがあるのか、なんかが分かりやすいです。それに半角全角の区別もつきますし。まぁ、ここは騙されたと思って、ぜひ、テキストエディタを使ってみて下さい。

エディタはどれがいいか? って?
いや、まともなテキストエディタならなんでもいいと思いますよ。ただ、有名なものを使っておくと色々良い事があるかもしれないです。シェアウェアですけれども、秀丸エディタなんかだと、Nscripter用の強調定義ファイルなんかがあったりします。こういうのを導入すると、作業が多分格段に楽になります。

私自身は、サクラエディタというものを使っています。高機能で、名前も可愛いですしね。
ちなみに、大抵の場合、テキストエディタはエディタそのものをカスタム出来るようになっています。私の環境だと、「背景は黒字」「文字は白」「半角文字数字の場合は赤」なんてカスタムをしています。
背景黒で、白地で書いているわけですけれども、極めて周りから不評ですw 「目に悪い」「絶対に見にくい」など散々に言われてますが、私にはこれが使いやすいのですw
ですので、自分自身でしっくりとくるような、そんなカスタムをしてテキストエディタを使えば、作業効率も上がります。多分……。

一応の注意点を挙げておくと、パソコンに最初っから入ってる「メモ帳」は使っちゃ駄目です。
いや、ストーリーそのもの、を書くのにはいいのかもしれませんが、後々でスクリプトを入れたりする事を考えると、最初っからテキストエディタで書いていく方が良いと思います。
兎にも角にも、テキストエディタを使うこと。フリーで良いものが沢山あるので、色々探してみて下さい。テキストエディタに関しては、このくらいでいいかな?



お次は、ゲームエンジンです。
私はNscripterくらいしか触った事がないのですけれども、吉里吉里/KAGとか、Yuuki!Novelとか、Live Makerとか、Yu-risとか色々ありますよね。

いきなり注意点からいきますけど、「プレイにランタイムが必要なもの」や、「プレイしにくいもの」は避けた方が無難です。具体的に言うと、「コミックメーカー」とか「Yuuki!Novel」なんかはプレイしにくいです。セーブ/ロードがやりやすいかどうか、というのもポイントになってきます。
もし、選択肢でストーリーが分岐するような作品を作るとして、セーブやロードがやりにくいとプレイヤーが困ってしまいます。大抵の場合、選択肢でセーブして、駄目だったら別の選択肢を選んで、という事をしますからね。

なので、大凡、Nscripter、吉里吉里/KAG、Live Maker、Yu-risとかその辺りが無難な選択ではないかと思うのです。ちなみに付け加えておきますと、女性向けの作品は何故かLive Makerで作られたものが多いです。
更に絞るのならば、「参考書」が出版されているもの、つまりNscripterや吉里吉里/KAGなんかがお勧めになります。個人的には吉里吉里/KAGは難しくて手も足も出なかったのですが、KKEDなんて便利なツールもあるので、そういうのを導入してもいいかもしれませんね。



最後はやる気、なんですけれども、ここが一番重要かもしれませんねぇ。
やる気がある人だったら、こんな記事を読んでる暇があったら、既にゲームを作っているわけで……。
けど、「最高傑作をぶち込んでやるぜ!」みたいな、過度なやる気は、下手をすると却って制作を妨げたりします。それで作品が作れちゃう人はいいんですけれども、最初っからハードルを高くし過ぎると、シナリオ(ストーリー)を書いている途中、「あっ、そんなに面白くないかも……」とか思ったりして、折角の企画が頓挫しかねません!

「よし、一丁、ノベルゲーム作ってみっか!」くらいの、適度なやる気、が一番いいのかもしれません。
けれども、そのゲームを作る、というモチベーションを維持するのは中々大変だと思います。
日常生活のアレコレに取り紛れて、全然作業が進捗しない、なんて事も多い大いにありそうですよね。
モチベーション維持の決定打、っていうのは無いような気がしますが、「ゲームを作る、と周りに公言しちゃう」というのは、どうでしょう? 自分の中で生まれて自分の中でいつの間にか消えていくプロジェクト……に比べれば、「おい、あれどうなったんだよ?」なんて、適度にせっつかれた方が良い結果が生まれそうな気がしますよ。

私の知り合いには、「根っからの制作好き」がいるんですが、そういう人はもう、別世界の住人ですねw
寧ろ、制作が生きがい、になっちゃってるタイプです。そこまでいかなくても、「ゲーム作ってると、何か楽しいぞ」とか「ストレス解消になる」とか、そういう状態になったらしめたもんです。



さて、ざざざっと、必要なツールを必要最小限に絞って紹介(?)してみました。
本当は、「あると便利なもの」もあります。例えば、

・画像編集ソフト

とかです。
追々、素材サイトから背景素材なんかを借りてくる場合、自分でちょっとした加工が出来ると凄く便利。これもテキストエディタ同様、フリーソフトを使ってもOKだと思います。Gimpなんかがフリーでは有名且つ高性能かな。けど、実のところをいえば、Photshopがベストな選択だと思います。elementsだったら、比較的お安い値段で入手できるハズ。
Photshopなら、参考書は山のように出てますし、後々の事を考えても、ベストな選択かな、と。
ちなみに、私がいつもレビューする時に、スクリーンショットのリサイズに使用しているのはGIMPです。

あとは、音楽制作ソフトとかもあるんですが、それは素材の話をするときにでもしましょうか。



次回は、素材の話(また、Novelers' Materialの宣伝をするぜ!)をしていこうと思います。

いづれ書く、肝心のシナリオの作り方、実際の執筆に関しては、実際のゲームを俎上に上げて、「実例」を挙げて説明していく予定です。
実際の作品を使わないで話をする、となると、話が漠然としちゃいますし、説得力がないと思います。半分ステマみたいですけれども、一本、好き放題に言っても良い作品があるので、それを利用しようと考えてます。



というわけで、今回はこのへんで。
それでは、また。
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by s-kuzumi | 2012-10-25 19:28 | サウンドノベル | Comments(4)
2012年 10月 14日

なんてことない日々之雑記vol.369 ~超番外編~

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道玄斎です、こんにちは。
今日は、滅多にやらない「超番外編」です。通常レビューがしにくい作品や、その他の企画(?)なんかの時に、この体裁を採るようにしています。



さて、既に御覧頂いているように、『エイト・ストーリーズ』という作品、皆様はもうプレイして下さいましたでしょうか? 紹介という意味では、既にレビューが存在しているので、そちらを見て頂く事として、ここでは、私なりの切り口から、この『エイト・ストーリーズ』を追っていきたいと思います。


「界隈で有名なライターを8人起用して、一本の作品を制作した」
ちょっとインパクトがあってオイシイキャッチコピーですけれども、これは中々大変な事です。
以前、『季節の贈り物』という作品が企画立案され(て、いくつかのルートは完成し、単独でリリースされてます)たのですが、全体的な完成を見る所までは到達出来ませんでした。

その意味で、この『エイト・ストーリーズ』(コードネームは「史ノベル」でした)は、兎にも角にも完成している、という点を以て、凄い! と言えそうです。
いや、実際の所、私は疑り深い性格なので、完成を相当危ぶんでいたのですw もう殆どのシナリオが出そろいあとはオーサリングだけ、という段階になっても、「本当に完成するのかよ……延期とかあるんじゃないの?」と、かなり斜に構えて、企画を見ていた、という事は正直に告白すべきでしょう。

何しろ、ライターが8人もいますから、制作はとても大変だったようです。
っと、「ようです」と伝聞の形で書いたのは、私が、この『エイト・ストーリーズ』の企画に関してはほぼノータッチだから、です。じゃあ、何故、その私が、今『エイト・ストーリーズ』を取り上げて話をしているのか? というのは、次のお話。



実は、先にも述べましたが、界隈で元気の良いライターさんを8人集めて、一本ゲームを作りました! という、事実があるわけですけれども、そこだけがフィーチャーされてしまっているような部分は感じています。
何が言いたいのか、というと、この『エイト・ストーリーズ』、元々は、私達がやっているNovelers' Materialのプロモーション企画、というのが第一義だったのです。

もう一度、スクリーンショットを御覧下さい。
右下の方に、Novelers'' Materialへのリンクが埋め込まれているのが分かります。
そして、この『エイト・ストーリーズ』は、基本的に“Novelers' materialからの素材だけ”で制作されているのです。立ち絵なんかは、ちょっとアレなんですけれどもw

兎にも角にも、Novelers' Materialがあれば、一本と言わず二本三本……作品を作るだけの素材を入手出来るよ、というわけです。
嬉しい事に、私が制作した楽曲(と、呼ぶのにはあまりに拙いモノですが……)も、多くのルートで使って頂いていて、プレイしていて少しこそばゆいです。

この作品をプレイして、「このBGMよりも、俺が作った曲の方が絶対にマッチしてるぜ!」「もっとイカす背景素材持ってるぜ!」なんて事があれば、是非、Novelers' Materialの門を叩いてみて下さい。
Novelers' Materialは単に素材をダウンロードする場ではなく、作者登録をして頂く事で、「素材をアップロード」も出来るのです。
「曲を作り溜めているけれども、発表の場がない」なんて方もいらっしゃるのではないでしょうか? 或いは、「自サイトに載せているけど、驚くほど反響がない」とかw

今回、この『エイト・ストーリーズ』のリリースによって、Novelers' Materialの存在が、もっと広く知られるようになる……と思うので、是非、ゲーム制作者さんは勿論の事、素材制作者さんも利用してみて下さい。自分の素材が作品に使われた時って、中々嬉しいものですよ。



『エイト・ストーリーズ』とNovelers' Materialに関する宣伝は、このくらいで。
残りのスペースは、ちょっとした裏話というか。


『エイト・ストーリーズ』の主人公(という云い方で大凡合ってるハズ!)、そしてNovelers' Materialの看板娘の「神風史」についてですが、Novelers' Materialの企画立案当初から「マスコットキャラクターを作ろう」と、いう事になっていました。
キャラクターのネーミング、イメージを担当したのが、私と、NaGISA netのNaGISAさんの二人。

NaGISAさんが、開口一番「名字は神風でどうでしょう?」と、結構インパクトのあるモノを持ってきたので、名前の方は割とオーソドックスに、私が「史(ふみ)」と名付けました。
私のブログをチェックして下さっている方だと、「もしや、少女漫画家の谷川史子から採ったのでは?」と推測されるのでしょうけれども、実はそっちからではありません。

神風、という名字は、ちょっと時代掛かっているとも言えなくもない。
そして、私の中では既に、ちょっと古風な女の子のイメージが出来ていたので、「歴史」の「史」を取り出した……というのが真相です。まぁ、本当の所は、それにプラスして私の初恋の女の子の……っと、これは蛇足ですかねw

そして、やはりインパクトのある「着物姿」ですが、これは私とNaGISAさんの満場一致で決定しました。
元々、私は「和服がいいな」と思っていたのですが、NaGISAさんが「浴衣とか、着物とかがよいかもしれません」と言ってくれたので、すんなりと着物に決定しました。
長刀遣い、という設定もその時に、私が出した案ですね。私なんかは何の気無しに「長刀(なぎなた)」で宜しく! って言ってしまったのですが、デザイン担当のきりかさんには「長刀(ちょうとう)」として伝わってしまった、なんて事もありました。良い思い出ですね。

ちなみに、彼女の髪の毛は、Novelers' Materialの方は白髪というか銀髪ですけれども、『エイト・ストーリーズ』の方では、現代日本に合わせた色になっています。

本当に、Novelers' Materialと、この「神風史」のキャラクター作り以外、私と『エイト・ストーリーズ』の接点、というのはないんですよね。
けれども、まぁ、言ってしまえば、神風史は、自分の娘みたいなものですから、その子が活躍するノベルゲームが完成(しかも、実質8本も!)した事、嬉しく思っています。



裏話って言っても、このくらいしかないですね……。
何はともあれ、Novelers' Material、そして『エイト・ストーリーズ』を宜しくお願いします!



それでは、また。
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by s-kuzumi | 2012-10-14 15:23 | サウンドノベル | Comments(0)
2012年 10月 04日

フリーサウンドノベルレビュー 『左前の彼女』

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今日の副題 「一歩進んで、君の隣へ」

ジャンル:学園恋愛ノベル
プレイ時間:1時間程度。
その他:選択肢なし、一本道。
システム:YU-RIS

制作年:2012/?/?
容量(圧縮時):30.6MB



道玄斎です、こんにちは。
今日は、時間がちょっと空いたので、気になっていた作品をプレイ。一時間ほどで読了出来る、スッキリとした作品でした。というわけで、今回は「同人ゲームサークルalpha」さんの『左前の彼女』です。
良かった点

・オーソドックスな安心感がある。

・ちょっとしたギャグを織り交ぜながらテンポ良く進むストーリー。


気になった点

・主人公がヘタレすぎ。

・何か、もう一つ、主人公成長の為の事件があって欲しかった。

ストーリーは、サイトの方から引用しておきましょう。
彼女はいつも僕の左前にいる。
ただ左前の席にいるというだけじゃなくて、
人としての存在もまた僕よりもずっと前にいるように感じる。

そんな彼女と僕は同じクラスになったものの、
当然話したりすることもなく、それぞれ日々を過ごしていた。
ある日、クラスの係決めで学級委員長になった彼女。
その彼女になぜか僕は副委員長に指名されて……。

こんな感じ。



最初、「左前」なんて言葉が出てきたので、私はてっきり本作を、「幽霊少女との恋愛モノ」だと思っていましたw この「左前」にはさして深い意味は無くて、物理的に左前の席にいる、そして心理的な距離感も自分より前にいる、程度の意味です。

ストーリーを少し補足しておきましょう。
クラス委員長奈津により、主人公良樹は副委員長に指名されてしまいます。悩んだ末に副委員長を引き受け、学園祭を成功させるべく、奈津と一緒にクラス委員の仕事をするのだが……という感じです。

学園祭の準備期間で芽生える恋……何だかとってもクラシカルです。
文化祭といったイベントもこの手のノベルゲームに於いては、超が付くほど定番です。恋愛の描写も、何か「この作品ならでは」といった、インパクトがあるわけでもない、或る意味で手垢にまみれたものになっています。
けれども、サクサクと読めるテンポの良さは上々で、プレイしていて退屈さを感じる事はありません。間に挟まるギャグ(ゲイや妹ネタ)も、読了して振り返ってみると、案外悪くなかったかな、と。
BGMなんかも、お馴染みのものが多いのですが、場面に良く合っていて、全体的な雰囲気も結構好みのものでした。

オーソドックスな作品の安心感というものは確かにあるんですけれども、やっぱり少し物足りなかったのは事実。
本作の場合、主人公がヘタレ過ぎる……というのが、気になった点として挙げられます。女の子の好意に普通なら気づいてもいいハズなのに、致命的に鈍い為、それに気づかず女の子――ヒロイン奈津ですが――をやきもきさせるわけです。この手の主人公造型は、そろそろ限界かなぁ……という気はしますね。これも又、非常に良く目にするタイプの主人公像ですから。

もう一点は、主人公良樹の成長を描くような、そんな事件があれば、この作品ならではの味が生み出せたのではないか、という事。
良樹は、何でも出来てしまう奈津の後追いをしている感じですし、奈津は奈津でこれといって隙、みたいなものがないので、何となくバランスが悪いような。奈津には何か弱点みたいなものが設定されていた方が、キャラクターとしての魅力は増したように思えます。
一応、良樹も後半では、主体的に動いて成長の姿を見せるんですが、ちょっと弱かったかな、と。奈津との関係に於いて、もう一事件起これば、恋愛面にも説得力が出てきたかもしれません。良樹が奈津の事を好きになるのも、何だか唐突な気がしますし。


と、今日はちょっと辛口なんですが、少ししっとりとして、胸がきゅんきゅんするような恋愛作品を探している方にはお勧め出来そうです。
パーツは割とありきたりでも、全体の雰囲気としては良いものを持っていますし、正直な事を言うと、この手の作品は私、結構好きだったりしますw 
奈津には、ウィークポイントが設定されていれば、より魅力的だったかも、と先に書きましたが、彼女の様に引っ張っていってくれる女の子だと、男としては楽だなぁ……と思ったりw


大体、こんなところでしょうか?
危なげなくプレイ出来る作品です。若干の物足りなさはどうしても感じてしまうのですが、シンプルな恋愛モノが好きな方にはお勧め出来ます。



ということで、今日はこのへんで。
それでは、また。
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by s-kuzumi | 2012-10-04 15:44 | サウンドノベル | Comments(0)