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2013年 05月 26日

なんてことない日々之雑記vol.372

道玄斎です、こんばんは。
土日で、ちょっとプレイしたいゲームがあったのですが、色々な事に取り紛れてしまって、プレイ出来ませんでした。なので、今日は、日々之雑記でお茶を濁します。



■究極のオルゴールを求めて

普通に作曲を楽しむ、という状況では、あまりオルゴール(Music Box)の音色を使う事は無かったりします。やっぱり、ピアノやギターが万能選手って感じでしょうかね。

けれども、ノベルゲームの為のDTMという事となると、オルゴールの使用頻度は飛躍的に上がります。
主題歌のオルゴールアレンジ、過去の回想シーン、ちょっと感動的なイイ場面等々、結構オルゴールを使うシーンって出てくるんですよね。
もうそろそろ、回想シーンでオルゴールを流さなくても……みたいな事を思っていても、それでもやっぱり、オルゴールの音は色んな所で使われていたりします。

で、私も何度も何度も、オルゴールに関する記事を書いた気がしますw
オルゴールを如何に「それっぽく」聞かせるか、とか、試行錯誤した記録を備忘録的に纏めた事もありましたねぇ……。
こうした、オルゴールに対する、一種の執念みたいなものは、私の個人的な体験と密接に結び付いていて、或る意味で、物凄いコンプレックスを抱えている部分だったりします。或る場面で、良い音のオルゴールが鳴らせなかった、っていうか……。


まぁ、それは兎も角、2013年の今では、結構オルゴールを取り巻く状況も変化してきているので、そういうのを眺めつつ、話を進めていきましょう。

以前……自分の納得出来るオルゴールの音が見つからず四苦八苦していた頃、思い返せば、「こいつと一緒にDTMを頑張ろう!」って思えるようなDAWにも出会っていなかったし、正直、「趣味です!」って云ってもいいくらいに、DTMにハマるとも思っていませんでした。まぁ、最近は、そっちの方の活動はかなり縮小気味ですが、例によって水面下で色々考えたりしているので、乞うご期待。

で、兎に角、オルゴールの音源を探すのに苦労した記憶があるのです。
一応、総合音源的なものは一個持っていて、その中に「Music Box」っていう音色は確かに入っていたのだけれども、何か、イメージと違うというか……。
で、そこまで趣味として没頭していなかったので、もっと良い総合音源を買う、という発想が無かったんですよね。なので、結構フリーのVstiとかに手を出していました。で、サウンドフォントとかね。オルゴール、Music Boxって言葉を見ると、もう無条件でダウンロードして試してみる、みたいな。

けど、フリーのものは、やっぱりフリーなだけあるというか……。やはり期待通りのものは無かったんです。オルゴールって事でなければ、フリーのVstiでも素晴らしいものがあるんですけどもね。

でも、お金の無い(或いは、あまりお金を掛けたくない)DTMユーザーには、お馴染みのDSK Musicが、最近(でもないのか?)、DSK Music BoxっていうVstiをリリースしたんですよね。
で、早速DAWで呼び出して、音を聞いてみると……意外といい音なんですよw 多分……フリーのオルゴール音源の中では最強の一つだと思います。まだ、試したことがない、って人は、是非是非ダウンロードして使ってみて下さい。まぁ、フリーですから、気に入らなかったら、無かった事にすればいいしw


でも……オルゴールの道も極めていけば、限りなく深い。
というわけで、私は、昨日、新しいオルゴール音源を購入してしまいました。所謂サンプリング音源です。

普通の、音源って、まぁ、何万か払って買いますけど、その中には色んな音が入ってるわけですよね。例えば、みんな使っているKONTAKTなんかだと、値段は39,800円ですが、そこには1000個以上のサウンドが入っています。
ですが、私が購入したのは、「オルゴールの音だけ」しか入っていないものです。それで、定価は7,800円とかですから、結構リッチなものなんじゃないかな、なんて思っています。何年か前に買ったオルゴール音源もそのタイプ。そちらは値段が大体10,000円くらい。

新しい音源を買うと、何か無性に使ってみたくなりますよねぇ。
この新しいオルゴールの音を使って、何かまた、面白い事が出来ないか、色々やってみようと思っています。


あと、余談ですが、色々私的な実験をして気付いた事は、オルゴールの音は意外と和風ホラーの音と相性が良い、という事。
結構企業秘密(?)なんですが、あまり和風ホラーを作る人がいないから、こうやって話せますねw


「○○って音源に入ってるオルゴールの音いいぜ!」とかね、そういう情報があれば、是非こっそり教えて下さい。私のオルゴール道はまだまだ続きます。



というわけで、今日はこのへんで。
それでは、また。
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by s-kuzumi | 2013-05-26 23:11 | 日々之雑記
2013年 05月 19日

フリーサウンドノベルレビュー 『無限夜行』

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今日の副題 「ノスタルジックな雰囲気がたまりません」

ジャンル:不思議な列車と子どもたちの物語
プレイ時間:~二時間
その他:選択肢無し、一本道ノベル。
システム:Live Maker

制作年:2010/8/13(var.1.00)
容量(圧縮時):77.7MB




道玄斎です、こんにちは。
今日は、名前だけは以前から知っていた作品のご紹介。本当はもう少し早くプレイしたかったのですが、色々なタイミングの問題で、延び延びになってしまっていました。
というわけで、今回は「くらやみ横町」さんの『無限夜行』です。
良かった点

・ちょっとノスタルジックな気分に浸れる、温かみのあるイラスト。

・雰囲気のある世界観。


気になった点

・幻想的で美しいが、ちょっと消化不良のラスト。

ストーリーは、サイトへのURLを張っておきましょう。こちらからどうぞ。


以前から、独特の雰囲気を持った作品として、一部マニアには有名な作品なのですが、プレイするのが遅くなってしまいました。
スクリーンショットを見て頂ければ、その雰囲気の一端を知る事は容易でしょう。昨今の商業/フリーを問わず、流行している絵柄とは全く異なるもので、手書き感のある温かみのあるイラストで、作品内容に良く合ったものになっていました。

ストーリーとしては、主人公悠太が、兄と共に田舎の祖父母の家に行く為に、列車に乗り込むわけですが、乗ってしまった電車は、謎の列車「無限夜行」。更に、切符も無くし、記憶を失いかけながら無限夜行での旅を続けていく……というファンタジー色のあるものになっています。

この無限夜行という列車(鉄道)の雰囲気が、レトロ感たっぷりでいい感じなんですよ。
列車の雰囲気、そして列車から見える風景の雰囲気、更に、途中で立ち寄る事となる市場がある街の雰囲気。そうした作品を包み込む世界の雰囲気が、とっても素敵で、この作品の大きな特徴の一つとなっています。
個人的に好きだったのは、市場のある街(烏ノ街)ですね。雑多なアジアの街の様な趣で、賑やかで食べ物の香りが充満する表通りと、ドンドン細く入り組んでいく怪しげな裏通りが同居する、そんな街です。
丁度作品の中盤くらいに、この街が出てくるわけで、作品の良いアクセントにもなっていたと思います。それ以前は基本列車の中での話しでしたから、ここで、ちょっと世界が広がって見えてくる、という感じでしょうか。

文章は、割と凝った文体……だとは思うのですが、読みにくいという事はなく、すんなりと読んでいけます。
これは、文章表示の仕方が上手いからかな? という気がしています。
適当な所で、ブランク行を設けて、文章を書いていく、というスタイル。つまり、このブログみたいな感じの文章表示です。
画面ビッシリに文字が出てくる、なんて作品も世の中にはあるのですが、やっぱり、読みやすさ、という事を考えたら、そういう配慮がなされているといいですよね。所謂、全画面表示方式の文章表示は、適当な所でブランク行を設ける、というのが、個人的にはお勧めです。


肝心のストーリーですが、何か強烈な出来事があり、それを承けて次の展開が開けてくる、というタイプではなく、割とゆったりと、伏線や謎を残しながら進んでいくタイプ。途中で幼なじみの千夏という女の子も旅に加わり、少し賑やかになったりもしますが、基本的に性急さは無く、しっとりと内容が入ってくるようなテンポに仕上がっています。
この作品の個人的なツボは前述の通り、その雰囲気なわけですから、このくらいのテンポが作品に合っているなぁ、と感じます。

こうした雰囲気を楽しむ、味わうタイプの作品、貴重だと思います。
ちょっと脱線しますけれども、最近、立て続けに「雰囲気ゲー」とでも名付けたくなるような、ポエミーな作品をプレイしたのですが、誤字脱字は当たり前、日本語として意味が通らない文章も平然とまかり通っていて、「ちょっと、これはなぁ……」と思ったりしました。

ある作品が雰囲気を重視したものである時、その雰囲気を支えてくれるのは、テキストの内容や背景素材、或いは音楽素材は勿論ですが、そのテキストの体裁、というのも大きな要素ではないかと思うのです。
雰囲気を重視していながら、そこに誤字脱字だらけのテキストが載っていたら、台無しになっちゃいますよね。

そういう意味で、本作は作品の持つ雰囲気と、テキストが良い塩梅で混じり合って(「分かる」が「分る」となっている部分なんかはあったのですが)、且つテンポも性急でなく(ラスト付近ではちゃんと加速してくれます。このさじ加減がまた良い感じ)、雰囲気に浸りながら楽しむ事が出来ました。


一方、気になった点は、ラストがやや消化不良だった事でしょう。
ラスト自体は、とても幻想的で演出も凝っており、美しいシーンなのですが、妙にあっさりしすぎてたかな、と。確かに、「その後」を読者の想像に委ねる、という手法もあります。が、やっぱり、何かもうひとさじ、悠太の語り等があってもよかったかな……という気はしますね。
幻想的な本作は、現実に戻るまでを描きません。飽くまで、幻想の世界のままで幕を下ろし、それはそれで良いのですが、作品全体を総括するような、発話などがあった方が、個人的には好みでした。



大体、こんなところでしょうか?
人によっては、全然ラストが気にならない、なんて事も勿論あるわけですけれども、ま、ご参考までに、という事でw

やたら雰囲気の良さを強調した気がするのですが、勿論、雰囲気だけに留まらず、内容もしっかりとしたものになっています。ラスト付近ではテンポも気持ちよく上昇し、作品の抱えていた謎も綺麗にほどけるようになっています。逆に、内容がしっかりしていなくては折角の雰囲気も活きてこないのです。
色々云いたい事はあるのですが、「雰囲気ゲーを作るなら、先ず足下を固めよ」ということで、この作品が色んな人の参考になるんじゃないかな、と思っています。



それでは、また。
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by s-kuzumi | 2013-05-19 16:03 | サウンドノベル
2013年 05月 06日

フリーサウンドノベルレビュー 『箱弐伍遺体』

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今日の副題 「ノベルゲームで2ch系ホラー」

ジャンル:(2ch系)現代ホラー
プレイ時間:本編2時間半~、オマケまで入れると3時間程度。
その他:選択肢無し、一本道。※15歳以上推奨
システム:吉里吉里/KAG

制作年:2012/09/22(ver.1.01)
容量(圧縮時):181MB




道玄斎です、こんばんは。
今日は、本当に久々のノベルゲームのレビューになります。一応、このブログの本筋って事なんですが、ここ数ヶ月、どうにもこうにも、本筋の活動が停滞していたので、こうして作品をご紹介出来る事、嬉しく思っています。
というわけで、今回は、「箱弐伍遺体」製作委員会さんの『箱弐伍遺体』です。
良かった点

・気合いの入った演出。特にOPムービーは必見!

・自殺志願者達が、各々の事情(秘密)を語っていく、という趣向が興味深い。


気になった点

・2ch系の怖い話に親しんでいると、恐さが半減する。

・結構難しい言葉がサラッと出てきたりする。もう少し易しい表現でも良かったかも。

ストーリーは、公式サイトの方から引用しておきましょう。
季節は秋。
ネット上の掲示板を介して、とある場所へと集まった自殺志願者達。
「他人を詮索しない」ことをルールに集まった彼女らだったが、実行場所として選んだマンションのエレベーターが突如停電で停止してしまう。
 システムの復旧を待ちつつ全員が暇を持て余す中、痺れを切らしたメンバーの一人が沈黙を破る。
「ねえ、みんなさ、今まで誰にも言えなかった秘密、とかって…ないの?」
「私はあるよ。どうせみんな死ぬんだし、墓まで持っていくくらいなら今ここで語っちゃわない?」
 一人を皮切りに、重い雰囲気の中、それぞれがそれぞれの秘密を騙り始める。

こんな感じです。

さて、本作、プレイしてすぐに気付くのは、演出の細やかさです。
冒頭は、インターネットの自殺志願者をターゲットにした、所謂「自殺チャット」でのチャット場面なんですが、これがまた非常に良く出来ていて、「良く作り込んであるなぁ……」と感心しました。
チャット場面を作り込んだ作品というと、『ブラックオクトウバー』がありましたが、あれともまた少し違った感じ。どちらかと云えば、最近巷で大人気の無料通話/無料メールアプリのLINEのように、ポップアップみたいな感じで、フキダシが出てそこにメッセージが記されている、という、そういうタイプですね。

冒頭から10分くらいは、ずっとこのチャット画面で、物語が進行していくわけですが、自殺チャットですから、チャットメンバーは自殺の段取りっていうか、そういうのを話し合っていくわけで、単調になりがちな場面も刺激的で、飽きずに読んでいく事が出来ます。
そして、更に話が進んだ所で、OPムービーが入るんですが、これが気合いの入った、良いムービーだったと思います。所謂ギャルゲーのそれとは違って、ホラーである事をヒシヒシと感じさせるような不吉で歪な感じで、このOPは必見ですよ。


登場人物達は、飛び降り自殺をする為に入り込んだマンションのエレベーターの中に閉じこめられてしまいます。そこで、それぞれの抱えている秘密、もっと云ってしまえば、自殺を決心するに至った経緯を語り合っていく……というのがストーリーの芯の部分になります。

何て云うのかな、こういう、秘密の告白とか、或いは懺悔みたいなものをのぞき見する、っていうのは、人間の好奇心を刺激する設定ですよね。日本に於ける源流を辿っていけば、室町時代に成立したとされる『三人法師』とかね、その辺りに行き着くんじゃないかな? なんて思っています。

ともあれ、こうした自殺志願者という、ワケアリの登場人物達の秘密を見ていく、という趣向が、この作品の眼目の一つである事は間違いなく、非常に個性的なものになっていたと思います。


一方、語られていくそれぞれの秘密の中身に関しては、怪談・ホラー・都市伝説みたいなものが好きな人だと、あまり恐さを感じないかもしれません。
というのも、それぞれの女の子の語る秘密の話には、それ系が好きな人にとってはお馴染みのネタが多く使用されているからです。そもそも冒頭のチャット時から、「ryomen」(リョウメンスクナ)、「8shaku」(八尺様)、「kisaragi」(きさらぎ駅)、「kashima」(かしまさん)といった具合に、2ch系の怪談に詳しい人ならピンと来るハンドルネームが使用されていました。

まぁ、本作は「2ch発の怖い話を題材にしたノベルゲーム」って事なので、そこを突くのはどうか、という気はしますが、告白の中身である、その怖い話がお馴染みのものだという事で、恐さが半減してしまうというのは、ちょっと勿体ない部分ではあります。

もう一点、気になった点を挙げるとすれば、普段、あまり使わないような言葉が結構出てきて、何となくのレベルですが、文章のテンポを妨げていたかもなぁ、という辺りでしょうか。例えば「能弁」とかですけど、この手の言葉ってあまり普段は使いませんよねぇ?
一応、若い女の子達の語りなわけですから、そこらへんは、もう少し砕けた感じにしても良かったのかな、と。


大体、こんな所でしょうか? 
あっ、そうだ。オマケについても言及しないと。本編を読了すると、オマケのシナリオ(?)を読む事が出来るのですが、何と9つもの怪談(や、心霊のいい話)が収録されています。これも、「洒落こわ」とかを見ていると、「ああ、あの話ね」とすぐに分かっちゃうんですが、スレッドで語られた話を少しアレンジしてあるものもあったりして、お腹いっぱいになります。
個人的に好きなのは「天使です、これは」というお話。全然怖くない、いい話系で、どなたにも安心して勧める事が出来ます。

日頃から、「洒落こわ」を見ていたり、それ系のまとめサイトとかを見て回っていたりすると、恐さが半減してしまう、という問題も持っていますが、逆に、2ch系の怪談に詳しくない、という人がプレイすると、作品の魅力が十二分に引き出されるような気がします。とはいへ、元ネタを知っている人でも、ムービーとか力が入っている作品だと思うので、是非是非プレイしてみて下さい。



それでは、また。
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by s-kuzumi | 2013-05-06 20:36 | サウンドノベル