久住女中本舗

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2014年 02月 12日

フリーサウンドノベルレビュー 『ゴス道の乙女たち』

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今日の副題 「惚れた女がたまたまゴスロリだっただけ!」

※吟醸
ジャンル:ゴス伝奇アドベンチャー(18禁)
プレイ時間:8時間半~9時間程度。
その他:選択肢アリ。全部で4ルートに分岐。18禁、残酷描写アリ。
システム:吉里吉里/KAG

制作年:2008/8/1(発売)、2011/7/16(フリー配布)
容量(圧縮時):415 MB




道玄斎です、こんばんは。
今日は、前回、かるーく予告しておいた作品のご紹介。元々は所謂同人シェアゲーだったものですね。
時間が経つと、昔発売していた作品をフリー公開する、というのはたまに目にするのですが、これも色々議論があるみたいですね。本作の場合ですと、2011/7/16にフリー公開が始まったのですが、例えば、2011/7/15に本作を購入しちゃった人がいたら、その人は損した気分になる、というヤツです。
そうした議論があるのは承知しているのですが、基本フリー作品を取り上げる、というスタンスの私からしてみれば、何はともあれフリーでプレイ出来る、というのは最高に有り難いのです。
特にシェアのものをフリー化して下さると、普段、あまり馴染みのないシェアゲームの世界にも触れられますしね。
というわけで、今回は「01-Torte」さんの『ゴス道の乙女たち』です。ダウンロードはこちらから
良かった点

・中盤以降、ストーリーのテンポが上がり、ギャグも冴えてくる。

・物語内歴史がバックグラウンドにあり、それが作品に奥行きと重さを与えている。

・3Dアニメーションなど、意外と凝っている部分も。


気になった点

・割と気怠い前半部。

・ちょっと投げやりなエンドを持つヒロインが一人w

・賛否が分かれるトゥルーエンド。

ストーリーは、公式サイトのURLを張っておきましょう。こちらからどうぞ。



休日、間違って原宿駅で降りてしまって、街行く人を眺めてみれば、「霞ヶ関で同じ格好してたら、好奇の目に晒される事間違いなし!」ってな感じの服装をした若者達が大勢います。
沢山のレースが付いているスカートは、中に骨が入っている為、ふっくらと形を保ったまま。「歩きにくくないのかよ……」と思わず心配してしまうような、厚底の編み上げブーツ。頭には、やっぱりコサージュとかレースが沢山ついたヘッドドレス。

そう、ゴスロリです。
っと、ここで短絡的にゴスロリというと、私の見識が疑われてしまうので、ちょい補足をしておきましょう。
上記に挙げたような服装は「ロリータ系」という大きな括りに入れられる事は多分間違いないのですが、ジャンルは細分化されています。白やピンクを基調にした「甘めのロリータ」もあるし、モノトーンがベースの「ゴシック系」もある。

随分と前置きが長くなっちゃいましたけど、本作は「ロリータ系」の格好をした女の子達をヒロインに据えた野心作です。
いやぁ、意外とありそうで無かった、って感じですけど、「意味はないけど、ゴスロリ書きたかったんで……」っていうわけでもなく、そこには必然性があり、そういう部分も込みで面白かったです。
メインヒロイン、エリカは、ハサミを持ち歩くちょっと危ないゴスロリ少女ですけど、凄い可愛いです。ちなみにスクリーンショットはエリカです。
その他にも、パンクの要素が入った服装のミサや、甘ロリ一直線みたいなアンリ、と、多様なロリータをヒロイン達がカバーしています!

さてさて、公式のサイトを見てみると、ちらほら目にする著名なゲームレビュワーさん達の賛辞の言葉が載っています。
そこに書かれている事に頷ける部分もあるのですが、全面的に肯定出来るわけでもありません。ま、こっちは、フリーメインのレビューなので、見方が違うって事で、そこらへんの違和感を先ずは追っていきましょう。


前述のメッセージの中に、スピード感がある、というような事が書かれていたりするわけですが、個人的にはそのスピード感を楽しめるようになったのは、前半分が終わってから、という印象です。
ストーリー的な部分で云うと、主人公直都が、エリカを助手にし、ようやく「ゴス狩り」への調査を本格的に行っていく、という辺りからでしょうか?

それ以前は、「ゴス狩り」事件の概要であったり、主人公周辺のキャラクターの紹介などのパート、と云ってもいいのかな。要所要所で、ギャグっぽいテキストが入り込むんですが、個人的にはそこまで笑えなかったかなぁ……。

ただ、中盤以降から、ストーリーが加速していきながらも、やっぱりギャグっぽいやり取りや、おふざけシーンなんかも入ってくるんですが、何故か質的には変わってないはずなのに、そっちの方は思わず笑ってしまう事があったんですよね。
どうも、私は、ストーリーが進捗している、という状況があって初めて、ギャグを楽しめるようですw やっぱりストーリー的な進展がないと、ちょっと焦れてきちゃいますからね。そういう状況下でギャグが出てきても、「ギャグはいいから、ストーリー進めてくれよ」って云いたくなってしまうというか。

で、中盤以降のストーリーのスピード感は、物凄く良かったですね。
今まで朧気だった事件の輪郭が少しづつ見えてきて、色んな事実も判明してくる。「事件の真相に近付いていく感触」が気持ちよく味わえます。バトルシーンもあって(主人公は、特殊な訓練を受けてる設定ですw)、そういう所も熱いですよね。とっても面白くプレイ出来ました。

結構、人死にが出たり、悲惨な状況、残酷な描写が続出するのにも関わらず、そこで湿っぽくならない軽妙さも併せ持っていて、バランス感も良かったと思います。
所々で、3Dアニメーションが出てくるんですが、これもさりげなく凄い事をやってる気がしますよ。


「ゴス狩り」の調査をし、真相を突き止め事件を(取り敢えず)解決するまでを前半、それ以降を後半と位置づける事も可能です。
私は、最初の2時間くらいで、エリカと共に「ゴス狩り」事件の調査を本格的に開始するまでを前半、事件を解決するまでを中盤、それ以降を後半と勝手に決めているんですが、そんなのは、各人がそれぞれ決めればいいわけで、当然、ザックリと前半・後半と決めてもいいのです。

で、どの区分けをしても、後半に当たるパートは、所謂「ヒロインの個別ルート」に相当します。
私が最初にプレイしていたら、どうやらエリカのルートに入っていったようでした。メインのゴスロリ娘ですし、個人的にも一番好きなタイプなので、無意識的に選択肢を捌いていたのでしょうw
ちなみに、選択肢の数はそこまで多くありません。よって、四つのエンドを見るのも多分、そんなに苦労しないはずです。

ただ、これも今まで何度となく話してますが、「フラグがリセットされない」なんて事がたまにあって、違う選択肢を選び続けているのにも関わらず、同じルートに入り込んで抜けれなくなってしまう、という事がありました。
そういう時は、サックリ本体を再起動してやれば、フラグがリセットされます。

エリカのシナリオは、中盤までの流れを汲みつつ、物語内で語られる歴史的背景がグッとせり出してきて、物語に奥行きと重みを与えています。
結局、歴史は繰り返すというか、過去を或る意味でなぞっている……という仕掛けは、この作品固有のものではないにせよ、やっぱり物凄く有効な手法だと思いました。
ループというのとは、また違うんですよね。ループは飽くまで同一人物がある時間内を何度もやり直す、っていうのが、簡潔な説明だと思うのですが、これは、時代を超えて、図らずも同じような事が起こり、同じような事を別の誰かが繰り返してしまう、というような、そういうものです。

うんと分かりやすい例を挙げると、やっぱり『源氏物語』とかになるのかなぁ。
光源氏って男がいて、オヤジさん(天皇)のお后様(自分の義母)と密通してしまうんですよね。結果、光源氏の子供が、オヤジさんの子供として生まれてくる事に。

で、光源氏自体が、そういう悪い事してるわけですから、「俺も同じ事されんじゃねーの?」って恐怖があるんですよね。よって、自分の息子の夕霧には、奥さんの一人であり、寵愛の紫の上を近づけなかったんです。その代わりに容姿の劣る花散里という女性を、養母にしています(夕霧の実母は、彼を産んですぐに死んでしまっています)。

で、時代が過ぎて、光源氏は、女三宮なる皇女と結婚せざるを得なくなってしまうのです。血筋的に考えれば、女三宮は、自分の兄貴の娘だから、姪に当たるわけで、そこらへんの感覚の違いは現代と昔では大きく違いますからスルーしてしまいましょう。
ともあれ、幼さの目立つ女三宮を娶ったはいいけれども、今度は、その女三宮が夕霧の友人でもある柏木という男と密通をしてしまい、懐妊。
生まれてきた子は、柏木の子ではなく、光源氏の子として育てられる事に……。

……と、まぁ、こんな感じで、歴史は繰り返すというか、因果が回ってくるというか……そういう、歴史的バックグラウンドに支えられた、奥行きのあるシナリオになっていくわけです。

エリカの場合は、メインヒロインですから、エンドが二種類です。トゥルーとハッピーの二つ。
最初、「絶対にハッピーの方がいいや」って思ってたんですが……そういう物語内歴史の輪みたいなものを強く感じさせ、又それを次世代に継いでいくかのような、トゥルーエンドも捨てがたいぞ、と。
今、エリカのエンドで、好きなものを一つだけ選べ、と云われたら、私は、迷ってしまいます。トゥルーは普通の恋愛アドベンチャーを望む人にとっては、バッドエンド風味な部分もあります。けれども、寧ろ、そのトゥルーの方が、この物語に通底している歴史の論理には合致するんじゃないか? と、そう考えてしまうわけですね。

ちなみに、ミサのエンドも、エリカのトゥルーエンドを見ていると、多分、その「歴史の論理」みたいなものが感じられると思います。
直都とミサも、自分たちの気持ちで、事件を解決し、処理したはずが、実はそれは……みたいな。やっぱり、そうした部分で深みが出てますよね。ただ、ミサの場合は、死体消失の謎が放置されていたような……。

一方、甘ロリのアンリですが、上記の二人と違って、物語の「歴史の論理」による束縛を受けないキャラクターなんです。ロリロリで可愛らしい子なんですが、エンドも、他の二人と違ってちょっとだけ投げやり感がw 投げやりっていうと言葉が悪いかもしれませんが、ちょっとギャグで逃げちゃった、みたいなw
その意味では、作品の持つ「重さ」を感じずに、素直に楽しむことが出来るキャラ、とも云う事が出来るかもしれませんね。



大体こんな所でしょうか?
久々に、歯ごたえがある、しかも野心的な作品をプレイ出来て、本当に楽しかったです。
中盤からの面白さは、本当に気持ちの良いものですし(凄惨な場面とかはありますけど)、ゴスロリも堪能出来ますし、ちょっとフッと怖さを残すエリカのトゥルーエンドも、賛否はありましょうが、絶対に入ってて良かった、と思います。

ゴスロリとか、ミステリー風味とか、恋愛とか、色んな要素の入っています。
ちょっとでも興味を持ったら、是非プレイしてもらいたい、そんな作品です。というわけで、今回は吟醸。



それでは、また。


/* 以下、宣伝

私達が運営している、ノベルゲーム制作支援サイト(素材ポータルサイト)、Novelers' Materialなんてものがあるので、良かったら、利用してやって下さいませ~

http://novelersmaterial.slyip.com/index.php

只今、リニューアル作業をしておりまして、今後、より使いやすいものになる予定です。

以上、宣伝 */
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# by s-kuzumi | 2014-02-12 23:00 | サウンドノベル
2014年 02月 01日

なんてことない日々之雑記vol.381

道玄斎です、こんにちは。
あらたまの年が明けてから、にわかに忙しくなってしまって、ゲームを楽しむ余裕を少し無くしています。
その代わり、移動中に読むことが出来る文庫本の類は、日々の生活の中に、ちょっとした潤いをもたらしてくれるのでした。



■私が好きなミステリー

最近、気がつけば、所謂「ミステリー」と云われるジャンルの本を、良く読んでいる気がします。
直ちに、訂正というか注釈をつけねばいけないのは、その本が「本格ミステリー」ではない、という点です。

敢えて作品名は出しませんけれども、緻密なトリックと、探偵役の物凄い冴えによって事件を解決していく……というよりは、どこかライトで、ミステリー以外の要素もふんだんに入っている。そんな作品達を愛読しています。

正直、「これで、ミステリーって名乗るのは、ちょっと詐偽だろう!」と云いたくなるようなものもありますw
けれども、楽しければいいんです。微弱ながらもミステリーの要素があり、それが一応の作品の背骨となりつつも、他に見所が一杯ある。もう、それだけで、私としてはエンターテイメントとして楽しめちゃうのです。


で、十年一昔と申しますけれども、ここ10年くらいの間に、基本的にミステリー(か、それっぽさを持った作品)で、気になっている作品のタイプがありまして、それを私は「ほのめかしタイプ」と、勝手に呼んでいます。
いや、なんかもうちょっと格好いい呼称を付けられなかったのか? という問題はありますけれども、取り敢えず便宜的に。

その「ほのめかしタイプ」ですが、どのような作品を指すのか、というと、


「何かしら事件が起こる。その事件の背後には、その土地や地域に密着した伝承や伝説が存在し、地元の古老達などは、その超自然的な力によって事件が起きたのだ、と主張する。
しかし、探偵乃至その補佐役が、調査を進めていく内に、やはり、その事件は人為的なものであり、犯人が、超自然的なものに見せかけただけである事を看破する。
そして、無事に、事件は幕を下ろすのだが……フッと残り香のように超自然的なモノの存在がほのめかされ、もしかすると、そうした不思議な事象はあり得るのかもしれない、と読者に感じさせ、物語が終わる」



と、まぁ、こんな感じの作品です。
皆様の中にも、「あの本かな?」と、思い当たる方もいらっしゃいましょう。
ここ10年くらいで、本格、ではないライトなミステリーの世界で、この「ほのめかしタイプ」は結構流行っているようです。私が知っているだけで、3つくらいありますね……。3つという数字が、流行っている事を示すバロメーターになっているか、怪しいものではありますがw

ノベルゲームの中にも、そうした作品があります。
これは、お勧め頂いてプレイしたものなのですが、『フェノメノ 美鶴木夜石は怖がらない』という作品が、それに当たります。尤も、こちらはミステリーではなくて、ホラー色の強いものですけれどもね。


これが、逆に「謎の事件を調べていったら、そこには超自然的な力が働いていて、調査した人間が発狂、若しくは死亡する」なんて事になったら、それは、最近、又しても流行しているクトゥルフ神話の世界ですねw

ま、ともあれ、最近の私の読書の趣味は、こんな感じになっています。
前述の通り、忙しくて仕方ないんですが、それはそれ、何とか余裕を見つけて、楽しくゲームをプレイしたいな、と思っています。

一応、次にプレイする予定の作品はあって、それは……「ほのめかしタイプ」の、或る作品と、本当にか細い糸ではあるものの、繋がっているようないないような……そんな作品です。実際の所、まだ起動すらしていないので、詳しくは分からないのですw


という辺りで、今日はこのくらいで。



それでは、また。
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# by s-kuzumi | 2014-02-01 15:15 | 日々之雑記
2014年 01月 26日

フリーサウンドノベルレビュー 番外編 『闘う男のミカタ★恋するほぐシャキ体験キャンペーン』

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道玄斎です、こんにちは。
今日は、ちょっとイロモノゲームのご紹介。以前、『ペヤングどらま館』という作品(?)がありましたが、本作も、企業によって作られたプロモーション用のゲーム。
というわけで、今回は「花王株式会社」さんの『闘う男のミカタ★恋するほぐシャキ体験キャンペーン』です。プレイはこちらのページからどうぞ。



ゲームの女の子のタイプって、ザックリと二分割出来ると思いませんか?
「可愛い系」と「綺麗系」。勿論、それに当てはまらないタイプもいますし、中には「可愛さもあるし、綺麗さも併せ持っている」なんてハイブリッド型もあったりしますが。

本作(?)は、先ず、「あなたの属性を選んでください」と言われ、「学生」若しくは「社会人」を選択します。
すると、学生の場合は、「城貴優」、「穂久下こころ」の二人が表示、社会人の場合は、「城貴あい」、「穂久下サキ」の二人が表示され、要はヒロインを選択せよ、というわけです。

どうも……この四人のヒロインの苗字から察するに、城貴優とあい、そして、穂久下こころとサキは姉妹という設定のようですねぇ。城貴が蒸気、穂久下が気分を「ほぐす」と掛かっている事は云うまでもありません。

で、名は体を表す、というわけで、城貴姉妹が「可愛い系」、穂久下姉妹は「綺麗系」の造型です(「こころ」ってのは、「可愛い系」の名前なんですけどもね)。言動もやはり、そうしたタイプにキッチリ分けられています。ちなみにスクリーンショットは城貴優です。

ブラウザで遊べるノベルゲーム、なんですが、BGMがついてないのがどうにも寂しい気がします。
1ルート、2分もあれば終わってしまう作品とはいへ、やはり、無音なのはなぁ、とw ゲームのラストで、ヒロイン達がじゃじゃーん、と「蒸気でホットアイマスク」を主人公に差し出すんですが、その時も効果音くらいあっても良いかもしれませんね。

内容としては、至ってオーソドックスなノベルゲームの体裁です。
ただ、前提として、ヒロインは主人公の事を一定以上気に掛けてくれている、というか、好意を持ってくれている、という状態w
ヒロイン達の質問に選択肢で答えていくと、お勧めのホットアイマスクを教えてくれる……そんな作品です。

結構笑えるのが、選択肢で「ダメな答え」をしても、ヒロイン達は全く意に介さず、「そういえば」と、ホットアイマスクを勧めてくるところですw このちょっぴり強引な所が妙に面白さを誘いますねぇw
又、「ダメな答え」を選び続けても、半ば強引に話が進んでいき、所謂バッドエンドは存在しません! ヒロイン達は最後の最後まで、主人公(私達)に好意を持ってくれたまま、アイマスクを勧めてくれるのです!

本当に1ルート2分もあれば終わってしまうような、そんな作品ですが、企業がこうした「ノベルタイプ」のゲームを、プロモーションに使っている、というのが面白いですね。
先にも述べましたが、BGMやSEを入れてみたり、ダメな答えを選び続けたら、ヒロイン達が拗ねたりする、といったアクションや、エンドを用意すれば、もっと(ギャグ的な意味ではない)面白さが増すんじゃないかな、と愚案致します。


最近では、フリーのノベルゲームも尺の長いものが増えてきましたよね。
そんなゲームとゲームの合間に、ホットアイマスクでリフレッシュしてみてはどうでしょう?w



新年一発目のレビューが、ちょいイロモノですが、今日はこの辺で。
それでは、また。
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# by s-kuzumi | 2014-01-26 16:00 | サウンドノベル
2014年 01月 23日

なんてことない日々之雑記vol.380

道玄斎です、こんばんは。
もう、一月も後半なのに、全然更新が出来てませんでしたねぇ……。なんか、ここにきてちょっと忙しくて、あれやこれややっていたら、こんなに日数が経っていました。



■もうすぐリニューアル!

何度も何度も告知していますが、私達が運営している、ノベルゲームの為の素材ポータルサイト、Novelers' Materialについてです。

現行のものは、まぁ、身内褒めみたいですけど、なかなかグーなものでして、サイトを公開してから、少しづつですが、Novelers' Material内の素材を利用して下さっている作品を目にする機会も増えました。

実際、利用して下さった方は何となく分かって下さると思うのですが、「リニューアル」って言われても、ちょいとピンとこない所、ありませんか?
素材は問題なく登録出来るし、素材検索も出来る。素材ポータルサイトとして、一つの完成形ではあります。競合するサービスもあるっちゃあるんですけど、完成度はこちらの方が上ですw

ですが、まだまだ、改善の余地があったのです!
より使いやすく、よりモダンなデザインに、素材作者と素材利用者の連携がもっととりやすく……。

と、まぁ、話していけばキリがないんですが、大きな変更(見た目とかね)、細かな変更色々あります。使い方も、従来のそれと殆ど変わりはないので移行もスムーズだと思います!
ともあれ、「全ての利用者に使いやすく!」がモットーなので、自信を持ってリリース致します!!

……と気炎を上げたのはいいんですが、今、まだデバッグ中です。スタッフ総出で頑張ってます。
けど、その作業ももうかなり終盤。ですので、二月中くらいには、リニューアルしたNovelers' Materialをお披露目出来ると思います。



今日は、ちょっと宣伝っぽいけど、この辺でw
近々、ゲームのレビューも更新予定です。
(あと、コメント返信も、また後日……スミマセン)



それでは、また。
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# by s-kuzumi | 2014-01-23 21:25 | 日々之雑記
2014年 01月 08日

フリーサウンドノベル関係の雑記 箸休めvol.62

道玄斎です、こんばんは。
今日は、久しぶりの箸休め。気楽に読み流してやって下さいまし。



■バトル描写を巡る問題

サウンドノベル/ノベルゲームに於いて、「戦闘シーン」が描かれる作品ってありますよね。
全部が全部とは云いませんけど、伝奇モノなんかに多いイメージ。セーラー服を着た黒髪のロングヘアーの女の子(可愛い系ではなく、綺麗系の女の子)が、日本刀を持ってチャンチャンバラバラやる、なんてのは、一本や二本、思い当たる作品があるんじゃないでしょうか? まぁ、サウンドノベル/ノベルゲームに限りませんけれどもね。漫画なんかだと、鬼咒嵐さんとか……。

そういう、刀とかを遣うバトルでなくても、肉体をぶつけ合う格闘、或いは、銃なんかを使用したバトル、色々なバトルが想定出来ます。こうしたバトルシーンを持った作品って、結構熱いものが多くって、私は結構好きだったりします。

でも、そうした「バトルシーン」を描写するのって意外と難しくないですか? 実体験を作品に活かす、というのが、説得力のある描写や作品の一つの要件だと思われるのですが、実際に刀で斬り合った人なんて、皆無ですし、それなりに普通に生きていれば、ケンカくらいはあるかもしれないけど、激しい戦闘に巻き込まれる事も無いと云って差し支えないと思います。

例外は、何か格闘技をやっている(やっていた)人の場合ですね。
日々の練習や試合で培った、経験を活かしてバトルシーンを書いていったりすると、やっぱり、そこには説得力が生じるのではないでしょうか。私も、色々サウンドノベル/ノベルゲームをプレイしている方ですけれども、バトルシーンを読んで、たまに、「あっ、これは、何かの経験者だな」と気付く事があります。それは、描写される「技」だったりが、実在していたり、「実際にその技を使った事のある人しか分からないであろう実感」、みたいなものも併せて書いてあったりする場合です。
まぁ、勿論、書籍なんかで知識を得て、それを巧みに使用した、という可能性も否定出来ませんけどもね。


前置きが長くなりましたが、「説得力のあるバトルシーンを描く」というのは、バトルを内包した作品に於いて、それなりの重要度があるんじゃないかと考えるわけです。

私の知り合いのゲーム作者さんも、バトルシーンを描くに当たって、結構悩んだようです。
で、私に、「バトルの描写をしたいんだけど、上手い方法ないかな?」と、聞いてきたわけです。私は、その時、割といい加減に、「んー、本屋さんで格闘技とか、お目当ての武術の本とかを探してみて、技とかを取り入れてみたら?」と、答えてしまったのです。

で、その後、色々考えてみたのですが、「バトルシーンの描き方」って云っても、大きく二つに大別されるんじゃないかな? と思い至ったのでした。
一つは、「技や技術の描写」です。つまり、どういう構え方があるのか、とか、或る技を使うと、どう体が動くか、とか、或る打撃を食らった際、人がどう倒れるか、とか、そういった部分の描写の仕方。
もう一つは、「それを、どのような文体で描写するか」という、「描写テクニック」とでも云うべき、描き方の問題です。

もしかしたら、私が聞かれたのは、後者の方だったのかもしれません。
私が、バトルシーンに定評のある作品を何作も作っているならともかく、そうでないわけですから、その可能性は低いんですが、もしかしたら、「今までプレイした作品の中で、ハッとするような描写があったら教えてくれ」という意味だったのかな、なんて考えると、ちょっと悪い事をしたなぁ、と思ったり。



■「意識の流れ」を取り入れてみる

で、もし、後者だった場合を考えて、「どういうアドバイスが出来るのか?」を考えてみた結果、行き着いたのが「意識の流れ」です。

これはジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズ』という作品で取り入れられた技法で、非常に有名なものなのですが、海外作品だけでなく、例えば、川端康成も取り入れた事のある技法です(『ユリシーズ』に影響されたんですね)。
川端康成には、例の『伊豆の踊子』だけではなく、『水晶幻想』なんて作品があるんですよね。で、その『水晶幻想』が、意識の流れを取り入れた作品となっています(川端の他の作品にも、意識の流れを取り入れたものがあるんですが、便宜上省略します)。

で、まぁ、意識の流れってのは、どんなもんじゃい、っていうと、一言で説明するのは難しいんですが、「登場人物の意識の流れを、連想ゲームのように叙述していく方法」って云えば、伝わるかな……。
試しに、ちょいと、『水晶幻想』を引用してみましょう。

廃墟。栄華と逸楽の町、ポンペイ。ポンペイの廃墟には、スペキュラムも埋もれていた。死の町。埋れた私の日々、埋れた日々の廃墟である私。この人と結婚してほんとうによかったと思ったことが、私に一日でもあったかしら。ほんとうに、私はこうしてお嬢さんと向い合って坐っていて、私は私の内に坐っている。二人いながらひとりぼっち。夫の腕のなかにいる、あの時の孤独。孤独なありさまの獣類の感情はどんなものかしら。乳児の孤独。子供の見るもんじゃありません。(川端康成、『水晶幻想|禽獣』、講談社文芸文庫、1992年から、114ページ目の一部を引用)


と、こんな感じ。
適切に分かりやすい所を引用出来てるかどうか、定かではないんだけど、何となくイメージは掴めるんじゃないかと。登場人物の頭の中、その時の思考を、思考の脱線をも含めて、進行していくような様子を書き留め、そのまま叙述する。厳密な定義はともあれ、大凡、こんな感じの文章です。

これが、どうして、バトルシーンに良さそうか、っていうと、上記の文章を見て貰えれば分かるように、「意識の流れ」を描こうとすると、一つ一つの文章が、短くなります。下手をすれば単語の連続になったりもするわけです。
バトルシーンの描写は、迫力とか、そういう部分も大事だと思うのですが、「スピード感」も重要要素です。手に汗握るはずのバトルを、だらりと描写されたら、きっと締まりがないものになってしまいます。
なので、戦いながら、主人公なりの「意識の流れ」を、上手く描写する事が出来れば、バトルのスピード感が出せるんじゃないかと思うのです。

ただ、「意識の流れ」をそのまま使ったんじゃ、余計なノイズも入り込むかもしれません。
私達も、普段、何気なく物を考えたりする時、ふと、何となくその思考のスキマに「かまぼこ」の事を考えたり、「数年前無くした小銭」の事を考えたりすると思いますw 

バトルの描写で、「かまぼこ」が入り込んじゃどうしようもないですよねw
なので、飽くまで「戦闘に関する意識の流れ」と、限定して使ってみるのが、基本になるのではないでしょうか。



■けど、たまに目にするよ?

……と、つらつら「意識の流れ」を、バトルシーンに使ってみる事について書いてみたんですが、もしかしたら、「似たようなの、見たことあるぜ?」という人もいるかもしれません。実際、私もサウンドノベル/ノベルゲームで見た事があります。

「斬られた!? 温かい。血。右足。濡れている。後ろ。後ろに下がらなきゃ。足、動かない。」

みたいなw
ちょっと、あんまりな文章ですけどもねw
これを、そのまま「意識の流れ」と云っていいのか、はともかくとして、ちょっとしたアイデアの一つにはなる、かも、しれません……。

あんまりこれをバシバシ使うと、それはそれで間延びしちゃいますし、だらけちゃいますから、「ここぞ」って時に、ちょこっと拝借してみる、みたいな感じで使ってみると面白いかもしれません。
私達にとって大事なのは、「意識の流れ」に対する理解ではなくて、その効果的だと思われる部分を、こそっと(いや、こそっとしなくてもいいんだけどさ)掠め取ってしまうという所なので、盲信せず、使えそうだと思ったら、お試し下さいませ。



という辺りで、今日はおしまいです。
たまには、こういう記事もね、あった方が、個人的に楽しいです。



それでは、また。
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# by s-kuzumi | 2014-01-08 20:29 | サウンドノベル
2014年 01月 04日

謹賀新年2014

道玄斎です、こんばんは。


あけましておめでとうございます!
舊年中は大変お世話になりました。本年も何卒よろしくお願い申し上げます。



これだけで、お終いにしちゃうのも、何となく寂しいので、つらつら何か書いてみましょう。
そうですねぇ……。今日は四日ですが、年末年始、私は随分、本を読みました。

ジャンルはSFとかホラーとか、ミステリー(但し、ミステリー風味は薄め)です。
子供の頃からタイトルだけは知っていて、興味を持っていたけれども、何故か手に取る事無く、今に至ってしまったような、その世界ではランドマーク的な作品が多かったです。

……と言っても、私が偏食なのは周知の通りで、「広く浅く」ではなく、割と、一人の作家のものを掘り下げていくような、そういう読み方をしたりしていました。偏食とはいえ、狭い私の世界が少し広がったような、そんな感触もあります。


そういえば、CDを買ったりもしました。
最近、あまりCDを買わないのですが、久々にちょこちょこと。私が好きなトリップホップというジャンルのCDです。色々問題があって「トリップホップ」と言うのは憚られたりするのですが、分かりやすさを優先して(iTunesに入れると、ジャンルはエレクトロニカになっちゃいます)。まぁ、基本的にちょっとダウナーな感じの音楽ですw 
音楽では「アメリカ」ものと「イギリス」ものがあった場合、私が惹かれるのは、イギリスの方みたいです。そんなに音楽詳しいわけじゃないんですけど、たまには、じっくりと音楽を聴くのもいいもんですね。


んで、ちょっぴりノベルゲーム制作の方で、お手伝いみたいな事もやってます。
本当に、関わっている、というのが烏滸がましいくらいに何もしてないのですが、ちょぴっとだけお手伝いしている、という事でw


2014年……果たして、どんな年になるのか……。
あんまり、あれもやりたいこれもやりたい、ってんじゃ、絶対に実現出来ないので、「何とか生きていく」くらいの、ゆるい目標の方が良さそうですw



もうすぐ、お休みも終わってしまいますが、今年ものんびり、マイペースで活動出来たらと思います。
それでは、また。
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# by s-kuzumi | 2014-01-04 18:19 | 日々之雑記
2013年 12月 15日

フリーサウンドノベルレビュー 『ヤサシイセカイ。-Rewrite The Scars-完全版』

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今日の副題 「優しい世界でありますように」

ジャンル:倒錯病的愛憎ビジュアルノベル
プレイ時間:4時間くらい。
その他:選択肢なし、一本道。15歳以上対象作品
システム:Live Maker

制作年:2013/10/27
容量(圧縮時):171MB



道玄斎です、こんばんは。
今日は、複数の方からお勧め頂いていた作品のご紹介。「好き/嫌いが分かれるかも……」と云われていたのですが、そんな「嫌い」になる要素は無かったような……。
というわけで、今回は「プラスマイナスゼロ」さんの『ヤサシイセカイ。-Rewrite The Scars-完全版』です。ダウンロードは、こちらからどうぞ。
良かった点

・賑やかで楽しい、“攻め型”ノベルゲーム

・主人公に妙に感情移入出来てしまう。

・綺麗に纏まるラスト。


気になった点

・後半、性急だった描写も。

・良く分からなかった部分が一箇所。

ストーリーは、ふりーむの方から引用しておきましょう。
【あらすじ】
世界はきっと優しくなんて無くて、等しく無慈悲で残酷で――。
それでも信じていたかった。この世界の、優しさを。

今なお急速な発展を遂げ続ける現代魔術科学社会。
世間はその過程で生まれた魔動人形の中の一体、「最高傑作」の誉れ高いメル=レーヴェレンツの話題に大いに沸いていた。
主人に謀反し殺人を犯した、前代未聞の事件に。

一方で家庭教師であるアルフォンスは、今日も教え子のリーゼロッテの放胆ぶりに手を焼いていた。
それでも献身的に彼女に尽くす様を、他人から「気持ちが悪い」と一蹴されながらも。

そんな彼をストーカーするのが趣味であるリーゼロッテを、今日も屋敷へ戻そうと帰路を引き返していたその時。

運命の悪戯か、それとも偶然のような必然なのか。彼と彼女は、邂逅を果たしてしまう。
そう。世間を大いに騒がせているメル=レーヴェレンツに――。

【ゲーム概要】
基本的に読み進めるだけの、選択肢のないビジュアルノベルゲームです。

本作は性的・暴力的表現を含む十五歳以上を対象とした作品です。
また、男性向け・女性向け要素が混在しております。ご注意ください。

こんな感じです。

本作、舞台は西洋ファンタジーのそれを踏襲するような、そうした雰囲気の世界観なのですが、魔法と科学が融合したような、独特な世界観を持っています。
西洋ファンタジー作品だと、地名・人名・用語名なんかが、あまり日本人に馴染みのないものが多いせいか(人名とか、長かったりしますしね)、どうにも、すぐに覚えられない、という事があって、本作もその例に漏れない……んですけれども、ちゃんと人物に略称が設定されていて、比較的スムーズに読んでいく事が出来ました。

登場人物のフルネームを述べよ! って云われたら、ちょっと詰まってしまうんですけれども、主人公はアル、ヒロインはリゼット、メイドさんはエル……と云った具合に、略称ではバッチリ覚えてます。

さて、プレイしてすぐに気付くのが、ギャグテイスト強めの、ノリの良い楽しい展開で引っ張っていくタイプの文章だという事。いきなりヒロインのパンチラからスタートする辺りに、そういった作品の一端を感じ取って貰えるのではないかと思いますw

これも、毎度述べていますけれども、私のスクリーンショットを撮る基準は、「基本的に、最初に出てきた一枚絵」です。けれども、最初の一枚絵が、作品内容を紹介するのにそぐわない場合、或いは、ギャグっぽいデフォルメキャラの一枚絵とかだったりした場合は、「二番目の一枚絵」を持ってきたり、はたまたタイトル画面をキャプチャーしちゃう事も。

で、今回の場合……最初の一枚絵がパンチラシーンで、作品内容を端的に表しているか、って云ったら、結構疑問なんですが、ヒロインは可愛いし、作品の前半~中盤くらいまでの、楽しい雰囲気を表しているような気がしたのでそのように。プレイしていけば、気合いの入ったOPムービーなんかも流れてきますし、作品の暗い所、シリアスな雰囲気は、そのムービーでちゃんと補完出来ますしね。


先ほどから述べているように、前半~中盤に掛けての楽しいやり取りが、本作の一つの魅力でしょう。
「病的なまでに誰に対しても優しい」(優しくあろうとする)アルと、そんなアルに真っ直ぐな好意を向けるリゼット、そして、そんなアルに気持ち悪さを覚える毒舌メイドさんとの掛け合いが、かなり楽しかったですね。
こうしたシーンを盛り上げるBGMなんかも凄い凝っていて、ターンテーブルのスクラッチ音が入ってたり、ちょっとラップ風のものが使われていたり、何というか、「攻め型」のチョイスだったと思います。

割と、ノベルゲームって、BGMは「激しく主張しない」ものが多くて、私自身も、そういう方向が主流って事でいいんだよな……と思っていたのですが、本作のように、クセのある音をガシガシ使っていく、っていうのも、結構面白いものですね。
勿論、テキストの楽しさや、攻める姿勢があってこそ、そのBGMのチョイスも活きてくるわけですが、そうした意味で、非常に楽しい作品になっていました。


もう一つ、特筆すべき点は、主人公アルの性質です。
かなり早い段階で、どうやら、「過去に」「何か」があって、「病的なまでに」「誰に対しても」(特にリゼットに対して、なんですが)「優しくあろうとする」人になってしまった、というのが明かされます。そして、アルの心中思惟の文章なんかを見ると、結構、そうした自分を性質を客観視しているわけで(本当に優しい人は、自分の優しさを客観視なんて出来ない)、決して本来的な意味で「優しい」わけじゃないんですよね。飽くまで「優しくあろう」「優しくしよう」としている、というか。

そうしたアルの葛藤を含んだ、心中の言葉や、彼の「優しさ」を揺さぶるような出来事が提示されていくのですが、何か、物凄いアルに対して親近感を覚えてしまうのですw
「女々しい男って、こういう時に、こういう事しちゃうよね!」とか、「こういう時は、こうするしかないよねぇ!」とか、妙な納得感があるというかw

本作を、うんと端的に、そして粗雑に纏めるならば、「心に傷を負ったアルが、ヒロインを通してその傷に向き合い、立ち直っていく」というような、非常に良くあるタイプの作品である事は確かなのですが、アルの内面に深く向き合っていく部分が、本作を大きな特徴であり、他の作品との差異でもあるのでしょう。
他の作品が、主人公の葛藤の内面に踏み込まない、というのではありません。その踏み込みの深さ、そしてその内的で、時にドロドロしている部分が作品のテーマに繋がっていくような作りが、やっぱりちょっと特殊だと思います。

今、「作品のテーマ」なんて云っちゃいましたけど、「ストーリー自体に、一貫した主張はない」と、後書きに書いてあるんですよね。『純白の街、灰雪の僕ら。』の時にも、似たような事を書きましたけれども、「作者」と「読者」の関係っていうのは、何か難しいものがあるなぁ、と。
お堅い、文学的な研究領域では、「作者の存在を考慮しない」(作者の、意図なんて考えない)っていうスタンスが普通なんですけれども、今回は、作者さんが、わざわざ後書きに「主張なんてないよ」って意図を暴露しているわけで、そこを考慮しないのも、何となく座りが悪いような、そんな気がする事もあるのです。

閑話休題。
ともあれ、私がプレイしてみて、(余計な事を考えずに)素直に感じたのは、「救いって何だろう?」っていうのが、作品のテーマの一つなのかもしれません。
それが偽善的なものであれ、アルの優しさに救われる人も確かにいる。それぞれの抱えた過去と、その救いを、それぞれがそれぞれのやり方で探していく……。そんな風にこの作品を纏める事も出来るかもしれませんね。

登場人物は、本当にそれぞれが好き勝手に動いている(ように見える)にも関わらず、ちゃんと話が一つの結末に収斂していく所なんかは、流石ですよね。
ラストも、期待を裏切らないものだったと思います。


一方、後半に掛けて、やや性急だったと思われる描写や、結末の付け方もありました。
一つは、この作品に於いて、物語を進行させていく役割を担っている、殺人魔動人形メルについてです。彼は、物語の核心とも云えるリゼット(やフォルカー)の過去について知っているらしい事、描写されるので、もっと中盤からグッと登場回数が増えたり、何か見せ場があるのかと思いきや、割と地味な形でフェードアウトしていってしまった、という印象が。

又、ラスト近くでの、フォルカーとメイドのエルとのエピソードも、やっぱり、ちょっと唐突かなぁ。「こうなって欲しい!」とは思ってたんですけれどもねw もしかしたら、私は、本作の中でエルが一番好きかも。なので、エルの結末そのものに関しては、手放しで祝福したいですw


アルとリゼットの物語に関しては、かなりストンと腑に落ちました。先にも触れましたが、アルの心中の描写はかなりリアルですよ。
「卑怯で臆病でずるい貴方が、好き」なんてグッとくるセリフがありましたが、要は、アルのそうした傾向は、リゼットによって見抜かれていて、それでもアルに好意を寄せてくれる。

過去に厭な経験(特に女性絡みで)をした男っていうのは、その辺りで臆病になっちゃうんですよw そこまで女の側から云ってくれていても、最後の最後で信じ切れないような部分があったりで、結果、いつもの曖昧な笑みと言葉で誤魔化して……。
そんなアルとリゼットの結末に関しては、語りません。是非プレイしてお確かめ下さいませ。


最後に、どうにも分からなかった箇所が一箇所あるので、そこに触れておきましょう。
アルの初恋の相手アリーシャについて、なんですが、或る疑惑がアルに掛けられていたんです。けれども、アルはそれを否定している。だとしたら、本当はアリーシャはどういう状態だったんだ? と。
ネタバレを回避しながら語ると、こんなもどかしい感じになってしましますw



今回は、「無印」にするか「吟醸」にするか、かなり悩みました。
時たま、「無印」を付けたけれども、個人的に凄く気に入ってしまった作品なんかがありますが、本作は正にそれですね。
女性がプレイしても勿論楽しめると思いますが、寧ろ、アルに共感出来ちゃうような男性にこそ、お勧めしたい作品です。楽しい前半分と、シリアスな後半部、是非お楽しみ下さい。



それでは、また。



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# by s-kuzumi | 2013-12-15 18:42 | サウンドノベル
2013年 12月 05日

フリーサウンドノベルレビュー 『箱庭のうた』

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今日の副題 「二人の歌は世界を越えて」

※大吟醸
ジャンル:青春SFノベル
プレイ時間:10~12時間(読むのが早い人だと8時間くらい?)
その他:選択肢アリ、されどストーリーには影響しない。
システム:Yu-ris

制作年:2013/11/28
容量(圧縮時):219MB




道玄斎です、こんばんは。
今日は、今年最大の期待作をプレイしたので、そのレビューを。いつもは、ちゃっちゃかちゃっちゃかプレイしちゃうんですが、今回はじっくりとプレイしていきました。
というわけで、今回は「タクティカルシンパシー」さんの『箱庭のうた』です。ダウンロードはこちらから。
良かった点

・商業作品と比較しても遜色ない仕上がり。

・ストーリー作り、話の組み立てが、非常に巧み。

・ラストの演出も巧みで、感動出来ます。


気になった点

・ちょっと消化不良だった人物、エピソードはある。

・主人公涼介の活躍の場が、もうちょいあっても良かったか。

ストーリーは、ふりーむの方から引用しておきましょう。
夜の学校に現れるという『おばけ』のうわさ…
逢坂涼介は、忘れ物を取りに行った帰り、一人の少女に出会う。

少女の名は『佐藤ことり』。

無口で無感情な、変わった女の子…。
ことりは一ヵ月前の事故によって、記憶を失っているらしかった。

そんなことりはどういうわけか、毎夜学校に忍び込んでは、何かをしている様子。

彼女と仲良くなっていく中で、涼介は誰も知らなかった『真実』を知ることになる。

久々にじっくりと読んだ大作でした。
本当に良い作品なので、レビューを読んでいる時間があったら、ダウンロードしてプレイしてみて下さい。


……と、それだけで終わらせてしまうのも、アレなので、例によって例の如く、あれこれ語っていくことに致しましょう。


どこから話しましょうかね。あっ、そうだ。作者さんの情報からいきましょう。
大抵の場合、フリーのノベルゲームは、個人や、小規模のサークルがリリースしています。しかし、本作、株式会社による制作です。恐らく、これから、会社としての活動が本格化してくる……という感じだと思うのですが、兎にも角にもフリーで作品をリリースして下さっています。

でも。
よくよくシナリオやグラフィック、音楽を担当している方を見てみると、『私とあなたといた世界』『彼女の嘘の止まった世界』の作者さんではありませんか。
恐らく、ここを見て下さっているような方ならば、その二作をプレイしている……か、或いは名前くらいは見た事があるハズです。
そうした、作品制作の中で培ってきた技術を元に、会社を作ったと思しいのですが、嘘でも会社ですから、今後は、商業ブランドになったり、そっちの方で活躍していく方なのかなぁ、という気がします。となると、「もう、フリーのものはリリースしてくれないのかな?」と、ちょっぴり寂しい気も。


ともあれ、『私とあなたといた世界』、そして『彼女の嘘の止まった世界』の名前を出しましたが、どちらもSF的な色合いが強い作品で、そうした傾向は、本作『箱庭のうた』にも踏襲されています。

ストーリーは先ほど引用した通りなのですが、謎の転校生ことりと、主人公涼介の関わりだけが焦点化されていくのではなく、涼介とその仲間達との、何気ない時間だったり、ことりが、少しづつ皆と仲良くなり、いつしか、ことり自身も「仲間」となっていく。その過程が丁寧に描かれており、好印象です。

ノベルゲームに於いて、作品の「ウリ」みたいな部分とはならなくても、「ここがシッカリしていると、クオリティが格段にアップする」というようなポイントは存在していて、その一つが、脇役の描き方、描かれ方です。
脇役が、終始賑やかに、主人公やヒロインの周りを盛り立てる。それ自体は悪い事ではないのですが、結局、その脇役達は「賑やかし要員」の域を出なかった、という事になれば、それはちょっと問題かもしれません。

脇役にも脇役の人生(?)があり、それぞれ日々生活しているわけです。
当然、生きている以上、悩んだり、苦しんだり、或いは、喜んだりする時があるはずです。そんな彼らの「人間としての姿」を、シナリオに盛り込めたら、グッと作品に奥行きが出てきます。そして、作品が単なる「お話」ではなく、もっと活き活きとした「物語」に変わるのです。

単純に、主人公とバカをやって、掛け合いをするだけの悪友、なんてのがノベルゲームに良く出てきます。フリーのゲームだけではなく、商業のものですら(今年はちょっと商業のものも、例年より多くプレイしました)、そうした「賑やかしの為だけの要員」がいたりするのが現実です。
けれども、やはり、業界を牽引するようなメーカーの作品や、定評のあるシナリオライターの作る作品には、脇役が活きるエピソードが、本筋のストーリーを補強するように、上手く配置されています。そうした、脇役が輝くエピソードがあるからこそ、普段のバカも活きてくるのです。


話を、本作に戻しましょう。
本作の場合、涼介の友人として、伊月、歩、夏之、こなみが最初から、仲の良いグループである事が示されています。それぞれ個性的なキャラクターで、変にごっちゃごちゃする事もありません。まぁ、夏之の性別が分からなくて、最初「???」となりましたがw

彼らは、作品の前半からラストに至るまで、涼介、そして、ことりと行動を共にします。
前半部は、夏之のギャグで押していくような所はあるんですが、それが結構笑えるんですよねw 

個人的に、本作で一番好きなキャラだったのは、こなみですね。夏之の妹で中学一年生。「じゃよ」とか、そういうヘンテコな言葉を使う子ですが、大人びた一面も持ちつつ、年相応の顔を見せる時もある……。そんなみんなの妹分で、ほんっと可愛いです。ちょっと崩れた顔の差分があるんですが、それもギャグシーンとマッチしていてグーでした。

で、本作で特筆すべきは、「メインのストーリー」と、仲間の物語が、上手く溶け合って存在している、という点でしょう。
云うまでもなく、メインのストーリーとは、ことりの謎に関するものです。そのメインのストーリーを展開する一方で、例えば、こなみであったり、或いは、歩や伊月に関する物語が、本当に巧みに織り込まれ、それが又、メインのストーリーに還元されていきます。そして、物語全体が、ことりを含めた「仲間の物語」として成長していくような、そんな作りになっています。

脇役のエピソードを織り込む、というだけではなくて、それを通して、物語そのものが、一つの方向性を持って成長する。本当に脱帽致しました。
脇役、と云えば、ことりと対立関係にある組織の構成員も途中から出てきます。
日寄子や、クリスといったキャラですけれども、彼らも亦、その「仲間の物語」に於いて、重要な役割を果たします。なので、どのキャラクターや、どのエピソードも、「何となく浮いている」という事がないんですよね。シッカリと物語に組み込まれている。これは本当に凄いことです。

この辺りで、ことりの事情についても、少し触れておきましょう。
ことりは、記憶を無くしています。そして、「ことりは、或る組織に属していて、ことりだけが倒す事が出来る『敵』を狩っている」という設定が明らかになっていきます。
スクリーンショットは、そのことりと、彼女が使う武器……みたいなものです。

そして、対立する組織がある事も判明して、ストーリーも緊張感を孕んだものになるのですが、意外や意外、伝奇モノにあるような、チャンチャンバラバラ、みたいな事は殆ど起きません。寧ろ、日寄子なんかは、涼介達と仲良くなってしまいます。

単純な善と悪の対立ではなく、それぞれ信ずる所が違うだけ、という状態ですから、そんなに険悪な雰囲気にもならないんですよね。で、日寄子も、やっぱり「仲間」になっていく。
そして、彼らの本拠地で、心地良い日常、心地良い時間が流れていきます。涼介の「こんな日が、ずっと続いたらいいのに…」という呟きは、実はプレイヤーの気持ちでもあります。

或る程度の尺を持った作品で、私が評価するポイントの一つがまさに、この涼介の呟きと重なるんです。
「いつまでも、この心地よさを感じていたい」と思わせるような、そんな魅力のある日常シーンがあると、本当に読了してしまうのが、ちょっと怖くなるような、そんな気持ちになったりします。


プレイしていくと、途中途中で、全く別のストーリーが挿入されていきます。
中盤くらいまでは、「何だか良く分からない……」という感じですけれども、徐々に、そのストーリーがなんであるか、が分かってきます。
SF好きならお馴染みの、「並行世界」(パラレルワールド)というヤツなんですけれども、後半まで読み進めた時、その並行世界の物語が、本作のメインの世界の物語と鏡像関係にある、まさにパラレルの関係にあるという事を読み取らないといけません。

並行世界では、人々は「リセットシステム」の制御に失敗し、眠り病とでも云うべき状態に罹っています。
そして、並行世界での主人公、テトラの周辺事情が、断片的にメインの物語に挿入されていくわけですが、テトラは何人かの仲間達と暮らしていて、その仲間も一人、また一人と眠っていきます。
その仲間の描写で、或る人物は「○○は、△△の妹だった」とか表現されたり、或いは、「料理を作るのが好きな子」が居たり、「テトラの為に絵を描いてくれる子」がいたり、「最後の最後までテトラを支え続けてくれた子」がいたり……。

並行世界の物語は、並行世界の物語、と別個に捉えるのではなく、メインの世界の物語とのパラレルな関係を読み取る事で、作品の持つ、厚みに気付く事が出来ます。
並行世界を描いた作品は、結構ありますけれども、ここまで、厚みを持った構造になっている作品は実は珍しいのでは?

メインの世界はメインの世界で、奥行きのあるストーリーになっている事、前述の通りです。
それに加えて、並行世界と、メインの世界が重なる事で生まれる厚みもそこに加わる事で、物凄く重層的世界が構築されています。この懐の深さも本作の大きな魅力の一つでしょう。


さて、気になった点ですが、実は、主人公である所の涼介は、そこまで主体的に何かをする、って感じではないんですよね。
確かに、ことりの一番身近な存在として、彼女を支える重要なポジションに居るのですが、彼が主体的に行動を起こしたり、主人公らしいガッツを見せたり、という事はあまりありません。
やっぱり、物語の後半くらいでは、主人公は主人公らしい、がむしゃらな勢いだったり、ガッツだったりを見せてくれると、熱くなれますよね。その点、ちょっと涼介は淡泊だったかな、と。

もう一点は、途中、涼介の護衛に付く大野というキャラがいるのですが(こいつも、夏之と同じくウザキャラw)、この大野に関しては、何となく、モヤモヤが残ったままなんですよね。
ことりの属する組織と、対立する組織があって、大野はその二つの組織の間を行ったり来たり出来るような立ち位置にいて、しかも、結構な権力を持っているらしい事が示されるのですが、その二つの組織の上位組織の存在だったり、大野の立ち位置だったりの部分では、何となく消化不良感がありました。


最後に、本作のラストについても少しだけ触れておきましょう。

ラストはちょっと、『あの花』っぽい感じのラストで、エンドロールに入っていきます。エンドロールの入り方も巧みでした。
で、勿論、エンドロールが終わったら、そこで物語が終了、ではなく、エピローグが入って本当のエンド、です。

本作は、割と分かりやすい伏線を張って、それを素直に回収していくタイプの作品、ではあるのですが(エンドロールの入りなんかは、まさにです)、最後の最後で、「こうきたか!」というような、絶妙な終わり方をしました。

この一連のラストの演出は、本当に素晴らしいですね。
長い時間を掛けてプレイしていたのが報われるというか、「プレイして良かった!」と思わせてくれる、そんな素敵なラストです。


さて、いつにも増して余計な事を書きまくってしまった感はありますが、超お勧めの作品です。
文句なしの、そして久々の大吟醸!
長時間プレイする価値は絶対にありますよ!



それでは、また。



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# by s-kuzumi | 2013-12-05 21:05 | サウンドノベル
2013年 12月 02日

なんてことない日々之雑記vol.379

道玄斎です、こんばんは。
最近寒いですねぇ。特に朝がね、寒くて寒くて厭になっちゃいます。

ノベルゲームの方は、ちょっと大型(?)の作品をちまちまプレイしています。更に、お勧め頂いている作品も控えていて、当分、作品選びには苦労しないで済みそうです。それに併せて、レビューの方も順調に更新出来たらなぁ、と。



■言葉のサンドバッグ

私は、日常的に、若者と接触する機会が多くて(なんて書くと、年寄りみたいですが、一応まだまだ若いつもりです)、色んな形で彼らとコミュニケーションを取ったりしています。

お互い顔をつきあわせる形での、直接的なコミュニケーションはそれはそれとして、最近はスマートフォンに入っているアプリを使ってコミュニケーションを取る、という事も増えてきました。

十年くらい前は、メールが全盛期でしたが、最近は、もしかすると、普通のメールなんかより、そうした「メールアプリ」を使ってのコミュニケーションの方が、普通のあり方になってきているのかもしれません。
まぁ、実際、私も自分の友人と連絡を取ったり、或いは、友人から連絡がきたりする場合、メールアプリを使う事が圧倒的に多くなってますしね。

何だろう、メールってちょっと改まったというか、かしこまった感じがしますけど、メールアプリの場合、何となくもうちょっとカジュアルにメッセージを送れるような、そういう感触がありますね。


それは兎も角、最近、そうしたメールアプリを使ってのコミュニケーションで気になる事があるんです。

それは、話題の連投とも云うべき状態で、Aという話題があって、相手がそのAという話題について、話を振ってきたら、こちらはそれに返事をする。それを承けて相手は、また返事をする。
こうした会話のキャッチボールが正常に行われている状態なら、問題はないのですが、そのキャッチボールがどうにもスムーズにいかないケースがあるんです。

Aという話題があって、そこからBという別の話題に話が流れる事は、日常的にあると思います。
話の上手い人(というか、話していて楽しい人かな)と話すと、話題が、BからC、CからDへと、スムーズに流れて、話自体も面白いものですから、最初に話そうと思っていたAが流れちゃっても、「楽しいから、ま、いいか」となったりね。

そうした場合であっても、話題が切り替わる時って、「そういえば」とか「○○と云えば」とか、或いは「ところで」とか、そういう言葉を使いますよね。
逆に云うと、そうした言葉があるから、「あっ、話が変わるんだな」と分かるわけです。当たり前の事ですが。

でも、最近の若者は、どうも、こうした「そういえば」とか「ところで」といった言葉を使わない傾向があるみたいなんです。
なので、Aという話題で、相手から話を振られている。そこで、返事を考えて、文字を打ち込んでいる最中に、今度は、Bという話題が振られてくる。仕方ないから、取り敢えず、打ち込みかけのAに対する返事を送信するも、それはもう流れてしまった「死んだ話題」となってしまっているので、スルーされてしまう。で、そうこうする内に、今度は話題Cに話が送られてくる……。
或いは、Aという話題に、普通に返信しても、「その返事に対する返事」ではなく、完全に独立した「話題B」が脈絡を無視して振られてくるとか。

こういう事が、一回や二回ではなくて、結構しょっちゅうあるんです。
勿論、何人も、そういう事をする人がいるw

考えてみるに、別に、相手は、その話題について話を振りはしたものの、別にそれに対する「反応」とか、「こちらの言葉」を求めているわけじゃないんだろうな、と。
ただ、「話したい事を、話したいタイミングで話しているだけ」。そういう感じがします。

これをやられている状態を、名付けて「言葉のサンドバッグ」と呼んでいますw


で、この言葉のサンドバッグ状態が頻発するものですから、私も、知り合い複数人に、この話をしたんですよ。
そうしたら、案の定というか、「それ分かるわ!」みたいな反応が返ってきて、「俺が単純にナメられてたわけじゃなかった!」と、ちょっと嬉しくなりましたw
こちらをサンドバッグにする若者と、同世代の人ですら、「最近、そういうやり取りが増えてきて、何かストレスがたまる……」と、云ってましたから、やはり、私がナメられて、という事ではなかったみたいです。何度も云いますが、ホッとしましたw


なんか、こういう時、さっき「若いつもり!」って書いちゃいましたけど、「若者」との距離をちょっと感じてしまいますね。
そして、物わかりの良い大人を演じて、若者に迎合するのではなく、自分の信じる、「分かりやすくて」「相手に優しい」言葉を使っていこう、と決心したのでした。



と、まぁ、何となく今日は、ガラにも無く真面目な話(?)をしてしまいましたが、そんな日々を送っておりますw



ということで、今日はこのへんで。
それでは、また。
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# by s-kuzumi | 2013-12-02 20:29 | 日々之雑記
2013年 11月 27日

フリーサウンドノベルレビュー 『純白の街、灰雪の僕ら。』

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今日の副題 「創作といふものは、斯くもむつかしひものなのです」

ジャンル:頽廃電波倒錯ビジュアルノベル
プレイ時間:~2時間程度
その他:選択肢なし、一本道。対象は15歳以上
システム:Yu-ris

制作年:2013/8/24
容量(圧縮時):216MB



道玄斎です、こんばんは。
最近、めっきり寒くなりましたね。今年は、秋の時期が無く、いきなり冬がやってきたような、そんな気がします。まぁ、この時期になりますと、あまり外でアクティブに遊んだりは出来ないので、自然とノベルゲームで遊ぶ率が高くなるのでした。
というわけで、今回は、「プラスマイナスゼロ」さんの『純白の街、灰雪の僕ら。』です。ダウンロードは、こちらからどうぞ。
良かった点

・ノスタルジックな雰囲気と、SF色が混ざり合う、独特な世界観。

・創作とは何か? みたいな事を考えてしまう、懐の深さも。


気になった点

・ラストは綺麗に決まりつつも、どこか閉塞感を感じてしまう(後述)

ストーリーは、少し長目ですが、ふりーむから引用しておきましょう。
【あらすじ】
白が降る。雪が降る。だから、死体も降り注ぐ。
徹底的に漂白されていながら、死んでいるような街。
ここは、そういうところだった。

音のない白い箱に入りたかった。
人間がみんな、自分を糞袋だと認めていればどんなに良いだろうと夢想していた。

そして、今この白い街で、ひとびとは己の弱さや愚かさを素直に受け止め死んでいく。
僕の望んだ世界が、ここには在った。

この街の名前はさまざまだ。監獄都市。白ノ匣。凍花街。
そして、もっとふさわしい呼び名は――「ひと捨て場」。

そこに降ってきた少女は、奇しくも死体ではなかった。
真白の絨毯に広がる鮮紅色の長い髪はひどく美しく、そして鮮烈で――。

だから「僕」は、「彼女」を拾った。

【ゲーム概要】
基本的に読み進めるだけの、選択肢のないビジュアルノベルゲームです。
本作は性的・暴力的表現を含む十五歳以上を対象とした作品です。ご注意ください。

『Imperfect Blue』の作者さんの新作です。
『Imperfect Blue』は、比較的ストレートで、楽しい作品であったわけですが(重い部分も勿論あるんですけども)、本作は、舞台からしてちょっとヒネリが効かせてあります。

正直、あらすじを読んだ時の印象は、「『朝焼けの謳』みたいな、殺伐としたスラム的な舞台なのかな」と思っていたのですが、意外や意外、そうした雰囲気とはちょっと違いましたね。

SFっぽい作品なんだな、と分かってはいたのですが、主人公(?)テオの住居は、廃校舎である事が示され、近所には、あぜ道がある事、よろづ屋的なお店がある事が判明して、「あれ? あんまりSFっぽくないぞ……」とw
例えば、テオの服装なんかも、彼が小説家であるという事実があるにせよ、書生さんとか文士さんとか、そういうイメージで、SFに直結しないような雰囲気があります。

本作は、登場人物の語りによって進行する物語なのですが、彼らの語りも、どこか古めかしい……もっと云ってしまえば、文語的……或いは昭和初期の文学をイメージさせるような、そういう文章なんですよね。途中途中で出てくるアイキャッチにも、何か「文学っぽい」文言が書かれてますしね。
ストーリーが進むにつれ、テオ、そして、ヒロインたるコハルの事情とかも明らかになってくるんですが、そこで語られる彼らの過去も、そうした、大正の終わり~昭和初期に掛けての雰囲気を持ったもので、何とも云えないノスタルジックな気持ちにさせられます。

でも、その一方で、SF的な枠組みも当然あって、テオはロボットに食事を作らせたりしていますし、舞台となっている凍花街の市街地なんかは、現代的なんですよね。
これは、良い/悪いという問題を越えて、何だか不思議な気持ちになるような舞台設定で、この作品の大きな特徴の一つでしょう。


ストーリーの方は、飄々としてつかみ所の無い男、テオが、行き倒れ状態のコハルを拾った所から始まります。コハルは、元々テオを尋ねてきたので、正確には行き倒れではないのですが、「女の子を拾う系」のノベルゲームの系譜に入れてしまっても差し支えないでしょう。

そして、「女の子を拾う系」の常として、当然、二人は同居する事に。
基本的に、この二人の同居エピソードを通して、それぞれの抱えている問題を少しづつ意識させ、後半でそれを明らかにして……という、流れそれ自体は、オーソドックスなものです。

割と、一エピソードが短めなので、読みやすいと思います。細かい部分なのかもしれませんが、こういう部分、やっぱりゲームを作り慣れている感じがしますねぇ。これは、個人的な感触なんですが、作者が男性の場合、一つのエピソードは割と長目、作者が女性の場合、一つのエピソードは短め、という気がします。勿論、作品に合った形であれば、どちらでも困らないんですがw

普通に読んでいくと、「あれ? そういう設定だっけ?」と、思う箇所がぽつりぽつりと出てきます。
或いは、「これ、何かあるっぽいけど、サラッと流れちゃったぞ……」みたいな箇所も。
こうした、伏線は、ちゃんと後半~ラストにて、回収されていきます。ちょっとした違和感、謎なんかを散りばめている作品は、後半でいかに鮮やかにそれを回収するか、が一つのポイントだと思うのですが、本作は、ストーリーの加速に合わせて、そうした違和感や謎の回収をしてくれるので、中々気持ちよかったです。

エピソードの連続で物語を綴っていくわけですが、コハルがテオを好きだと気付く為の描写は、もう一押しあっても良かったかな、と。
現実の恋愛がそうであるように、何か劇的な事件があって、「ああ、この人が好きなんだ!」って気付くケースは稀なのです。何気ない日々の積み重ねの中で、或る相手が、少しづつ特別なものになっていく……そういうケースの方が多いとは思うのですが、それをノベルゲームで描写するのは、中々難しい。その微妙な淡いを描く事が出来たら、とても素晴らしい事だとは思うのですが、現実的に考えると、何か特別なエピソードで以て、分かりやすい形にしてあげる。そちらの方がお手軽ですし、プレイしていても納得感はあったりするんですよね。ここら辺は、本当に創作というものの難しさを感じます。。


そういえば、本編の直接的な内容ではないのですが、意外と、考えさせられるような、エピソードが出てくるんですよね。
その一つが、「創作ってなんだ?」とでも云うべき問題です。テオは小説家として身を立てているわけですが、別に小説を書く事に情熱を捧げている訳ではないんです。しかも、書くジャンルはてんでバラバラ。それでも、テオの小説は評価され、世の中に流通している。

前述の通り、作品そのものが文学的なテイストを漂わせているから、なのかもしれませんが、何か私には、そうしたテオの生業である小説を巡る一連の描写が、物凄く気になってしまったのです。
良くできたノベルゲームがあるとして、別に作者はそれを創り上げるのに心血注いでいたわけでもなく、「出せるから出した」とか、「何となく作ってみた」とかであった場合、何かモヤモヤしたものを感じませんか?

或いは、作者が、ブログやTwitterでは、「全力で書いてます!」とか、書きつつ、心の中では「ほんとは、テキトーに書いているだけだもんねー!」と思ってたりする場合、ともすれば評価の一つに組み込まれてしまう「作者の情熱」とか「努力の姿勢」とかってのは、全くアテにならない、って事になりますよねぇ。
結局、私達は、或る作品の由来が何であれ、作品それ自体でしか、作品を評価し得ないって事なのかなぁ。

んー、何かガラにも無く難しい世界に足を踏み入れてしまったみたいですw
こういうのは、時々考えてみると面白いんですが、私は頭が悪いので、いつも適当なトコで切り上げますw 頭痛がしてきちゃうからねw
けど、何か、そういう事を考えさせるような、深さを、この作品が持っているのは事実だと思います。何度も云いますが、作品自体に文学的な香りがしますし、それを狙っている部分も当然あるのでしょう(『ドグラ・マグラ』の引用なんか好きな人にはたまらないでしょう?)。

こういう深みにはまれる一方で、物語そのものは、スムーズに流れていく、というバランスもいいですよね。時に、そういう観念的な世界というか、そっちの方に行ったまま戻ってこない作品とかもありますしw 


……と、色々書いてきてアレなんですが、ラストまで読んで、私は、何となく閉塞感を感じてしまったんです。いや、文学が、とかそういう話じゃなくて。

後半~ラストの流れは、本作のSF的な部分が強く出ているんですが、そのSF的な枠組みに関しては、ラストまで読んでも、全くスッキリしないんです。
確かに、表面上のストーリーは収束されて、エンドロールの後の一枚絵+短い台詞で〆る、という綺麗な終わり方をするのにも関わらず、実はあまり問題は本質的に解決していないんじゃ、と思ってしまうような感じなんですよね。

ネタバレですから、詳しくは語りませんけど、そのSF設定そのものに閉塞感があるんですよね。
そして、期待するのは、その閉塞状況をブチ破るようなラストだったりしたわけで。ハッピーエンドを手放しで喜べない、みたいな感じになってしまいました。



という事で、今日はなんか余計な事を随分書いてしまった気がします。
けど、時には、あっけらかんとしたボーイミーツガール的な物語じゃなくて、もっと深く抉っていけるような、そういう物語も読みたいですし、そういう物語だったからこそ、色々余計な事を書いてしまったわけですw

2時間あれば、十分読了可能だと思います。
そこまで長くないけれども、何だか色々考えるきっかけになり得るような、そんな作品でした。後書きにもありましたが、『Imperfect Blue』と読み比べてみても面白いかもしれませんね。気になった方は、是非、プレイしてみて下さい。



それでは、また。

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# by s-kuzumi | 2013-11-27 20:54 | サウンドノベル
2013年 11月 23日

フリーサウンドノベルレビュー 『Good days』

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今日の副題 「俺と彼女とオルガンと」

※吟醸
ジャンル:ハートウォーミングラブストーリー(?)+短編集
プレイ時間:合計で2時間半程度。
その他:選択肢なし。途中でエクストラが開放されていくが、本編と直接的に関係がない。
システム:NScripter

制作年:2013/3/29
容量(圧縮時):32.1MB



道玄斎です、こんばんは。
今日は、お勧めされた作品をプレイしたので、そのレビューを。結構お馴染みな設定だったのにも関わらず、不思議と引き込まれてしまいました。というわけで、今回は「夢見る少女と水の空」さんの『Good days』です。
今回から、ダウンロードサイトのURLも張っていこうと思います。ダウンロードはこちらから。
良かった点

・お馴染みの設定にも関わらず、何故か引き込まれる不思議な魅力。

・優しい雰囲気と、読みやすい章立て。

・充実のエクストラ。


気になった点

・文章にくどさを感じる部分も。

・誤字や表記が不審な点、意味が通りにくい文章が散見される。

・ラストにもう一押し欲しかった。

ストーリーは、ふりーむから引用しておきましょう。
梅雨の近づく六月初め。
 時代に取り残されたような廃教会で、少女は一人オルガンを弾く。
 凛として儚く、何処か歪な少女との邂逅。

--------------------------------------------------------

本編『Good days』他、短編四編収録したオムニバス形式の短編ノベルゲームです。

ちょっとあっさりですが、こんな感じです。



久々に、尺が十分にある作品をプレイしました。
と、云っても、本作はちょっと変わった作りで、「本編」を読み進める事で、エクストラの「短編」が読めるようになります。しかし、その短編は、本編と関わりのあるものではなく、独立した短編なのです。

ですので、実は本編だけの尺で云えば、一時間ちょいと云ったところ。
短編の方は全部で四本。長いのも短いのもありますが、これも、全部読んで一時間ちょいでしょうかね。合計すると、大体2時間半くらいです。勿論、短編を飛ばして本編だけ読んでしまう、というのも可能ですし、本編・短編・本編・短編……と交互に読んでいってもいい。ちなみに私は後者の読み方をしました。


さてさて、肝心の中身に入っていこうと思うのですが、本作(本編の方ね)、結構良く目にする設定と、ストーリーの流れを持っているんです。

主人公は、何の気無しに足を踏み入れた廃教会で、一人静かにオルガンを弾く、謎の少女と出会う。そして、その少女は、妙にぶっきらぼうというか、心を閉ざしているような感じがする……。勿論、少女はとても美しい。

こうしたイントロを持つ作品って、ノベルゲームに限らず、結構良く目にします。
ラノベなんかにも多いですよね。作品によっては、主人公が出会うヒロインが、人間じゃなかったりするわけですが、基本的に、ミステリアスな存在だったり、物悲しさを感じさせるような造型になっていたりするわけです。

ですから、「あ、このパターンね」と、作品の型としてはすぐに分かってしまう部分は持っています。
それは、取りも直さず、こうした作品の型が好まれてきたという事でもあります。
同時に、ハシカみたいな、「こういう設定が凄く響く年頃」みたいのも、あると思うんですよ。だから、私はプレイしていて、「いやぁ、もう、この手の設定は卒業したからねぇ」と、ちょっと冷めた目で見ていました。

けど、ジンワリと入ってくる物語は、それが予定調和的であっても、厭味がなく、心地良いものだったんです。「もう卒業した」と云いつつ、実は全然卒業出来てなかったというねw
それにしても、お馴染みの設定、お馴染みのストーリーの流れを持った作品でも、「うーん……」と、思ってしまう作品がある一方で、こうして、「やっぱりいいもんだなぁ」と思える作品がある。この差ってなんでしょうね……。

その謎はすぐに解けるハズはないのですが、一つ、本作を、読んでいてピンときたのは、「起承転結」の流れが非常に綺麗だという事。それぞれの尺の配分も良かったと思います。特に承の終わりから転にかけて、そして結への繋ぎ方がスムーズで、次を期待させる作りは、基本を押さえたものですが、それだけに安心感を持ってプレイ出来ます。


そして、一章をプレイする度に開放されていくエクストラの短編集が、全部合わせれば本編と同じくらいのボリュームで、お腹いっぱいになりました。

特に、一個目の短編、『stand by me』が凄く良かったですね。
これも、実は本編と同じく、かなりベタな設定ですw 妙に観念的な話を持ち出す、美人で孤高のオーラを持つ文芸部の先輩とか、本当に良く目にする造型ですよね。

で、そんな彼女に憧れて、文芸部に入部した主人公との関わりを描く、そんなお話なのですが、最初は結構とっつきにくい文章とか話の中身で、アレだったのですが、段々とその先輩が物凄く可愛く思えてきちゃうんですよねぇ。
そして、そんな彼女に憧れる主人公を応援したくもなり、いつの間にか、自分を主人公に重ねて、プレイしてしまう……というわけですw ともあれ、ラストも綺麗に決まってますし、これは凄く素敵な短編作品でした。


さて、一方で気になった点は、文章がややくどい、という点でしょうか。
本編や、今書きました『stand by me』なんかも、前半部は「すらっと読める」という感じではなく、どちらかと云えば小説とか、或いはもっといってしまえば、凝ったラノベのそれに近いような、手触りがあります。

そういう文章の傾向は、漢字変換にも現れていて、「まだ」を「未だ」、「せい」を「所為」と表記していたりします。その一方で、「確率」とありたい所が「確立」になっていたりと、誤字が割と多め。
凝った文章にしたせいで、「ん?」となってしまうような表現も散見されます。

例えば、「きっと運命なんて一つもない、本当に偶然の邂逅」という文があるのですが、その偶然の邂逅こそが運命と云うものなんじゃ? という気が私にはするのですw


あと、本編で気になった点と云えば、ラストがもう一押し欲しかったな、と。
最後、主人公夏希と、ヒロイン望が幸せに向かって、やっと一歩踏み出そうとする、まさにその時に、物語が終わってしまいます。
そこに、「敢えて最後まで書かない美学」や「余韻の効果」を感じ取る事は容易なのですが、やっぱり、もうちょい続きを書いて欲しかったなぁ、と思いました。

或いは、例えば、これも良くある演出かもしれませんが、適当な所で、物語自体を切り上げてしまう。
そして、エンドロールが流れている最中に、「その後」を描く一枚絵を、何枚かゆったりと表示させていく。そして最後の一枚で、二人の繋いだ手がクローズアップされたイラストを持ってくるとか、そういう演出の方向性もアリかな、と。
何にせよ、折角積み上げてきた物語なわけですから、最後でもう一押ししてやると、良かったのではないか、という事ですね。ラスト辺りでは、主人公夏希も、ちょっとだけ焦れったいトコありますしね。うんと、アレな云い方だと小学生に「愛してる!」とか云ってもいいじゃん! とw


もっと前に話をすべきでしたが、本編のヒロイン望は、凄い可愛いですw
大学生と小学生の、年の差恋愛(?)を描くわけですが、望は大人びたタイプですし(勿論、その中に脆さみたいなものもあるわけですが)、丁寧に物語を積み上げていっているので、そこに違和感を感じる事はありません。

ちなみに、本編は、背景がみなモノクロで、一見すると「暗い」イメージがあるのですが、それが、上手く「優しさ」に結びついていたような気がします。そうした優しい雰囲気も、本作の魅力の一つですね。


最後に、エクストラで語られる短編に話を戻して、今日はお終いにしましょう。
本当に、本編とは、全く違う舞台で、全く違う登場人物達の織り成す物語で、一瞬、面食らってしまうのですが、『stand by me』や、『夏と風鈴と彼女』(これもコテコテ設定w)なんかを読んでいくと、どこか、本編との繋がりを、私は感じるのです。

孤高で、孤独な女の子と、それに向き合おうとする不器用な男の子の物語、と云うと、綺麗にまとめすぎた感はありますが、「全く無縁の短編が入ってる」のではなく、か細い糸ではあるものの、本編との連続性を有した作品が、本作に於ける短編集なのではないか、と思うのです。


というわけで、今日は悩んだ末に、久々の吟醸です!
みんな何だかんだいって、好きなタイプの作品、ではあると思うので、是非、プレイしてみて下さい。
短編と本編の読み方ですが、私は、やっぱり、本編を読んで、短編を読んで……ってやっていく読み方をお勧め致します。



それでは、また。


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# by s-kuzumi | 2013-11-23 21:23 | サウンドノベル
2013年 11月 15日

ノベルゲーム愛好家のDTM勉強会 第二十三回

道玄斎です、こんばんは。
今日は、久々のDTM関連の話題。半分私の備忘録を兼ねているのですが、誰かのお役に立てれば幸い。



■マルチ音源を使おう

私事で恐縮ですが、私が今使っているパソコン、大分古くなってきておりまして、最新の技術を詰め込んだサイトなんかを見ようとすると、ストレスが掛かる、って云うと大袈裟ですけど、「もうちょっとキビキビ動いてくれたらなー」と思う事が屡々あります。

けれども、まぁ、書類を書いたり、メールを送ったり、或いはウェブサイトの閲覧、なんて事くらいだったら、全然こなしてくれているので、まだまだ壊れるまで使おうと思うのですが、そう、私には「ノベルゲームのBGM作り」という、誰に頼まれたわけでもない趣味(?)があったのでした……。

「イラストを描く」「音楽を制作する」なんていうのは、特殊な専門性の高いアプリケーションを走らせるわけです。加えて、こうしたソフトは、ヴァージョンを重ねる事で「重たく」なる事はあっても「軽く」なる事はありません。時代の流れに従って、その時その時の状況やマシンのスペックに合うように、機能が追加されたりするんですね。あっ、いや、パソコンに載せるソフトなんて別にどれもそんなもんかw 

兎に角、音楽制作をしていて、そろそろ、今のマシンではきつくなってきたな、と、薄々感じてきてるんです。
でも、取り敢えずまだ、普通の作業には全然使えるのは前述の通りで、音楽制作の為だけに、マシンを買い直す程、立派な音楽制作活動をしているわけでもありませんし、飽くまで趣味の範囲でやってますからねぇ。

そんな事を考えていたら、ふと、気付いたんです。
「俺、マルチ音源持ってるじゃねーか……」と。
マルチティンバー音源、通称マルチ音源は、一つの音源で複数の音色を同時に鳴らすことが出来る音源の事です。

ギターはAという音源を立ち上げて、ピアノはBという音源、ベースはC、ドラムはD……なんてやっていくと、何個も何個も音源を立ち上げる事になるわけで、結果、動作が重くなります。
しかし、マルチ音源を使えば、一つの音源を立ち上げるだけで、ギターもピアノもベースもドラムも全部賄えるわけで、ローパワーマシンで頑張るDTM野郎の強い味方なのではないかとw

いや、まぁ、勿論、「気に入った音がそのマルチ音源の中にない」とか、「この音を使うんだったら、あの音源を立ち上げる」とか、色々あるんでしょうが、「取り敢えず、一通りの音が一つの音源に詰まっている」わけですから、これを使わない手はないと思います!


さて、前口上が長くなりましたが、今回、取り上げるマルチ音源は、Sample Tankというものです。「世界一淫らな音源」の異名を持つ、中々グーな音源……なのですが、如何せん、かなり前にリリースされたものですから、2013年の今からすると、ちょい垢抜けない音があったり……。

けど、けどですよ。
寧ろ、或る音楽ジャンルでの「最新」の音が、必ずしもゲームBGMにマッチするとは限りませんよね。寧ろ、程よくこなれた音源の方が、安心感のある音に仕上がったりする事も。

というわけで、ここからは、画像も交えて、Sample Tankを「マルチ音源」として使う方法を書いていきたいと思います。ちなみに、DAWは、普段私が愛用しているFL STUDIOです。



■複数の音を同時に出してみる

まずは、普通にFL STUDIOを立ち上げて、Sample Tankも立ち上げます。
ちなみに、私の環境では、FL STUDIOを立ち上げる時に、「管理者として実行」してやらないと、Sample Tankは上手く立ち上がりません。

b0110969_21541256.jpg


こんな感じ。
まだ、何の音もセットされてません。ですので、取り敢えず、適当に「ピアノ」「ギター」「ベース」の三つの音をセットしてやりましょう。

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ピアノは「Flutter revPiano」、ギターは「Acoustic12」、ベースは「Bursty Bass」というものを選んでみました。
それぞれの音源名が表示されている所をクリックしてやって、音源付属の鍵盤をマウスでポチポチしてみると、確かに、それぞれ、ピアノ、ギター、ベースの音がなります。
が、大事なのは、これがマルチ音源、という事で、飽くまで「同時に」これらの音が出て欲しいんですよね。

そこで、設定をしていきます。
先ずは、Sample Tankのウインドウ、左上に「歯車」マークをクリックします。
すると、画面が切り替わりますから、「MIDI」と書かれた欄の、「Input port」を「1」に設定してやります。いや、別に、2でも3でもいいと思うんですが、取り敢えずここは1で。

b0110969_21553241.jpg


次に、「ピアノ」「ギター」「ベース」の三つの音をセットしているので、FL STUDIOで、「MIDI Out」を三つ立ち上げます(CHANNELS→Add one→MIDI Out)。

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さて、次は、今立ち上げた「MIDI Out」の設定です。
「MIDI Out」の「Port」の部分を「1」にして下さい。この「Port」の数値は先ほど設定した「Input port」の数字と合わせます。「CHANNEL」はデフォルトでは1です。

b0110969_21561473.jpg


どうでしょう?
設定した「MIDI Out」の鍵盤をマウスでポチポチすれば、Sample Tankで読み込ませたピアノの音がしませんか? そして、先ほどは「デフォルトで1」だと書いた、「CHANNEL」を「2」にして、また鍵盤を叩いてみて下さい。今度は、ギターの音色がしますよね? そして「CHANNEL」を「3」にすれば、ベースの音が出てきます。

b0110969_2157771.jpg


なので、三つ立ち上げた「MIDI Out」の「CHANNEL」を1~3に割り振ってやればいいわけです。勿論、それぞれ「Port」は「1」にしておくこと。
これで、一つの音源で、同時に複数の音を出すことが出来ました! おめでとうございます!



■それぞれの音をミキサーに割り当てる

何とか、Sample Tank一台で、三つの音を出すことに成功したんです、が……。
画面の下の方にミキサーが見えてますよね。でも、音はマスターに流れているだけ……。

ピアノはミキサーのInsert1に、ギターはInsert2に、ベースはInsert3にそれぞれ割り当てて、音量調整をしたり、それぞれにエフェクトを掛けたい! 
そう考えるのは極々自然な事です。いや、寧ろ、そうしない事にはマルチ音源である事の恩恵を受けられないではありませんか!

音が複数出せるだけ、じゃなくて、それぞれの音をミキサーに流し込んで調整出来るからこそ、「一台で全て賄える」わけですからね。

なので、もうちょっと頑張りましょう。
まずは、先ほど、Sample Tankを立ち上げる時に、サラッと流してしまいましたが、Sample Tankの「Channel settings」で、FXスロットに「1」を入力し、Sample Tankの音がミキサーのInsert1に流れ込むようにしましょう。

b0110969_21575873.jpg


次に、ちょっと見えにくいんですが、Sample Tankの音源をセットした部分、あれの右側に「1+2」とかって書いてあるんですよね……。で、その部分、カーソルを置いたまま、マウスホイールをグルグルしたり、クリックしたまま、カーソルを上下させる事で数値を変更出来ます。

なので、取り敢えず、ピアノは「1+2」、ギターは「3+4」、ベースは「5+6」にセットしましょう。

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これで、音を出してみると……あっ、まだ、Insert1にしか音が流れてません。
さて、最後の設定です。先ほど、「Sample Tankの画面の左上の歯車」を押して、設定画面に入っていったと思うのですが、もう一回、その画面に行きます!!
そして、「PROCESSING」のタブを開いて、「Auto map outputs」を押します!!

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ほら、これで、Insert1にはピアノが、Insert2にはギター、Insert3にはベースの音が流れてます!

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■まとめ

上記の手順を踏めば、マルチ音源を最大限使う事が出来るハズです。
以下に、簡単にまとめておきましょう。


1、Sample Tankで使いたい音を複数個セットする。

2、セットした音色と同じ数だけ、MIDI Outを立ち上げる。

3、Sample Tankの左上の歯車から「Input Port」を任意の番号にセット。

4、それぞれのMIDI Outの「Port」を、上記の「Input Port」の番号に合わせる。

5、MIDI OutのCHANNELを変えれば、セットした音がそれぞれ鳴る。


ここまでが、「取り敢えず、複数の音を同時に鳴らす編」です。
以下が、「パラでミキサーに音を送る編」になります。


6、Sample Tankの音源自体を「Channel settings」で、どのInsertに流すか指定。

7、Sample Tankの音源の右に表示される「1+2」といった表示を、それぞれに割り振る。

8、Sample Tankの左上、歯車→PROCESSING→Auto map outputsをクリック。

9、ミキサーに、6で指定したInsert番号から順に、それぞれの音が流し込まれている。


以上です!


意外と、検索してもすぐに情報が出なかったので、それなりに需要があるんじゃないかな……なんて思います! 又、「マルチ音源じゃないけど、俺はFLのすげぇテク知ってるぜ?」なんて方がいらしたら、是非、こっそり教えて下さいねw



それでは、また。
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# by s-kuzumi | 2013-11-15 22:04 | サウンドノベル
2013年 11月 04日

フリーサウンドノベルレビュー 番外編 『ニートと呼ばないで』

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道玄斎です、こんにちは。
今日は、久々のノベルゲームレビュー……の番外編です。昔から好まれてきた話の型を持った作品、って事になりましょうか。
というわけで、今回は「Y-F」さんの『ニートと呼ばないで』です。『津軽雪月花』の作者さんの新作ですね。



周辺的な情報を予め述べておくと、本作は、前作と同じくwolfRPGエディター製の作品です。これも『津軽雪月花』の時にも書きましたが、操作に全く不満はありません。
尺は私がプレイして20分といった所。じっくりじっくり読んでいっても30分掛かるか掛からないか、という、非常にプレイしやすい尺になっています。

さて、作品の中身に入っていきますが、物語冒頭で、主人公鈴木優の家族紹介、みたいなものが行われます。主人公宅にやってきた動物(ペット)のヒメを紹介するパートですね。ペットも亦、家族ですからね。このヒメというメスの動物(何の動物か、最後の最後まで分からなかったのですが、多分、猫かな)と、主人公が兄妹のように育っていった、なんて事が記されるわけです。

そして、時は流れて、主人公は23歳に。
四年制の大学を卒業したものの、就職出来ず、職安に通う毎日……。タイトルである所の「ニート」が活きてきます。
いや、そのニート描写っていうか、それは結構シリアスで、ずしりと重みがあるものでした。求人票だけは出ているけれども、実際に「本当に求人している会社」は少ない、とかね。バイトをしながら資格を取ったりしても、就職できず、職安に通う日々とか、ちょっと読んでいて、悲しくなってきます。

が、そんな主人公の前に、一人の謎の女の子が現れて、彼を励ましてくれる……というのが、うんと粗雑なストーリーの流れですけど、その女の子(ヒイロ)の正体は何なんだ? って事で、悩む人……いないと思うんですよw 云うまでもなく、その女の子は、ペットのヒメが人間に姿を変えたものです。

こうした、動物が飼い主とか、面倒をみてくれた人なんかに対して、恩を返していく話のパターンを、そのまま「動物報恩譚」って呼びます。「鶴の恩返し」とかが、一番分かりやすいですね。
本作も、この「動物報恩譚」という、話のパターンが基調となって展開されていく、というか、ほぼそのままの形ですね。

けど、やっぱり、「動物報恩譚」なんて言葉がある以上、この手の物語は大量に存在していて、昔から今に至るまで、様々な所で見る事が出来ます(フリーのノベルゲームでもありますよね)。つまり、非常に、好まれているパターンなんですよね。
本当に、少し読み進めれば、「あっ、これね」って、話の構造は分かっちゃうにも関わらず、最後まで読んでしまうし、本作の場合、私はやっぱり感動してしまうんです。

それって、こうした話のパターンが持っている力、みたいなものもあると思うんですよ。
前述の通り、本作も、動物報恩譚の典型的なパターンですけれども、読んだ時に、「本作に於ける動物報恩」だけで感動している、っていうよりも、長年熟成されてきた「動物報恩譚のイメージ」みたいなものが、プレイヤーの心の中に底流していて、それを触発させてくれる、というか、そんな印象があるのですが如何でしょうか?


さて、話は戻りまして、途中で厭なヤツ(所謂、勝ち組ってヤツかねぇ……)が出てきたりするんですが、一発キャラみたいな感じで、ストーリーとしては、かなり駆け足気味にラストまで到達してしまいます。
そこが、ちょっと、勿体なかった部分かな、と思いました。

これも先に述べましたが、就職を巡って、かなりシビアな状況に主人公は置かれているんですよね。で、人一倍苦しんでいるし、それがコンプレックスにもなってしまっている。
しかし、ヒイロの叱咤激励によって、就職するに当たっての自分の求める条件を緩和させて……みたいな。

そこに、ちょっと、私は違和感っていうか、何となく落ち着きの悪さみたいなものを感じてしまったのは事実です。そもそも本作、「ニートと呼ばないで」というタイトルで、タイトルの雰囲気だけで云えば、「シリアス寄り」というよりは、「明るさ」とか「軽さ」を感じさせるものだと思うんですよね。
で、「ニート」という問題が一つの焦点である事、疑いの余地はないのですが、そのニート問題、みたいな部分がかなりあっさりとクリア出来ちゃう所に物足りなさ、を覚えてしまったというか。

例えば、ヒイロが人間でいられる期間を一日ではなく、もう少し長目にして、時にコミカルに、時にシリアスにニートの問題を掘り下げていったり、更に、主人公とヒイロ、そして主人公とヒメの関係を、そうした問題に直面させていく中で深めていったり、という事があれば、満足感がもっとあったかな。
換言すれば、もっとふくらみのある物語に十分出来たのになー、という感じでしょうか。

いや、けど、ヒイロがずっと人間だとしたら、その間のヒメの不在はどうするんだ? とか、そういう問題はありますねぇ(一応、タテマエとして主人公はヒイロの存在がヒメと同一である事に気付いていないわけですから)。うーん、そうですねぇ、ヒイロは、昼間、どこからとも無く現れて、主人公に合流する。そして主人公が帰宅する間際になると、どこへともなく消えていく、そして主人公が帰宅すると、何食わぬ顔で、家にヒメがいる、とか? 


いや、まぁ妄想に入ってしまいましたね……。
ともあれ、もっと尺の長いバージョンでこの話を読みたかったなぁ、というのが素直な感想なんです。前作も、全体としての尺はそれなりにありましたが、テンポは良すぎるくらいだったので、一つ一つのエピソードっていうのかな、そういうのを、もう少しじっくり楽しみたいな、なんて思ったり。


ちょっと、辛口気味になってしまいましたが、優しく、プレイする人を選ばない作風は、この作者さんの大きな魅力だと思います。本作は分かりやすさ、みたいなものもプラスに働いていたと思いますしね。


というわけで、今日はこの辺りで。
それでは、また。

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# by s-kuzumi | 2013-11-04 15:30 | サウンドノベル
2013年 11月 02日

なんてことない日々之雑記vol.378

道玄斎です、こんにちは。
更新回数を増やそう! と、決意したにも関わらず、あまり更新出来ていないというw 



■風邪をひきました

一年の間で、三回くらい「風邪ひいいた」って報告してるような気がしますけど、またしても風邪をひきました。けど、どうやら私だけじゃなくて、身の回りの人も、みんな風邪をひいているようなのです。

私や、私の周りの人は、「ノド」がやられているようで、扁桃炎とかね、凄い多いですね……。
幸い、私は扁桃炎ではないのですが、ノドは痛むし、鼻水は出るし、息苦しいし、と、風邪の辛さを存分に味わっています。唯一、熱がそんなに出てない、というのが救いですね。

んで、ノベルゲームの方ですが、いくつか面白そうなものをピックアップしてあります。
ちょっぴり気になる女性向けのゲームなんかも出てきたので、また、そういうのも紹介出来ればいいなぁ、と。
何となくの感覚で、「最近のノベルゲーム界隈は元気がない」とか、逆に「活発だ」とか、私は云っちゃうんですが、最近、またちょっと、新作ノベルゲームがぽこぽこ出てきて、面白い感じになってきたかな? なんて思ってます。

いや、「何となくの感覚」って云いましたけど、それなりに、自分の中での根拠はあったりします。
大体、ゲームを探す時って、作品登録(や、アップロード/ダウンロードが出来る)ウェブサイトがあって、そこで新着情報をチェックしたりしますよね。私の場合、ふりーむ!とベクターの二つなんですが、私が「最近、どうも活発でない」とか云う時の状態っていうのは、


・新着の作品が少ない。

・新着の作品ではあるものの、「第2章前編~体験版~(全五章予定)」とか、書いてあって、それ単体で完結していないものが多い時。

・上記と被るが、同人ゲーム(頒布を前提としたもの)のプロモーション版が多い時。

・一部の多作な作者さんが、新着欄を独占している時。


なんかです。
四つも挙げちゃいましたが、結局は、「単独で楽しめる新着作品が少ない時」です。
「いやいや、そんなのお前の思い込みに過ぎない。良く見てれば、ちゃんとコンスタントにゲームは制作され、投稿されている」という向きもありましょうが、本当に、コンスタントに制作されて、発表されているゲームって、女性向きのゲームが多くありません? 作品説明を読んでみると、「糖度は甘めです」とか書いてあるので、すぐに分かりますw

個人的には、立ち絵とかついてないけど、なんかグッと惹きつけられるようなタイトルや、ストーリーを持った作品とか、そういうのが、ちょこちょこリリースされていると嬉しいんですが(そういう時にも、「活発だぜ!」と思ったりするわけですw)、昨今では中々厳しいのかもしれませんね。

以前にも、チラッと書きましたが、ここ数年、ノベルゲームを巡るトピックの中で、一つ特徴的なものを挙げると、「実況動画/放送」の存在が挙げられます。
気になる作品があって、ダウンロードしてみて、取り敢えずreadme.txtを読んでみると、「実況」についての注意書きが書いてある、というのも、ここ二三年でグッと増えましたよね。readme.txtじゃなくても、作者さんのページに云ってみると、それについての言及があったり、とかね。

実況されると、作者さんとしては、無料で自作品のプロモーションが出来ちゃう……んですが、ノベルゲームで実況っていうのもなぁ、という気はしますw
例えば、分岐しない一本道の作品があったとして、その実況動画/放送があれば、実際に作品をダウンロードし、自分で読み進めないでも、作品の全容を知る事が出来ちゃうからです。プロモーションの範囲を越えちゃうんですよね。

これが、ノベルゲームじゃないジャンルのゲーム、例えばシューティングなんかだと、「俺だったら、この局面では、こう弾を避ける!」とか、実況をその作品を知るきっかけにしつつも、各人がダウンロードをして、実際にプレイする、という事が、ノベルゲームより多そうなんですよね。
RPGだって、「俺は、しばりプレイをやってみるぜ!」とか、或る程度、遊び方に工夫が出来ちゃいますからね。言い換えれば、ユーザー体験の選択肢が多いというか。
一方、ノベルゲームの場合、「基本、クリックして読み進めていくだけ」ですから、そのクリック(と、テキスト読み上げ)を、実況者が代行しちゃえば、もう、各人はやる事がないんですよねw 作品をダウンロードする、なんて事もしなくていいわけで……。これは、制作者からしたら、ちょっと悲しいかもしれませんね……。


けど、全部が全部、実況されているのか? って云えば、そうでもなくて、実況しやすい作品と、そうでない作品があります。
今まで、いくつか、ゲームの実況を見てきた経験から云うと、


・比較的尺が短い作品が選ばれる事が多い。

・ジャンルは、ホラーなんかが強い。

・見た目がキャッチー(立ち絵が可愛かったり、とか)。


こうしたものが、実況されるノベルゲームの特徴の一端、だと思います。
生放送なんかだと、ズルズル「part31」とかになるより、2~3枠とか、そのくらいで終わった方がいいわけですし、視聴者と共通体験をする為には、「びっくり」とか「怖い」とか、そういう刺激があった方がいい。んでもって、立ち絵もないんじゃ、フラッと見に来てくれた視聴者(ノベルゲーム好きとは限らない)が、「地味で、面白くなさそう……」なんて思って立ち去ってしまう、というわけです。

そんな状況が、もっと拡大していくと、地味だけど面白い作品、だったり、じっくり読ませる作品、みたいのが、減っていっちゃうんじゃないかな、なんて思ったりするんですよ。

やっぱり、制作者としては、プレイしてもらってなんぼ、なトコがあるわけですし、その為に、色々苦心したりするわけですよね。で、その苦心の結果、実況用に最適化された作品ばっかりになっちゃうと、作品としてのフレームは、なんか小さくなっちゃうような、そんな気がしますよ。

ま、実際問題、それで全てのノベルゲームが、実況用に最適化されちゃうとか、実況によってノベルゲームは駆逐される、なんて事はないとは思いますけどもねw
逆に、実況に最適化する事で新しく見えてくる、ノベルゲームの新しい方向性なんてものも、あるかもですしね。
ただ、実況それ自体が、作品世界を視聴者と共有する、って所から逸脱して、作品そのもの(誤字脱字から始まって、設定やらイラストやら)に突っ込みを入れていく、とか、そういう方向に進んじゃうと、なんか末期的な気はしますが。


で、話はちょい戻りますが、やっぱり、見た目地味な作品が出てきにくい、なんて状況はありますよね。
実は、私、携帯電話は所謂スマートフォンを使っているのですが、結構有名なフリーのノベルゲームをダウンロードしてスマートフォン上でプレイ出来る、というアプリがあるんです。お馴染みの作者さんの作品とかもありますし、一定以上の評価がされている作品が多いわけですが、そのアプリのユーザーレビューを見てみると、

「イラストがどの作品も下手」

とかね、そんな事が書かれていたりして……。
じゃあ、そもそもイラストの無い作品はどうしたらいいんだ? とw 
いや、「イラストが上手いのが良い」という価値観と、「イラストが必須」という価値観はイコールではないんですが、どうも、そういうユーザーレビューの文脈を見ていると、「可愛く綺麗なイラストがついているのが最低ライン」みたいに、見えちゃうんですよねw 


っと、まぁ、風邪のせいで(いや、いつもか……?)、話が随分とっ散らかってしまいましたが、最近は、また、面白そうな作品も出てきてますし、フリーになった商業作品なんかも発掘したりしています。
で、地味だけど面白いとか、一般受けはあまりしなさそうだけども、なんかとんがってる作品とか、そういうのを自分のフィルターでより分けて、紹介出来たら、まだ、このブログの存在価値はあるんじゃないかな、なんて思っています。

ま、取り敢えずは風邪を治す事に専念しようと思いますw



それでは、また。
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# by s-kuzumi | 2013-11-02 16:31 | 日々之雑記
2013年 10月 23日

なんてことない日々之雑記vol.377

道玄斎です、こんばんは。
取り敢えず、「あんまり増やさないように……」と、ここ数年意識していた、日々之雑記を増やす事で、リズムを取り戻していこうかと思いますw



■ゆるくないゆるキャラ戦争

ゆるキャラってご存じですか?
と、問い掛けるまでもなく、昨今、「ゆるい感じのキャラ」、略してゆるキャラは一般的な知名度を誇っています。バリィさんとか、くまモンとか、ふなっしーとか、別にゆるキャラに特別な関心がなくても、知っているハズ。

個人的に気になるのは、せんとくんが、ゆるキャラなのか否か、という辺りでしょうかw
決して「ゆる」くはない、奇怪なデザイン、到底、常人では思い浮かばない怪しげなポーズ……。(良いか悪いかは別として)知名度も抜群ですよね。

でも、一般人が知っているゆるキャラって、ほんの氷山の一角なんですよね。
全国各地に、いろんなゆるキャラがいて、その中には、殆ど存在を知られていないものも……。

いや、何でこんな話をしているのか、と申しますと、私も、ちょっとだけ、ゆるキャラに関わってしまったのですw いえいえ、勿論、デザインを担当したとか、そういうのではありません。詳しくお話出来ないのがアレなんですけれども、マイナーゆるキャラとそのプロモに関わってしまったんですねぇ。で、手始めに「ゆるキャラグランプリ」で、そのマイナーゆるキャラに毎日二票(携帯とPC両方で、二票入れられる)入れるように、とのお達しがあったのでした……。

いやいや、それって卑怯でしょw
例えば、携帯、PC、タブレットなんてあったら、三票入れられるって事ですよね? まぁ、システム的に、そこらへんはどうしようもない部分で、各々の、謂わば「良心」に任せられている所だと思うんですよねぇ。

でも、そういう、「本当はあまりよろしくない行為」が、戦略の名の下に許されてしまう(と、個人的に思う)場合もあります。
例えば、全国のゆるキャラランキングで、自陣営のキャラが、一位と二位を行ったり来たりしている場合、などです。こういうギリギリのラインの戦いでは、確かに一票の価値が増大しますし、まぁ、勝ちゃぁいいわけですから、形振り構っていられない、というわけです。

別に、本当に全国一位じゃなくて、県で一位とか、地域で一位とか、「そこを押さえれば、まぁ所期の目的は達せられただろう」と思うラインってありますよねぇ。そういうトコの当落上をウロウロしている場合に限って、一人で何票も入れる、という姑息な手段が意味を成すわけで、まぁ、やっても致し方ない。

けど、けどですよ……。最下位でもなく(最下位ってのも、或る意味インパクトありますからね)、なんか偏差値で云ったら、43くらいのトコをウロウロしているキャラに、一人で何票も入れたからって意味がないと思うんですよねぇ……。
だって、当然、私以外の人にも、同じような事を云って、投票させてるわけですよね。その結果が、そんなもんだったら、いくら小細工しても意味ないよ、と。
……おっと、軽く愚痴が入ってしまいましたね……。

まぁ、ゆるキャラ、なんて云われてるけれども、結構みんな、どこも、そうやって票集め、人気集めに必死なんじゃないかなぁ、なんて思うんですよね。嘘でも、ゆるキャラ、なんだから、ゆるーく、自然発生的に人気を集めていく、っていうのがいいですよね。

で、さっき、こっそりリンクしておいた、ゆるキャラグランプリのページ、見てみました?
知名度はないけど、結構可愛いキャラ、いますよね。

個人的には、長野県の「諏訪姫」とか好きかも。趣味丸出しですけどw
あと、愛知県に「オカザえもん」って凄いのがいますね……。これは、もう狙ってキモくしてるだろう、とw しかもこれ、着ぐるみ代金もあんまり掛からなさそうで、経済的です。
北海道の「シスト男爵」ってのも、かなりキてるし、京都府の「801(やおい)ちゃん」ってのも、何か勘違いされそうなキャラだし……w

「俺の地元にゃぁ、こんなのいるぜ?」とか「こいつやべぇ!」ってのを見つけたら、是非ご一報下さいw
みんなで笑って楽しみましょうw



■使えるもんなら使ってみやがれ

何度か書いた事があるんですが、ノベルゲームのBGMって中々難しい問題を孕んでますよね。
音圧詰め込んで、波形がぱっつんぱっつんなのも、なんか変ですし、すっごいメロディアスで「曲です!」って強烈に主張しちゃうようなものだと、何となく使いにくかったり……。

テキストやストーリーを邪魔しないで、且つ、耳に心地良い、という結構難しい事を同時にクリアしているようなものが、ノベルゲームに於ける良い曲、の一つの形なんでしょうね。

云うまでもないですが、或る場面に於いてメロディアスで、一般的な意味での「良い曲」が、滅茶苦茶ハマって、最大限の効果を発揮する、なんて事もありますからね。念のため。

で……。
久々に、一曲作ってみました。もう、なんか、「ノベルゲームで使って下さいね」って感じでもなくて、趣味全開な感じで。
断言してもいいですけど、これ、絶対にゲームじゃ使えませんね……。いや、「音楽としての体を成していない!」とか「こんな腕前で音楽とは片腹痛いわ」とか、そういう話ではなく、「ループ再生を端から無視した作り方」だったり、「そもそもBGMとして不自然な感じ」とか、そういう意味です。

せっかくなので、お聞き下さいw こちらからだうぞ。

NMの視聴でも勿論聞けますが、かなーり五月蠅いので、一度ダウンロードしてお聞きになる事をお勧めします。

……うん……いつもの感じだね……。
けど、ちょっとFL STUDIO11を使い倒そう! みたいな妙な意気込みは持って作りました。
全部、FL STUDIO内蔵の音を使ってます。一部、購入したものがありますけれども、それもFLにはデモ版として入ってますから、FL内蔵、と云って差し支えないでしょう。

なんか、ドラムが頭から尻尾まで変わり映えしなかったり、しかもそれが妙に五月蠅かったり、音が当たってる場所があったり、作りは荒いですけど、取り敢えず頑張って完成させたよ、って事で。
取り敢えず、ここまで出来れば、あとの微調整は比較的楽ですからね……。NMがリニューアルした暁には、ちゃんと正式版をアップロードしたいと思います。

で、勿論、素材としてNMにアップしてあるので、ゲームに使いたい方は規約の範囲でご自由にどうぞ。
けど、「使えるもんなら使ってみやがれ!」って云いたいですねw ……本当に使ってくれる人がいたら、びっくりしますけど。



というわけで、今日はこの辺で。



それでは、また。
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# by s-kuzumi | 2013-10-23 20:47 | 日々之雑記