2009年 08月 26日
今日の副題 「実は感動系かも?」 ジャンル:ホラー+感動系 プレイ時間:1時間くらい。 その他:選択肢アリ。エンドも多数。 システム:吉里吉里/KAG 制作年:2000/7/27(Ver.1.00、本レビュー2004/3/15のVer.2.03にてプレイ) 容量(圧縮時):6.29MB 道玄斎です、こんばんは。 夏ももう終わりですねぇ……。されど、ホラー作品強化週間はまだまだ続きます。 先日、『学校七不思議~小学校の花子さん~』という作品をプレイしましたが、それは本作「学校七不思議」の外伝的な作品でした。外伝だけやって、本編をプレイしない手はなかろうってんで、今回は本編たる「学校七不思議」シリーズ、その記念すべき第一弾『学校七不思議』をプレイ。作者は「銀の盾」さんですよ。 良かった点 ストーリーは、例によってベクターの紹介文から引用しておきましょう。 学校にまつわる怪談「七不思議」を題材にしたホラーアドベンチャーです。 こんな感じ。 ホラーを期待していたら、意外にもホラー色は薄くて、結構意表を突くような形で感動的なストーリーになっていたのが印象的でした。普通に面白いんじゃないかな? ちなみに本作、私用語で云う所のサンドウィッチ型です。 過去の話に挟まれて、「現在」の話がある、というタイプ。『学校七不思議』という一つの纏まりではあるけれども、実は三つの章に別れているわけです。「北水由美の章」、「七不思議の章」があり、全てのエンドを見ると、「北水由美の章」に繋がる、過去の話の続きを読むことが可能です。 そういえばイラストが中々可愛らしかったですね。 個人的な好みで云えば、心霊研究部部長の美加のビジュアルが一番好きです。「こいつが主役」ってな明確な主役はいないものの、割と北水姉妹(絵梨・由美)がフィーチャーされています。けれども、わたしゃ美加が一番飄々としていながらも可愛らしくて好きです。 2009年現在から見ると、多少古い絵柄な気がしないでもないのですが、Ver.1.00発表当時の2000年だったら全然水準以上だったんじゃないかしら? というか、結構好みの絵柄です。少し前の少女マンガみたいな。 ここらで恒例の脱線を入れておきましょうか。 少女マンガで思い出したのですけれども、今日、ちょっとブックオフを見つけたので人目をこっそり気にしつつ、少女マンガの棚に行ってみたんですよ。そしたら文庫版で例の「200万の乙女のバイブル」があったんですな。この「200万の乙女のバイブル」ってキャッチフレーズをご存じの方、いらっしゃるでしょうか……? 一定以上の年齢の方ならピンと来るハズ。そう、そのキャッチフレーズが付いたマンガは『星の瞳のシルエット』と云います。 もう、私自身どんなストーリーだったのか細かい部分は忘れているんですけれども。。で、大人買いしちゃおうかどうか迷ったんですが、何となく「今読んじゃうと興ざめ」しちゃうんじゃないかと、思って結局買わず。んで、横に置いてあった、谷川史子の文庫本『ごきげんな日々』と『外はいい天気だよ』を購入。こちらも少女マンガ。 で、こっちの二冊は谷川師の『りぼん』後期(『りぼんオリジナル』とか『クッキー』を含む)の作品が収められているって感じのもの。一応、単行本も全部持ってますし、再録ですから必要ないっちゃないんですが、ここまで谷川道を極めちゃうと、ついつい、ね。 さて話を戻しましょう。 作中時間で「今」から何年も前、絵梨と美加の心霊研究部のコンビは、学校に存在する七不思議を探索しようとして、神隠しにあってしまいます。 そして姉と同じ高校に入学した、絵梨の妹の由美は、放課後、友達と一緒に「こっくりさん」をやることに……。 これが、「北水由美の章」の概略ですね。そこでご多分に漏れず、怪異に逢い、そこから逃れる中で、神隠しにあった姉の存在と出会って……という感じ。 この章で全てのエンドを見ると、次の章である所の「七不思議の章」に進むことが出来ます。 そこでは、こっくりさん事件から暫く経った由美が、友達と共に夜の学校に忍び込み、姉たちの消息を探る、という趣になっています。 で、やっぱりこちらも全てのエンドを見ると、本作の本当の始発部(つまりサンドウィッチの反対側のパンの部分)を見ることが出来ます。 選択肢自体は、そこまで難解ではないですねぇ。 一応、システムもしっかりとしたものですし、こまめにセーブをとり、あれこれ試せば全部のエンドを見ることが出来ると思います。ただ、「北水由美の章」と「七不思議の章」それぞれで、全てのエンドを見ないといけないので、そこが少し面倒かも? エンドリストも実装されてはいるのですが(昔プレイした時には無かった気が……)、数が多いとやっぱりちょっと大変ですよね。 選択肢の多さ(≒バッドエンドの多さ)で、怖がらせるタイプの作品じゃなくて、寧ろストーリーとしては一本筋が通っていて、結構感動的な所に落とし込むタイプですから、ここまでエンド数がなくても良かったんじゃないかな? なんて思いますね。ストーリー本体をもうちっと容易に追っていけるようなタイプの方が良かったのでは? という事です。 敢えて云えば、なんですけれども、作品の傾向、というかタイプとエンド数の処理に若干齟齬がなくもない、みたいな。 上手く云えずもどかしいのですけれども、作中世界に於いて「時間」的なものを積み重ねて重層的にしていくと、やはりストーリー自体も厚みが出てきますねぇ。 そもそも「世代が代わる」みたいな演出は、日本人の好みなんだそうで(別に日本人に限らないと思うけど)、そういう意味でも普通に面白く遊べましたよ。 個人的に凄く良い意味で、気になったのは、オールクリアー後に見ることが出来る、「次回予告」です。 どうやら、今度は卒業生が教育実習生として、この学校に戻ってきて……というお話になっているようです。ってそちらも一度プレイしているのですが。。 本作は本作で完結したものでありつつも、次回予告で「これもやらなきゃ!」と思わせるような演出があって、やっぱり上手いんだと思いますねぇ。 分析的な目でみちゃうとアレだけれども、古典的ですが、結構「感動させる演出」みたいなものもしっかりしていますし、ね。 近々、是非第二弾、第三弾、そして第四弾をプレイしたいです。 さて、風呂にでも入りながら、今日買ってきた少女マンガを読むことにしましょうか。 それでは、また。 ※追記 そういや、一番最初に出てくる「新聞記事」でのタイプライターの音が、何だかうるさかったので、「こんなのはどうよ?」的にちょっくらタイプライターの効果音、作ってみました。制作時間3分。超お手軽制作ですな。 興味があれば、ご試聴下さいませ。こちらからどーぞ。
by s-kuzumi
| 2009-08-26 22:35
| サウンドノベル
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