2009年 09月 10日
![]() 今日の副題 「思い出を上書きせよ!」 ジャンル:二次創作的ギャグ(?) プレイ時間:1ルート一時間半くらい。 その他:選択肢アリ。死にまくり! 驚きのフルボイスw システム:G2Player(詳細不明) 制作年:2006/12/24(『Kanoso 〜思い出を壊す物語〜』は1999/6/?にリリース) 容量(圧縮時):706MB 道玄斎です、こんばんは。 ボチボチ、レビューの数が400に到達しそうです。数時間掛かる作品、或いは5分で終わってしまう短編、色々とプレイして(しなおして)レビューを書いてきましたが、まさかここまで続くとはね……。ノベルゲームオンリーで400ってのは、結構いい線行ってるとは思うんですが、どうなんでしょ? ブログを利用したノベルゲーム/サウンドノベルのレビューも、ここ数年で増えてきましたし、その中のいくつかは意欲的にレビューを書いているようです。そろそろ、私も潮時かな? なんて思ったりする今日この頃ですが、そんなちょっとした感傷に耽るに相応しい(?)作品を思い出しましたので、早速プレイし直してみました。 というわけで、今回は「いつものところ」さんの『Kanoso↑』(かのそ あっぱー)です。 良かった点 今回、ストーリーは、別にいいよ……ね? ここ、数日、この『Kanoso↑』をこっそりプレイしていました。 気分を盛り上げる為に、鯛焼きを買って帰ったりしてw けど、本当は鯛焼きよりも私は今川焼きの方が好き。 それはさておき、『Kanoso』ですよ。『↑』(あっぱー)が付いていない通常版をプレイした方も、多いと思いますが、今回は、2006年にリニューアルされたボイス付きの『Kanoso↑』でプレイしました。詳細に比較検討していないのですが、テキストなんかも結構変化があるんじゃないでしょうか? そういえば、色々とレビューを書いてきたのですが、所謂「二次創作系」の作品は殆ど扱ってきませんでした。例外として、『しんらようちえん(仮題)』なんて作品があったりしますが、シール付きのビックリマンみたいなチョコレートの二次創作だしねぇ……w ここの指針として、オリジナルで且つフリーのものに特化させよう、という意図があった訳です。勿論、例外もあるんですけれどもね。 で、本作の元ネタ『Kanon』は、商業・同人を問わず、後続の作品に大きな影響を与えた一作となったわけで、それは聖典(カノン)化していると云っても過言ではないでしょう(←上手いこと云おうとして失敗した好例)。 や、けど、やっぱり或る程度、『Kanon』のカノン化ってのは云えると思うんですよね。良く私はノベルゲームと古典文学的なものの類似点についてアレコレ怪しげな説を唱えるのですけれど、古典もノベルゲームも、やっぱり凄い作品が出ると、大なり小なり、そうした作品の影響を受けた作品が出てきて、一種のグルーピングが出来るというか。私が良く使う「ぼたんゆきテイスト」なんて言葉も、そうした状況の一端を示しているわけです。『Kanon』の場合は、決定的に「泣き」という要素を、ノベルゲームに取り入れヒットした作品という事で、数年前もアニメがリメイクされたり、といまだに一定以上の存在感を持った作品となっています。 私も『Kanon』、好きでした。 何度も述べているように、一番好きなのは名雪のシナリオ。シナリオだけじゃなくて、名雪というキャラクターもビジュアルを含め一番好きかな? 一番最初に名雪のエンディングを見たときには、胸がきゅんきゅんしましたからw で、そんな切ない思い出をぶっ壊すのが本作『Kanoso↑』。 バッドエンド数の多さでも有名です。基本、二択の選択肢がガンガン出てきて、選択肢を間違うと、ほぼ確実に即死するという……w 最終的なエンドは若干分岐したりもするんですけれども。 二次創作というか、パロディ作品ですよね。 主人公の相沢祐一の名前が「木目沢ネ右一」になってたりしますからw 所謂ヒロイン達も微妙の名前(の読み方)が異なっていたりして。水瀬名雪(みなせなゆき)が水瀬名雪(みずせなゆき)になっていたり。。 何だか分からないけれども、「殺し合い」みたいな世界になってしまって、そこに「恋愛アドベンチャーゲーム」的な面影は全然ありません。 テキストも殆どがギャグ。 『男塾』やら、『聖闘士星矢』『ドラゴンボール』『刃牙』『JOJO』……色んなマンガなどのネタをごった煮にして、『Kanon』にぶち込んだという感じ。結構、そのネタで笑っちゃう時もあるんですけれども、元ネタが分からないと厳しい部分があるのも確か。割と、高年齢向けのネタが多めかな? という気がしますよ。 『聖龍伝説』なんて、知ってる人いるのかなぁ……?w 安達祐実が主演のドラマで、中国拳法をベースとした、怪しげな格闘ドラマなんだけれども……。大体……15年くらい前のドラマです。 いまだに忘れられないのは、敵の四天王に「百舌」(もず)ってヤツが居て、腕をグルグル回して、幻惑する技で、普通の攻撃は防がれてしまうんだな。で、百舌との対戦中に主人公こと安達祐実が「百舌の弱点は足だ!」と気づく訳です。 そう、腕はグルグル回っていて、捉え所がないけれども、足は全然動いていないw だから下段攻撃が有効だったという。笑えるのは、中国3000年の歴史でそれに気がついたヤツが皆無だったという事w 今日は脱線多めですけれども、まぁ、こういう作品だから、いいよ、ね? 脱線ついでに云うと、『聖闘士星矢』も思い入れが深いマンガです。何しろ、作者である所の車田正美先生のサインまで持っているくらいですからw サインにはちゃんと星矢のイラストと「道玄斎君へ」という文字が。これはちょっとした自慢ですね。 さて、軌道修正しましょう。 そんな感じで、やったら凶暴で凶悪なキャラクターが繰り広げる怪しい『Kanon』ワールドなんですが、実はかなり原作のストーリーラインに忠実です。ちゃんと原作に沿いながらも、完全に壊れているという、何とも絶妙なバランスで本作は成り立っているのでした。 ここまで来ると、『Kanon』に対する愛を感じます。ちなみに、言わずもがなですけれども、最強キャラは秋子さんです……。秋子さん、そしてあゆなんかは、声優さんもかなり上手くて、驚いてしまうんですが。 前回のレビューで「カニバリズム」なんて言葉が出てきましたけれども、本作も本当に「喰ったり」「喰われたり 」が多い……。バッドエンドも相当数が「喰われる」という結末ですw そうそう、『↑』は、BGMも流せます。オリジナルのリミックス曲みたいなそういう曲が付属しているので、readme.txtを参照しつつ、CDに曲を焼いて、曲を流しましょう。ボイスに加えて、ちゃんと曲も付いている為に700MBを越える容量になっちゃってる訳ですから。 ちなみに、普通に『Kanon』のCDを入れるとオリジナルの曲が流れるみたい。 私は、ちゃんと空のCD-Rを用意して、“『Kanoso』オリジナル”の曲を流しましたよ。 先にも書きましたが、選択肢は二択が多い。 間違った方を選ぶと、基本バッドエンド。しかも、結構選択肢の数が多い……。 怖いのは、「どの選択肢を選んだらいいのか分からない」という点でしょうかw 訳の分からない技の名前が出てきて、どれかを選べって云われても……。 ただ、そうやってバッドエンドに到達しても「それを見る」事が『Kanoso』の由緒正しい(?)遊び方だと思うので、是非ガシガシバッドエンドを見てみて下さい。 一渡りプレイしちゃうと、本家『Kanon』の思い出やストーリーなんかが、脳内で上書きされてしまう、という危険性があるんですがw、ここまで突っ切った二次創作というかパロディ作品は珍しい。 『Kanon』の思い出が壊れてしまっても構わない! という方は是非是非プレイしてみて下さい。 それでは、また。
by s-kuzumi
| 2009-09-10 21:46
| サウンドノベル
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Comments(2)
![]()
『聖龍伝説』、懐かしいですね!
確か、決めゼリフが「さあ、懺悔の時間だよ」……でしたっけ? クラスで流行ってました。(当時×学生) 当時PSで、このドラマがベースの格闘アクション(ゲーム雑誌に広告が載っていた)が出るはずだったんですけど…… お流れしちゃったようです。残念。 聖闘士星矢……「歳バレ」しませんか?
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