2009年 09月 24日
道玄斎です、こんばんは。 今日は、久々(でもないけれども)の日々之雑記。マジでどーでもいー、私の日々を綴ります。 珍しく、今日は動画貼り付け多め。 ■『罪と音楽』 例の小室哲哉の本です。 「どうせ、一、二ヶ月もすれば古本屋に出回るだろう……」 なんて思っていたのですが、買ってしまいました。 何だかんだで、私のポピュラーミュージックの原点はTM NETWORKなので、やっぱり思い入れがあるんですよね。きっとTMや小室哲哉の存在がなければ、自分もDTMなんて手を出していなかったと思いますし、そういう意味でも、結構今でも影響があるんだよなぁ、なんて改めて感じていたりします。 彼が詐欺を行ったというのは事実。その点に関してはフォローのしようがない。 だけれども、小室哲哉という人は、私にとって「カッコいいキーボードプレイヤー」の代名詞みたいなものですし、どうしたって思い入れがあるわけで。 そういえば、私は昔、小室の声真似が結構得意だったというw こう、ね、喉を絞ってボソボソ且つちょっとだけ高めの声を出すのがポイントw カラオケとかで、小室のソロとかV2とか歌うと、あまりのそっくり振りに、周囲が爆笑する、というそういう時代もありました……。 ハードカバーの本ですが、所謂エッセイなので、読むのに苦労はありません。 正直、普通に立ち読みでもちょっと時間があれば読了出来ちゃうくらい。なんですが、個人的に彼を支援したいという気持ちがやっぱりあるので、古本屋に流通したものでは無く、書店でちゃんと買いました。 文章は……小室哲哉の書いたエッセイなりを読んだ事のある人は、すぐに分かると思いますが、「いつもの文体」でした。 随分、処分してしまったりしたのですが、TM絡みの書籍は随分持っていましたし、未だに所持しているものもあります。TMというよりは、小室の本ですが、『深層の美意識』なんて本も、多分書庫を探せば出てくるハズです。 文章自体は、「いつもの小室」なんですが、かなり素直になった、というか「カッコつけ」を止めた(というか減った?)感触はしっかりと伝わってきます。そのカッコつけってのは、今までの小室の活動の全てに渉って表出していて、例えば、1994年にTMN(TM NetworkがリニューアルされてTMNになりました)が解散する際にも、「TMの活動を“予定通り”終了します」みたいなメッセージを出していて、それは、どう考えても予定通りじゃないわけですよ。 だって、1993年の12月に出た単行本『告白は踊る』では、TMNの今後の展望、みたいな事も書いていて、そっから4ヶ月くらいで「予定通り解散します」なんて云われても、誰も「予定通り」だとは思いませんw あっ、解散という言い方じゃなかったな。「(予定通り)TMというプロジェクトを“終了”します」という言い方だった。 まぁ、そんなちょっとした言い回しにも、カッコつけが出ているわけですけどもw 逮捕から執行猶予付きの判決が出るまでの、一連の事件に関しては、一貫して非を認めており、度々「申し訳ない事をした」と書いています。まぁ、当たり前っちゃ当たり前ですけれどもね。 で、事件の事だけを著した本なのか、と云えば、実はさに非ず。 割と……自分の宣伝みたいな部分がやっぱりあるんですよね(そういえば、ファンなら知ってる「15万個の消しゴム」についての文章も載ってました。このキーワードでピンと来る人は是非、買ってみて下さい)。 ただ……。 それでも……。 90年代の終わりに、小室のブームが去り、宇多田ヒカルとかが流行り、モーニング娘。なんかのハロプロに競り負けていく様子。そんな言わば「自身の落ち目」に関してもしっかりと語っていて、それまでの小室を知っている人ならば「そんなバカな……」と思いたくなるくらい、「カッコ悪い自分」を出しているのが印象的だったのも事実です。 他にも、TMのメンバーたる宇都宮隆や木根尚登について言及する時、小室は確か「ウツ」「木根」とそういう呼び方をずっとしていたのだけれども(それも小室と彼らの付き合いは30年以上に及ぶからだと思うけれども)、今回は普通に「木根さん」とか書かれていて、吃驚しました。、 木根さんに付いて云えば、今回の事件で、木根さんが提出した嘆願書の全文も載っていて、「木根さんっていい人だよなぁ……」と改めて思いましたよ。 別に、これは本の内容と直接関係があるわけじゃないけれども、結構、TMとか小室の書籍を読んでいると、知識がやっぱり蓄積していて、「あれ? これってそういう事だったんだっけ?」みたいな部分はありましたねぇ。例えば、アマチュアだった頃の木根さんが仲間と一緒に立ち上げていた組織は、私の記憶では「木根尚登音楽事務所」だったのですが、今回の小室の本では「木根工房」という名前になっていました。 私の記憶違いか、或いは、実は名称が幾つかの変遷を辿っており、その一つが「木根尚登音楽事務所」であり、「木根工房」だったのかもしれません。 まぁ、ここらへんはマニアックなファン向けの情報というか、あんまりどうでもいい部分ですねw 決定的に重要なのは、小室が自ら「日本のポピュラーミュージックの質の劣化を招いた責任がある」と認めている点です。 いや、何か、まさか小室がそういう部分を認めるとは、ちょっと本当に意外なんですよね。一方で、2000年頃からポピュラーミュージックがかなり「幼児性」が強くなって「馬鹿にならないと書けない」ようなものが増えてきた、と、ちょっぴり批判していても。 基本的に小室は何度も書いているように「カッコいい所を見せよう」とする傾向が強いから、そういう「カッコ悪い自分」とか「駄目な自分」みたいな部分って、殆ど見せなかったんですよ。 TMNの解散ライブの時だって、木根さんなんて結構泣きそうになっていたりしたのに、小室は「カメラにどう写っているか」みたいな所を気にしていた、なんて、記述が『深層の美意識』に載っていた気がします。 昔……TMがやっていたラジオ番組で、バレンタインの日にちなんで「チョコレート怪人」(だっけ?)なんて、ちょっとアレな役で寸劇をやったりもしていましたがw それは兎も角、本も後半になると、「今後の展望」みたいな所に焦点が移っていきます。 今のポピュラーミュージックを巡る現状や問題点や課題、そんな所にも言及があるわけですが、「鋭い!」と私は思わず唸って部分があります。 それは「桜ソング」に関する問題です。何だか良く分からないけれども、春先になると必ず「桜」が歌詞なりタイトルなりに入った歌が、ここ数年出てきますよね。そうした「桜系の歌」について、ちょこっともの申していて、「これは結構鋭い指摘だ……」と。 全体を纏めると、小室哲哉という人は「エンターテイナー」なんだなぁ、と改めて認識した訳ですよ。 曲を作る人、というよりも、どちらかと云うと曲を作って「エンターテイメント」する人、という感じがします。 それは、割と重苦しい話が多い本だけれども、随所随所に「小室流」のエンターテイメントの要素を感じるからです。 小室の文章って、「絵が浮かぶようなたとえ」が実は凄く多くって、それって一種の文章を使ったエンターテイメントですよね。本書でもそうした小室流の文章によるエンターテイメントの要素が随分あって、見る人が見ると「反省してるのかよ……」とちょっと疑いたくなるくらいw ともあれ、何やら復帰で、50曲一挙リリースとか、無茶な企画が進行しているみたいですけれど(そういう無茶っぷりもエンターテイメントなのかも?)、本当に復活出来るのか? 又第一線に返り咲くことが出来るのか? ちょっと注目しようかな? という気にはなっています。 昔も……そして今も、TMが、小室がやっぱり好きだから。 /* そーいや、文章関係のスタッフに藤井徹貫の名前が……。TMのライブレポとかを書いていた人です。 この人に掛かると、「TM=世界最高のアーティスト」みたいな相当な偏向が入るというw 幼い時の私でさえ、彼が書いたライブレポを読んで「いくら何でも、ここまでヨイショしたら、却って胡散臭くねぇ?」と思ったくらいですw TMの、というか小室の行動を彼なりに、良い方へ良い方へ解釈しているんだけれど、先に挙げた「終了」の件とか、事実と違う事があまりに多すぎる……。実は、殆ど、例の「カッコつけ」で処理出来ちゃったりするんだよねぇ。 */ おまけ youtubeで見つけたTMのデビュー曲のPVのURLを、埋め込み無効タグがついていたので、直接飛んで見てみて下さい。 こちらからどーぞ。 この時の小室の髪型とか衣装って、明らかにこれを意識しているよねぇ。 で、これがTMN解散時の東京ドームのライブでの同曲での演奏。 イントロ部分、滅茶苦茶カッコいいと思う。 下、所謂「代表曲」。ベストテンという音楽番組に初出演した時の映像。 結構ウツ、歌詞間違えまくってます……w 下、個人的に大好きな曲。 『Still Love Her』というタイトルも秀逸。 今日は、他にも何か書こうと思ったのですが、疲れたので、この辺でやめにします。。 それでは、また。
by s-kuzumi
| 2009-09-24 21:01
| 日々之雑記
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Comments(2)
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夜明け
at 2009-09-25 00:17
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管理人様こんばんは。
かなりびっくりなことがありました。『斬羅鬼 -ZARAKI- ~平安京異録~』という作品のフリー版がふりーむに。元々がかなりきつめの凌辱エロゲなので、まさかフリー版が出るとは思いませんでした。平安時代が舞台の伝奇もので、テキストや台詞が独特な作品でした。個人的には雰囲気がすごく好きです。好き嫌いが分かれるので、おすすめとはいきませんが、ご興味ありましたらぜひ。 失礼しました。
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s-kuzumi at 2009-09-25 21:56
>>夜明けさん
こんばんは。 早速、ご紹介頂いた作品プレイしています。 グラフィックやボイス、デザインなんかは元々がシェアという事で、やっぱり凄いですねぇ。 陵辱、というジャンル(?)なので、ちょっとプレイして妙に罪悪感を覚えてしまう部分なんかはあるんですけれども、尋問パートは面白いですよね(拷問は出来る限りしたくない……)。 最初、「ちょっとこれはレビュー出来ない……」ってな感じでしたが、尋問パート=推理パートみたいな置き換えで捉えれば、結構面白いですし、ちょっと何かしら書けるかな? と。 まだ、全部読了した訳ではないのですが、近日中に何か『斬羅鬼』で書けたらいいな、と思います。 ご紹介、有り難う御座いました! |
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